2025年4月20日(日)15時から、沖縄・ミュージックタウン音市場にて、プロフェッショナル修斗公式戦沖縄大会『THE SHOOTO OKINAWA vol.12』(ツイキャス配信)が開催された。前日計量は全選手がパス。
▼第9試合 メインイベント フライ級(-56.7kg)5分3R〇宮城友一(沖縄宜野湾/キックボクシングDROP)同級世界ランキング6位)21勝16敗1分 56.45kg[判定3-0] ※30-27×3×ニシダ☆ショー(広島/BURST)13勝9敗4分 56.70kg
(C)THE BLACK BELT JAPAN
宮城は、2023年10月に片山将宏をリアネイキドチョークで極めたが、その後、鈴木崇矢の奇襲にKO負け、高岡宏気に判定負け、梅筋毒一郎に2R KO負けと3連敗中。沖縄総合格闘技界のパイオニアが地元の大応援団を前に復活ロードをスタートさせるか。
対するは師・佐々木信治譲りの寝技の極めに大きな自信をもつ広島のニシダ☆ショー。ここ2試合は江木伸成戦で判定ドロー。11月の前戦・打威致戦は偶発的なバッティングによりドローと続いており、2018年4月の新井丈戦以来の白星を掴めるか。
1R、サウスポー構えから左インローを2発ヒットさせる宮城。さらにワンツーを打つが、オーソのニシダは右を合わせに行く。3発目の左インローをかわしたニシダ。しかし左インローを当てた宮城に、ニシダは3連打からシングルレッグへ。金網背にしのぐ宮城は右で差して体を入れ替える。
回すニシダが体を入れ替え、シングルレッグ狙いも差し上げている宮城は両差しで体を入れ替えヒザ! 金網背にするニシダは右で体を入れ替え右の高いヒザも、そこを掴んだ宮城がテイクダウン! 首を引き寄せるニシダは腕十字狙いから足をかけて三角狙いも上半身を上げている宮城は、組ませずホーン。
2R、右ジャブから左インローをを突く宮城。左ストレートにカウンターのシングルレッグのニシダだが、差し上げた宮城がケージ背に。右で差して四つのノシダがシングルレッグに移行しようとするが、両脇を差し上げる宮城が体を入れ替え、ヒザ蹴り。ニシダも体を入れ替え押し込むが、両差しは宮城。首相撲ヒザから左ヒザで、ニシダは崩れ気味に引き込みに!
下から三角狙いのニシダだが、中央にベースを作る宮城は離れてオーソから左インカーフ! さらに右ロー。ニシダの詰めには首相撲ヒザで応戦。左で差して押し込み肩パンチでホーン。
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3R、先に中央に出る宮城から組みに。ニシダが離れると右ハイ。かわした宮城は左インロー! 身体がブレるニシダはシングルレッグも、がぶって切る宮城がインカーフ! 前足を変えたニシダがワンツーから組み。
後ろ頭を掴んで金網背に引き込み。引き込まれない宮城は両差しで右ヒザ、肩パンチ、ボディヒザ! ケージ背にジャンピングガードから引き込むとするニシダ。崩れる形で下になりハーフの宮城。腰を切りフルガードにしたニシダは手首をつかむが、切って立つ宮城。
向かってきたニシダを首相撲にとらえた宮城は左ヒザ5連打! ニシダは首投げから内股狙い、三角絞めに引き込もうとするが、かついで崩した宮城が立ち上がり。
最後はスタンドで打ち合いに出たニシダに右アッパー、左ヒザを突き刺し、ニシダが崩れたところでホーン。
宮城が判定3-0(30-27×3)のフルマークで勝利。
インカーフ、首相撲ヒザ、肩パンチで、スタンドでもケージMMAムエタイでもニシダを完封した宮城は、ケージインした娘に勝利のメダルをかけて、「応援ありがとうございました。対戦してくれたニシダ☆ショー選手、すげえ気も強くて本当いい人でした。なんかもうすごいいい選手で大好きになりました。本当。ありがとうございます。
しばらく娘と妻を試合の会場に呼んでなかったんですけど、僕がやれるうちに、勝つか負けるか本当わかんないけど、“お父さんがこういうことやってるよ”っていうのを見せたかったので、今日は本当良かったです。
