元PANCRASE&UFC王者のバス・ルッテン(オランダ/米国)が主催する『Karate Combat 』(UFC Fight Pass配信)の第51回大会が12月19日(日本時間20日)、米国フロリダ州マイアミにて開催され、ロンドン五輪テコンドー80kg超級銅メダリストで元UFCファイターのロベリス・デスパイネ(キューバ)が、衝撃の4秒KOデビューを果たした。
ヘビー級の“ザ・ビッグボーイ”デスパイネは、ロンドン五輪後、2013年、2015年の世界テコンドー選手権ヘビー級で銅メダルを獲得。2022年6月にプロMMAデビューし、Titan FC、Fury FCで4戦連続1R KO・TKO勝ちで 2024年3月にUFCデビュー。
ジョシュ・パリジアンに1R 18秒、右フックでKO勝ちでパフォーマンス・オブ・ザ・ナイトを受賞も、2戦目でワルド・コルテス=アコスタに、3戦目でオーステン・レーンに、いずれも判定負け。テイクダウンで下になると対応できず、MMAでの適正が疑問視されていた。
そこから2カ月を経てのKARATE COMBAT(KC)デビュー。45度の角度の壁に囲まれた正方形のファイトピットで行われるKCは、4オンスのオープンフィンガーグローブで道衣ズボンを着用し、3分3Rで対戦する。
今回、デスパイネがこのKCで対戦したのは、ポーランドのドミニク・ジェドレジク。ルーマニアの『Dynamite Fighting Show』で3R KO負けの戦績を持つ208cmのキックボクサーだ。
試合は、キューバ国旗を手に入場したデスパイネとジェドレジクが「カラテ」らしく、互いに中央で礼。
ともにオーソから左の中段突きを放つジェドレジクに、デスパイネは右の中段蹴りで迎え撃つと、その蹴り足を戻してすぐに右オーバーハンド! 左耳後ろ付近に浴びたジェドレジクは、そのまま前方に倒れ、頭を抱えて動けず。両手を広げたデスパイネは、いったん斜めの壁を歩いてから笑顔でガッツポーズを作った。
同大会では、元ONEのコズモ・アレッシャンドリもKCデビュー戦で3R 相手の負傷TKO勝ち。ハファエル・アウベスとカーマ・ワーシーによる元UFC対決も行われ、アウベスが判定勝ちしている。さらに、CGIも採用した斜め壁のマット上ではグラップリングマッチも行われ、UFC FPI、ADCC等に出場するルーズベルト・ソウザがダイシ・ゴトウをリアネイキドチョークを極めている。
バス・ルッテン、そして極真空手出身で元UFCウェルター&ミドル級王者ジョルジュ・サンピエールが解説席に座る目前で、4秒 KOを決めたデスパイネは今後、どこのマットで戦うか。
【追記】2025年4月から最初のシーズンを開始すると発表したチームベースのファイトプロモーション『Global Fight League』は、デスパイネをはじめ、元UFCチャンピオン8名を含む大物ファイターたちとの契約を発表。GFLの最初のシーズンは「世界の主要市場に拠点を置く」6チームで構成され、各チームには、10階級からそれぞれ2人の代表選手を立てて、計20人のファイターで構成されるという。