2024年12月30日(月)神奈川・横浜武道館『K.O CLIMAX 2024』の記者会見が、11月27日(水)都内にて行われた。
「KNOCK OUT-REDスーパーフェザー級王座決定ワンデートーナメント」は久井大夢(TEAM TAIMU/KNOCK OUT-BLACKスーパーフェザー級王者)、ロムイーサン・TIGER REON(タイ/REON Fighting sports GYM)、ロムイーサン・ソムパッツ(カンボジア/クンクメール)に続いて下地奏人(RIOT GYM)の出場が決定。
下地はMA日本キックボクシング連盟でバンタム&フェザー級の二階級制覇を達成したRIOTのジム所属で、トレーナーは元WBCムエタイ日本統一フライ級王者でKNOCK OUTでも活躍した仲山大雅。8勝(2KO)無敗で2023年12月の『MAROOMS presents KNOCK OUT 2023 vol.6』にて栗秋祥梧との対戦が決まっていたが、計量オーバーにより栗秋の不戦勝となっていた。2024年8月の再起戦では髙橋亨汰を延長戦で破る番狂わせ。11月にカンボジアで行われたクンクメールとの対抗戦でも初回KO勝利を収めている。
当初、1回戦の組み合わせは久井vs.下地、ロムイーサンvs.ピッチと発表されていたが、これにピッチ陣営が反発。「カンボジアからタイと政治的に微妙な時期なので抽選で決めて欲しいと言われました。抽選でやらないと辞退するとまで言われたので、組み合わせを改めてやることにしました」と山口元気KNOCK OUT代表。
最初にピッチ、ロムイーサン、久井、下地の順番で封筒を選び、組み合わせの入った封筒を選ぶ順番を決め、ピッチ、下地、久井、ロムイーサンの順で封筒を選んだ結果、1回戦の組み合わせは下地vs.ロムイーサン、久井vs.ピッチという組み合わせに。
山口代表は「日本大ピンチということもあり得る組み合わせになりました。ピッチが優勝候補ですが、混戦のトーナメントになりそう」と、決勝は外国人同士になってしまうかもとの予想。
対戦カードが決まって、希望していたピッチとのリベンジマッチが決まった久井は「このトーナメントは自分がリベンジして優勝するためのトーナメントやと思っているので、必ず優勝します」と宣言。リモートで参加したピッチは「もう一回試合が出来て嬉しい。12月の試合は一生懸命やります。もう一回会えて戦うチャンスがあって凄く嬉しかったです」と久井との再戦を嬉しいとした。
ロムイーサンは「私、楽しみです」と日本語でコメント、下地は「勝手に個人的にですが、久井選手がリベンジするトーナメント(久井は今年ピッチとロムイーサンに敗れている)といった様相にその中に入ってきてるので、よそ者感が強いけれど、一発喰って王者になって自分の強さを証明できればと思います」と久井のためのトーナメントにはさせないと言い放つ。
対戦相手の印象を聞かれると、久井は「前回カンボジアに行って負けた時に(自分が)変わった。覚悟を持って試合に挑まないと行けないと思ったので覚悟もって挑んで必ず勝ちます」とし、ピッチは「頑張って一生懸命やるだけです」とする。
ロムイーサンは「相手はまだ見たことないから…」と答えたが、通訳も務めた健太から囁かれると「ちょっと見た(笑)。頑張ります。勉強します」と答えた。下地は「凄くベテランで格上の印象ですが、試合の時は一人の格闘家、プロの選手と見ているので実績関係なく楽しめるような試合が出来るかなと思います」とした。
久井は1回戦がピッチ、決勝がロムイーサンになれば理想の形だと言い「それが一番理想かなと思っていて。倒して勝てば問題ないので倒して勝ちます」と2連続KOでリベンジを果たしたいという。下地の印象についても聞かれたが「年が一個上で強いとは思いますが、自分の相手ではないと思っていました」とする。
その答えを受けて下地は「そうですね、そう思われてると思っていたところはあったので。でも、ここで勝ったらBLACKルールでも久井選手に勝ってもいいのかなって思います。トーナメントに勝ってより注目してもらえるような試合をしていきたい」と、番狂わせを起こすつもり。
ムエタイvs.クンクメールの図式となったロムイーサンだが、クンクメールに意識するところはと聞かれると「ないですね」ときっぱり。
久井は下半期の主役級の活躍をしてきたが、この会見で発表されたメインイベントは久井ではなく、KNOCK OUT-BLACKウェルター級王座決定トーナメント決勝戦の渡部太基(TEAM TEPPEN)vs.中島玲(フリー)だった。
そのことについて久井は「山口さんが決めたことなので、倒して魅せられて来なかった結果がこうなったので仕方ないと思っています」と無念そうだった。