MMA
レポート

【ONE】アンジェラ防衛、DJ、クリスチャンがGP優勝、岡見がONE初勝利、若松は判定勝ち。平田は連勝! 仙三は負傷TKO負け=第1部速報中

2019/10/13 08:10
10月13日(日)東京・両国国技館で「ONE: CENTURY 世紀」第1部が午前9時より開催された。 ▼第1部 第11試合 メインイベント ONE世界女子アトム級(※52.2kg)選手権試合 5分5R○アンジェラ・リー(王者/米国)[5R 4分48秒 リアネイキドチョーク]×シャオ・ジンナン(挑戦者/中国)※リーが王座防衛 メインイベントはONE世界女子アトム級(※52.2kg)選手権試合。3月両国大会の再戦で、前回はアンジェラが階級を上げてONEストロー級世界王者ジンナンに挑み、腕十字を極めかけるも凌いだジンナンが5R逆転のTKO勝利を収めている。リーにとってはキャリア初の敗北となった試合から6カ月、今回はジンナンが階級を下げて、アンジェラの王座に挑戦する。 会見でアンジェラは、100回記念大会に向け、「2015年にONEで初めて戦ったのは高校を出てすぐのことでした。全ての試合をONEで戦ってきました」とこれまでの軌跡を振り返りながら、今回の再戦について、「今までと全く違う試合になります。なぜこの階級で私が王者なのか、世界に証明したいと思います」と力強く王座防衛を誓った。 対するジンナンは「6カ月前に私は彼女に勝っています。今回も私が勝って2本のベルトを手に入れます。前回よりずっと説得力がある勝ち方で獲ります。私を止める人は誰もいません」と、アンジェラのニックネーム「Unstoppable」を引用して、二階級制覇を宣言した。 1R、共にオーソドックス構え。5R戦。ジンナンの左にヒザを着くアンジェラ! さらに打ち合いにジンナンは左! 詰めるアンジェラは触りにいくが切るジンナンは差し上げて右から左! 追うのはアンジェラ。ジンナンは左フックで迎撃。さらに飛び込んでの右左!さらに左! 詰めるアンジェラは右でオーバーフックして投げを狙うが腕を抜くジンナン。 2R、左目下を腫らすジンナン。さらに後ろ蹴りも。左のダブルを振るが組みにいくアンジェラは、右で差して組みに行く。四つの攻防。押し込むアンジェラは、後方に投げるが、耐えるジンナンは立つ。右振るジンナンに右ミドルを当てるアンジェラ。組み付くアンジェラにジンナンは左を振るが、シングルレッグを決めるアンジェラ! ハーフから左で差してサイドにパスするアンジェラ。ヒザ蹴りを突くがゴング。 3R、中央を取るアンジェラ。ダブルレッグに入るアンジェラを差し上げるジンナンは右を突く。しかし詰めるアンジェラは押し込んで首投げテイクダウン! バックに回れないジンナン。袈裟固めからカーフホールド&アームロック狙い。背中を着いたジンナンにパウンド! さらにバックマウントへ。両足をフックするアンジェラは腕十字狙い。さらにバックからパウンド。再三のリアネキドチョーク狙い。ジンナンも首を守る。 4R、右ローを蹴るジンナンに左ストレート狙いのアンジァラ。しっかりリズム作ってジャブを突くアンジェラに、ワンツーの右ストレート、さらに左ストレートで片ヒザを落とすアンジェラ! そこに反則のヒザを入れそうになるジンナンだが、押し込んで右を差す。さらにジンナンは右! しかし持ち直したアンジェラはジンナンの右に左を狙う。さらに右ロー! 回るジンナンに追うアンジェラはワンツースリーまで突く。 5R、アンジェラのローに右を振るジンナン。アンジェラはバランスを崩すが持ち直す。右ストレートからワンツーはジンナン! シングルレッグから小外狙うアンジェラだが、潰すジンナンは鉄槌! しかしバックに回るアンジェラはバックスープレックスを肩から落とす。さらにバックへ。亀になるジンナン。