フィニュシュまでやり遂げる
RIZINバンタム級王座を返上し、フライ級でUFCに挑戦する朝倉海と12月7日(日本時間8日)の『UFC 310』で戦う。
パントージャによれば、朝倉戦の可能性は今春に出ていたという。
「朝倉海との試合については聞いていて、5カ月くらいかかると言われていたよ。コーチより早く、日付が分かっていた。練習がずっと続いていたから、しばらくゆっくりできたのは良かった。家族と一緒にリラックスする時間が必要だったからね」と、次なる挑戦者を待つ時間でリフレッシュ出来たという。
10カ月の間に、5分5R=25分の王座戦を立て続けに3回行った。計75分、ブランドン・モレノ、ブランドン・ロイバル、スティーブ・エルセグを相手に、フルラウンドの死闘を制してきた。
「自分自身にも家族にとっても精神的に厳しかった。もっとリラックスしてもっと休んで、そしてより大きなものを作りたいと思ったんだ」と、休息を経ての7カ月ぶりの復帰戦を語る。
その相手・朝倉海は、UFCデビューでいきなり王座挑戦という異例の抜擢となる。バーンズから「『UFCに来たばかりなのにいきなりタイトルマッチなのか』という声についてはどう思う?」と問われたパントージャは、一巡しつつあるフライ級タイトル戦線におけるニューカマーの挑戦に前向きな姿勢を示した。
「『UFCはほかのプロモーションとクロスオーバーしなければならない』と言う人達がいる。俺はすごく興味がある。他団体のチャンピオンをUFCに連れてきたわけだし、(同門の)ATTのジョニー(エブレン=15勝無敗。Bellatorミドル級王者から10.19『PFL Super Fights』出場)のようにね。BellatorにいるあのタフガイをUFCに連れてきて王座戦をやらせたら最高だろう?(同じように)今回の試合でUFCファンは得るものがあるよ」と、RIZIN王者の参戦がモチベーションになっていることを明かす。
さらに、朝倉について「彼は勇敢だし、いい蹴りや打撃を持っている、とてもタフな選手だ。何人かの偉大な選手と対戦経験があるし、勝利もしている。バンタム級で活躍していて王者だった。Bellatorから来たアーチュレッタをKOしたし、すごいタフだ。キョージにも勝っている。それが今の彼の実力だろう? それだけ凄いヤツだから、俺はこの試合をとても楽しみにしている」と、実績も実力も認めたうえで、「楽しみ」とした。
「この試合は妻によると、俺は『フィニュシュまでやり遂げる』そうだ」と、笑顔で一本勝ちが使命だと語った王者。タフな試合でロイバルを下がらせ、リアネイキドチョークも極めているパントージャは、ラスベガスの大観衆の前で、3度目の王座防衛を果たすつもりだ。