また次がどうとかってなかなか言えないけど。しばらくは娘と妻と勝利を喜んで、ちょっとのんびりしたら、また次のことを考えたいと思います。本当にみんな応援ありがとうございました」と、娘の手を握り語った。
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児玉が口内カットでレフェリーストップ、大城が1年5カ月ぶり勝利
▼第8試合 ストロー級(-52.2kg)5分2R〇大城匡史(沖縄糸満/THE BLACK BELT JAPAN)3勝4敗1分 52.20kg[2R 2分02秒 TKO] ※レフェリーストップ児玉勇也(東京/トイカツ道場/とらの子レスリングクラブ)16勝12敗2分 52.10kg※大城の有効打により児玉が口を裂傷。
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ストロー級ランキング入りを目論む沖縄最軽量脅威のパンチ力を誇る小型爆撃機・大城匡史と、様々なリングを渡り歩いた東の軽量級大ベテラン児玉勇也の2R戦。
大城は、2023年11月に三輪勇気に判定勝ち後、2024年4月に木村旬志とドロー。11月の前戦で黒部和沙にリアネイキドチョークで一本負けからの再起戦となる。
児玉は、GRACHANフライ級トーナメント準優勝者。御代川敏志に敗れたものの、ストロー級再挑戦で2024年5月に金光優真に判定勝ちで再起。9月に三笠貴大に判定勝ちで2連勝中。
1R、ともにオーソドックス構え。右ローを突く大城は右ストレートのトンビ込も。児玉は左ジャブのダブルで詰めてシングルレッグも顔を剥がして差し上げようとするが児玉がボディロックテイクダウン。
金網まで這う大城は左小手に巻いて立ち上がり。肩パンチの児玉。両差で右ヒザ。大城は左を差し込み突き放す。左ジャブを見せる大城に、右カーフの児玉。大城はワンツーをガード上に。右アッパーを返す。右カーフの打ち合いからダブルは大城!
児玉は左ミドルをヒットも、その蹴り足を掴んだ大城が組み。右で差して押し込むのは児玉。右ヒジを差し上げる大城に、児玉は左ヒジ! 回した大城が押し込むが、すぐに体を入れ替えた児玉が四つから肩パンチ。小外刈りでテイクダウン! すぐに手を着いて立とうとする大城をボディロックテイクダウンの児玉。右で小手巻き、左で細かいパンチの大城。児玉も時おりクラッチを外し、右手でパンチする。カーフを当てたのは大城もコントロールから細かい打撃の児玉のラウンドか。
2R、先に中央に出る大城が右カーフを打ってワンツーの右を強振。ガード固める児玉は下がらず前へ。大城は左フック、右アッパー! 児玉はシングルレッグでドライブし、左で差して押し込み。頭を下からつけた大城が崩すが、残す児玉。
大城は右の小外で崩すと、左で差す児玉は残し。頭をつけて左を細かく突く大城に児玉は横を向いて離れる。口内を切ったか児玉が出血。ドクターチェック。児玉にストップがかかり、大城がTKO勝ち。
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1年5カ月ぶりの白星を掴んだ大城は、「応援、ありがとうございます。去年も2回出場しても勝てず、今回、久々に勝てて嬉しいです。また強くなったところを見せるので応援、よろしくお願いします」と語った。
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青井心二が波平コングを83秒、跳びヒザでKO
▼第7試合 バンタム級(-61.2kg)5分2R〇青井心二(神奈川/心技館)5勝6敗2分 61.15kg[1R 1分23秒 KO] ※右跳びヒザ×波平コング(沖縄那覇/THE BLACK BELT JAPAN)1勝6敗4分 60.75kg
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沖縄出身のTORAO FORCEシューター・波平コングが久しぶりの斬修斗沖縄凱旋。対するは青井太一の実弟、トータルファイターの青井心ニ。