しっかり両足をかけるアンジェラは片足を外して腕十字狙いから再び両足をかけてバックマウントからパウンド! そして最後に首元に腕を回し、足を伸ばしてリアネイキドチョークへ! うつ伏せに潰されたジンナンがタップした。 右肩に防衛したベルトをかけたアンジェラは「ありがとうトーキョー! 楽しんでもらえたら嬉しいです」とマイクで語った。 ◆ション・ジンナン「東京に再び戻って来られて本当に嬉しい。半年前、アンジェラが階級を超えて私のベルトを獲りに来た。でも私はタイトルを守りました。今度は私が階級を変えてベルトを獲りにきました。6カ月前に私は彼女に勝っています。今回も私が勝って2本のベルトを手に入れます。前回よりずっと説得力がある勝ち方で獲ります。私を止める人は誰もいません(※アンジェラのニックネームは「Unstoppable」)」 ◆アンジェラ・リー「今年2回目の日本に来れて幸せです。この機会を借りて、この100回目のイベントに感謝し、私のことを話させてください。2015年、ONEで初めて戦ったのは高校を出てすぐのことでした。全ての試合をONEで戦ってきました。長い旅でした。ONEのチーム、スタッフ仕事するのは楽しいことです。山あり谷ありだったけど、みんなのおかげでいろいろな経験を積んで、ファイターとしてだけでなくて人として成長することができました。今の私があるのはみなさんのおかげです。この100回目の大会で戦えること、ヘッドライナーとして出られることに感謝します。今回の試合は、みんなが求めている戦い。今までと全く違う試合になります。厳しい練習をこなし、運よく怪我もなく最高の準備ができました。今年になって、格闘家としてさらに成長したと思います。きちんと防衛します。なぜこの階級で私が王者なのか、世界に証明したいと思います。 (キッズからの質問「とてもきれいだと思います。なぜ美しさを保てるのですか」)質問ありがとう。驚きました。格闘技をやっていることは私の誇りなんです。小さい頃、私はおてんばで、ピンクが嫌いで青色が好きだったり、よく走り回っていました。年齢を重ね女のコらしいことも好きになりましたが、限界はありません。どちらもできるんです、すべて。集中すればなんだってできる、そう思ってください」 ▼第1部 第10試合 ONEフライ級(※61.2kg)ワールドGP決勝 5分3R○デメトリアス・ジョンソン(米国)[判定3-0]×ダニー・キンガッド(フィリピン) “絶対王者”元UFC世界フライ級王者のデメトリアス・ジョンソンは2019年8月のマニラ大会にて和田竜光を判定で下し決勝進出。 対するダニー・キンガッドはONEで和田竜光と若松佑弥を破っており、2017年11月にはONE世界フライ級王座にも挑戦している。2019年8月のマニラ大会ではリース・マクラーレンを判定で下している。 1R、右を振って組むジョンソンにキンガッドは小手に巻いて投げも凌ぐジョンソン。金網背にジョンソンは左で差すも離れる。右ローはジョンソン。右を振って前に出るジョンソン。キンガッドはサイドキックもかわすジョンソン。キンガッドはカーフキック。ジョンソンは抜群のタイミングで走りこんでテイクダウン! シングルから立つキンガッドに首相撲からヒザ、離れ際に右フックもヒット! さらにテイクダウンからサイドを奪うとキムラへ! 金網際で上に回れず、キンガッドも腕を戻してゴング。 2R、右を振るキンガッドにかわすもバランスを崩したジョンソンだが、すぐにダブレッグテイクダウン! ハーフのキンガッドをパスしてサイドに。しかしキンガッドも足を戻して亀にそこから正対もパスするジョンソンに、脇差して立つキンガッドはカーフキック。前足を変えるジョンソンは左右で詰めてダブレッグテイクダウン! キンガッドは下からキムラ狙うと腕十字狙いも外すジョンソンが素早く上四方に回り今度は素早く腕十字に! ここは外すキンガッドだが、上を取るのはジョンソン。脇差して立とうとするキンガッドの足も掴み潰すと、立たせずにゴング。 