2024年10月13日(日)東京・後楽園ホール『SHOOT BOXING 2024 act.5』(U-NEXT配信)にて、65.0kg契約オープンフィンガーグローブマッチ・エキスパートクラスルール3分3R延長無制限Rで対戦する、SB日本ライト級王者・笠原弘希(シーザージム)と長谷川祐也(TEAM FOREST)のインタビューが主催者を通じて届いた。
笠原は2022年4月にSB史上初の三階級制覇を達成しているSB次期エース候補。昨年はムエタイ強豪との連戦が続き、2月にRWSライト級リーグ戦2連覇のラムナムムーンレック・ティーデットを撃破、4月にはSBで初導入されたオープンフィンガーグローブ(OFG)マッチに挑戦し、ONEで3戦している元ラジャダムナンスタジアム認定ウェルター級王者ランボーとバチバチの打ち合いの末に投げでシュートポイントを奪って快勝、11月にはONEで連勝中のスーパーボールを1RでKOと“無双”の強さを見せてきたが、2024年2月の『ONE Friday Fights』初参戦でワラポンに判定負け。今回は約8カ月ぶりの試合となる。戦績は33勝(14KO)6敗。
キャリア10戦目となる長谷川はバチバチの打ち合いを好み、かなりの格上の弘希との対戦だが自信を見せているという。2024年は3月に野口貴大にTKO勝ち、4月に『静岡KICK』で市川一輝にKO負けを喫した。戦績は3勝(2KO)5敗1分。
笠原「新しい階級で僕が完全復活する」
――今年2月にタイ・ルンピニースタジアムで開催された『ONE Friday Fights』でワラポン・ソー.デッチャパンとの接戦の末に判定負けして以降、約8カ月ぶりの試合が決まりました。試合から離れていたのはどういう理由からですか。
「ONEで負けてから、怪我もあったので1から自分を色々と作り直すために試合間隔を空けました。一度、階級を見直して今回65.0kg契約で試合をするのですが、自分に合った階級でいいパフォーマンスを見せられるように今調整しています」
――前回の試合は63.0kg契約でしたが、敗因は減量苦もあったのですか?
「ONEは水抜き禁止でしたし、現地での食材が合わず体重調整の面で色々と苦労しました。言い訳にはしたくないですけど、調整が難しかったことで試合当日に体重が戻らなかったり、食当たりがあったりして、そういう面で試合に影響した部分はあります。試合中に自分自身にパワーがないのを感じたので、もう一回ONEで違う階級でチャンスをいただけたら、全然違う結果をお見せできる自信はあります」
――この8カ月間はどういうことを強化してきたのでしょう。
「階級が上がるのでパワーを付けたり、構えの姿勢を見直してより一層何でもできるようにオールラウンダーの選手になれるように今は勉強中です」
――今回の相手、長谷川選手にどういう印象がありますか。
「長谷川選手はキャリアこそ少ないですが、根性があって打ち合い上等なタイプなので、今回は僕らしくバッチバチで最高の試合と結果をお見せしたいと思います。僕の復帰戦の相手を受けてくれたので、リスペクトの気持ちを込めてぶっ倒します」
【写真】2024年2月の『ONE Friday Fights』にてOFGムエタイで敗れ、連勝がストップ(C)ONE Championship――ご自身が戦線から離れている期間のSBのリングをどう見ていました?
「海人選手がずっとメインを張ってGLORYのランカーを相手に勝利している姿を見ていて、早く調整を済ませて試合がしたいなと思いましたし、海人選手には今僕がいる位置からずっと先に行かれて離されてしまったので、早く追いつきたい気持ちは大きいですし、自分も負けていられないという気持ちが高まりました。海人選手とは階級が違えど、ライバルとして見ているので、復帰したらガンガン試合をしていきたいですね。そして、自分がSBのエースとして活躍できるように頑張ります」
――弟の友希選手もこの期間に活躍しています。
「友希はONEでもしっかり結果を残して8連勝5連続KO勝ちしていますけど、僕がここから追い抜いてやろうかなと。三男の直希は先日スック・ワンキントーンのタイトルマッチで負けましたが、物凄く熱い試合をしてくれたので、次の試合に向けて僕の闘志にかなり火が付けてくれました。笠原三兄弟の兄として、これから2人の先頭を突っ走る姿を見せたいと思います」
──次の一戦をクリアーしたら、スーパーライト級のベルトを獲って4階級制覇を狙いますか?
