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2024年11月30日(土)午後6時からプロフェッショナル修斗・後楽園ホール大会が開催される。
メインイベントは“世界のサンダー”岡見勇信(EXFIGHT)と宿敵キム・ジェヨン(韓国/NOVA MMA)で争われる「修斗世界ミドル級王座決定戦」。前日計量で岡見は83.8kg。ジェヨンは83.6kgで計量をパスした。
計量後、坂本一弘サステイン代表が持つベルトを前に岡見は「チャンピオンシップはこれがラスト。最後の挑戦」と決意のコメント。
前回の岡見との3Rの死闘でスプリット判定で敗れたジェヨンは、その後2連勝中。「この1年で強くなったことを証明する試合になる」とハリのある身体で自信を見せた。
ベルトを巻くのは岡見かジェヨンか。
岡見「前回で終えてもよかったけど──」
計量後の岡見に聞くと、「ようやくここまで来ました。水抜きに関してもいまの新しいやり方を若手たちに聞いてスムーズにやれました。ここまで来るのにいろいろあって、無事にケージに上がれることはホッとしています」とまずは計量パスに笑顔を見せた。
43歳の世界戦に向け、「みんなの助けがあって、若手たちともいっぱいスパーリングを積んできて、みんな思いを持って、愛を持って殴ってきてくれました。いいファイトキャンプでした」と追い込んできたという。
1年前のジェヨンとの試合はまさに死闘だった。その再戦が王座戦となったことに、「正直、また彼とやるのか、とも思いましたが、でもやっぱり、だからこそもう一度やりたいと思ったし、同じ展開にはならないと思います。同じ5Rをやるつもりもないし、あのときのような姿を見せないように、ずっと作り上げてきたのでそれを見せるだけです」と、覚悟のうえでの練習を積み、「同じ展開にはならない」と語る。
序盤を制しながらも粘るジェヨンに後半巻き返された岡見にとって、前回と異なるのは、今回が王座戦の5Rマッチということ。
「今回は5Rマッチなんで、5R用にも作り上げてきました。でも“戦い”ってやっぱり相手を潰しに行く、倒せるところで倒すという本質は変わらないので、そこは忘れずやってきました。そうしてプレッシャーをかけていかないとキム・ジェヨンも疲れないだろうし削れない」と、5Rをやり抜くための準備とともに、勝つために試合を決着させる戦いを見せると語る。
UFCミドル級で王者アンデウソン・シウバに挑み、WSOFでもタイトルマッチを戦った。もう証明すべき必要などないレジェンドだが、修斗のタイトルマッチは“最後の挑戦”だという。
「ベルトへの拘りは……あります。いろいろな縁があってここに辿り着いた。まさか修斗のベルトをかけて自分が戦うとは正直、まったく想像していなかった。すべては修斗の坂本(一弘)さんからのこの王座戦のオファーですね。予想もしていなかったことだけど、その想いに触れて、自分としてもすごく考えて、正直、前回で終えてもよかったんですよね。だけど、その想いを聞いて、自分がどう判断するかなと思ったら、この道を選んでいました。この巡り合わせが嬉しいし、今までやってきたからこの試合が来たなら、ここで獲らなきゃ、獲りに行きたいと心の底から思います。僕がチャンピオンシップを獲りに行くのはこれが最後でしょう。ここで獲らなきゃ先はない」
“最後の挑戦”は後進の育成に入っている岡見にとってのMMAを見せることになる。
「後輩たちもみんな観てるでしょうし“いつもエラそうに言っているな、見せてくれよ”という思いに応えます。ここまで悔いのない日々を過ごしました。あとはやるだけ。会場に来る人、ABEMAで観る人には多いに楽しんでもらいたいです」と、後楽園ホールのケージに向かう。