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インタビュー

【Krush】初のOFGマッチに挑む“特攻隊長”神保克哉「今回は『OFGでもこんなに面白いんだぞ』っていうのを見せて、後々にはベアナックルをやる」

2025/06/24 21:06
 2025年6月27日(金)東京・後楽園ホール『Krush.177』にて、Krush初のオープンフィンガーグローブマッチが7試合行われる。  Krush-OFGミドル級3分3R延長1Rで、夜叉猿(力道場静岡)と対戦する神保克哉(K-1ジム目黒TEAM TIGER)のインタビューが主催者を通じて届いた。  神保はK-1アマチュアを経て2015年6月にKrushでプロデビュー。2019年6月にはKrushスーパー・ウェルター級王者ジョーダン・ピケオーに挑戦した。2020年3月には「K-1 WORLD GP第3代スーパー・ウェルター級王座決定トーナメント」に抜擢されたが、1回戦敗退。  2021年3月より-75kgの階級設立をアピールして体重を上げると6連勝。しかし2023年6月の「K-1 WORLD GP初代ミドル級王座決定トーナメント」では1回戦敗退。2024年の「初代Krushミドル級王座決定トーナメント」では決勝戦に進出もブハリ亜輝留に敗れた。戦績は16勝(8KO)9敗1分。 ボコされてボロボロになるのは別に嫌いじゃない ──5月末の記者会見では、夜叉猿選手がいろいろ仕掛けてきてましたが、どう思いましたか? 「頑張ってるなって感じでしたね(笑)。あの会見の前に、通路で相手がちょっと俺にぶつかったんですよ。そしたらすごい小声で『あ、すみません!』って言ってきたんです。その時点で、『これはちょっとヤバいな』と。夜叉猿選手、頑張ってキャラを作ってるんだなと思いましたね。だから、何をやられても何とも思わなかったです」 ──なるほど(笑)。 「向こうはキャリアがすごく浅いじゃないですか。自分はプロになってもう10年になるんで、ベテランの域に入ってくる感じなんで、向こうからしたら『挑戦』で、捨て身で行くしかないですよね。だからビビるのは当たり前だと思うんですけど、そこは油断せずにしっかり倒したいと思います」 ──改めて、今回のオープンフィンガーグローブ(OFG)戦について、神保選手のなかではどういう位置付けですか? 「今回はもう自分のためにやるって感じで、自分はベアナックルをやりたいんですよね。OFGはそれに向けての通過点というか、自分のための試合だと思ってるんで、勝ち負けというよりは、どんな感じか自分を試したいって感じです」 ──会見では「OFGの試合をしたことがある」とも言っていましたよね。それはいつのことなんですか? 「10代中盤ぐらいの頃の話ですね。野蛮だったんで(笑)」 ──そんな前の話なんですか。地下格闘技的な? 「そうですね、何戦か非公式な感じでやったんすよ。MMAルールで。だからOFGだろうが何だろうが、全然問題ないっすね」 ──でも、すごい前の話ですよね。そのときの感触とか覚えてますか? 「『効く』というよりは、表面的な痛さの方が強かったのは覚えてます。あと、パンチがガードの隙間から抜けちゃうんで、ガードの意味があんまりないんですよ。そのときも、自分は隙間から打ったパンチで倒してるんで」 ──「効かされて倒れる」というよりは、ケガが多くなるという話は聞きますね。 「そう、だからメンタルの勝負になってくるっすよね。ベアナックルなんてまさにそうですよ。試合映像を見てると、『イヤ倒れ』してる選手がメチャクチャ多いんですよ。痛くて倒れるとか、メンタルが折れて倒れるっていうのが半分以上だったんで。そっちでも倒れる可能性はありますよね」 ──メンタルの勝負だったら…。 「絶対負けないっすよ! 意識が飛ぶまで殴り合います。意識が飛んだら終わりなので、そこは絶対負けないなって思います。自分はずーっと戦ってきてるんで、そこの意地はすごいあるんで」 ──近年で一番、神保選手の意地を見せてもらったのは、何と言ってもK-1での松倉信太郎戦(2022年9月)だと思います。