26勝24KO無敗と驚異的な戦績を誇るターザン(C)K-1
2024年12月14日(土)東京・国立代々木競技場第一体育館『K-1 WORLD GP 2024』にて、K-1クルーザー級(90kg)ワンマッチで、RUI(K-1ジム福岡チームbeginning)と対戦するEnfusionライトヘビー級(-93kg)&クルーザー級(-88kg)王者ティアン・ターザン(オランダ/Luc Verheije Fight Club)のインタビューが主催者を通じて届いた。
ターザンは、幼少時から陸上競技に取り組む身体能力が高いアスリートで、キックボクシングを始めてわずか数年でEnfusion(エンフュージョン)世界ライトヘビー級とクルーザー級の2階級を制覇。24年7月には日本で行われた『LEGEND vol.1』に出場して、遊笑からKO勝ち。その直後、マハムード・サッタリを挑発し注目を集めた。26勝24KO無敗の“四角いジャングルの王者”ターザンが、K-1でも大暴れしそうだ。
日本のファンは俺のスタイルを楽しめると思う
――あなたのことを待っていた日本のファンは多いです。
「おお、俺もだよ! 日本は大好きだ。とても美しい国だし、相手を尊敬する国民性も含めて大好きだよ。でも、今年7月に行った日本で初めての試合は、あまりにも簡単な相手だったため正直、俺の力を存分に見せることができなかった。それが残念だった」
――相手との力の差をリングで感じてしまったと。
「そうだ。始まって、すぐに分かったよ。もっと早く終わらせることは可能だったけど、いいKOを見せようと思い過ぎて、試合を無駄に長引かせてしまった。それが心残りだった」
――今回、K-1初参戦になります。
「俺が主戦場にしているEnfusion(エンフュージョン)は、もちろんK-1やGLORYと並ぶヨーロッパのビッグイベントだ。俺は、ここでジャングルの王様が誰かを分からせてきた。今度は、K-1でそれを証明するつもりだ!」
――K-1の印象は?
「多くのレジェンドを生み出してきた歴史のあるイベントだ。とくにヘビー級の数多くのファイターを輩出してきた功績は大きいと思っている。俺は、3年前にキックボクシングを始めて、こんなに早い段階でK-1に参戦できるとは思わなかった」
「やはりバダ・ハリ、ピーター・アーツ、セーム・シュルトなど数々のレジェンドたちだね。自分が、そんな団体に参戦できるのは夢のようだ」
――彼らに負けないくらいの実力はあると思いますか?
「これからだな。今は、世界のトップクラスのエリートたちと練習ができている環境にいるので、そこに近づいているのは間違いない。ただ、まだまだ学べることはたくさんある。本当のトップに行くためには、謙虚に学び、結果を出していかなければならない」
――あなたは格闘技キャリアが他のファイターよりも少ないですが、幼少時から何をしていたのか教えてください。
「8歳から中学3年生くらいまで、陸上競技の砲丸投げなどをやっていた。週3~5回練習して、年2回ある県の大会でチャンピオンになったこともある。あとは、自重を使った筋トレ、懸垂とか腕立てにはまって超ストイックに運動していた。でも13、14歳くらいからバッドボーイになった俺は、悪いことばかりして17歳の時に1年間、少年院に入れられたんだ」
――1年間、少年院!
「何をしたのかは言えないけど、1年間、少年院に入れられた。母親が、そういうバッドボーイを更生するためのセラピストだったのに、自分が悪いことをしてしまったんだ。それで母親の友人がキックボクシングのジムを経営していたため、俺はそこに入門することになった。元々、キックボクシングはやりたかったんだけど、そこで初めて練習した時に『俺は、いつ戦えるんだ?』とジムの会長に詰め寄ったよ(苦笑)」
――戦いに飢えていたんですね。ここまで無敗でKO記録(26勝24KO)を続けている理由は?
「遺伝がいいんだろうね。ハードヒッターは生まれつきなんだと思う。あとは、いつもやるかやられるかを考え、つねにKOを狙っている。よくガードが甘いとか言われるけど、リスクを背負っているから相手を倒すことができる。打たれたら倍返しするから、KOが多いんだと思うよ」
――ターザンはリングネームだと思いますが、なぜつけているのでしょうか。
「仲間からサルに似ていると言われるし(笑)、人間というよりも野性的なんだろうね。それに、カッコいいじゃん。霊長類最強ってことで」
――なるほど。まさに、ターザンですね!相手のRUI選手の印象は?
「よく分からねぇな。サウスポーってくらい。まあ、相手は関係ないよ。俺は、どんなオファーも受けるよ。なぜなら俺は、ターザンだからね」
――マハムード・サッタリ選手とのマッチアップを期待している声が多いです。
「問題ない。一瞬で倒す」
――ちなみに、あなたはどんな技が得意なのでしょうか。
「すべてだ。パンチは得意だし、プレスも下がりながらのカウンターもできる。テコンドー、空手の蹴りも使えるので、とても予測不可能なスタイルだと思う。想像力のある攻撃ができるので、日本のファンは俺のスタイルを楽しめると思うよ」
――来年は、どんなプランがありますか?
「もちろん今回勝って、できるだけ多くK-1で戦いたいと思っている。若くて回復が早いので、どんどん経験を増やしたい。トーナメントなのか、タイトル戦なのか、どんなオファーが来ても問題ない。K-1のタイトルが欲しいね。日本を俺が独占する」
――最後にメッセージをお願いします。
「日本が好きなので、K-1で戦うことを楽しみにしているよ。俺はいつもKOを狙っているので、エキサイティングな試合を見せることを約束する。会場で、霊長類最強の戦いを楽しんでくれ!」