3R、大きな右を振るキンガッドだが、かわすジョンソンは左ミドル! さらにフェントからダブレッグテイクダウン! サイド奪うジョンソンは立とうとするキンガッドの首を潰し右にパス。左で脇差し、サイドへ。下のキンガッドはキムラ狙いから立ち上がりにジョンソンはギロチンへ。しかしここは潰したキンガッドがボディロックからテイクダウン! ジョンソンは足を戻すとキンガッドはアンククル狙いもジョンソンは立つと小手に巻くキンガッドは投げも互いに前転からバックを奪うジョンソンがリアネイキドチョーク狙いでゴング。判定前に両手を挙げ、勝利を確信。 判定は3-0でドミネートしたジョンソンが勝利し優勝。ケージの中でベルトを右肩にかけた。AbemaTV解説席の堀口恭司は、「ジョンソンのテイクダウンにはフェイントなどでセットアップされる前に対処が必要」と語った。 ◆ダニー・キンガッド「マーシャルアーツファンのみなさん、こんにちは。日本で戻って来ることが出来て、私の人生で最も重要な試合を戦えることが嬉しいです。私の国フィリピンを代表して戦うこと、ラカイのみんなとプライムタイムでTNTのメインカードで戦うことは光栄です。私にはチャンスがあると思います。勝てば最も大きな偉業を達成することになります。それが私には出来ると思っています」 ◆デメトリウス・ジョンソン「東京に戻って来れて嬉しいです。ここは自分がONEでデビューした場所。長いキャンプの間、練習仲間、子供の世話をしてくれた妻、周囲に感謝したい。非常に一生懸命練習してきました。相手はとても強い選手。決して楽勝の相手じゃない。頑張ります。 (キッズからの質問「空手を4年やっています。もっと強くなるために何がありますか」)僕も16歳まで格闘技を始めてなかったんだ。子供のころは子供時代をを楽しめばいい。請求書もないしね(笑)。それにレスリングだけじゃない、いろんなスポーツをやってきた。クロスカントリーもバスケットもやった。それで心肺機能を高めたんだ。ただ、大学は行った方がいい。ストレスを高めないこと。必ずしも戦う必要はない。でも格闘技は続けてね」 ▼第1部 第9試合 ムエタイ 女子アトム級 3分3R○ジャネット・トッド(米国)[2R 2分29秒 KO]×エカテリーナ・ヴァンダリーバ(ベラルーシ) スタンプ・フェアテックスと接戦を繰り広げた日米ハーフのジャネット・トッドがムエタイルールで参戦。モデルとしても活躍するベラルーシのエカテリーナ・ヴァンダリーバと対戦する。 南カリフォルニアの厳しい家庭で育ち、日本人の母を持つトッドは、幼い頃に「ほかの人とは違う」ことに戸惑いを覚えていたという。「変なランチボックス、お弁当箱……でも自分のユニークさを受け止めようと気づいた。周囲に合わせるのではなく、自分らしくいよう」と決意した結果、体操からムエタイに転じている。 その最初の師匠は、“殺しのキッス”ことセンティアンノーイ・ソー・ルンロート。元ルンピニー王者でラモン・デッカーらと激闘を繰り広げたセンティアンノーイの指導を受けたトッドは「すぐにムエタイに恋をした」という。 23歳でカリフォルニア州で航空宇宙工学の5年間の修士課程を修了。現在も航空宇宙エンジニアとしての仕事に携わり、ムエタイとの二足の草鞋を履く。 トッドはスタンプ戦の判定負け後、ONEキック戦でワン・チンロンに2R KO勝ち、ONEキック世界女子アトム級元王者の“キル・ビー”ことカイティン・チュアンにも判定で勝利しており、3連勝を目指す。 対するヴァンダリーバは、2010年と2011年のWKN女子54kg級世界王者。WMF、IFMAでも王座を獲得しており、2011年11月には、WKNワールドGPでムエタイ時代のヨアナ・イェンジェチックに判定勝利している。 バレーボール、陸上競技、護身術の経験を持つヴァンダリーバは、舞踏の振り付け学校を卒業後、2007年に16歳でキックファイタージムに入門し、キックボクシング始めた。