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2025年8月1日(金)『RIZIN.51』(9月28日 愛知・IGアリーナ)の会見が行われ、「RIZINライト級タイトルマッチ」として、王者・ホベルト・サトシ・ソウザ(ボンサイ柔術)に、堀江圭功(ALLIANCE)が挑戦することが発表された。
7月27日の『超RIZIN.4』では、パトリッキー・ピットブル・フレイレに判定勝ちした野村駿太の試合後に、榊原信行CEOがライト級王者ホベルト・サトシ・ソウザをリング上に呼び込み、『RIZIN.51』でのライト級タイトルマッチを宣言していたが、野村はパトリッキー戦後のドクターチェックで「左眼窩底骨折」によりストップがかかり、今大会での参戦は見送られた。
会見で榊原CEOは、「野村選手は試合後のドクターチェックで9月28日は試合できないと。いくつかの怪我が見つかって、28日に間に合わないということで、ホベルト・サトシ・ソウザvs.堀江圭功、ライト級・71kg契約で戦います」と発表すると、ベルトを机上に置いたサトシから、榊原CEOに提案がなされた。
「社長、私ちょっとお願いがある。もう本当にRIZIN名古屋のために、ライト級を盛り上げるから、この試合をタイトルマッチにしたいです。今年まだタイトル戦をやってないから、堀江選手もめっちゃ強い選手で、ライト級の選手も倒したから、もう絶対にみんなにも(タイトルマッチを)見せたいからね。もう名古屋RIZINで2つのタイトルマッチが面白いじゃないですか」と、同日のフェザー級王座戦・ラジャブアリ・シェイドゥラエフvs.ビクター・コレスニックに並ぶタイトルマッチにすることを申し出た。
その言葉に堀江も、「もしタイトルマッチじゃないような感じで話が進んでも、自分がサトシ選手にお願いをして挑戦をする気でした」と呼応。榊原CEOは、「サトシがベルトかけても良いって言うんであれば、我々的にはタイトルマッチで行こうと思います」と、会見の場で正式にタイトルマッチが決定した。
堀江は、長崎で剛柔流空手と極真空手をベースにBJJも習い、高校卒業後、MMAファイターになるために上京し、高阪剛代表率いるALLIANCEに入門した。
今回の王座挑戦の決定に「自分、MMAを始めて11年ぐらい経つんですけど、今がその中で過去最高に強い自分なので、それを強いサトシ選手にぶつけて、しっかりとか勝ちたいと思います」と意気込むと、王者について、「サトシ選手の印象は、寝技がかなり上手くてMMAの打撃も、もう最近はもうめちゃくちゃ強い。パンチ力もある──そういった印象ですね」と、ボンサイ柔術の寝技に加え、打撃の進化を挙げ、勝敗を分けるポイントとして、「自分が極められずに相手を倒しに行く」と、シンプルに語った。
一方のサトシは、「最初に名前聞いた時は“お酒の強い人だな”と思って」と笑顔を見せながらも、ファイターとしては、「打撃のスピードがあるし、ボクシングが強い。投げのディフェンスも強い」と警戒。続けて「でも私が最後に戦った3人(ルイス・グスタボ、ヴガール・ケラモフ、キ・ウォンビン)が同じぐらいだから問題ないですよね。だから今回は絶対に勝ちます」と、ストライカー相手にも自信を見せた。
「もう彼が階級を上げる時から私も見てきました。本当にフェザー級でやってる時から強いし、その後にライトに上げてからも(スパイク)カーライルとすごくいい試合して勝ったから。いつも私は準備するとき、練習を止めないから。もう2カ月で試合やるまで問題ないです。だいたい同じぐらいの打撃と柔術の練習も。相手は誰でも変わらないですね」と、堀江を高く評価しながらも、いつも通り、練習を怠らずに試合まで仕上げるとした。
堀江はサトシ戦について「自分はライト級に上げて、サトシ選手といつか戦う可能性があるっていう風に思ってやってきたので、怪我人が出てこういった形でもチャンスをモノにしてやろうっていう、そういった気持ちです」と、1発勝負にかける思いを語り、「打撃は自分の武器なんで、そこはもう消さずに思い切り行きたいと思います」と、スタンド勝負の時間をいかに多くするかが鍵になるとした。
その堀江を“お酒の強い人”とも評したサトシだが、飲み勝負では「絶対に勝てない(笑)。お酒を飲んだことないから。飲まない。もう子供の時からお父さんから教わったのは『強くなりたかったら、お酒は飲まない』ということ。だから子供から今まで飲んだことないです」と告白。
サトシから図らずも『強くなりたかったら、お酒は飲まない』の言葉をぶつけられた堀江は「いや、酒飲んでても強くなれるってことを試合で証明したいと思います」と苦笑しながら答えている。とはいえ、試合前はいつも節制し禁酒している堀江。今回は、いつから禁酒期間に入るか。
クレベルの判定はジャッジの気持ちだからしょうがない、判定まで行きたくないからKOか一本(サトシ)
また、サトシは『超RIZIN.4』でセコンドについた、同門のクレベル・コイケと朝倉未来の判定について、「判定は判定(ジャッジ)の気持ちだから、ちょっとしょうがないですよね。私の気持ちはみんな大体知っているだろうから、クレベル勝ちと思いますけど。でも私は判定(する人)ではないので、私の選手としての私の気持ちと、私の考える事は関係ないですよね。だからもう判定の仕事でちょっと負けるのはもうしょうがない。もう判定まで行きたくないから、KOか極める方がいいかなと思います」と、ジャッジに勝敗を委ねず、フィニュシュするのがいい、との考えを示した。








