2025年6月21日(土)神奈川・横浜BUNTAI『OURO presents RISE WORLD SERIES 2025 YOKOHAMA』の対戦カード発表記者会見が、5月14日(水)都内にて行われた。
ライト級(-63kg)3分3R延長1Rで、RISE3階級制覇の裕樹(ANCHOR GYM)と同級5位・北井智大(チームドラゴン)が対戦。
裕樹は長年にわたってRISEで活躍し、RISE初で唯一の三階級制覇(スーパーライト、ライト、スーパーフェザー級)を達成。“鬼のローキック”と呼ばれる強烈なローを武器にロッタンや野杁正明など国内外の強敵と戦った。2020年11月に大阪で那須川天心を相手に引退試合を行い、2R KO負けで壮絶に散った。2024年10月、42歳にして約5年ぶりに現役復帰を決意。戦績は46勝(30KO)26敗2分。
北井はチームドラゴンのニューリーダーとしてRISEで活躍。後半戦の強さを活かして勝利することが多く、パンチでの猛攻で逆転勝利を飾ってきたRISE随一の激闘派として知られる。2021年9月に初のオープンフィンガーグローブマッチに挑んでYA-MANにKO負けを喫し、以後4連敗したが2023年7月に北濱精悦をKOして復活。10月には伊藤澄哉とダウン応酬の激闘も判定で敗れた。2024年11月に塩川琉斗、2025年4月に奥山雅仁に敗れており、連敗脱出なるか。戦績は25勝(10KO)21敗2分。
会見で北井は「今回はこのような試合を組んでいただきありがとうございます。僕自身、RISEに出だした頃からトップでやっていた選手だったので凄い楽しみではあるんですけれど、僕も年齢は年齢だけどもっと年上なのでしっかり倒し切りたいなと思いますね」と、容赦なくマットに沈めたいと言い放つ。
裕樹は「復帰戦を組んでいただきありがとうございます。なにより北井選手、受けてくださってありがとうございます。正直、今の僕とやるのはいろいろな意味でリスクしかないけれど、快く受けてくださって本当にありがとうございます。これが引退記者会見にならなくてよかったと思っております。これからあと1カ月、しっかりと自分自身の身体と相談しながら調整して当日は北井選手とバチバチに殴り合いたいと思います。僕はやっぱりローキックしか打たないのでローキックで倒しに行きます。それは宣言しておきます」と、ローキックで勝負すると宣言。
互いの印象を聞かれると、北井は「トップでずっとやっていてローキックが凄い強くてもらいたくない印象です。蹴らないでください(笑)」と訴えるが、裕樹は「僕もRISEに出ていて63kgで戦っている選手で、引退する前は戦うことが出来なかったんですけれども、こうして復帰戦で戦うことが出来て嬉しいです。身体が強くて前に出るファイターなので僕と噛み合うと思うし、いい試合が出来ると思う。先ほども言いましたがローしか出さないので、しっかりガードしていただければもらうことはないかなと思います」と返答した。北井も「しっかり練習しておきます」と笑顔で返す。
裕樹は現在の状態について「半年以上も前に会見させていただいて、そこからずっとやってきました。強いファイター、若いファイターが相手してくれて。その中で怪我もしましたし、これじゃダメだと、意識が低いと感じて。そこからもう1回アクセルを踏みなおしてやってきて、あと1カ月あるけれどまだ微妙なずれがあります。ただ、かなり感覚は戻ってきております。倒せる蹴りは戻ってきているので、あとはそれをピンポイントで当てられるかどうか。そこの調整がこの1カ月間は必要だと思っています」と、かなり戻してきている様子。
復帰戦へ向けて不安とワクワクではどっちが大きいかと聞かれると「ワクワクしかないですよ。そのために戻ったので。不安で自分自身が潰してしまうのはあまりにももったいない。好きだから戻ったのでワクワクしかないです」ときっぱり。
5年も休んでいた選手が戻ってきて、簡単に勝てるような世界ではないということを教えたいか、と聞かれた北井は「そんなことは思ってないです(笑)。今まで培ってきたものがあるじゃないですか。感覚的なものがあると思うのでナメているとかそういう感情は一切ないです」と油断はない。
ローキックのディフェンスは得意かとの質問には「聞きますか、そこ(笑)。あまり得意じゃないんですよね。でも1カ月あるので、しっかり練習しておきます」と答えた。
では、そのローに対してどんな武器で対抗するのか、と聞かれた北井は「ローvs.パンチじゃないですか。激闘ですよ。何かしら当たればいい。フック系で。ローは蹴らないでください、痛いので」と、自分はパンチで行くとする。
それに裕樹は「当然パンチをもらってしまったら効いてしまいますし、逆にパンチを打たないでって言いたいです。子供を育てないといけないので(笑)」と返したが、北井の返答は「それは出来ないですね。蹴らないなら…それだと試合にならないですね(笑)」。
裕樹は「でもいい形になると思うので。僕はローで倒すのか、北井選手がパンチで僕を倒すのか。そこの打ち合いっていうのをファンの皆さんは楽しんでいただければと思います」と締めくくった。