ライト級GPで準決勝に進出した(左から)ケース、ムサエフ、榊原信行RIZIN CEO、グスタボ、フレイレ
2019年10月12日(土)エディオンアリーナ大阪にて開催された『RIZIN.19』で、「RIZIN FIGHTING WORLD GP 2019 LIGHTWEIGHT TOURNAMENT」の1回戦が行われた。
トフィック・ムサエフ(アゼルバイジャン)がダミアン・ブラウン(豪州)を1R4分14秒でTKO、ルイス・グスタボ(ブラジル)は上迫博仁(日本/和術慧舟會HEARTS)を1R3分55秒でTKO、パトリッキー・“ピッドブル”・フレイレ(ブラジル)は川尻達也(日本/T-BLOOD)に1R1分10秒でTKO勝ち、そしてジョニー・ケース(米国)はホベルト・サトシ・ソウザ(ブラジル)に1R1分24秒でTKO勝ちと、いずれも1R決着という激しい内容に。
榊原信行RIZIN CEOも試合後総括で「際立ったのはライト級GPの8人の戦いぶり。GP王者になりたい、なるんだと望んでくれた。凝縮された戦いだった」と、完全決着の激闘が相次いだ今大会でもこの4試合が際立っていたと評した。
1回戦4試合が終わった後、リング上で大晦日にて行われる準決勝の組み合わせ抽選会が行われ、ムサエフvsケース、パトリッキーvsグスタボに決定した。以下、準決勝進出を果たした4選手の試合後コメント。
ジョニー・ケース「自分なりのアップダウンの道のりがあって、今が一番輝いている」
「準決勝に進めるし、その相手がムサエフと分かったし、気持ちは集中できている。とてもいい気分です。サトシは一言でいうと、予想通りだった。若い選手としてはいいポテンシャルを持っているし、将来的にグレートな選手に育っていくと思う。ただ、今はキャリアが足りない。まだライト級のトーナメントでしっかり戦えるところまではきていない。(寝技ではヒヤッとしたか?)それはない。彼が寝技に懸けてくるのは予想していた。グラップリングの攻防はこうなるだろうとのイメージもできていたよ。それに対抗できる能力もあるし、自信もあった。(サトシはサミングをアピールしているよに見えたが)自分もVTRを見た。拳だったことは一目瞭然だよ。
大晦日は自分がライト級チャンピオンにふさわしところを世界に見せたい。その気持ちでいっぱいです
(戦いを楽しんでいるように見えるが?)戦うことは好きどころかラブだよ。生きているという気持ちで満たされる。自分の持っている最良のものが引き出される気がするんだ。
(マークするのは)誰と言ったら全員だと思う。全員が優勝する力を持っている。でも自分は13年やってきた。自分なりのアップダウンの道のりがあって、今が一番輝いている。今がマイベストになる。だから優勝は自分のものだ。ベルトへ向かって邁進できていると思う。
(ムサエフの印象)大晦日をお楽しみに。ベストファイトを見せられる。ベストな殴り合いが見せられると思うよ。彼はグレートファイターだと思う。ウォリアーだと思う。ベストvsベストを楽しみにしておいてくれ。
(RIZINの顔になりたい?)もちろんだよ。自分はアメリカ人だが、日本へやって来るとめっちゃ凄い試合をしてくれる人と日本のファンが思ってくれるような試合をどんどん見せていきたい。RIZINが呼んでくれるのはありがたいし、RIZINに愛情を持っている。日本のファンは世界最高だと思う。そのファンが喜んでくれるように自分も精進していきたいと思っているよ」
パトリッキー・“ピッドブル”・フレイレ「大晦日で私の全てを見せたいね」
「この結果が出るように一生懸命練習をしてきた。川尻はとてもいい人物だと思うが、勝者は一人に限られている。彼の娘が泣いているのを見て私もとても悲しい気持ちになった。もし川尻がこのまま引退するようならとても悲しいと思う。あと、残念に思うのは決勝にブラジル人が2人残ることがなくなったのは残念(準決勝はブラジル人対決)。どちらかが勝たないといけないので、私は私の仕事をするだけだ。そして私が優勝する。
