アイピック株式会社PRESENTS NJKF×CHALLENGER 72025年2月2日(日)東京・後楽園ホール
▼メインイベント(第9試合)NJKFフェザー級タイトルマッチ 3分5R〇大田拓真 (新興ムエタイジム/王者)TKO 4R 0分30秒 ※レフェリーストップ×TAKAYUKI (K-CRONY/挑戦者・同級1位)※大田が防衛に成功。
大田は2023年5月にメキシコ『IRON FIST』でムエタイ世界王座を2R TKOで奪取、7月は新日本キックで王者・瀬戸口勝也を撃破。2023年最終戦(11月)ではNJKFに凱旋、タフな難敵ルークワンを迎えたがボディを効かせ、4Rにローキックで沈めた。2024年2月には笹木一磨を大差の判定に破り、NJKFフェザー級暫定王座に就いている。
ONE FFには2023年9月に初出場。従来のイメージを一新するハードな戦いを見せ、乱打戦の末に勝利した。2024年4月の2戦目では、コプター・ソー・ソンマイをロープに詰めての右ヒジ打ちで2R KO。8月にブラジルに判定2-1で惜敗してONE初黒星を喫したが、11月にウェイ・ズーチンから勝利を収めている。
TAKAYUKIは2024年10月に坂本直樹との挑戦者決定戦を制して挑戦権を得た。2階級制覇を狙う。
1R、まずはローの蹴り合い。徐々に圧を強めていく大田はTAKAYUKIをコーナーへ詰めると右フックからの左ボディ。大良は右ボディストレートからの左フック、TAKAYUKIは左インローを蹴っていく。
2R、右ローから圧をかけていく大田が左ミドル、TAKAYUKIは右カーフとジャブ。大田が組んでのヒザ2発から右ヒジを打ち下ろしてダウンを奪う。前へ出て詰める大田がヒザ、右ストレートからのヒザ、すぐに右ヒジ。TAKAYUKIはワンツーを放つが大田は左ミドルから右カーフを2発。右ボディストレートをのめり込ませ、TAKAYUKIをコーナーへ詰めると左ボディからの右フックでダウンを追加する。
3Rも圧をかけて前へ出る大田。ジャブで詰めていく大田がパンチをまとめにいったかと思うと両手で組んでヒザからヒジ、左ヒザから左ボディを叩き込んでダウンを奪う。パンチで圧をかけて近付き、ヒザ蹴りの連打を見舞う大田から逃れようとしたTAKAYUKIに右ヒジを見舞ってダウンを追加。TAKAYUKIは流血。大田はフックで襲い掛かったが、残り時間はわずかだった。
4Rが始まる前にTAKAYUKIにドクターチェック。再開後、打ち合いに行くTAKAYUKIだが、大田にヒザを突き刺されてダウン。ここでレフェリーが試合をストップした。
大田はマイクを持つと「防衛戦だったんですが、今日で返上してこれからは世界を狙いに本格的に行きたいと思います。世界で戦っていくために本当に凄い練習をしています。そこで今たくさん世界で戦っている日本人がいるんですけれど、僕もその戦う人になりたいと思っているのでこれからも頑張ります。6月にNJKFで僕がずっと欲しかったベルト、WBC世界タイトルマッチが決まりそうなので、また後楽園ホールに来てください」と、これからは世界を相手に戦っていきたいと宣言した。
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▼第8試合 NJKFスーパーライト級タイトルマッチ 3分5R〇吉田凜汰朗 (VERTEX/王者)判定2-0 ※49-49、49-48×2×健太 (E.S.G/元WBCムエタイ日本統一ウェルター級王者/挑戦者)※吉田が初防衛に成功。
吉田は2023年9月、NJKFスーパーライト級タイトルマッチで王者・畠山隼人に挑戦。5年に渡り王座を保持する難攻不落のチャンプに対し、吉田は3連敗中であり不利の下馬評が多数を占めたが、KOでベルトを奪うと、NJKFの年間最高試合に選ばれた。2024年2月にはWBCムエタイ日本ウェルター級王者の青木洋輔を判定で破っている。11月の前戦ではサムランチャイ・エスジムとドロー。
