巌流島VIRTUAL SURVIVAL22024年9月7日(土)会場非公開※巌流島公式YouTubeチャンネルにて配信
▼第4試合 巌流島ルール 3分3R 無差別級〇照強(大相撲/淡路島)TKO 2R 1分43秒 ※レフェリーストップ×ウィ・ソンオ(タフマンコンテスト/韓国)
照強(てるつよし)は元・大相撲で最高位は前頭3枚目。スピードを活かし、前に出て攻める相撲で前頭3枚目まで上りつめる。2024年3月に大相撲を引退したばかりで、現在29歳と若く、巌流島参戦を決めた。169cm、107kg。
ソンオはNetflixの人気サバイバル番組「フィジカル100」のシーズン2におけるタフマンコンテストで優勝したボディビルダー。柔術やレスリングも経験しているという。ボブ・サップの推薦を受けての出場となる。178cm、120kg。
1R、サウスポーの照強が右ロー。右フックを思い切り振ってくるソンオに照強も右フックを振り返す。ソンオが右フック、右アッパーをヒットさせ、照強は頭を下げて耐えるがソンオの連打を受ける。組んだ照強が寝技に持ち込んでバックからパンチ。
再開後、照強は組みついて押出しで転落1を奪うも、ソンオも照強を突き飛ばすようにして転落1を奪い返す。かなりの消耗が見える照強へソンオは右フック、右アッパー。顔にもらってしまう照強が組みに行き押出しを狙うが同体となった。
2R、両者ともかなり息が荒く疲労が見える。照強が押出しで転落1。胴タックルからテイクダウンした照強はパウンドを打つ。ソンオは疲労からか立つのが遅い。照強が押出しに行くとソンオはその場に倒れ込んでしまい、照強はバックマウントから左右のパンチを連打。亀になったまま全く動けないソンオを見て、レフェリーがストップした。
ソンオは1R、一発目の照強のカーフキックで足が折れ、試合中には右拳も折れていたと明かした。
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▼第3試合 ボクシングルール 3分3R延長1R 74kg契約〇木村"フィリップ"ミノル(キックボクシング/山梨・ブラジル)判定3-0 ※30-27×3×デイン・エッジ(ボクシング/ニュージーランド・マオリ族)
木村は2022年12月28日に両国国技館で開催された『INOKI BOM-BA-YE×巌流島』で、巌流島に初出場。矢地祐介とMIXルールで対戦してKO勝ちしたが、RIZINでのドーピング検査で陽性となり矢地戦前にも使用していたことを告白したため、木村と矢地の試合は「ノーコンテスト=無効試合」となった。
出場停止処分になっていたが、ドーピング検査で陰性が証明されると2024年3月の『RIZIN』に出場。ブアカーオ・バンチャメーク(タイ)をKO寸前まで追い込むも、2RにKO負けを喫した。5月に公開された『巌流島バーチャルファイト』でセネガル相撲のアマドゥ・ディア(セネガル)とボクシング特別ルールで対戦し、1Rに左フックでKO勝ちしている。
対戦相手はニュージーランドのボクサーであるエッジ。「ニュージーランドには様々な民族がいて、一番強いと言われるマオリ族というだけで選びました」(谷川貞治プロデューサー)。172cm、72kgでボクシング戦績は1勝1敗。
1R、木村がジャブ、エッジは右オーバーハンドを返してくる。木村が右フックから左アッパー、右フック。木村が右フックと左ボディの強打2発。木村の左フックにエッジのガードは大きく動く。ジャブを突くエッジに木村は右ストレート、左フック。エッジの右ストレートはブロックした。右オーバーハンドを何度も繰り出すエッジだが、木村はかわす。木村の左フック3連打に右フックを返してこようとしたエッジへ木村の右フックが決まりエッジはフラつく。
