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【RIZIN】朝倉海vs佐々木憂流迦、両者を知る上迫「海君からテイクダウンは簡単には取れない」=10月12日(土)『RIZIN.19』大阪

2019/10/01 19:10
【RIZIN】朝倉海vs佐々木憂流迦、両者を知る上迫「海君からテイクダウンは簡単には取れない」=10月12日(土)『RIZIN.19』大阪

2019年10月12日(土)エディオンアリーナ大阪で開催される『RIZIN.19』では、メインクラスの試合として、61.0kg契約で朝倉海(トライフォース赤坂)と佐々木憂流迦(セラ・ロンゴ・ファイトチーム)が対戦する。

当日は19時~20時54分(※延長対応あり)フジテレビ系列にて全国放送が決定しているため、生放送も含め、実際に最終試合の「メインイベント」になるかは試合順を調整中とのことだが、朝倉海vs佐々木憂流迦が実質的なメインイベントであることは、榊原信行CEOが認めている。

そんな注目カードについて、ライト級GPに向け1日に公開練習を行った上迫博仁(Team Cloud/和術慧舟會HEARTS)が興味深い発言をした。

静岡県出身の上迫は静岡沼津城北高校でグレコローマンレスリングを学び、専修大時代にインカレ3位入賞の実績を持つ。当時、上迫より2学年下の佐々木憂流迦は、沼津の飛龍高校で同じグレコローマンで全国ベスト16に入る活躍をしていた。

上迫は、佐々木とレスリングそして和術慧舟會において繋がりがあり、「静岡の沼津の2個下の後輩なので、頑張ってほしい」と語り、その一方で、現在、和術慧舟會HEARTSで朝倉兄弟とも練習をしていることもあり、「今一緒に練習しているのは海君なので、頑張っている仲間が勝って欲しいという気持ちはあります」と、複雑な心境を明かした。

そして、「勝敗予想はあまりしたくないんですけど」とした上で、その試合展開を「海君は打撃がすごく上手いですし、打撃対寝技というイメージじゃないですかね」と語った。

「打撃対寝技」──多くの関係者がこの試合に同じようなイメージを抱くが、MMAの試合はスタンドから始まる。寝技に持ち込むには組むことが必要となる。

佐々木と同じレスリング出身の上迫は、海の組み技・寝技について、「海君は腰も重いし抑えるのも上手だし、組み技も強いです」と、普段の練習での実感を語り、「海選手をテイクダウンするのはなかなか難しい?」と問われると、「と、思いますね。簡単には取れないんじゃないかなと思います」と、組み技師の佐々木を持ってしても組んで抑え込んで極めることの困難さを予想した。

当初、佐々木と海の両者は4月の『RIZIN.15』横浜アリーナ大会で対戦予定だったが、佐々木が内臓疾患によりドクターストップがかかり欠場。試合が流れていた。その時間の分だけ、研究熱心な朝倉兄弟にとっては、分析に充てることができたゆえの、緊急参戦の受託ともいえる。同様に、米国のセラ・ロンゴ・ファイトチームの佐々木も作戦を練ってきているはずだ。

参戦会見で朝倉は佐々木について「寝技が得意で寝技の極めを持っている選手。だけど、逆に言えばそれだけ」と評し、「自分は堀口選手に勝って自信もつきましたし、4月の時よりも成長しているのが分かるのでさらに自信はあります。技術的なことは打撃も寝技も全局面一段階レベルが上がったと思っています」と、4月の時点よりもさらに勝利への自信が強くなっていると話している。

2014年からUFCに参戦し4勝5敗の佐々木は、2018年大晦日にRIZINに初参戦し、海が辛勝したマネル・ケイプを判定で下すと、2019年7月の「RIZIN.17」で元バンタム級キング・オブ・パンクラシストの石渡伸太郎と対戦し、2Rにノースサウスチョークで一本負けした。

その試合で佐々木は石渡に対し、シングルレッグからアンクルピックで、さらにボディロックからテイクダウンを奪っている。しかし石渡は佐々木の得意のバック狙いを正対し、最後は佐々木の左ストレートを浴びながらも、右フックでダウンを奪い、ノースサウスチョークを極めている。

佐々木と米国ニューヨークでともに練習を積む、UFCバンタム級2位のアルジャメイン・スターリングは言う。「ササキは実は打撃もすごく上手い。スパーリングのときはいつも僕がナーバスになる。特にヒザ蹴りはとても危険だ。もちろん組み技やチョ-クは言うまでもない。レスリング技術が向上していて、上を取ったときのコントロールがいいし、もともとボトムでも強い上に、壁際やスクランブルがかなり上達した」。

その進化の片りんを石渡戦でも見せていた佐々木。今回の海戦でも、四つ組みも含めた組み付く数少ないチャンスを作ることになるだろう。上迫が証言する「難しいテイクダウン」を佐々木が成功させた際で、立ち上がり長けた海は寝技ではなくスクランブルを選択するか。しかし、その際で佐々木もギロチンやバックチョークを狙ってくるだろう。

ともにマネル・ケイプと対戦し、判定勝利もスプリット判定だった海に対し、佐々木は3-0で勝利。しかし、この1年での海の成長はムン・ジェフンとの再戦の勝利、堀口戦のKO勝利と著しい。UFCで歴戦の兵と戦ってきたバンタム級四天王の1人、佐々木とのマッチアップは、海と憂流迦の真価と進化が明らかになる一戦だ。

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