最初のコーチはアンドレイ・クレビン。ブアカーオ・バンチャメーク(元ブアカーオ・ポー.プラムック)と判定までもつれこんだキャリアを持つベラルーシの名選手から立ち技を学び、世界タイトル獲得に至る。 身長は170cmだが、リーチは180cmと長い手足を誇り、オーソドックス構えから繰り出されるワンツーの右ストレートが伸び、左ミドル・ヒザ蹴りと繋ぐコンビネーションは対戦相手を苦しませている。また、ファッションモデルとしても活躍しており、子供との写真からビキニ姿まで様々なスタイルをSNSにアップし、ファンを楽しませている。 ONEで先に実績を積んでいるトッドを相手に、初参戦のヴァンダリーバはどんな試合を見せるか。格闘技を軸に多様なライフスタイルを表現する両者の日本での戦いに注目だ。 オープンフィンガーグローブのケージムエタイ。 1R、長身のヴァンダリーバは右のバックフィスト。ブロックするトッドは上下に散らして右ロー。ワンツーで前進するヴァンダリーバ。クリンチはトッド。しかし離れると右ローを2発当て、左ミドルも。 2R、入って首相撲ヒザを突くトッド。ヴァンダリーバは遠目からワンツーで入るが、右を当てるトッドは、ローの蹴り合いの後、ワンツーで前に出て右ハイキック! 右ローを蹴ろうとしたところにハイをもったヴァンダリーバはグラついてからダウン! 立ち上がれず、トッドが見事なKOで3連勝。王座挑戦も視野に入れた。 [nextpage] ▼第1部 第8試合 ONEライト級(※77.1kg)ワールドGP決勝 5分3R○クリスチャン・リー(シンガポール)[判定3-0]×ザイード・フセイン・アサラナリエフ(トルコ) GP決勝でザイード・フセイン・アサラナリエフ(トルコ)と対戦予定だったエディ・アルバレス(米国)が負傷欠場し、かわりにONE世界ライト級王者のクリスチャン・リー(21歳・シンガポール)がGP決勝に進出。 Evolve MMA所属のクリスチャン・リーはMMA12勝3敗で現在3連勝中。2018年11月に徳留一樹を1R TKO、2019年1月にもエドワード・ケリーを1R TKO、そして2019年5月に階級を上げ、青木真也に2R TKO勝利を収めている。 アサラナリエフはMMA8勝1敗。2018年3月から4連勝中で山田哲也戦の3R一本勝ち以降は、ティモフィ・ナシューヒン、エブ・ティン、アミール・カーンをいずれも1Rで強打で沈めている。 1R、左フックはアサラナリエフ! さらに右ロー。右で飛び込むリー、それをかわしてそのまま首投げで投げるアサラナリエフ! しかしリーは右で差して立つ。首相撲からヒザはリーも組みは切られる。さらにアサラナリエフは左フックも、そこにボディロックからサイドにつきテイクダウンはリー! 下からアサラナリエフは腕十字も外すリー。立つアサラナリエフは右ストレート! 追うアサラナリエフは組んでボディロックからテイクダウンも、すぐに立つリーは再び右で差してボディロックからテイクダウン!! そのままマウントを奪うとヒジを落としパウンド連打! アサラナリエフが防御を固めてゴング。 2R、外無双からダブルレッグテイクダウンはリー。立つアサラナリエフはワンツー連打から払い腰を狙うがリーも投げられずすぐに立つ。力を使ったアサラナリエフ。大きく右を振るがかいくぐるリーは右を深く差してスタンドバックに。アームバーを狙うアサラナリエフをそのまま倒して上はリー。すぐにマウント奪うリー。肩固め狙いも外すアサラナリエフが立つ! ワンツーアッパーはアサラナリエフ! しかしリーは四つから小外狙い。さらにダブルレッグを尻下でクラッチしテイクダウン! マウントへ。アサラナリエフは背中を完全につけるがリーも攻め込めず。マウントからパンチも強打はできず。 3R、互いに力使うなかスタミナ厳しい両者。ダブルレッグ右からで差していくリー。テイクダウン際でアサラナリエフは連打も抜けるリー。