気持ちをへし折ってKOしたい
――武尊選手は以前、引退試合はラウェイルールでやりたいって発言されていましたよね。今回ルールは違いますが、ラウェイの選手と戦うというのは燃えるものがあるのでは?
「そこはあまりなかったです(笑)」
――武尊選手も言っていましたが、ラウェイの選手は気持ちが凄く強い。ONEに出場している他のラウェイの選手も、決して諦めず最後は逆転するという試合を多くしています。
「気持ちの強さはありますね。あのルールでやっているのもあるし、試合を見てもそういうタイプだと思うので、噛み合うのは噛み合うかなと思います」
――そういう気持ちが強い選手だからこそ、気持ちをへし折りたいとは?
「そうですね。気持ちをへし折ってKOしたいです」
――ダウンしても諦めなさそうなタイプです。
「打ち合ってくれると思うので、そういう部分では倒し甲斐があると思います」
――タン・ジン選手はラウェイは素手、ONEでの2戦はOFG、ボクシンググローブの試合は初めてかと思っていたんですがクンクメールで試合をした経験もあるそうです。
「はい、グローブを着けている試合の映像も見ました。普通にパンチが上手いのかなと思いましたね。普通にボクシングのような打ち方をするなと思いました」
――昨日のオンライン会見で「前回ONEの戦いで判定基準だったり、グローブ、リングの違いもあったのでそういう部分にアジャスト出来ているのではないかなと思います」と言われていましたが、グローブとリングの違いというのは?
「グローブがめちゃくちゃ分厚くてパンチャーには不利なグローブだなと。握りにくいし、ムエタイ用のグローブなのか分からないですけれど、強いパンチを打ちにくいグローブだということが分かりました。それとリングの固さも違いましたし、広さも違うのかな。リングを踏んだ感じが、いつも練習しているところやK-1のリングと違う感じで固い感じがしました」
――今までと全く感覚が違ったんですね。
「蹴らないと倒せない、パンチだけだと難しいことが分かりました。パンチだけだとポイントも取ってもらえないので、判定になった時に不利になってしまうことも」
――なるほど。今回はそこを改善してきたわけですね。
「そうですね。ちょっと変えないといけないと感じました」
――試合前なので他のことは考えられないでしょうが、ONEムエタイ&キックボクシング世界ストロー級統一王者のプラジャンチャイ・PK・センチャイ(タイ)が、フライ級に階級を上げて武尊選手と戦いたいと表明しました。
「そういう選手に言ってもらえるのは嬉しいですね。そうして評価してもらっているのは嬉しいですけれど、僕はまだONEで1勝もしていないので。今回勝ってやっとONEの一員になれるかなって思います」
――試合まで残り2日間、どのように過ごすつもりですか?
「まず今日(25日)はスケジュールが詰め詰めなんです(苦笑)。それに従って行動して、合間で練習します。しんどいですね。めちゃくちゃストレスです」
――そのストレス解消法は?
「みんなと喋ることくらいですかね」
――分かりました。最後に、試合へ向けて気持ちをどのように高めていくつもりですか?
「このまま流れに任せてやれば勝手に上がって行くと思います。試合直前に上げるので、今日・明日は耐えるしかないですね」