健太は116戦ものキャリアを持つ大ベテランで、2008年と2014年にNJKFウェルター級王座、2010年に同スーパーウェルター級王座、2011年にKrushスーパー・ウェルター級王座、2014年と2016年にWBCムエタイ日本統一ウェルター級王座、2024年にスックワンキントーン認定スーパーライト級王座を獲得。月に1度のハイペースで試合をこなすため“月イチ健太”の異名も持つ。2024年は7試合して3勝3敗1分。戦績は69勝(20KO)40敗8分。
1R、ジャブの突き合いからスタート。健太は飛び込んでの右ストレートを何度か見せておいての左フック、蹴り返しの右ローと多彩な技で揺さぶりをかけていく上手さを見せる。
2R、吉田はジャブを内側と外側に打ち分け、右カーフにつなげる。この右カーフを狙い撃ち。健太は右クロスをクリーンヒットさせるが、吉田の圧に下がり始める。
3R、健太のジャブと右クロスのヒットが目立つ。吉田もジャブを突いて右カーフを蹴るが、健太は右をしっかり当てていく。右ローを蹴るのも忘れない。左目上をカットして流血した吉田。
4R、じりじりと前へ出て右を狙う健太に吉田はジャブを多用。このジャブが健太を捉える。健太はローから崩して右を狙うが、吉田がこのラウンドはややジャブを当てたか。
5R、序盤に打ち合いに行った吉田の右ストレートが連続ヒット。すぐに健太も取り戻しに行き、右アッパーをヒットさせる。互いに手を出し合う両者だがクリーンヒットはなかなかない。健太が左フックをヒットさせれば吉田は右ミドルを返す。
難しい判定となったが、判定は2-0で吉田が勝利。初防衛に成功した。
マイクを持った吉田は「初防衛戦ということで気合い入れてKO狙っていたんですが、詰めが甘かったところがあります。また出直します」と話した。
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▼第7試合 日泰国際戦 53kg契約 3分3R延長1R (肘無し)〇☆SAHO☆ (闘神塾/K-1WORLD GP女子フライ級王者)判定3-0 ※30-28×3×ダンコンファー・キヤペットノーイジム (タイ)
SAHOは、超攻撃的なファイトスタイルでデビュー当初から注目を集め、キック・ムエタイルールでは4本のベルトを巻く。2021年12月にK-1初参戦し真優とのスーパーファイトで勝利。2022年6月、K-1女子大会でジェシンタ・オースティンと対戦し激しい打ち合いを展開するもダウンを奪われて敗北。2023年4月、Krush女子大会で韓国のイ・ドギョンから勝利を収め、7月は鈴木万李弥、12月にリー・リーシャンから判定勝利。2024年3月、アントニア・プリフティに挑戦して判定勝ちでK-1女子フライ級王座を奪取した。10月にはエリヴァン・バルトに判定勝ちで戦績は18勝(1KO)2敗。
1R、前に出ていくSAHOが右ローを蹴りつつ、左フックからの右ストレートを狙っていくが、距離がK-1よりやや遠いせいか空振り。ダンコンファーは回り込んでローとミドルを蹴る。
2Rになるとダンコンファーは下がらず、右ストレートを強打。SAHOも打ち合うが、ダンコンファーもパワフルなパンチを放つ。SAHOはK-1では見せない首相撲からのヒザ蹴りも。
3R、ジャブをしっかり当てていくSAHOにダンコンファーはミドル。ヒザ蹴りの蹴り合いでもSAHOが数を当てる。前に出るSAHOがジャブ、ロー。ダンコンファーの蹴りに合わせての右ストレートも。ボディも交えて最後まで前に出たSAHOだが、距離を詰めると首相撲に持ち込まれるため持ち前のラッシュ力を活かすことが出来ず、判定に。
判定3-0でSAHOが勝利。「またこうやって呼んでいただいてもらっていい試合して恩返ししようと思っとったですけど、試合内容にこだわって今日も練習してきてやったけれど、自分が納得いかないので。ほんまに王者として見せてナンボやと思っているので、こんなもので満足してたら伸びないし強くなれないので、次の試合はもっと強くなって帰って来るのでまた応援よろしくお願いします」と語った。
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▼第6試合 NJKF 72.5kg契約 3分3R延長1R〇匡志YAMATO (大和ジム/WBCムエタイ日本統一スーパーウェルター級王者)TKO 3R 1分48秒 ※レフェリーストップ×雄也 (MYGYM)
