K-1の近未来を担うと目される横山(左)と松山が激突
2024年12月8日(日)東京・後楽園ホール『Krush.168』の記者会見が、10月8日(火)都内にて行われた。
年内最終戦を締めくくる一戦として、メインイベントでKrushスーパー・フェザー級タイトルマッチ3分3R延長1R、王者・横山朋哉(リーブルロア)vs.挑戦者・松山勇汰(ALONZA ABLAZE)が決定。
横山は2023年2月のKrushで元ムエタイ王者のペットサムイ・シムラに判定勝利し、6月のK-1では大岩龍矢と激しい打ち合いを制した。9月のK-1では、元K-1フェザー級王者・江川優生とのスーパーファイトで判定勝利。2024年2月にKrushで髙橋直輝を判定で下して第12代Krushスーパー・フェザー級王者になると7月のK-1ではカベロ・モンテイロを初回KO。今回が初防衛戦となる。戦績は18勝(8KO)4敗のサウスポー。
松山はK-1甲子園2020 -60kg王者で、2020年12月のプロデビューからK-1で2連続KO勝利したが、2021年12月の寺田匠とのホープ対決ではダウン応酬の末にKO負け。初黒星を喫した後は目黒翔大に判定勝ち、SOULにKO勝ち、岡嶋形徒に初回KO勝ち、チャン・ウヒョクに初回KO勝ち、西元也史にKO勝ち。2024年3月はRISEとの対抗戦で原口アンドレイに判定勝ち、7月には山本直樹をKOして7連勝中。戦績は9勝(7KO)1敗のサウスポー。
タイトル初挑戦が決まった松山は「7月の試合が終わってから次はタイトルマッチをやりたいと思っていて、それだけを見て試合が終わってからすぐ練習して。5カ月開きましたが今までの試合とは比べ物にならないくらい強い想いがあるので、しっかり仕上げてベルトを巻きます」と意気込み。
迎え撃つ横山は「群馬大会をやってくれないので防衛戦を挟んで、群馬大会をやりたいのでその前に負けられないし、自分は次はK-1のタイトルマッチかと思っていたらこの試合が組まれたので。もちろん松山選手は強いのでここで倒して。自分はタイトルマッチだからどうこうはないので一戦一戦完璧に仕上げて勝つのでそこを見て欲しい。超満員の後楽園ホールでお願いします」と、目標とする群馬県での大会開催のためにも勝つとした。
互いの印象を聞かれると、松山は「アウトもインも出来る。一番の強みは爆発力です」、横山は「見て分かる通りKO率が高いし、純粋に強い。若いし勢いあるし、スタイルが似ているなって印象です」とそれぞれ評する。
ベルトへの想いを聞かれると横山は「ずっと欲しくて期間があってやっと獲れたベルト。次はK-1のベルトという想いではなく、Krushというこのベルトに価値があると思っています。この階級の王者は歴代でも名のある選手が獲っているのでしっかり守っていきたい」と、やっと獲れたベルトを渡すわけにはいかないとした。
松山は「ずっと目指してきたもので、最初の目標にしたKrushのベルトを獲って、本格的に強いと一つ自信を持って言えるのかなと思うので価値を感じています」と、このベルトを獲ってこそ強いと言えるとする。
2024年の締めくくりの試合になることについて、松山が「タイトルマッチでもあるしメインだし、今年最後の試合なので、自分もKO率が高いのでKOにこだわらなくても凄い試合になると思っています。同世代が勢いあるけれど、若手の代表は自分だぞって試合を見せたい」と言えば、横山は「そこは特に何も思わない。自然と面白い試合になると思うので僕は倒すだけです」とした。
勝利のキーポイントは何かとの質問に、松山は「一番大事なので言えないですね」と口を閉ざしたが、横山は「なんか当たっちゃうんですよね。蹴りとパンチが。自分は感覚で戦っているので、身体が勝手に動くだけなので」と自分の感覚だと答えた。
横山は「松山選手は大した相手とやってない。雑魚としかやってないので」と言い放ち、「それでタイトルと言われたのはいろいろありましたけれど、強いのは事実なので。チャンスを与えるのも王者で、それをものにさせないのが僕なので。若い選手にチャンスを与えるのが王者としての資格ですし、僕がチャンスをもらってそのチャンスを逃してきたのと一緒で、そういう試練を乗り越えてきた人って強いと思うのでそこの覚悟の違いを見せられたらと思っています」と、松山に試練を与えるとする。
それを聞いた松山は「お互いの戦績を見れば分かる通り、横山選手の方が名前のある選手や強い選手とやっているのは事実です。ただ、格闘技って勝った方が先に進むって勝負だと思うので、ここで僕が負けてしまったら僕に負けた選手に申し訳なさがあるので、僕がしっかり勝って僕に負けた選手も弱くないって意味を込めて。相手が弱いのではなく自分が強いんだってことを見せられたらと思います」と答えた。
両者ともこれからが期待されているK-1グループのホープ。その2人が激突し、夢を壊し合うというシビアなマッチメイクとなったことについてどう思うか。
松山は「ただのワンマッチではなくタイトルマッチということで、Krushで勝ちを重ねてきた自分が王者の横山選手と当たるのは自然なことだと思うので、そこは特に意識していないです」、横山は「それがあるから格闘技は面白いのかなって思っています。松山選手はSNSで何かピーピー言っていましたけれど、若さがあるじゃないですか。僕はSNSよりも試合で見せて黙らせるタイプだったので、松山選手もそういう選手なのかなって思っていたんですが、SNSで何か言われてしまったのが“ああ…”と思っちゃいましたね。でも若さがあるので、次に活かせたらと思っています」と今回の経験を次に活かしてくれ、と話した。
最後に松山は「皆さんの応援のおかげで勝ちを重ねてタイトルマッチまでたどり着くことが出来たと思っているので、絶対に勝ってベルトを巻いて皆さんへの恩返し、感謝の気持ちを現わしたいと思っています。絶対に勝つ」と必勝宣言。
横山も「今年のKrushは横山の年だったなと言われるように、他のKrush王者が全然試合しないので、僕は12月に宮田さんがどうしても出てくれって言うので(笑)。怪我があったので迷ったんですが、どうしても出てくれっていうので最高の舞台で盛り上げて締めようかなと思っています」と語った。