「僕は複数階級制覇を目標にしているわけじゃないですけど、この階級に来たからには65kgのベルトを獲って、他のチャレンジができるように先にベルトを獲りたいですね」
──現在、暫定王者はイモト・ボルケーノ選手ですが、どういう印象がありますか。
「すごく巧く距離感を掴んで戦う選手という印象があります」
――12月26日にはビッグマッチ『SHOOT BOXING GROUND ZERO TOKYO 2024』の開催が決まりました。そこでタイトルマッチをやりたいという希望はありますか?
「そこでやっても来年やっても僕が獲ることに変わりはないのでいつでも大丈夫ですけど、12月はせっかくのビッグマッチ開催なのでふさわしいカードを組んでいただきたいです」
――12月21日にはRISEで-65kg世界トーナメントが開催され、過去に敗れているチャド・ゴリンズ選手も出ますが意識していますか。
「今後65kgでやっていくので、トーナメントの結果は意識しています」
――では最後にファンの皆さんにメッセージをお願いします。
「新しい階級で、僕が完全復活する良い結果をお見せできると思うので、応援よろしくお願いします!」
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長谷川「間違いなくKO勝ちするかKO負けする試合」
――これまでの格闘技のキャリアを教えてください。
「中高で柔道をやっていて、成績は県大会に出ても優勝できないぐらいのレベルでした。得意な投げ技は内股なので、SBだとあんまり使えないですよね(苦笑)。25歳の時からSBを始め、アマチュアではSB全日本大会で準優勝しました。兄の大祐も同じジムにいて、昔は空手をやっていて、僕より少し早くSBを始めました」
――お兄さんに対してはライバル意識はありますか?
「そういう感覚はなく、一緒に頑張っていこうみたいな感じですね。兄よりも早くSBでランキング入りしたいとか、そういった競っている意識もないです」
――一般的に兄弟だと弟の方がセンスはあるといわれてますが、ご自身もそう感じますか?
「それは全然感じないですね。うちは5人男兄弟で今も格闘技をやっているのは兄と2人だけです。ちなみに僕は四男になります。小さい頃は兄弟喧嘩も多かったのである程度は揉まれて育った部分もあるかなと」
――今回、格上の笠原選手との試合のオファーが来た時はどういった心境だったでしょうか。
「階級も違いますし、まさか笠原選手とやるとは思っていなかったのでビックリしました」
――選手としてはどういう印象がありますか。
「パンチ、キックと全体的に何でもできるし、巧く、強い印象があります」
――ご自身は何で対抗しますか。
「キャリアでも向こうは上ですが、気持ちでは負けないかなと。試合では打ち合いに持ち込もうと思っています」
――笠原選手も相当打ち合いは強いですけど、自信の方は?
「そうですね。まあ、何をやっても笠原選手は強いのは分かりきってるので、自分の勝負できるところだけで勝負したいと思います。やる以上は勝つ気持ちでいますので、会長や仲間と笠原選手の穴を見つけて、対策を練ったりしています」
――ここで勝ったらかなり価値のある一勝になりますね。
「勝てば美味しい相手なのでモチベーションは上がってます。間違いなくKO勝ちするかKO負けする試合になると思います」
――今後SBでどういう目標がありますか。
「今回トップ戦線の選手に勝ってタイトルを狙っていきたいです。次の試合では印象に残るような試合をするので応援よろしくお願いします」