青井は、2024年4月に新井拓巳に1R TKO負けも、10月に森本ユタカに判定勝ち。12月の前戦では中島陸とドローとなっている。
波平は、ダイキライトイヤー、矢野武蔵、魚山皓平を相手に3連敗中。
1R、ホーンにゆっくりと中央に歩く青井。グローブタッチ。波平が先に左インロー。左から踏み込んで右ストレートの波平! 顔をずらして左を合わせに行く青井。波平は左インローも。
右から左フック。ダックしてかわした波平は左ジャブ。青井はシングルレッグで離し際に左を狙う。
左ハイをガード上に突く波平。青井は左前手フックを狙い、波平の蹴りに右ストレートを合わせに行く。右回りで左インロー、右ローを前足に蹴る波平に、青井は右跳びヒザから左右で突いて波平にケージを背負わせるが、波平は右に抜けて立ち合い直し。
しかし、そこにも右跳びヒザで飛び込む青井のヒザが波平のガードの間を抜いてヒット! 波平が大の字に後方に倒れ、青井はパウンド1発、レフェリーがすぐに間に入った。
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鮮烈のヒザ蹴りを決めた青井は、「心技館の青井心二です。今回このような素晴らしい沖縄大会に呼んでいただいた沖縄修斗の関係者の皆様、本当にありがとうございます。そしていつも遠征ばっかりなんですけど、ついてきてくれる遠藤代表、先生、師匠、本当にありがとうございます。そして練習仲間の皆さん、本当にありがとうございます。まだまだ大きいことを言える立場じゃないんで、もっともっと練習いっぱいして、どんどん試合したいです。沖縄の人に少しでも自分を知ってもらえたら嬉しいです。ありがとうございました」と語った。
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小生由紀がグラップリングで緊急参戦の黒部三奈に三角絞めキャッチで判定勝ち
▼第6試合 修斗グラップリング(-53kg)5分1R×黒部三奈(東京/マスタージャパン)初代女子アトム級修斗世界王者 52.65kg[判定0-3] ※9-10×3〇小生由紀(沖縄名護/グランドスラムAPP)52.60kg
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初代修斗女王・黒部三奈がグラップリングで超電撃参戦、沖縄に降臨。対するは全日本マスターで茶帯デビューを秒殺一本勝ちで優勝した小生由紀。
1R、低い体勢で構える小生。黒部も頭の位置を揃える。手首を掴んで引き込んだ小生はクローズドガードに入れてハイガードに。中央に両手を置く黒部を小生は右に煽って左手を着かせて三角絞めに。
四角の両足に右ヒザをニーインで三角を潰そうとする黒部。小生は左ヒザ裏で右足を組もうとするが、中腰の黒部はヒジを張ると、小生は左足を顔にかけて腕十字に移行。
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察知して両手でクラッチしている黒部は、上から小生に体重をかけて潰しに。足を解除した小生にすぐにかつぎパスに行く黒部。しかし小生も両足を戻してKガード狙い。黒部は頭を抱えてエビ固めも、左足を外から二重がらみの小生がトップ、バック狙い。
ここはケージレスリングで左で差して立ち上がり正対する黒部。右手で首をがぶるが、小生が頭を抜くと、ケージレスリングで押し込み。しかし小生もジャンピングガードで黒部の右手を抱えて、右で首を掴み左オーバーフックで引き込み。小生の下からの潜り・足関節狙いを潰してホーン。
判定3-0(10-9×3)でキャッチの場面を作った小生が勝利した。試合後、小生は「グランドスラム沖縄A・P・Pから来ました小生由紀です。MMAちょっと離れてから、修斗の舞台で試合させてもらうのが3年ぶりぐらいなんで、だいぶ緊張してたんですけど、今日応援に来てくれた人や、スポンサーについてくれた方、配信買ってくれて応援していただいてくれた方のために、どうしても一本勝ちしたかったんですけど、女王、憧れの黒部さんに勝てたのでよかったです。まだもっとグラップリング強くなって一本極められるように頑張りたいので、またグラップリングマッチ、呼んでもらえるところがあったらよろしくお願いします。そして来月、5月11日、福岡でもプロフェッショナル修斗があるんですけど、旦那の小生隆弘が出場するので、皆さんよかったら応援よろしくお願いします。一緒に頑張ります。ありがとうございました」と語った。