(他の選手よりも自分が優っていると思うところは?)どこも他の選手より優っているとは思わないが、強い意志と勝ってやるって気持ちが強く、KOする力も私にはあると思っている。
(グスタボの印象)彼は危険な選手だ。ヴァンダレイ・シウバに似ている。でも私は彼に対する武器を持っている。彼に勝てる武器をね。
(他の3人の中で最も脅威なのは?)誰も脅威だとは思っていない。誰が来てもいい。ジョニー・ケースとトフィック・ムサエフには2人で思う存分やりあってほしいね(笑)。彼らの試合を見ても意見はない。2人とも打撃がとても強く背が高いと思っているくらいかな。
今日の試合は完璧だった。ただ自分の技をあまり見せられなかったので、大晦日にとっておきたいと思う。大晦日で私の全てを見せたいね」
ルイス・グスタボ「俺はRIZINの旗を背負っている」
相手は思っていた通りだった。トレーナーのアンドレ・ジダといい作戦を考えて来て、それを実行できたので勝てたと思う。今日の相手はとてもタフだった。とてもいい選手だったが、彼の攻撃に耐えられるように練習してきたので勝利を収めることができた。12月の試合が待ち遠しいよ。ぜひトーナメントのベルトを手に入れたい。そのために一生懸命に戦う。
(自分が他の3選手よりも優っていると思う部分は?)準決勝に進んだ4人の中で一番手強いのは俺だよ(笑)。優勝するために練習してきたので他の選手のことは考えていないし、ベルトをゲットするために練習するだけだ。基本的には彼らのこと何とも思っていない。俺は相手を選ばないので。
(フレイレは)知名度が高い優れた選手だ。もし彼に勝てたら俺の知名度も上がるのでいいね。ベラトール代表である彼にもし勝つことが出来たら、俺はRIZINの旗を背負っているのでそれは誇らしいことだ。日本は第二の故郷なので、勝利を収めれば嬉しいことになる。
今日は勝利を収めて嬉しい。これからもずっと日本で戦いたいと思っているので頑張りたい。俺の目標は相手を潰すこと。そのことに集中しているので次の試合が待ち遠しいよ。あと、俺がトーナメントの中で一番イケメンだね(笑)」
トフィック・ムサエフ「日本のファンには私の戦いぶり、戦いへの真剣さ、技術に注目してほしい」
「アラーの神の思し召しを受けて勝つことができてとてもいい気持ちだ。私の最終目的はGPで優勝すること。その第一歩を勝利で飾れて満足しているよ。今回の試合に来る前にアメリカでトレーニングしてきた。お世話になったユライアに感謝しています。トレーナーにも感謝したい。彼らのサポーターなしには決して勝てなかったと思う。
今回の相手をかなり長いこと研究してきた。彼に対する戦闘スタイルも計画していた。相手の動きをよく見ていたのでそれが勝利につながったと思う
1回戦、準決勝、そしてGP優勝の道を一歩一歩確実に進むのが私の望みだ。(準決勝で対戦するケースは)とても強い相手なので油断はできない。私にとって日本で試合をして実力を発揮するのが最大の喜びであり、究極の目標はGPで優勝することだ。
(他の3選手よりも自分が優っているところは)他と比べて何が優っているかと考えるよりも、GPへ向かって生活のリズム、トレーニング、作戦を相手を特定してきっちりたてていくことが大事だ。それをすることが勝利への道につながると思っている。
(GPの準決勝に日本人が残らなかったことをどう思うか?)今回GPに日本人選手が残らないのは残念だが、私は日本のことを好きになっているし日本の文化にも興味を持っている。日本を愛しているし、日本の最大の愛好者だと自負している。だから日本のファンには私の戦いぶり、戦いへの真剣さ、技術に注目してほしい」