しかしアサラナリエフはアッパー! しかし、リーはシングルレッグから脇を潜り、小外からテイクダウン! すぐにマウントへ。ヒジ打ちに足を戻してから亀になるアサラナリエフ。そこにバック回るリーはパウンド。アサラナリエフは出血。脇の下からパウンドを入れ、ゴング。 互いに力の入る攻防は判定3-0でリーが勝利! リーは精も根も尽き果てた表情で勝利を噛みしめた。 ◆ザイード・フセイン・アサラナリエフ「日本に来れて嬉しい。東京のファンの前で戦えて幸せです。この日をずっと夢見て、とても長い間、厳しい練習をしてきました。ベストを尽くして最高のショーをお見せします」 ◆クリスチャン・リー「日本で初めて戦うことにとてもワクワクしています。そしてONE100回大会に参加できて、本当に名誉なことと感じています。チャンピオンたちと──姉もそうですが──一緒に戦えることでとても興奮しています。対戦相手は本当に危険な相手です。エディ・アルバレスの怪我のため、代役で出場することになりましたが、みなさんに出来る限りの良い試合を見せます」 ▼第1部 第7試合 ONEフライ級(※61.2kg)5分3R○若松佑弥(日本/TRIBE TOKYO M.M.A)[判定3-0]×キム・デファン(韓国) 若松佑弥は韓国のキム・デファンと対戦。2019年3月の両国大会ではデメトリアス・ジョンソンに2Rギロチンチョークで敗れた若松だが、8月2日のマニラ大会でジェヘ・ユスタキオに1R、右ストレートでKO勝利、再起を果たしている。 対戦相手のデファンは8月16日のONEタイ大会でユーサップ・サーデュラエフに判定負けも、当初サーデュラエフと対戦予定だった上久保周哉が現地入り後、目に菌が入り欠場、緊急の代打出場だった。2月大会でデフォンはその上久保と対戦しており、上久保に判定負けを喫している。2014年にはケビン・ベリンゴンにRNCで一本勝ちするなど、立って良し・寝て良しのウェルラウンダーであるデフォンは、連敗は避けたいところ。今回はバンタム級(※65.8kg)からフライ級(※61.2kg)に落としての初戦となる。 1R、ともにオーソドックス構え。若松から遠い間合いを取るデファン。ガードは低い若松にデファンは入るが、そこに若松は右を返す。追う若松。サークリングするデファン。若松は左ジャブ! 互いにワンツー、若松は右アッパー、左フックは近い距離に。さらに左ジャブは若松。右ローはデファンが右ストレートを狙う。シングルレッグで足を触りながら右を振るデファン! 下がり際に若松は浅くもらうが左ジャブを返す。 2R、左ジャブ突く若松。デファンは右ロー。若松の左は空を斬る。左ジャブを突き続ける若松。両者の手数少なく口頭注意に。追うデファンに回る若松の展開に。圧力をかけなおした若松にデファンは腰に組み付きに行くが切る若松。さらに右ローを当てるデファン! 右を振るが掻い潜るデファンはスタンドバックに。シングルレッグを肩口に持ち上げ若松をテイクダウン! すぐに立つ若松。若松は手数が少ない。どこかを傷めたか。 3R、右ローを突く若松、さらに左ジャブ。デファンは右ロー。若松はダブルレッグテイクダウンもすぐに立つデファンが詰める。さらにデファンの右にカウンターのダブルレッグテイクダウンも、デファンはすぐに立ち。お返しのダブルレッグテイクダウン! そのまま足束ねられマウントを奪われる若松。右ヒジを落とすデファン! 亀から立とうとする若松だが、デファンはバックに。前に落とした若松はミドルで詰めるが互いに手が出ず。 際どいと思われた判定は3-0で序盤をジャブで制した若松が勝利。試合後、若松は「台風の中、足を運んでいただきありがとうございました。100回記念で勝ててよかったです。KOを狙ったのですが、1Rで手を折ってしまいました」と変調の原因を吐露。続けて、「総合格闘技は打撃だけじゃなくてオールラウンドに織り交ぜた戦いたいをしないと」と反省した。 ▼第1部 第6試合 ムエタイ ストロー級 3分3R○サムエー・ガイヤーンハーダオ(タイ)[2R 1分20秒 KO]×ダレン・ローラン(フランス) 1R、オーソドックス構えのローランは右ロー。サウスポー構えのサムエーは、左ミドル。しかしローランも右ミドルもそこにサムエーは軸足払いを決める。さらに左ストレートを当てて詰めるサムエー。左ミドルも決めるがそこにローランは右フック! フラッシュダウンするサムエーだが、フラッシュダウンは取らず。 2R、首相撲ヒザはサムエー。ローランも詰め返すとサムエーはショートの左! 右ミドルを出しかけたローランだが、時間差で効かされ、後方に崩れ落ちた。2R、サムエーのKO勝ち。」 [nextpage] ▼第1部 第5試合 ONEウェルター級(※83.9kg)5分3R○岡見勇信(日本/EXFIGHT)[判定2-1]×アギラン・タニ(マレーシア) 岡見勇信は、アギラン・タニと対戦する。2019年5月大会からONEに参戦した元UFCの岡見は初戦でキャムラン・アバソフに2R TKO負け、8月大会でジェームス・ナカシマに判定負けでONE2連敗中。2カ月強のインターバルでの日本大会出場となる。対するタニは6月に上海大会で秋山成勲とのタフファイトを判定で競り勝ち、MMA戦績を9勝3敗としている。 タニを1R リアネイキドチョークで下しているアバソフ、そして12勝無敗のナカシマと、ここまで強豪と連戦している岡見にとって、またも厳しい相手が用意されたが、ONEウェルター級(※83.9kg)戦線で生き残ることができるか。 1R、サウスポー構えの岡見、オーソドックス構えのタニはいきなり跳び蹴りで入り、大きな右で牽制する。かわす岡見に詰めるタニ。岡見の最初の組み付きは切られるが、両者クリンチアッパー。右で差して四つからサバ折テイクダウンは岡見! しかしすぐに立つタニに、岡見はなおもダブルレッグテイクダウン! そこにギロチンを合わせてクローズドに入れるタニ。腰を上げる岡見は首を抜き、タニの亀になり際にバックへ! リアネイキドチョークを極めにいくが、後ろ手を何度もはがすタニが脱出! 立ち上がりミドルを突く。岡見は後退。力を使ったか。 2R、すぐに詰める岡見は四つに組んでクリンチアッパーはタニ! 岡見もダブルレッグへ。さらに四つから大内刈テイクダウン! すぐにバックに回り4の字ロックへ。首を狙うがまだダメージは与えられない。立つタニは岡見を背負うが、引き込む岡見はたすきがけの状態に。腰をずらして足を外したタニは亀に。しかし岡見の腕は喉元に入らず。正対し立ち際にタニは蹴りもそこに岡見がダブルレッグを合わせ、タニはギロチンへ。ゴング。 3R、タニの右をかいくぐり組みにいく岡見。突き放すタニ。左を突く岡見! さらに左の蹴りもつかんだタニがダブルレッグテイクダウン! 岡見は首を抱えるが抜くタニがパウンド! 足をきかせて背中を見せて亀から立つ岡見、バックについていくタニ。両足も回すが、岡見も首を守る。ケージウォークから手首を外し正対し、タニの首を持ちながら金網まで這い立つ岡見だが、そこでバックに回るタニ。岡見は片ヒザ立て、立ち際でタニはバックで引き込み。そのままゴング。 接戦の判定は……スプリット判定で岡見が勝利。両手を高々と挙げて咆哮した。 進退を賭けて戦い、ONEで嬉しい初勝利を挙げた岡見は、サークルケージの中で、「いやーほんとうにこの舞台に帰って勝者のコールを受けて幸せです。ありがとうございました! 1R、最初のチョークはかなりいい形で入って8、9割でした。彼の動きを見てると凌がれるかなと思いました」と語り、ほっとした表情を浮かべた。 ◆アギラン・タニ「いつもサポートをありがとうございます。日本の伝説のオカミ選手と試合できて光栄です。この試合を受けてくれてありがとうございます。この機会を与えてくれたONEにも感謝しています。(「アンダードッグでいることは楽だ」と言っていたが自信は?)