オウヤン・フェンが約1年2カ月ぶりにK-1へ凱旋(C)K-1
2025年5月31日(土)神奈川・横浜BUNTAI『K-1 BEYOND』のK-1 WORLD GPスーパー・ウェルター級タイトルマッチ3分3R延長1Rで、ダリル・フェルドンク(オランダ/Fight Team Ringer)の挑戦を受ける王者オウヤン・フェン(中国/天津阿福ファイトクラブ/CFP)のインタビューが主催者を通じて届いた。
フェンは23年12月に和島大海のK-1 WORLD GPスーパー・ウェルター級タイトルに挑戦し、2RKOを収めて第5代王者に。24年3月のK-1 WORLD MAX最強決定トーナメント開幕戦では、パスカル・シュロスを判定で下すも決勝ラウンドは怪我で欠場となった。10月はWLF MAX-70kg級王座決定トーナメント予選でヨハネス・バース、アレクセイ・ウリアノフに勝利。25年1月のWLF MAX-70kg級王座決定トーナメント決勝ラウンドでは、ルオ・チャオ、 ハン・ウェンバオを破り頂点に立っている。
強い心を持つ者だけが全ての選手を抑える

――今年1月は、WLF MAX-70kg級王座決定トーナメント決勝ラウンドでルオ・チャオ選手、 ハン・ウェンバオ選手を破り頂点に立ちました。どんな内容だったのでしょうか。
「WLF-MAXでは、どの選手とも4試合以上の対戦経験があり、互いに相手のことを熟知しているため当然プレッシャーはありました。さらに、1回戦の対戦相手だったルオ・チャオのコーチは私の以前のコーチでした。彼はリングの内外での私の長所と短所を非常によく知っています。このマイナス面によるプレッシャーもありましたが、私のチームは必要に応じて、相手よりさらに強力な戦術を使っていったとそう思っています。決勝までの6ラウンドは、非常に楽しかったですね。自分が練習してきたことをパーフェクトに発揮できたことが最大の収穫でした!」
――さすがK-1王者です。昨年のK-1 WORLD MAX最強決定トーナメントは、残念ながら怪我で欠場となりました。どんな思いでトーナメントを見ていたのでしょうか?
「昨年は怪我のため出場できず、代わりにストーヤン・コプリヴレンスキー選手が出場しました。ストーヤン選手は、ワイルドカードで出場したブアカーオ選手を1回戦で破りましたが、私が勝利する可能性は十分にあったと思います。なぜなら私が抽選で引き当てたナンバーは、ラッキナンバー1でしたからね!」
――同トーナメントで優勝したストーヤン選手については、どんな印象、強さがあったと思いましたか?
「まずストーヤン選手は世界トップ10に入る強さを持つ選手です。筋肉が発達しており、非常に重い打撃力がありますね。しかし、多くの試合での彼のパフォーマンスは非常に不安定な時があり、またスタミナの消耗も早いと感じています」
――そのストーヤン選手を和島大海選手が判定で破りました。混沌としたK-1MAXの70kgについて、どう分析していますか?
「和島選手は、元チャンピオンですから、やはりチャンピオンらしい強さを持っていると思います。この勝利で自信を取り戻した彼に祝福を送りたいです。K-1MAX70kgに参戦している選手の中にはあまり有名ではない選手もいるかも知れませんが、しかし全員が非常に強い実力を持っていると思います。K-1MAX70kgのチャンピオンは最も総合力があり、最もパワフルな選手でなければなれません。そして、さらに強い心を持つ者だけが全ての選手を抑えることができるのです」
――K-1と武林風が提携し、互いが協力し合う形になりました。今回の提携について、どう思っているのか期待する部分も含めてご意見をお願いします。
「K-1と武林風は世界最強の立ち技格闘技プロモーションです。K-1と武林風の協力は、これまでの伝統的な格闘技イベントのモデルを覆す可能性があると思います。この2つの大きなイベントが、より多くの、より強い選手たちに戦いのリングを提供することで、選手たちもその力を存分に発揮してくれるのではと願っています」

――今回、ダリル・フェルドンク選手とのタイトル防衛戦が組まれました。オファーがあった時の気持ち、彼の印象を教えてください。
「今回の対戦相手であるフェルドンク選手については、ある程度理解しています。私は彼の試合を生で観戦していましたし、K-1での彼の試合も全て観ています。彼は強力な貫通力のあるパンチを持っている、ある種典型的なヨーロッパ式のキックボクサーですね」
――フェルドンク選手の優れている点、自分が優っている点を教えてください。
「フェルドンク選手の強みは、若々しいエネルギッシュさと大胆で型破りな戦術にあります。私の強みは、これまで重ねてきた数多くの試合での経験、パンチ、キック、ヒザ蹴りの幅広いレンジ、そしてマルチポジションのスキルですね。私は相手に合わせてファイトスタイルを切り替えることができます! 」
――ずばり、どんな試合になると予想していますか。
「K-1のリングに上がるのは久しぶりです。いつも通りの力を発揮して、中国や世界中のK-1ファンにエキサイティングな試合をお見せしますよ!」
――日本には、あなたのファンがたくさんいます。試合中、彼らの声援を受けてどんな力になっていますか?
「ファンの皆さんの声援は、私にとってとても励みになります。外国で自分のファンが応援してくれるのはすごく嬉しいことですし、試合中にさらに自信が増します! ファンの皆さんいつもありがとうございます!」
――現在、K-1における70kgは武林風とともに世界最高峰と評価があります。実際にトップ戦線で戦うあなたも、同じように感じますか?
「K-1 と武林風の70kg級チャンピオンは間違いなく世界最強の選手と言えるでしょう。他の階級の選手もまた世界のトップファイターです。私はこの2つの世界最高峰のリングで戦うことができてとても満足しています。なぜならこの2つのリングでのみ、世界の強い選手たちと戦うことができるからです」
――最後に今大会へ向けての意気込みをお願いします。
「この試合は私にとって14カ月ぶりのK-1への復帰戦となります。5月31日の試合までベストコンディションを維持し、パーフェクトなパフォーマンスを発揮して、皆さんにエキサイティングな試合をお見せしたいと思います。K-1のリングでオウヤン・フェンが鮮やかに復活することを宣言します!」
協力:CFP/岩熊宏幸氏