ああいうことですよね? 「はい、ああいう感じですね。倒れても立ち向かって、最後はぶっ倒す。あの時は絶対倒してやろうと思ってたんで、倒れても起き上がってぶっ倒してやるっていう気持ちでした」 ──そうやってくぐり抜けてきた経験が、夜叉猿選手とは違うぞという感じですよね。 「ああ、全然違うと思います。育ち方からして違うと思うし、向こうは野性っぽい感じを出してますけど、俺の方が全然野性ですから(笑)。だから俺たちって、友達としては絶対関わらないタイプ同士かなと思います」 ──神保選手も、格闘技がなかったら人生は全く変わってた? 「変わってますよ! 1年試合しなかった間に気づいたんすよ。試合やってないと、自分はたぶんグレちゃいますね。だから格闘技には感謝しかないですね」 ──その格闘技の究極が、ベアナックル? 「そうだと思います。素手で一番強いヤツが、生物的に一番強いだろうと思うんですよ。だから素手で一番になっちゃえば、誰も勝てない一番じゃないですか。だからそこで一番になりたいですね」 ──でも、OFGでもパンチを打つことで拳や手首を痛めることが多いと聞きます。ベアナックルでもたぶんそうでしょうけど。そこは大丈夫なんですか? 「それもまた快感じゃないですか。刺激的で。自分はボコされてボロボロになるのとか、別に嫌いじゃないんですよ。『めっちゃケンカしたわ~!』みたいな(笑)。ましてベアナックルなんて、それどころじゃないじゃないですか。『メッチャ気持ちいいんだろうなー』って思います。いや、下ネタの話じゃなくて」 ──下ネタの話とは思ってないですよ。確かに会見では「俺は生が好き」って言ってましたけど。 「言ってましたね(笑)。その感じに近いかなって。自分、けっこう変わってるんで」 ──今の話を聞いて、「やっぱりベアナックルをやりたがる人は感覚が違うな」と思いました。 「ハハハハハ! マジすか? 何かいいっすよね、ボロボロになるのは。自分がメッチャやられてるっていうのも刺激になるし、相手をボッコボコにしてるっていうのも刺激だし。両方好きっすね、俺(笑)。何か俺、ヤバいヤツみたいになってますね!」 ──いや、完全にヤバいヤツです(笑)。 「ハハハハハ! まあ、自分はなかなか試合がなくて、K-1の運営とも『やれるなら海外でベアナックルでお願いします』って言ってたところに、OFGでどうだという話が来て。しかもKrushだっていうじゃないですか。別に僕は反乱軍じゃないし、K-1からそういう、ベアナックルに出るような選手が出れば、K-1も盛り上がると思うし。K-1にも恩があるし、KrushでOFGだったらやってみるかと思って、今回は受けました。まあでもOFGでもやっていけば、どこかでやれるところを探してくれると思うんで」 ──だから今回のOFGでも、「こんなに気合い入れてやるんだったら、ベアナックルの試合を探さないとな」と思ってもらえる試合をしたいと。 「そうそう。そういう試合をしないとなと思うし、自分はミドル級っていう階級も作ったじゃないですか。だからその勢いで、ベアナックルにも行かせてもらおうと思ってます。あの時と同じ気持ちですよ。今は階級を作った時ぐらいのモチベーションがありますね」 ──そうやって、どんどん自分で道を作っていくタイプなんですね。 「けっこう、そういうのは好きっすね。先頭を切って進むタイプというか。チームでいうと、『頭』がいいみたいな(笑)。やるんだったら最初がいいし」 ──バイクに旗をつけて先頭を走るタイプですね。 「そう、特攻隊長っすよ!(笑)今回は『OFGでもこんなに面白いんだぞ』っていうのを見せて、後々にはベアナックルをやると。絶対やります!」 ──では最後に、改めて今回の試合に向けての“決意”を教えていただけますか? 「自分がどれだけベアナックルに本気かというのを、見てもらえればと思います!」
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