まだ12戦でサトシ挑戦までたどり着いた野村(C)RIZIN FF
2025年7月27日(日)さいたまスーパーアリーナ『超RIZIN.4 真夏の喧嘩祭り』の第14試合RIZINライト級(71.0kg)5分3Rで、パトリッキー・ピットブル・フレイレ(ブラジル)を判定3-0で撃破した野村駿太(BRAVE)が試合後インタビュ―に答えた。
野村は、24年9月に江藤公洋に挑戦し、判定勝ちでDEEP王座戴冠。2025年3月に、地元・四国開催のRIZIN香川大会に参戦。いきなりライト級コンテンダーのルイス・グスタボと対戦。3R テクニカル判定で勝利、伝統派空手出身のスピードと、BRAVE仕込みのレスリング力で戦前の予想を覆すアップセットを起こした。今回も強豪パトリッキーを相手にアップセットを起こし、試合後には榊原信行CEOがホベルト・サトシ・ソウザを呼び込み、9月28日名古屋大会でのライト級タイトルマッチを宣言している。
去年はDEEP、今年はRIZINのベルトか
「嬉しいです」
――パトリッキー選手と戦った印象は?
「技術どうこうとかじゃなくて、人間的な強さ、人としての強さを感じました」
――白いファイトパンツが真っ赤になっている。相手が出血した時はどのように思ったか?
「あ、切れてるって感じだったですね」
「手応えはなくて、気づいたら裂けてたって感じだったですね」
――リング上でサトシ選手とはどんな会話を?
「9月にやりましょう、みたいな感じやったですね」
――それを聞いた時、野村選手は率直にどう思った?
「サトシ選手しかいないだろうって感じやったんですけど、 9月かっていう感じは正直ありました」

――9月はスパンが短いので、実際どうなるのかはまだ分からないかもしれないが、次戦に向けての意気込みは?
「戦前に言ってたんですけど、野村やったらサトシ選手に勝てるんじゃないかみたいな試合をしたかったんで、それを少しでも感じさせられる試合に出来たかなと思ってます」
――世界のトップ選手であるパトリッキー選手の打撃は強かったと思うが、試合を通して問題なく自分がコントロール出来てるって感覚だった?
「僕がちゃんと気持ちがグって入ってる時は、思い返せば全然気にすることじゃなかったんですけど、僕は弱い自分が出てくると『うわ、ヤバいかも。この人の打撃ヤバい』っていう感じやったですね。僕がちゃんと気持ち入ってる時は何も感じなかったのに、これ少しでも気を抜いたらヤバいなみたいな気持ちはありましたね」
「いや、ないですね。強えなって思ったっすね」
――大きな舞台のセミに選ばれたのは、野村選手とってプラスになったか?
「それは周りの評価だったり、周りが盛り上がる試合がセミになっただけで。ていうよりは、パトリッキー・ピットブル選手とやるっていうことが僕にとって大きかったんで。別に大きい舞台だからっていうよりは、その選手とこの舞台で出来るっていうことが大きかったです」
「大丈夫そうって言われたんですけど、一応病院に行ってみてかなと思ってます」
――問題なければ9月にサトシ選手と?
「身体が万全だったらやりたいですね」

――サトシ選手のベルトに日本人が挑戦するのは4年近くぶり(2021年大晦日に矢地祐介が挑戦)。そこまで来たとの充実感はある?
「僕がもうこれで格闘技人生最後にサトシ選手に勝つっていう気持ちじゃなくて、僕が強くなりたいここまでの間にサトシ選手を超えてさらに飛躍したいって思ってますね」
――近い距離であれだけ打ってる時に、体をひねってフック系のパンチが出ていた。ああいう練習はここ最近の試合でようやく打撃が出来るようになったところで練習してきたものなのか、空手にはちょっとないのかなと思うんですが。
「そうですね。ないですね。国内ではトップレスラーとかと試合することが多くて、BRAVE内でもレスリングばっかりやってて。空手にレスリングやってる感じやったんすけど、グスタボ戦前からやっと空手をMMAにアジャストできる、そこにあてられる時間が増えて、そういう動きを増やせるようになったんで良かったなと思いますね」

――9月は急な感じだが、これまでのキャリアを考えると7月に勝って9月に挑戦できるのはなんかいい思い出があるんじゃないかと。
「そうですね。7月に挑戦者決定戦っていう感じだったんで、今年もその流れかってちょっと思ってたっすね(笑)。去年もそれでチャンピオンになれたんで、去年はDEEP、今年はRIZINかっていう気持ちはありますね」
――仮にこの2カ月で挑戦するとしたら、とりあえずここはサトシ選手対策として作り上げたいなって思うものはありますか?
「サトシ選手と言えば柔術の怖さ、下からの柔術だったり、独特な打撃の一発があるんで、そこをしっかり対策しながらやりたいなと思ってます」







