結婚・出産を経て3年ぶりにリングに戻ってきた森川(C)KNOCK OUT
2025年7月20日(日)東京・後楽園ホール『KNOCK OUT.55』(U-NEXT配信)にて、KNOCK OUT-BLACK女子アトム級3分3RでKiho(KNOCK OUT GYM調布)と対戦する森川侑凜(J-KRANG)のインタビューが主催者を通じて届いた。
妊娠・出産を経験して、3年ぶりにリングに上がった前戦ではバチバチの打ち合いを制して判定勝ち。同じ大会で勝利した同士のKiho戦、復帰第2戦はどう戦おうとしているのか?
この日、この瞬間のためにやってきてよかった

──5月大会のBONNIE戦はものすごい打撃戦でした。ベストバウト賞にも選ばれる激闘でしたね。
「ありがとうございます! メーッチャクチャ楽しかったです! 自分はものすごく緊張しぃで、以前は試合前に胃も痛くなったし、当日もトイレに籠もっちゃうぐらいだったんですけど、今回は自分でもビックリするぐらい落ち着いてやれたし、『このリングに戻ってこれる』という喜びがすごくて。結果、そんな賞ももらえるぐらい、盛り上がる試合ができてよかったと思います」
──では、妊娠・出産を挟んで3年のブランクがあっても、問題を感じる場面はなかった?
「なかったですね。以前のコンディションに戻すのはキツかったですけど、リングに上がったらそういうキツいことも、この日、この瞬間のためにやってきてよかったなと思いました。あと、そういう試合をやれたのは相手のBONNIE選手がガンガン出てきてくれたというのも大きかったと思うので、そこは感謝しています」
──実際、自分の戦いに関してはどうでしたか?
「3年のブランクがあったし、以前は負け続きで、ファイトスタイルもどうしようかと思ってたんです。『このファイトスタイルじゃダメなのかな』とか、けっこういろいろ悩んでいて。練習の中でいろいろ変えたりもしてたんですけど、結局、いい意味で自分のファイトスタイルに戻ってこれたので、そのために、パンチの正確さだったり、そのパンチを当てるためのキックだったりを上げていく練習ができました」
──復帰の初っ端からいい試合ができて、この先も見えてきた感じがしますか?
「試合前のインタビューでは、『先については、今回やってみて考えます』みたいなことを言ってたじゃないですか。その試合でリングに立って、いい試合ができてベストバウト賞ももらって、ちょっと先が見えたかなという感じですね。『このリングに立ちたい』という思いがすごく強くなりました」
──ただ同時に、小さいお子さんの育児をしながらの選手活動は大変そうだなとも思ってしまうんですが……。
「そこは本当にありがたいことに、自分には周りで支えてくれる方がいるので。自分の友達だったり、ジムの会員さんだったり。また協力してもらう形にはなるんですけど、そうやってみんなでリングに上がるまでを作っていきたいなと思います」
──では、試合自体には以前と同じように向かえた?
「いえ…リングに上がれば試合するだけですけど、それまでの日々は正直、キツかったですね(笑)。他のママファイターはどうしてるんだろう? って気になります」
──今大会では、ママさんファイターの大先輩であるNANA選手も出ますね。
「そうですね。会見で一緒になったのでちょっとお話ししたんですけど、娘さん(MOMO選手)が同じリングで試合してると聞いて、衝撃でした(笑)」
──一番大変だったことは?
「気持ちのコントロールですかね。試合に集中できる自分の時間は、本当に練習中だけで。あとは仕事だったり子育てだったりがありましたからね。だから試合について考える時間がほとんどなかったんですけど、逆にそれがよかったのかなと。気負いすぎない日々を過ごせたので、それで緊張せずにリングに上がれたのかなとは思いました」



