2024年12月30日(月)神奈川・横浜武道館『K.O CLIMAX 2024』にて、KNOCK OUT-UNLIMITEDルール -63.0kg契約3分3R延長1Rで、バズーカ巧樹(菅原道場)と対戦するK-1グループの大沢文也(ザウルスプロモーション)が18日(水)都内にて公開練習を行った。
パンチでのサンドバッグ打ちかと思いきや、パンチからスムーズにタックルに入る動きを見せた大沢。公開練習後、MMAの練習は以前からやっていたのかと聞かれると「上手いですよね。総合の練習してるよねってよく言われるんですが、全くしてないです(笑)。出稽古で打撃の練習をする選手がMMAの選手の方が多いんですよ。だからあいつら打撃の練習なのに蹴り足をキャッチしてコカしてきたりするので、それに対応しているだけです」と、MMAファイターと打撃の練習をしている中で相手がやってくるので覚えたのだという。
試合が決まってからもUNLIMITEDルール用の練習は「やってないです」と言い、「やらなくても総合の選手と練習していると、勝手に組み付いてくるんですよ。こっちは打撃の練習をしたいのに、アイツらすぐ組み付いてくるでしょう。この間の沖縄合宿でも新居すぐるとか都木くんとかと行っていて、あいつら打撃の練習なのにすぐ組み付いて大外刈りとかしてくるんですよ。だから勝手にそういう練習になっているんじゃないですか。そういうのに対応しているから大丈夫じゃないですかね」と、普段から組みありでやっているようなものなので大丈夫だとした。
しかし「前はグラップリングはよくやっていました。間違いなく日本のキックボクサーの中でグラップリングは僕が一番強い。CORO選手からも一本とっているくらいですからね。以前同じジムに堀内佑馬がいて、ジョビン(松本晃市郎)、横田一則とか総合の人がいっぱいいてグラップリングもやっていました」と、グラップリングには自信があると明かした。
それならば、関節・絞め技の攻防はないが、パウンドやサッカーキック、踏み付けが認められるKNOCK OUT-UNLIMITEDルールにも自信があるのでは、と聞かれると「やりたくなかった。キックボクシングをやりたかったですよ」と、本当はやりたくなかったとぶっちゃける。
「オファーをもらった時に、階級もルールも何でもいいって言っちゃった手前、ちょっと待ってと言ってしまったらクソダサくないですか。63kgだったら減量も全くないので、今から2時間あれば落とせます。元々60kgに落とそうと1年前から考えていたので。何でもいいと言っておいて逃げたと思われるの嫌だし」と、引っ込みがつかなくなってしまったから嫌々受けたのだとした。
「戦えれば何でもよかったので。12月に試合しないで今年終わる嫌だったので。K-1では同じ階級で戦いたい相手がいなかったので。試合と言われたのは嬉しかったです。ちょっと盛り上げてあげようかなと思いました」と、試合が出来れば何でもよかったとのこと。
「グラウンドになったら圧勝するんじゃないですか。あ、グラップリングはなしか(笑)」と言うが、「全格闘家に聞いてください。普通のキックボクシングをやったら100%僕が勝つ。どう考えても。負ける要素なんですか? でも、このルールだと僕の方が不利じゃないですか。階級的にもパワー差があるし、ほぼ総合格闘技じゃないですか。体重が重い方が有利だし、このルールだから面白いと思います。バズーカ選手が僕に勝てるとしたら組んで倒すかかヒジで斬るか、この2つしかなくないですか。だからこのルールだから面白いと思います。挑戦ですね」と、UNLIMITEDルールで体重差があるから勝負論が成り立つとする。
「大沢文也イコール泥試合」と自ら言う大沢だが、「このルールなら泥試合にならなそうだねって周りから言われるんですよ。逆に怖くて泥試合になるかも。でもバズーカ選手に『逃げるな』と言われたのでね」とニヤリ。
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パンチで負けるわけがない。向こうは素人
会見ではバズーカから「相手が逃げなければいい試合になる」と言われ、リモートで参加していた大沢は急に激怒。空港で怒鳴りまくった。
