MMA
レポート

【PANCRASE】ISAOがアグオンにリヴェンジで王座防衛、ヤマニハが春日井下す、三浦はレッツをTKO、ラカスが高木に一本勝ち、ライカ勝利も東は判定負けで連勝止まる

2019/10/20 17:10
【PANCRASE】ISAOがアグオンにリヴェンジで王座防衛、ヤマニハが春日井下す、三浦はレッツをTKO、ラカスが高木に一本勝ち、ライカ勝利も東は判定負けで連勝止まる

10月20日(日)新木場スタジオコーストで「PANCRASE 309」が開催された。

▼第7試合 フェザー級 キング・オブ・パンクラス・タイトルマッチ 5分5R
○ISAO(65.7kg/NEVER QUIT/第8代K.O.P./24勝5敗)
[判定2-1]※47-48,49-46×2

×カイル・アグオン(65.3kg/SPIKE22/USA/PXC元バンタム級王者/1位/13勝6敗)

メインはフェザー級 キング・オブ・パンクラス・タイトルマッチ。王者・ISAO(NEVER QUIT)に、同級1位のカイル・アグオン(SPIKE22)が挑戦する。

MMA24勝5敗4分のISAOは、2018年4月にアグオン戦後の松嶋こよみと対戦し、松嶋のヒザ蹴りによる反則勝ちで暫定王座戴冠も、そのヒザ蹴りの負傷で1年1カ月間の長期欠場。2019年5月の「PANCRASE 305」にて、当時・正規王者だったナザレノ・マレガリエ(アルゼンチン)を相手に暫定王者として対戦し、判定勝利。統一王者となっていた。10月13日のONE Chamionship両国大会でのPANCRASE vs 修斗の王者対抗戦に背を向け、「わが道をゆく」形で防衛戦に臨む。

防衛戦の相手は、2017年8月に3Rスプリット判定で敗れているカイル・アグオン(MMA13勝7敗)。ISAO戦の勝利後、2017年12月に松嶋こよみに判定負けも、その後は田中半蔵、中島太一を相手にいずれもスプリット判定で勝利しており、競り合いのなかで白星を掴んでいる。

互いに手の内は知り尽くしている両者。前戦ではアグオンのジャブで顔を腫らしたISAOが終盤のアグオンのテイクダウンを受け惜敗しているが、今回は王者として5R戦でアグオンにリヴェンジを果たせるか。

1R、ともにサウスポー構え。アグオンの前足に左右のローはISAO。アグオンは左ストレートを返し、左で差して金網まで押し込むがISAOは突き放す。ジャッジは1者アグオンも2者がISAOを支持。

2R、距離が開けば左ロー、右ミドルハイを先に打つISAO。アグオンは返しのワンツーは遠いが組んで押し込み。離れるISAO。アグオンも左ローの打ち返し。ISAOは自らシングルレッグ、ダブルレッグに入るがアグオンも切る。ISAOが蹴りの距離で優勢に。ジャッジ3者ともにISAO。

3R、ISAOの左ローに左を合わせにいくアグオン。右ジャブも。組んで押し込んだISAOは離れ際にバックフィストを狙うがアグオンはかわす。詰めるアグオンはシングルレッグも足を抜くISAO。さらにシングルレッグから左ストレートをヒット。しかし、その前進にアグオンも右フックを当てる。激しい主導権争いは2者がアグオン支持。1者ISAOでアグオンが盛り返した。

4R、ISAOのカーフキック、あるいは足払い的なローでバランスを崩したアグオンはダブルレッグに入るががぶるISAO。アグオンはスイッチを狙うがかわしてバックに回ったISAO。反転したアグオンはダブルレッグも切るISAOはケージ際で首相撲から離れる。バックフィストを当てるISAO! さらに左ボディも。しかしひるまず前に出るアグオンも左を返す。3者ともにISAOを支持。

最終5R、あとがないアグオンはISAOの右に対し、左をヒットさせる。ケージレスリングを仕掛けるISAO。アグオンの左右にISAOが腰を落とすとシングルレッグへ。切るアグオン。ここでケージレスリングを選択したアグオンにセコンドは「効いてる! アグオン、ボクシング!」と打撃で戦うように叫ぶがその声は届かないか、アグオンは組みへ。内股を狙うISAOに、凌ぐアグオンもシングルレッグへ。もう片足をアンクルピック尻餅までつかせるが立つISAO。アグオンが押し込みタイムアップ。両者ともに両手を挙げた。

5R死闘の判定は47-48アグオン、49-46×2でISAO。スプリットでISAOが勝利。主導権争いに勝ったISAOが王座防衛とともにリヴェンジを果たした。

接戦を制したISAOは右目を腫らしながらも、試合後、マット上で「1回目も苦しかったので絶対こうなるなと思っていました。応援が力になりました。自分はキング・オブ・パンクラシストなので何が何でも防衛する気持ちでした。まだまだ上がっていくんで応援よろしくお願いします」と挨拶した。

▼第6試合 バンタム級 5分3R
○アラン“ヒロ”ヤマニハ(61.5kg/ブルテリア・ボンサイ/2位/16勝8敗4分 )
[判定3-0]※29-28×3
×春日井 寒天 たけし(61.6kg/志村道場/4位/HEAT同級第2代王者/23勝6敗1分1NC)

バンタム級では、2位のアラン“ヒロ”ヤマニハと4位の春日井たけしが対戦。両者はかつて志村道場で練習仲間だったこともある。

チームとして勢いづくブルテリア・ボンサイ所属のヤマニハは16勝8敗4分。2017年以降は上田将勝、藤井伸樹。金太郎相手に敗れたものの、2019年7月のTSUNE戦で3R TKO勝ち、復活を遂げている。

日本バンタム級トップクラスの春日井は、清水俊一、福島秀和、赤尾セイジ相手に3連勝中。そのうち清水にギロチンチョーク、赤尾にはリアネキドチョークを極めて一本勝ちしており、相手をドミネートし、極める強さを誇る。

高度な技術を持つグラップラー対決を制して、バンタム級絶対王者ハファエル・シウバに挑むのはヤマニハか春日井か。

1R、ともにオーソドックス構え。右アッパーさらに左フックを当てたヤマニハが春日井からダウンを奪うとバックテイクへ。正対した春日井はインサイドからパウンド。

2R、春日井の右の打ち終わりに右でダウン奪うヤマニハ! バックからリアネイキドチョーク狙うと腕が入るが、春日井は後ろ手をつかんでピンチを凌ぐ。

3R、左右で詰める春日井はダブルレッグテイクダウン、パウンドへ。しかしディープハーフからヤマニハはスイープ! 春日井も再三、上を取りパウンド、さらにスタンドで勝負に出るが大振りに。ニアマウントもヤマニハはディープハーフからシングルレッグで何度も立ち上がり、凌いで判定へ。

判定は2度のダウンを奪ったヤマニハが3-0勝利。王者シウバとのブラジル対決に近づいた。

MAGAZINE

ゴング格闘技 NO.335
2024年11月22日発売
年末年始の主役たちを特集。UFC世界王座に挑む朝倉海、パントージャ独占インタビュー、大晦日・鈴木千裕vs.クレベル、井上直樹、久保優太。武尊、KANA。「武の世界」でプロハースカ、石井慧も
ブラジリアン柔術&総合格闘技専門店 ブルテリアブラジリアン柔術&総合格闘技専門店 ブルテリア