RISE世界王者としてトーナメント制覇に臨むコリンズ(C)RISE
2024年12月21日(土)千葉・幕張メッセイベントホール『ABEMA presents RISE WORLD SERIES 2024 FINAL』にて行われる「GLORY RISE FEATHER WEIGHT GRANDPRIX」に出場する、チャド・コリンズ(オーストラリア/Strikeforce)のインタビューが主催者を通じて届いた。
コリンズはタイ在住のオーストラリア人選手でこれまでにセクサン、パコーン、サックモンコンといったムエタイのスター選手を次々と撃破。2019年2月の初来日以来、不可思、海人、中野椋太、直樹、笠原弘希、ラーチャシン、チョ・ギョンジェに連勝し、2023年12月には初代王者ペットパノムルンを破ってRISE世界スーパーライト級王座を奪取するなど日本では負け無しだったが、2024年3月にGLORYのミゲール・トリンダーデに初回KO負けを喫した。6月に母国でルンキットをKOし、WMO世界タイトルを獲得。9月には麻火佑太郎を初回KOした。戦績は61勝(31KO)17敗2分。
注意をしなければいけないのはソンヒョン
「オーストラリアのStrikeforceで練習しています」
――これからトーナメントに向けては、どこでどの様な調整をする予定ですか?
「自分のジムでセコンドのマークと、自分の父と一緒にトレーニングします」
――スパーリングパートナーの方は何人かいらっしゃいますか?
「オーストラリアにはいっぱいいます」
――そのスパーリングパートナーの中に有名な選手がいたら名前を教えていただけますか。
「ジェームズ・ハニーやジャガ・チャンがいます。ジャガはRWSでも試合をしていて、オーストラリアには良い選手がいっぱいいます」
――今回は1dayトーナメントという事で、1日に3試合を勝ち抜かなければ優勝できないシチュエーションですが、そこに関してはどの様に捉えていますか?
「それに向けてトレーニングを別メニューでやっているし、今自分の感覚としては前向きな感覚しかないです」
――1日に2試合も3試合もあるというのは、調整方法も変わってくるのでしょうか?
「もちろん違います」
――具体的にどこがどの様に違うか教えていただけますか?
「この3試合に向けて、3試合を戦い抜ける様なトレーニングをやっています」
――過去に1dayトーナメントを経験された事はありますか?
「8人制は初めてだけど、4人制のトーナメントでは優勝した事があります」
――4人制の時も、ワンマッチの試合とは心境に違いはありましたか?
「戦いを始める前から4人のトーナメントで1dayと分かっていたから、それに向けてそういう気持ちで挑んでいました。もちろんその場で『今日は2試合だよ』と言われたわけではないし、時間もあったのでそこに向けて精神状態も持っていきました」
――今回のGLORY×RISEトーナメントの抽選会では6番目に自分の順番が来ましたが、それまで待っていた時の心境を教えていただけますか?
「みんな凄いファイターなので、その待っている状態の時の心境というのは平常で、誰かが自分を選べばそれでいいし、誰に当たっても良いとは思っていたから気持ち的に不安定という事はありませんでした」
――それでは1回戦にこの選手と当たったらいいなという事も考えていませんでしたか?
「この間の会見でも言いましたが、ヴィダレス選手と最初に戦いたいと思っていましたし、その選手と戦うことになったのはすごく嬉しいです」
――ヴィダレス選手は、本職が歯医者さんという異色の肩書を持っている方ですが、選手としての印象を改めて教えていただけますか?
「すごく大きい選手ですし、立派な脚なのでそこら辺を警戒しています。チャド・コリンズらしく戦えばチャド・コリンズでいられるので問題ないです」
――現在のイメージとしては、何ラウンドくらいに倒しますか?
「ヴィダレス選手は2ラウンドでKOします。その次はトリンダーデが勝ち上がってくると思うので、彼に対しても2ラウンドでKOするイメージをしています」
――自分が戦うであろう選手に対しての戦略や作戦というのは、もうほとんど立ててありますか?
「僕の予想では、ヴィダレス選手、トリンダーデ選手、ペッチ選手なので、その3人と戦えるような戦略を立てて練習をしています」
――準決勝で戦うかもしれないトリンダーデ選手には、どの様なイメージをお持ちですか?
「1ラウンドはもの凄い爆発力がある選手ですが、よく観察すると2ラウンドと3ラウンドはそうでもないですね」
――3月のELDORADO 2024でトリンダーデ選手に負けていますが、そのリベンジを果たしたいという気持ちもありますか?
「100パーセントでその日を待っています」
――決勝で戦うと予想しているペッチ選手とは、どんな試合になると予想されますか?
「ペッチは任せてください。1回戦いましたし、もう1回戦ってもものすごく良い試合になると思います」
――去年の12月のタイトルマッチより良い試合になりそうですか?
「まずペッチ選手は手術もして脚の状態も非常に良くなったので、彼の戦い方もすごく良くなっているでしょう。それでもう1つは、僕はスロースターターで体が温まるのも時間がかかるから、4・5ラウンドにベストコンディションになります。なので今回はトーナメントという事もあって、どんどん試合をやっていくうちに体も温まってコンディションも上がっていくと思います。通常1試合の場合は、試合前のミットで3・4ラウンドくらいやっていて、そうしないと体が温まって動きが良くならないので通常はそういう風にしていますが、今回に関しては試合をする毎に体が仕上がってくると思います」
――自分の予想が外れて違う選手が勝ち上がってきた場合のシチュエーションは想定していますか?
「そんなに他の選手に対して戦略を立てての練習はしていないです。ただ注意をしなければいけないのは、韓国のソンヒョン選手だと思っています。たぶん強いと思うし、ダークホースであるから警戒をしなければいけないです。全員に対しての戦略というよりも、今はとにかく最初のヴィダレス選手に対しての練習をして、次にトリンダーデ選手とペッチ選手という風に考えています。そしてトリンダーデ選手は原口選手と最初に戦って勝つとは思うけど、原口選手は本当に強いので勝ち上がってくる可能性もあります」
――原口選手が勝ち上がってくる可能性というのは、彼のどんなポテンシャルに期待してそういう風に感じているのでしょうか?
「攻撃そのものが予想できないから、そういう戦い方をすれば勝つ可能性があると思っています」
――ソンヒョン選手をダークホースと感じることに理由はありますか?
「まず白鳥選手との戦いも、皆んなが白鳥選手が勝つだろうと思っていたけど結局彼が勝って、中野選手に対しても中野選手がトーナメントに入るだろうと思っていたのに、それを覆して勝ったので評価以上に実力がある選手だと思っています。最終的には運もあって、例えば最初の試合で早い段階でKO勝ちをして2回戦に上がるのと、3ラウンドめちゃめちゃハードな試合をして2回戦に上がるのでは、2回戦の時のダメージの度合いも違うので、そこは運も関係してきます」
――「運」という言葉が出ましたが、このトーナメントにおいて実力と運というのは、配分としてはどれくらいになると思いますか?
「両方だと思います。1つ間違いをすれば、そこで試合の方向性が全て変わってしまうので、自分の力と運が50-50で必要です」