山口戦では横綱相撲を見せる、そしてK-1ヘビー級制覇へ

――そんな谷川選手ですが、新婚早々タイトルマッチという大一番が巡って来ました。
谷川 ついているな、と思いました。僕に運が回って来ているなと思うのと、逆にここで負けたら今までK-1でやってきたことが全て引っ繰り返されるなと思うので。結婚を発表したことで、いい意味で注目度もそれなりに集まっていると思うので。僕が負けるところを見たい男性もけっこうたくさんいると思うので、全部引っ繰り返してファンにしてやろうと思っています」
――そう言えば、ご結婚を発表してファンからの反応はどうだったんですか?
堀尾 あの……フォロワーが4000人減りました。
――ええーっ! 4000人も!?
堀尾 こちら(谷川)は増えているんですけれど、私は減りましたね。
谷川 その4000人は多分、僕の負けを望んでいるかもしれませんね。
――それは物凄い負のエネルギーですね…。対戦する山口翔大選手の印象は?
谷川 練習もしたことあります。でも、本番に強いタイプだと思うんですよね。向こうも空手をやっていて、空手対決とも言われていますし。あと、SNSの使い方がむっちゃ上手い。イライラさせてくるのが上手いと思います。いろいろ言ってくると思いますが、そのキャラで行くのなら中途半端にDMとか送ってこないで欲しいです。結婚おめでとうとかもいらないですし、そこは徹底して欲しいですね。
――山口選手と空手時代に交流はなかったんですか?
谷川 もちろん顔見知りでしたが、同じトーナメントに出ても当たったことがなかったんです。やりそうでやれなかったというか。
谷川 罵り合いをしたいのかなと思うんですけれど、僕はヘビー級にそういうのはいらないと思っているので辞めて欲しいなって思います。しかも空手で実績のある選手なので、そういう人がそういうことをすると子供が真似するかもしれないじゃないですか。前日会見でも何を言ってくるか分かりませんが、スルッとかわそうと思っています。でも、SNSの使い方は本当に上手い。最初はK-1の敵とか空手からK-1に侵略に来たとか言っていたのに、いつの間にかK-1の人になってるじゃないですか。空手家っぽくないんですよね。SNS勝負だったら100-0で負けます。
――それこそ、堀尾さんはSNSの使い方アドバイスが出来るんじゃないですか?
堀尾 私は、そういうのに乗っかっちゃえばいいのにって思うタイプなので(笑)。あまり行かないんですよね。元々の性格が穏やかなので。
――谷川選手は普段から穏やかなんですか。
堀尾 穏やかです。ゴールデンレトリーバーのような性格です。犬を飼っているんですけれど、ワンちゃんが一匹増えたような感じでハッピーです。
――山口選手は10月にエロール・ジマーマンと戦い、12月には敗者復活で無差別級トーナメントに出場するなど活躍が目立ちました。どう見ていましたか?
谷川 やっぱり本番に強いんだなって印象を持ったのと、久しぶりに自分の対抗馬となる日本人が出て来たなって思うんですけれど、練習した感じだと正直、全く話にならないと思っています。ただ、何回も言いますが大舞台と逆境には強い人だと思っているので、そこで引っ繰り返されないように(卜部)功也さんとガッツリやっています。今回は対策と言うよりも、向こうが得意とする泥臭くして来ると思うので、それに付き合わずに、付き合っても巻き返して全部払いのけたいので。横綱相撲みたいなイメージです。
――貴乃花のように?
谷川 そうですね。最近また、めっちゃ似てるって言われるようになりました(笑)。日本人に負けている場合ではないので、横綱相撲を見せます。あと、K-JeeさんがK-1のタイトルマッチが決まっているじゃないですか。あれもどうかなと思うので。でも、ここで勝たないと何の意味もないので、しっかり勝ちたいと思います。K-Jeeさんがロエル・マナート選手に勝ってくれたら、そのまま挑戦させてくれないかなと思っています。日本最強でここ1~2年止まっているので、結婚して自分一人の人生ではなくなったのでもう一歩前へ行けるように頑張ろうと思います。
堀尾 本当に頑張って欲しいです。私も、谷川選手と結婚して良かったねと言ってもらえるように、出来る限りのサポートはしていきたいと思います。
――確かに、もし負けた場合に結婚なんかするからだと叩く人たちがいますからね…。
谷川 ここで勝っていけば、そういう声も全て引っ繰り返せると思うので頑張ります。
谷川 もちろん。でも、価値が分かってないと思うんですけれど。
堀尾 ベルトは分かりますよ!
谷川 みっともないところは見せたくないです。
――試合までの期間、どのように励ましていきますか?
堀尾 私も意識せず、いつも通りの感じで。お食事と睡眠の管理を日常通りにいこうかと思っています。
――格闘家は食事と睡眠が本当に大事ですからね。ところで、料理の腕前は?
堀尾 人並みくらいは。
谷川 手際がめっちゃいいです。
堀尾 減量とか増量とかを意識して食事のレシピを考えたことは一度もなかったので、そういうのは新鮮です。取り組んでいて楽しいですね。
谷川 初めてご飯を作ってくれた時にハンバーグだったんですが、冗談抜きでティッシュ箱2つ分くらいの大きさだったんですよ。
堀尾 こんな大きい人にご飯を作った事なんてなかったので、どれくらい食べるのか分からなくて。
谷川 お豆腐だからヘルシーだよって言っていました。
――最後に、タイトルに懸ける気持ちをお聞かせください。
谷川 ずっと辿り着きそうで着かなかったし、まずひとつ形として。ここまで獲れなくて結婚を公表して一発目でタイトルマッチが出来るのは何かの縁。ここでしっかり獲って次のステージへ…ここ1、2年ずっと言ってますからね。ひとつの証明として、2人で獲ったものじゃないですけれど証が欲しいので、ここは何としても獲りたいと思います。
――獲ったら新婚旅行ですか?
谷川 そうですね。勝つと負けるとで、国内か海外かが決まるかもしれない(笑)。

【写真】サッタリとは過去2戦して2敗
――サッタリから獲りたかったという気持ちもありますか?
谷川 それはそうですね。いつかリベンジはどんな形であってもしたいなと思っています。
――今回はクルーザー級タイトルマッチですが、今後はヘビー級、無差別級でやっていく方向ですか?
谷川 はい。90kgでも出来なくはないんですが、ヘビー級でやりたいです。まだ肩書きが何もないので、まずはここで獲りたいです。
堀尾 私、格闘技にそんなに詳しくない中でもK-1ガールズになって、初めてヘビー級の試合を見たんですが、凄く刺激的で面白いって思ったんですよね。格闘技があまり分からない人でも入りやすい、面白いってなると思うのでそのフィールドで活躍して欲しいなって思います。行けるところまで行って欲しいですね。私も全力でサポートしますので、よろしくお願いします。
谷川 あ、こちらこそよろしくお願いします(笑)。






