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【UFC】王座防衛メラブ・ドバリシビリがオマリーを極めた“マシンチョーク”とは? リバースニンジャから変形エゼキエルへ「柔術でこの絞め技を使っている」

2025/06/10 18:06
 2025年6月7日(日本時間8日)、米国ニュージャージー州ニューアークのプルデンシャル・センターにて、『UFC 316: Dvalishvili vs. O'Malley 2』(U-NEXT見逃し配信)が開催された。  メインイベントでは「UFC世界バンタム級選手権試合」(5分5R)として、王者のメラブ・ドバリシビリ(ジョージア)が、挑戦者ショーン・オマリー(米国)と対戦。ドバリシビリが3R 一本勝ちで、2度目の防衛に成功した。  2024年9月以来の再戦。前回は判定勝ちだった“ザ・マシーン”ドバリシビリは試合前のインタビューで、「今回はフィニッシュをより強く意識して、ダメージを与えることに集中する。リスキー? リスクを取るのは構わない。俺はファイターだ。ファイトってのは、そもそも全部リスクなんだよ。人生そのものがリスクだろ?」と語り、その宣言通り、より攻撃的なスタイルで、UFC13連勝のうち、まだ2度目のフィニッシュ勝利をマークした。  この試合でも再三のテイクダウンを奪ったドバリシビリは3R、バッククリンチからの正対際に小外がけでテイクダウン。オマリーの立ち際に頭をがぶって胸の下に入れると、喉下に右手を差し込み、左の二の腕でクラッチしてニンジャチョークへ。  オマリーは定石通り、仰向けになってチョークを防ごうとしたが、ドバリシビリはそのクラッチを外さず。喉下はズレかけていたが、胸で圧力をかけることでオマリーの首が曲がったまま絞められ、オマリーがタップ。ドバリシビリにとって、UFC初の一本勝ちを極めている。  試合後の会見でドバリシビリは、フィニッシュについて、「名前は分からない。でもジムでは、たいてい柔術でこの絞め技を使っている。(ドバリシビリのコーチの)ジョン・ウッドはいつも、スパーリングで『もっとサブミッションを繰り出せ』と、僕に言っていた。でも、MMAスパーリングでは大きくてフワフワしたグローブにハンドラップもしているので、(関節技で)攻撃するのがとても難しいから。あのグローブでチョークを仕掛けるのは、時には意味がないように思えることもある。若い連中とスパーリングする時、彼らを疲弊させたりもしたくないし。だからスパーリングでは試したことはないけど、柔術ではこれをやっていたから今回もやった。(アルジャメイン・スターリングに「なんて呼ぶの?」と聞き、「ノースサウス……ニンジャ・チョークかもしれない。リバースニンジャチョーク」と回答)ねえ、これを“マシンチョーク”と呼ぼうよ」と、モデファイドニンジャ(ノーアームギロチン)チョークを語っている。  ニンジャチョークのグリップのまま、エゼキエルチョークのように前腕を動脈に、首には胸で圧力をかけて、ノースサウスの体勢で極める形になったドバリシビリの“マシンチョーク”。 「僕は多くのツールをポケットに持っている」とさらなる武器を引き出しから開けたドバリシビリは、あらためてスターリング、そしてレイ・ロンゴ、ジョン・ウッドコーチに感謝の言葉を語っている。 「ジョン・ウッドの性格やスタイルが好きで、今や彼はスパーリングのたびに、ジョイスティックを握って僕に“ああしろ、こうしろ”と指示する。僕はそれを実行する。それは非常に効果的で、ジョンに感謝している」。 「忙しくしていたい」というドバリシビリはすでに次のターゲットであるコーリー・サンドヘイゲンに目を向けている。 「みんな知ってると思うけど、俺は練習も試合も大好きなんだ。休暇中ですら走ったりトレーニングしたりしてるし、常にベストを尽くしてる。そして、UFCで試合があるたびに“ありがたい”って思う。これが俺の夢だからな。それに、世界で一番最高な仕事をさせてもらってると思ってる。 (ケージの中で名前を出した)サンドヘイゲンは今、この階級で最強で、その称号に値する男だと、僕は心から思っている。特に、彼は常に最強の選手たちと戦ってきたし、社交家で、とても礼儀正しく、努力家で、並外れた才能と素晴らしい能力を持っている。だから、彼は最もその称号に値すると思う。(次戦の相手に)UFCが望むなら、喜んでそうするよ。忙しくしていたいんだ」。
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