【KNOCK OUT】究極打撃格闘技ルールでDEEP対決の高塩竜司「僕も一撃必殺を持っているので一撃でぶっ倒したい」、木下カラテ「地獄に行くような試合を見せたい」

　2025年6月22日(日)東京・国立代々木競技場第二体育館で開催されるKNOCK OUTのビッグマッチ『THE KNOCK OUT 2025』（U-NEXT配信）の記者会見が、5月27日（火）都内にて行われた。

　すでに発表されていた、KNOCK OUT-UNLIMITED -67.0kg契約3分3Rで対戦する高塩竜司(KIBAマーシャルアーツクラブ) と木下カラテ(和術慧舟會HEARTS)が出席。

　当初、高塩はジェイク“Outlaw”ウィルキンスとの対戦が決まっていたがジェイク側より体重が厳しいとの申し出があり、急遽木下に白羽の矢が立った。

　山口元気KNOCK OUT代表は「このカードを発表したらSNSで『MMAでいいやないか』との意見が見られたんですが、MMAとは違うUNLIMITEDルール独自の技術が見つかってきていると思う。先日DEEPさんに行かせていただいた時も思ったんですが、MMAとUNLIMITEDは違った技術が生まれつつある中で、高塩選手は2回目、木下選手はUNLIMITEDにたくさん選手を派遣してくれているHEARTS所属。MMAと違う技術体系を熟知している両者の戦いになると思っています。全ての局面での打撃でどちらが強いのかを見せるのがUNLIMITEDの特徴なので、UNLIMITEDならではの戦いが見せられると思っています」と、この一戦に期待をかける。

　高塩は「元々違う選手とやる予定だったんですけれども、木下選手が受けてくれるってことで本当に感謝しています。ありがとうございます。木下選手は同じDEEPに出ていてそのうち僕は戦うだろうなと思っていた選手で、今回MMAじゃなくてUNLIMITEDルールで戦うけれど、木下選手は空手衣を着てるけれど僕は普通に空手で戦ったら白帯なので勝てないけれどUNLIMITEDかMMAなら負けない自信があるので全力で試合に挑んでいきたいと思っています」とのコメント。

　木下は「急遽代役で話を受けて、自分自身も高塩選手を以前から存じ上げていましたので、いい機会だなと思い試合を受けさせていただきました。個人的には2連敗した後での試合で、誰が相手でも自分の心の成長とかが試される試合になると思っているので、必ず倒しに行く試合を。また、UNLIMITEDルールでしか見せられない戦い方を見せたいと思います」と話した。

　互いの印象を聞かれると、高塩は「とにかく打撃が強い。特に足技が多彩で。どんな相手でも1Rで倒してきた決定率がとても高い印象があります。僕は3連敗中で失うものがないのでどちらかが倒すか倒されるかの面白い試合を絶対に展開したいと思っている。木下選手も一撃必殺だと思うけれど、僕も一撃必殺を持っているので一撃でぶっ倒したい」と、木下の一撃必殺に自分も一撃必殺をぶつけたいとする。

　これに木下は「高塩選手はDEEPで何試合か見ていてストライカー寄りの選手。ただそのストライキングが自分は空手ベースに対してムエタイっぽい感じなので、そういったところを踏まえつつ、一撃で倒すと言っていましたが僕の一撃はちょっと違うよっていうのを事前に言っておきたいです」と、自分の一撃を甘く見るなと返答した。

　高塩は2025年3月の『KNOCK OUT REBELS SERIES.1』で木村亮彦とUNLIMITEDルールで戦っており（判定負け）、「前回1試合戦って思ったのはキックボクサーに対してUNLIMITEDという打撃が重視の戦いのルールの中でキックボクサーに対してキックボクシングをしてしまった。そこで劣って負けてしまったので、今回はUNLIMITEDの距離、キックボクシングの距離、MMAの距離、全てにおいて距離感とか出す手段が違うと前回物凄く感じたので、今回2戦目にそこを改善して木下選手にぶつけたい」と、前回の失敗を糧にして戦いたいとする。

　一方、初めてのUNLIMITEDでの試合となる木下は「ルール的にはMMAからサブミッションがないだけなんですけれど、ただそれだけで抑え込む間とか、立つ時に気を付けるところが変わってきて。3分間ずっとスクランブルの流動的な展開が続くような独特の競技だと思っています」と答え、大沢ケンジ代表からどんな策を授かっているのかを聞かれると「あまり教えられないです」と笑う。

　フェイスオフでは、自ら近寄って元警察官らしからぬ“ガン”の付け合いをした高塩。その理由を聞かれると「このUNLIMITEDルールに懸けている想いを、視聴者の皆さんにしっかり伝えたいってところが一番ですね。それプラス、木下選手は本当に面白い試合をする選手なので僕はかなりリスペクトを持っています。だけどやっぱり格闘技なのでどちらかが勝ってどちらかが負ける、僕が勝者になりたいのでその気持ちで負けてないところをアピールしたくて距離を縮めました」との理由から。木下も「戦うならあれくらい気合いが入っていないとと見ている人もこっちも楽しくないと思うので、いいガンの付け方だなと思いました」と、その気持ちを受け止めたようだ。

　どんな試合を見せたいか、と聞かれた高塩は「とにかく僕が伝えたいのは本物の格闘技。いま某団体が物凄く流行っていますが、僕から言わせてもらうと格闘技ではない。僕が小さい頃からずっと見ていて憧れていた格闘技は、相手にリスペクトを持って倒し切って、終わればありがとうと言える、リスペクトし合えるようなものが格闘技の美学だと思っています。今回UNLIMITEDなので物凄い激しい試合になると思いますけれど、本物の格闘技を見せたいと思います」と意気込む。

　木下も「自分も同じようにこのルールでしっかり純度の高い格闘技を見せることと、何より自分自身に対して勝つこと、強くなることに誰よりも貪欲に、地獄に行くような試合を見せたいと思います」と、宣言した。