1R、徹底して右カーフを蹴っていく匡志に、雄也は圧をかけられてロープを背負いながらリングを回り込む。匡志はジャブ、左フックを見せながら右カーフ。
2Rも徹底して匡志は右カーフ&ロー。雄也も負けじと右カーフを蹴り返すが、匡志はその右カーフに右ローを蹴り返していく。右ストレートも狙う雄也だが右カーフでついにダウン。さらにロープを背負ったところで、右フックで2度目のダウンを奪われる。
3Rになると匡志は右クロスを多用。雄也が右ストレートで逆転を狙うところに合わせに来たか。圧に下がって雄也がコーナーに詰まったところで、匡志が右ストレートで飛び込んでダウンを奪う。何とか立ち上がった雄也だが、再び匡志が右ストレートを打ち抜くとダウン。ここでレフェリーがストップした。
匡志はマイクを持つと「当初はフライデーの王者だったんですけれど、雄也選手が急遽受けてくれました。ありがとう。この勝ち方したので次は他団体の王者お願いします。ミドル級のヒジあり、誰でもやるので。タイ人でもいいです。どんな強いヤツとでもやるので連れてきてください。あと僕ね、母ちゃんが急性白血病になって治療しているんですよ。試合前にそんなことなって、さっきテレビ電話で話したんですが、一番大切な人との時間が人生で大事だと思います。格闘技やっていてこうやって喋れる機会があるのでみんなに伝えたいと思いました」と語った。
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▼第5試合 スーパーファイト NJKF 51.5Kg契約 3分3R延長1R×優心(京都野口ジム/S-1世界フライ級王者)判定0-2 ※28-29×2、28-28〇西田光汰 (西田キックボクシングジム/NJKFフライ級王者)
1R、優心は右ミドルを蹴って首相撲に持ち込むとヒザ。西田がヒザを蹴り返そうとすると崩して投げる。
2R、優心が右ミドルを蹴って組み付くと見せかけて右ヒジ、組み付いてヒザ、西田がヒザを蹴り返してくるとコカす。西田もノーモーションの右で飛び込むと組んでのヒザ。優心は随所で崩しを見せる。
3Rも同じような展開で優心ペースが続いていたが、西田が踏み込んでの右をヒットさせ、優心に尻もちをつかえる。これはダウンとならなかったが、続く2発目の飛び込んでの右で優心がまたも後方に倒れ、今度はダウンがコールされる。ヒジとヒザで逆転を狙った優心だが、タイムアップ。
ダウンを奪った西田が判定2-0で王者対決を制した。
西田はマイクを持つと「僕もこのベルトだけじゃなくもう1本ベルトが欲しくて。武田会長、次の防衛戦が終わったらWBCムエタイ日本統一のベルトが欲しいのでお願いします。絶対に面白い試合をします。いつも出稽古行かせていただいている大和ジム、OISHI GYMに感謝しています。優心選手は上手くて強かったです。もう1回やりましょう」と、次の目標を掲げた。
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▼第4試合 NJKFフライ級ランキング戦 3分3R延長1R×髙木雅巳 (誠誠会/同級3位)判定0-3 ※19-20、18-20×2〇永井雷智 (VALLELY/同級4位
1R、圧をかけて前へ出ていく永井が、サウスポーから左ミドルを蹴る高木に右ストレートからの左フックを当てて攻勢。ダウンになる連打で高木にヒザをつかせたが、さらに追撃のパンチとヒザを見舞ったたためダウンにはならず。
2R、右ストレート、左フック、右ヒジのヒットに加え、組み倒して上になる永井。しかし、高木のヒザがローブローとなって中断に。インターバルがとられたが、永井に吐き気があるなどダメージが深く試合続行不可能と判断され試合終了。
負傷判定となり、永井の判定勝ちとなった。
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▼第3試合 NJKFスーパーフェザー級ランキング戦 3分3R延長1R×匠 (KING gym/同級6位)TKO 3R 1分21秒 ※ドクターストップ〇豪 (GRATINESS)
