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【GRACHAN】ライト級王者・林RICE陽太vs.挑戦者・芳賀ビラル海、フライ級王座統一戦・御代川敏志「情報は筒抜け」vs.小田魁斗「一皮むけた姿を」、バンタム級・田中智也vs.徳弘拓馬も=計量パス

2025/05/30 21:05

▼第13試合 GRACHANフライ級王座統一戦 5分3R
御代川敏志(THE BLACKBELT JAPAN/第3代GRACHANフライ級王者)56.7kg
小田魁斗(CARPE DIEM福岡/GRACHANフライ級暫定王者)56.65kg

 正規王者・御代川敏志(THE BLACKBELT JAPAN)は、MMA11勝6敗1分。11勝中5つのKO・TKOと2つの一本勝ち、4つの判定勝ちをマークする。2024年2月の『GRACHAN 67』で松場貴志を3R TKOで下し、第3代フライ級王者に。

 切り裂くような鋭い打撃、独特なリズム、そして「何をしてくるかわからない」変則的なスタイルで相手を翻弄する、オールラウンド型の技巧派だ。打撃と組み技のバランスに優れ、試合の流れを自在に変える力を持つ。

 その御代川が、負傷により規定期間内での防衛戦を行えなかったことから、GRACHANは暫定王座決定戦を実施。そこに登場したのが、『ONE Friday Fight』で連勝を重ねていた小田魁斗(CARPE DIEM福岡)だ。2024年12月『GRACHAN Presents: HELIOS』にてフライ級1位の道端正司との一戦に勝利し、暫定王座についた。

 そこに、突如リングに現れたのが正規王者・御代川だった。小田のベルトを強奪し、マイクを握り、「お前が暫定王者か? だったら、俺とやるしかないだろ」と小田に直接宣戦布告。これに対し、小田も「やりましょう」と即答。2人の王者がリング上でにらみ合い、統一戦の実現をファンの前で誓った。

 小田はMMA6勝1敗。6勝中3つのKO・TKOと一本勝ちが1回、2つの判定勝ち。御代川とは真逆のスタイルで、しっかりと形を作りながら、ポジションを一つひとつ制していく“正攻法”のグラップラー。グラウンドでのコントロール力とサブミッションの精度は国内トップクラスであり、冷静かつ理詰めのファイトで相手を崩して削っていく。

“型破り vs 型の美学”──まさに対極のスタイルがぶつかる王座統一戦。御代川が変則的な打撃とリズムでかき乱すのか、それとも小田が地に足のついた展開で試合を制御するのか。序盤の攻防が勝敗を大きく左右する展開となるだろう。

 フライ級の真の頂点を決めるこの一戦は、GRACHANにおける軽量級戦線の方向性を占う重要な試合となる。実力、戦略、そして王者としての矜持が交錯する、注目のタイトルマッチが幕を開ける。

小田魁斗「自分自身が一皮むけた姿を見せたい」

「ようやく“真のチャンピオンになるための試合”が来たな、という感覚です。(対戦相手の御代川は)格闘技をやっていく上で一番必要だと思っている“怖さ”を持っている選手だと感じています。だからこそ、乗り越えなければならない相手だと感じていますし、自分のキャリアの中でも最も大切な一戦になると思っています。

(暫定王座決定戦の後に、御代川に乱入されたときは?)あの場で現れるとは思っていなかったので驚きました。“あ、この人ちょっと飛んでるな”と思いました(笑)。でもその瞬間は、そこまで強い印象は持たなかったですね。自分も試合に勝ったばかりで高揚していたので、まだ余韻の中にいた感覚でした。
(直接対峙して)“この選手と戦う日が来たんだな”と、静かに思いました。

(御代川との過去の接点は)去年の3月に試合があったとき、本来は金井一将選手との対戦予定だったのですが、相手がテム選手に変更になって。そのとき控え室が同じで、THE BLACKBELT JAPANの選手にセコンドについていたのが御代川選手でした。そこで軽く『お久しぶりです』と挨拶しました。試合後には『必ず上がっていきますので、いつか試合しましょう』と伝えしました。御代川選手はその時点ですでにチャンピオンでした。

 実は初めて御代川選手とお会いしたのは2年ほど前、僕がTHE BLACKBELT JAPANに出稽古に行ったときでした。その頃から“この人とはいつか絶対やるな”と思っていて、会うたびに『必ずやりましょう』と伝えてきました。今回ようやくその機会が訪れたので、しっかりと白黒をつけたいと思います。

(どんな試合を?)誰が相手かは関係なく、今回は“自分自身が一皮むけた姿”を見せたいです。これまでは、比較的正統派なスタイルで戦ってきたと思うんですけど、今回はもっと“殴られても殴り返す”ような、そういう覚悟や怖さを見せたい。そういう戦いをしないと、世界では勝てないと思うんです。この試合を通して、自分自身もステップアップしていきたいと思っています」

御代川敏志「二瓶先生の空手も習っている」「小田の情報は全部筒抜けだから」

(怪我からの復帰戦で)ちょうど去年の2月以来なので、約1年ぶりになります。意外と回復は早かったですし、できる範囲での練習は続けていました。思ったより体も動いてくれたので、有意義な期間だったと思います。

(復帰戦がいきなりのタイトルマッチで小田魁斗との王座統一戦となったが)自分はチャンピオンですから、当然そうなりますよね。(小田の前戦は)“勝つだろうな”と思ってました。展開も含めて、だいたい予想通りでした。

(試合後、リングに上がって挑発したのは)名前を呼ばれたので、“忘れんなよ、俺がいることを”っていう気持ちで(笑)。フリかなと思って、つい行ってしまいました。(会場の反応が薄くて)そうなんですよ。ベルトを持って客席側にアピールしに行ったんですけど、皆さん真面目というか、プロレス的なノリがあまりなくて(笑)。ちょっと寂しかったですね。

(小田との試合に向けての強化は?)全体的にやっていますが、特に寝技の技術ですね。パーソナルトレーニングを受けたり、オンラインで技を学んだりしています。ストライキングも見直していて、最近はムエタイも取り入れて教わっています。加えて、堀口恭司選手が通っている二瓶先生の空手にも通っています。もともと極真空手をやっていて、現在は赤坂の『NEXT Akasaka』というジムで、週一で型や移動稽古を習っています。

(どんな展開になる?)小田選手は気持ちの強い選手ですから、競り合いになる展開はあると思います。しっかりとした内容の試合になると思っています。しっかりと良い試合をして、ベルトを守り、次のステージにつなげたいと思います。

(今年は、どのくらい試合をしたい?)特に何試合という目標は決めていません。まずは目の前の試合に集中しています。

(将来的な海外進出も?)それはずっと持ち続けている目標です。チャンスがあればすぐに動けるよう、常に準備はしています。

(小田へのメッセージを)お前、沖縄に練習しに行ってるらしいな? 情報は全部筒抜けだからな。お前の練習内容、全部把握してるから。覚悟しとけよ(笑)。

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