2025年7月20日(日)東京・後楽園ホール『KNOCK OUT.55』(U-NEXT配信)にて、KNOCK OUT-BLACK女子アトム級3分3Rで森川侑凜(J-KRANG)と対戦するKiho(KNOCK OUT GYM調布)のインタビューが主催者を通じて届いた。
5月のNao戦では大逆転のハイキックKO劇を見せ、現役ミネルヴァ王者で国内無敗だったNaoに初黒星を付けて一躍注目を浴びた彼女は、今はまだない女子アトム級タイトルに向けても手応えを感じているという。4連勝中のKihoが今回の試合に抱いている意気込みとは?
女子は前に出てくる選手が多い中で――
──何度も言われていると思いますが、5月のNao戦は見事な逆転勝ちでした。KOしたハイキックは会心の当たりだったのでは?
「うーん…(笑)」
──反応がよくないですね。
「勝てたことはうれしい反面、試合全体は全然ダメダメだったので…。誰もが『Kihoの負けだろう』と思うような内容で、自分自身も何もできなかったので、ちょっと…って感じです(笑)」
──Nao選手がどんどん前に出てくるのを止められなかった?
「そうですね。それもそうだし、相手の得意な首相撲に入られちゃって」
──ただ、その中でもああやって勝てたわけで。
「そこだけはよかったと思います。自分にも倒せるものができたというところには自信を持っていいのかなと」
──実際、あのハイが当たった瞬間はどういう感触だったんですか?
「あの瞬間は自分でもビックリしたし、一瞬、何が起こってるか自分でも分からなかったと思うんですよ。不思議な感覚でした」
──あの試合で4連勝になります。そこもいい点ではありますよね。
「はい。とりあえず勝ててるというところはいいとは思います。でも前回のNao戦もそうだし、その前の菊地美乃里戦もギリギリで勝てたみたいなところがあるので、今回はしっかり勝ちたいなと思いますね」
──今回の相手、森川侑凛選手もどんどん出てくる相手ですよね。でもKiho選手は、同じように前に出て対抗しようとはしていないですよね?
「そうですね。森川選手は前回、すごいバチバチの試合をしていて。女子は前に出てくる選手が多い中、自分の距離で戦うのが理想なんですけど、甘いところがあって毎回入られちゃったりするので、そこをもっと徹底したいと思っています。特にタイミングの点は全然掴めてなくて。練習はしてるんですけど、試合になるとまだ全然なので。あと、この前のハイキックはよかったんですけど、もうちょっとバランスよく攻められるようになりたいです」
──バランスですか。
「パンチでも倒せるようになりたいんですよね。蹴りは出せるようになってきたんですけど、パンチはもともと苦手なので、もっともっと練習しないとなと思いますね。盛り上がる試合をするためにも打ち合えるところは打ち合いたいし、パンチはもっと磨いていきたいです」
──他に伸ばしたいと思っているところは?
「うーん…、全部ですね(笑)。もっと全体的に伸ばさないといけないなというのは感じています。もっと『うまいな』と思われるようになりたいです」
──「強い」よりも「うまい」がいいんですか?
「どっちもほしいです(笑)。どっちもほしいんですけど、女子では『強い』はあっても、『この人、うまいな』はなかなかないじゃないですか。だから他の人にないものが欲しいです」
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役割をしっかり果たしていきたい
──今回はどういう試合にして、勝ちたいと思っていますか?
「しっかり圧倒して勝ちたいですね。前回はみんなをヒヤヒヤさせてしまったと思うので、今回はもっと安心して見てもらえるように。そして最後は倒したいです」
──6月のカード発表会見では、山口代表から女子のタイトルについての言及もありました。ベルトについてはどう思っていますか?
「ちょっとずつですけど、近づいてるなとは思うんですよね。今はタイトルがないですけど、それが作られるまでは負けられないなと思っています。欲を言えば、今年にはベルトがかかった試合をしたいです。そのためには勝つだけではダメなので、『Kihoなら』と思われるような試合をしていきたいです」
──今、KNOCK OUTの「女子エース候補」にはなっていると思います。自分としてはどうですか?
「運営に推してもらっているなとは思います。復帰してから、欠場も挟みましたけど、4戦連続でKNOCK OUTに出してもらっていますし。『エース候補』から『エース』になれるように、役割をしっかり果たしていきたいと思います」
──前回、Nao選手もハッキリ「鼻をへし折ってやる」と言っていましたし、おそらく森川選手も、「エース候補」のKiho選手への対抗心があると思います。そうやって狙われる立場になってきてますよね。
「狙われるのは大丈夫です(笑)。いろんな選手にガンガン来てほしいですし、少しでも狙われるような存在になれているならうれしいので。こっちから声をかけて、とかじゃなくて、相手の方から『Kihoとやりたい!』と思って来てくれる方が試合も盛り上がると思うし、KNOCK OUTの女子代表として迎え撃てるようになれればと思います」
──では最後に、今回の試合で一番注目してほしいポイントはどこでしょう?
「前回はハイキックで倒せましたけど、それは一回忘れてもらって(笑)、もっといろんな攻撃を出して倒したいと思っているので、そこに注目してもらえればと思います」