「めっちゃムカつくでしょ、普通に考えて。あなたと試合した時に何か攻撃をもらいましたか? 一発ももらっていない。ダウンも取って僕が完封勝利しました。完封されたのに逃げるなってどういうこと? まるで告白していないのにフラれたみたいな気分になった。めっちゃムカついた。最低限のリスペクトは持てよと。俺はお前の団体でこっちは何もかもそっちに合わせてやってるんだぞ。それなのに逃げるなとはどういうことか。俺のことは嫌いでも。空港でめっちゃムカついていました。格闘家としてリスペクトしろよって思っています。ヘッドホンをしてたから声が大きすぎたみたいで、会見が終わった後に近くで泣いていた子供の親に怒られましたよ」
試合ではどうしたいかと聞かれると「完封したい。組んで投げてパウンドでもいいし、何もなくて普通に戦ってただのキックボクシングではOFGをする意味がない。UNLIMITEDの意味もない。だったらUNLIMITEDルールで戦った方が面白い。普通にやれると思う。組んだらすぐに投げられそうじゃないですか」とし、UNLIMITEDルールの試合は見たかとの問いには「すいません、見てないです。単純に関節技がない総合ってイメージだけです。今日見ます」と研究はこれからだとした。
また、オープンフィンガーグローブを着けての練習も「1回しかやってない」という。「拳痛くないですか。めっちゃ痛くて。改めてMMAの選手は凄いと思った。こんなんで殴り合ってるのって。マジですげえなって。1Rだけミット打ちをやったんですが、ぶっつけ本番でいいやと思いました」とする。
それでも「パンチで負けるわけがない。向こうは素人でしょ。僕はボクシングを何年やってきたんだって話。ずっとやってるしね。向こうはボクシングは素人です」とぶった切った。
K-1を代表してKNOCK OUTに乗り込む気持ちはあるかとの質問には「そんな気持ちは一切ないです。そもそもK-1を代表できるような凄い選手じゃない。みんな対抗戦をやる時に団体がどうだこうだって気合い入ったりするじゃないですか。あれも意味が分からない。団体は違うけれどみんな強さを求めているじゃないですか。K-1だろうがRISEさんだろうがシュートボクシングさんだろうが、どこでやってもリングの大きさは一緒だし、同じ強さを求めている人と戦うだけなので。選手は尊敬しています。どんだけ嫌いでも格闘家としてリスペクトはしているので」と、対抗戦という意識はないとする。
KOを狙うかとの質問には「僕の成績を見てください。出来るわけないでしょう(笑)。50戦以上して3KOしかないんだから。でも毎回ダウンは取る。ダウン取って後は逃げるだけです。バイバーイって安全運転です。もし延長まで行っても絶対に負けないので。スタミナには絶対自信があるし。KNOCK OUTという団体の名前に一番ふさわしくない選手ですね、間違いなく」と、KO出来ない自信を語るが、「でも今回はKOしたいですね。OFGだし、新しいルールだし、ルールは喧嘩だし」と今回はKOするかもしれないという。
「喧嘩ならバズーカ選手の250倍は経験あります。バズーカ選手よりは慣れています。あいつは喧嘩なんかしたことないでしょ。どこかの真面目くんでしょ、どうせ。格闘家として見たら上手くはないけれど強いなって思いますけれど」と喧嘩なら負けないとしたが、喧嘩で何戦何敗かと聞かれると「ほぼ負けてます。連戦連敗じゃないですか」と笑う。
バズーカが計量で額を付けてのフェイスオフで挑発してきたらどうするか、と聞かれると「みんな何であんなことやるんですか。ゲイなの? 考えられない。男同士でおでこ付けるなんて何が楽しいの。おでこを付けている時点で喧嘩をしたことがないですよ。喧嘩であんなことしたら速攻でちょうぱん喰らいます。そもそも潔癖症だし。女の子ならいいけれど、男とおでこを付けるのは汚い。バズーカは綺麗な肌してるからまだいいけれど、もし付けてくるのなら油取り紙で拭いてからにして。マジで」と、やめてもらいたいと力説。
そして最後には「バズーカとはレベルが違うので、凄くつまんなく試合が終わると思います」と、つまらないくらいの差がある試合にしたいと意気込んだ。