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▼第5試合 ストロー級(-52.2kg)5分2R△シン・ケンザン(徳島/MMA Zジム)52.10kg[判定0-1] ※19-19×2, 18-19△大田ノヒロ(沖縄国頭/THE BLACK BELT JAPAN)52.15kg
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▼第4試合 フェザー級(-65.8kg)5分2R〇飯野雄斗 (北海道/THE BLACK BELT JAPAN)※デビュー戦 65.65kg[判定3-0] ※20-18×3×翔べ! ゆーすけ!(東京/マスタージャパン)※デビュー戦 65.25kg
▼第3試合 バンタム級(-61.2kg)5分2R〇オガワワタル(福岡/MMA RANGERS GYM)60.95kg[1R 3分11秒 TKO] ※マウントからパウンド×吉田琉一郎(千葉/THE BLACK BELT JAPAN)※デビュー戦 61.05kg
1R、半身サウスポー構えのオガワは伝統派空手出身。オーソの吉田は右インロー。オガワの詰めに右を突くが、かわしてシングルレッグのオガワは尻を着かせると左小手で立ち上がる吉田にボディロックから奥の足をアンクルピックでテイクダウン狙い。さらに後方に崩してテイクダウン。
そのままサイドを奪うとマウント。左足は戻してハーフにする吉田は立ち上がろうとするが、背中を見せた吉田にオガワはパウンド、ヒジ。仰向けになると左肩をヒザで押さえて左右鉄槌連打。レフェリーが間に入った。
▼第2試合 バンタム級(-61.2kg)5分2R×植木”令和”新(宮崎/シューティング宇留野道場/POLAR GYM MIYAZAKI)60.95kg[1R 2分05秒 リアネイキドチョーク]〇下間英史(北海道/THE BLACK BELT JAPAN)※デビュー戦 61.15kg
1R、ともにオーソドックス構え。中央を取り、右を突く植木。下間の左フックをかわして左前蹴りも、下間はその打ち終わりに奥足に組んでシングルレッグ。そこにバックに回る下間はすぐに足を4の字に巻き、パームトゥパームから頭後ろに組み直してリアネイキドチョークを極めた。
試合後、下間は「こういう舞台に立たせていただいてありがとうございます。19歳で格闘技に人生を捧げたくて北海道から知り合いもいない沖縄に来ました。父ちゃんとお母ちゃん、必ずこの格闘技で勝ち上がって世界チャンピオンになりたいです。家賃も払えないときもあり、だから僕はスターにならなきゃいけないんだ」と語った。
▼第1試合 ストロー級(-52.2kg)5分2R△高橋佑太(広島/BURST)52.05kg[判定1-0] ※20-18, 19-19×2△賢人(沖縄糸満/BJ MMA SCHOOL)※デビュー戦 52.20kg
▼オープニングファイト 第3試合 ジュニア修斗(-60kg)4分1R ※当日計量〇田中 仁 (広島/BURST)[1R 2分58秒 テクニカル一本] ※腕十字×通事安朋(沖縄那覇/THE BLACK BELT JAPAN)
▼オープニングファイト 第2試合 ジュニア修斗(-52kg)4分1R ※当日計量〇福万煌虎 (広島/BURST)[判定2-1] ※10-9×2, 9-10×河上純登 (千葉/THE BLACK BELT JAPAN)
▼オープニングファイト 第1試合キッズ修斗(-38kg)3分1R ※当日計量×筒井拓登 (広島/BURST)[判定0-3] ※9-10×3〇松根浩人(沖縄那覇/THE BLACK BELT JAPAN)