自信はあります。100パーセントではないにせよ、コンディションも整えている。当日は私自身も試合が楽しみです」 ◆岡見勇信「ONE100回目の大会で、母国の日本で試合ができて光栄です。アギラン・タニ選手はONEで育った若くててすごく強い選手で、これからのONEを背負う人材です。今、『レジェンド』と言われましたが、自分にそんなつもりはなく、今でも自分が最強に強いと思っています。必ずONEのベルトを獲りに行こうと思っています。タニ選手に踏みつぶされるつもりは一切ありません。これまでONEで2試合やって、なかなか自分の実力を発揮できなくて、勝てていないです。でも、この2試合があったから、今の自分があると思っています。この2戦が大きく成長させてくれました。このままでは終われない。ぜひ見届けてください」 ▼第1部 第4試合 ONE女子アトム級(※52.2kg)5分3R○平田 樹(日本/K-Clann)[2R4分44秒 アームバー]※センタク挟み×イシゲ・リカ [石毛里佳](タイ) 平田樹は、6月の鮮烈一本勝ちから4カ月空けてのONE2戦目。前戦では当時プロMMA1勝1敗のアンジェリー・サバナルに1R 2分59秒、アメリカーナを極めているが、今回の相手イシゲ・リカは4勝3敗とプロMMAのキャリアでは平田を上回る。 日本人の父とタイ人の母を持つ日系タイ人のイシゲ・リカ(石毛里佳)は、柔道家であった亡き父からの影響で格闘技に関心を持ち、9歳から合気道とフルコンタクト空手を習い始めた。幼年期にはハーフのためにイジメにあったことを告白しており、格闘技は護身と強い心を持つためでもあったという。ブラジリアン柔術青帯で、シャノン・ウィラチャイ(MMA9勝5敗1NC)と出会いMMAを始めている。 ONEで白星と黒星を交互に繰り返しているイシゲは、平田が勝利しているサバナルに2018年3月に判定負けしており、上位戦線にからみたい平田にとっては必勝体制で臨みたい。日本をルーツに持ち、ONEレギュラー選手でアイドル的存在のイシゲとのマッチアップは、ONEの平田への期待の表れともいえる。 入場のコスプレを「自分で楽しんでやっている」というイシゲはセーラームーン姿で登場。対する平田はキャップをツバの後ろにかぶり、笑顔で入場。 1R、ともにオーソドックス構え。ジャブ突くイシゲは右の前蹴りも蹴り足を掴んだ平田が右ストレート! ダウンしたイシゲにパウンドする平田。イシゲは下から腕十字を狙うがまたいだ平田がかついでサイド奪い、上四方へ。 イシゲのブリッジに合わせて平田はマウントに。さらに左で脇差しパウンド。右で差して上体を立てるイシゲに首を狙う平田。イシゲは腰を切り平田をガードに入れると、シングルレッグでリバーサル! さらにバックを狙いに行くが平田が前方に落としてゴング。 2R、オーソから左ハイはイシゲ。右ローも。蹴り足をつかみにいく平田は圧力を強め右を連打。さらにボディ打ちを混ぜて打ち合いに。イシゲも右を振ると、その脇が開いたところにボディロイックテイクダウン! サイド回りアメリカーナ狙い。しかし、イシゲも極めさせず、ガードに戻す。ブレーク。 右を振って、組み付きそのまま前方に押し倒す平田。組みの圧力で上回る。下のイシゲは腕十字狙いも防ぐ平田はサイドに。アメリカーナ狙いから外したイシゲが亀になったところに、イシゲの腕を掴んで前転した平田はイシゲの腕を十字狙いで伸ばしながらセンタク挟みへ! 逃げられないイシゲがタップ。「格闘代理戦争」優勝からONE本戦出場という異例の海外進出を果たした平田が、ONEのアイドル、イシゲを下し、ONE2連勝を決めた。 試合後、平田は「こんな試合になると予想はしていませんでしたが、試合一つひとつ大事なので絶対勝たないとと思い臨んでいます。本当は打撃でKOしたかったんですけど、また寝技になっちゃいました。すみません」と、ダウンを奪った上での一本勝ちの圧勝ながらも満足していないことを語った。 ◆平田 樹「次の試合もしっかり勝つので応援していただけたら嬉しいです。相手はアイドルで可愛いですけど(笑)、試合は自分が勝つので安心してください」 ◆イシゲ・リカ「こんばんは、イシゲ・リカです。英語でもいいですか? 参加できて嬉しいです。(アイドル対決と言われ)相手もとても可愛いですね。ベストを尽くします」 ▼第1部 第3試合 ONEストロー級(※56.7kg)5分3R×仙三(日本/パラエストラ千葉ネットワーク)[1R 1分57秒 TKO]○リト・アディワン(フィリピン) 仙三は、第5代PANCRASEフライ級王者。2019年3月のONE第1回日本大会でフライ級GP一回戦に緊急出場し、ダニー・キンガッドとタフファイトを繰り広げるも判定負け。所属をFREEDOM@OZからパラエストラ千葉ネットワークに移し、怪我の治療を経て、約7カ月ぶりの復帰戦に臨む。 仙三と対戦するのはURCCで活躍しONE WARRIOR SERIESで3連勝をマーク、本戦出場を決めたリト・アディワン。フィリピンの名門チーム・ラカイ所属で、WARRIOR SERIESでは2度の1R TKO勝ちをマークしている。前戦では、「VTJ 8th」「Bellator 172」にも出場経験のあるアンソニー・ドゥを相手に右フックでダウンを奪う場面も作り判定勝ち。本戦初出場ながら、5連勝中の思い切りのいい強打には仙三も注意が必要だ。 アディワン戦に向け、仙三はSNSで、「相手はこれから必ずONEのトップにくるであろう才能のあるストライカーです。ただ俺もONEのチャンピオンになるつもりでPANCRASEからきました。もう負けられません。応援してくれるみんなの前で負けるのは死ぬほど怖いです。他は何も怖くない。自分の命すべてかけて戦う」と意気込みを記している。 1R、ともにオーソドックス構え。アディワンは右ロー。さらに首投げも金網にぶつかった仙三はバック狙い。アディワンは両足でスカーフホールド&アームバー! 首を抜いた仙三だが、立ち上がり際に圧力をかけるアディワン、右腕を床に着いた仙三はヒジを内側に曲げ、続行不可能に。アディワンのTKO勝ちに。仙三は悔しい連敗。 ▼第1部 第2試合 ONEフェザー級(※70.3kg)5分3R×プー・トー(ミャンマー)[1R 3分17秒 リアネイキドチョーク]○ユン・チャンミン(韓国) 1R、ともにオーソドックス構えから右ローは「格闘代理戦争」出身のチャンミン。さらにダブルレッグテイクダウン。首を抱えるチャンミンはクローズドに入れようとするが、パスしサイド奪うチャンミンはクルスフィック気味に左腕を押さえパウンド。 さらにマウントへ。ブリッジからシザーズを狙うトーだが、チャンミンはバックに。リアネイキドチョークを極めた。 チャンミンは3試合連続1Rフィニッシュ! ▼第1部 第1試合 ONEキャッチウェイト 68kg契約 5分3R×スノト(インドネシア)[1R 1分43秒 TKO]○クォン・ウォンイル(韓国) 1R、ともにオーソドックス構え。ウォンイルの右ヒザを金的に受けたスノト。中断後、再開。スノトはダブルレッグから、シングルレッグに切り替えるも、小手に巻いてしのぐウォンイル。スノトはテイクダウン出来ず。ウォンイルは右ストレートを効かせて、さらに右、左のラッシュ。パウンドアウトした。 ◆「ONE: CENTURY 世紀」第2部の全試合結果・写真・レポートはこちら
全文を読む

MAGAZINE

ゴング格闘技 NO.335
2024年11月22日発売
年末年始の主役たちを特集。UFC世界王座に挑む朝倉海、パントージャ独占インタビュー、大晦日・鈴木千裕vs.クレベル、井上直樹、久保優太。武尊、KANA。「武の世界」でプロハースカ、石井慧も
ブラジリアン柔術&総合格闘技専門店 ブルテリアブラジリアン柔術&総合格闘技専門店 ブルテリア

関連するイベント