1R、両者ジャブ&ローとフック。共に似たようなスタイルで技の交換に。
2R、フックで入って来る匠をヒジで迎え撃つ豪は、左の縦ヒジをカウンターでヒットさせてダウンを奪う。さらに右のヒジを振り抜いて匠の左目上をカットして流血させる。
大流血の匠だが前へ出ていき、その気迫に押されるかのように下がる豪。匠は右ストレートを放って前へ出ていき、豪にロープを背負わせて場内は逆転の予感に沸く。
3R、豪のヒジで今度は右目上もカットして顔面だけでなく上半身も血でびっしょりと濡れる匠。それでも諦めず前へ出て打ち合いを挑んでいき、ヒジで逆転を狙うが、ドクターチェックでストップがかかり豪の壮絶なTKO勝ちとなった。
「愛知県から来た豪です。武田幸三さん、今年一発目、また僕のことを使ってくれてありがとうございます。昨年2月、匠選手との試合が組まれたんですが僕の右腕骨折で試合が流れてしまいました。それを1年越しに同じ会場で同じ相手を用意してくださりありがとうございます。西のNJKFでスーパーフライ級のタイトルマッチを行うんですけど、僕もそのベルトを狙っています。その敗者でいいんですけど僕を次期挑戦者に選んでいただきたいです」と、挑戦者決定戦をアピールした。
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▼第2試合 NJKFスーパーフェザー級 3分3R延長1R〇Ryu (クローバージム)判定3-0 ※30-26、30-25×2×細川裕人 (VALLELY)
1R、前日計量で1.7kgオーバー(減点2)の細川にRyuは徹底したボディ攻撃。ヒザ蹴り、前蹴り、ミドルでボディを攻めていく。
2R、前へ出てくる細川にRyuは徹底したヒザ蹴り。首相撲でつかんでのヒザ蹴りも。離れると前蹴り、ボディブロー。細川はなんとかフックを当てようとするが、その前にヒザを突き刺される。
3Rも同様に前へ出てなんとかフックを当てたい細川に、Ryuが次々とヒザを突き刺していき、離れると前蹴りとミドル、パンチでもボディを攻める。
最後までペースは変わらず、Ryuが減点もあって大差の判定勝ちを収めた。
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▼第1試合 NJKF 60.5kg契約 3分3R延長1R〇髙橋 優 (CORE)TKO 2R 1分59秒 ※レフェリーストップ×井岡 巧 (E.S.G)
1R、前に出てパンチ&ローの井岡は打たれ強さに自信があるのか、髙橋の左三日月、左右ミドル、狙いすました右ストレートを次々と被弾しながらも前へ出て距離を詰めてパンチを打つ。
2R、髙橋の左三日月をもらって怯んだ井岡に、髙橋は左ボディと右前蹴り、そしてもう一度左三日月を突き刺すと井岡はダウン。立ち上がってパンチで前へ出るも、髙橋が左右の三日月に加えてミドルや左ボディも放ち、左三日月でダウンさせるとレフェリーがここでストップした。
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▼オープニングファイト U15 -60kg EXPLOSIONルール 1分30秒2R〇陽平 (TAKEDA GYM/第4代NJKF EXPLOSION60kg級王者判定3-0 ※20-18×2、20-19×田中 豪 (VALLELY)
1R序盤から激しい打ち合いを見せた両者。2Rに田中が左右ミドルを放って前へ出るが、陽平が左フックをクリーンヒット。パンチを的確に当てた陽平が勝利した。
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▼オープニングファイト U15 -45kg EXPLOSIONルール 1分30秒2R×堀口遥輝(TAKEDA GYM)判定0-3 ※17-20×3〇吏佐(ポンムエタイジム)
1Rに右ストレートで大きく堀口のバランスを崩した吏佐が、2Rに左ミドルと前蹴りからのボディ連打でダウンを奪い判定勝ち。