2R、ジャブの突き合いから、エッジが右オーバーハンドを放ってくると左フックを合わせる木村。左フックを空振りして1回転してしまうが、すぐに左フック。木村は左ボディも叩く。エッジも負けじと左右ボディ。木村の左右フックにダッキングするエッジ。強打を狙いすぎか、空振りが目立ってきた木村。エッジのジャブに右クロス、返しての左ボディを打つ。
3R、エッジのフックをブロックして左ボディを連続して叩き込む木村。さらに左フックで場外へ追い出す。エッジはジャブ、左フック。木村はノーガードになってエッジを誘うがエッジはのってこない。左右ボディ、左右フックを打つ木村だがエッジはガードを固めて亀になる。木村の左フックはエッジのダッキングで空を切る。
判定は3-0で木村の勝利。木村は「悔しいですね。自分の試合で判定にいくこと自体負けに等しい。マジで後悔が残りますね」と苦笑した。
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▼第2試合 QUINTETルール 8分一本勝負 57kg契約〇村田夏南子(レスリング・UFC/愛媛県)優勢勝ち ※ヒョンソンに指導1×ジョン・ヒョンソン(レスリング・柔術/韓国)
桜庭和志プロデュースのグラップリング大会『QUINTET』の提供試合。
村田は柔道でテューリンゲン国際大会優勝するなど活躍後、レスリングに転向し、世界ジュニア、アジア選手権の55kg級優勝。2016年4月の『RIZIN.1』でプロMMAデビュー後、2019年11月にInvicta FCストロー級王者に。
UFCでは、2020年11月にランダ・マルコスに判定勝ち。2021年6月に現女子ストロー級6位のヴィルナ・ジャンジローバと対戦も、1Rに腕十字を極められ、2Rに左ストレートを出した際に左ヒジを脱臼し、ドクターストップによるTKO負け。2023年10月の再起戦でヴァネッサ・デモプロスに判定負けを喫した。MMA戦績12勝3敗。156cm、53kg。
ヒョンソンは13歳からレスリングを始め、大学卒業後はナショナルチームで活動。男性と試合してタックルで点数をとり勝利した経験もあるというパワータックラー。2015年レスリング韓国全国体戦1位。柔術も習い、2021年柔術韓国ジェジュ洞代表選抜戦1位。膝十字、腕十字、テイクダウンが得意技。162cm、57kg。
1R、シングルレッグの取り合いが続く中、村田が一本背負いでテイクダウン。ヒョンソンはすぐに立ち上がる。村田のシングルレッグはヒョンソンが切る。ヒョンソンの一本背負いは村田が潰し、ダブルレッグから担ぎ上げて飛行機投げでテイクダウン。立ち上がろうとするヒョンソンを村田は抑えてパスガードするが、ヒョンソンはまたも立ち上がる。
ヒョンソンには消極的のため指導。村田がバックを取った状態から再開するが、ヒョンソンはすぐに解除して立ち技に戻る。村田のシングルレッグを潰すヒョンソンだが、村田はそのままドライブして押し込むも場外へ。スタンドに戻るとバックを取りに行こうとするヒョンソン。さらに一本背負いにいくが村田がバックを奪う。回転して足首をとりに行くヒョンソンは足首固め。
村田は足を抜くとサイドをとり、ニーオンベリーから腕を取りに行こうとしたが、ヒョンソンも動いてポジションを崩す。時間切れでヒョンソンに「指導」があったため、村田の勝利となった。
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▼第1試合 キックボクシングルール 3分3R延長1R 無差別〇三上ヘンリー大智(MMA/青森・ブラジル)判定3-0 ※30-28×3、30-29×クラウディオ・グリズリー・イストラテ(K-1/ルーマニア)
三上は剣道出身で第64回全日本学生剣道大会個人3位で全日本強化選手に選ばれたことも。2019年6月にシュートボクシングでプロデビューし、SBで2勝(2KO)、キックボクシングで2勝。MMAはデビュー戦で岩﨑大河に判定で敗れるも、以後は4連勝。また、2023年12月にはKNOCKOUT-UNLIMITEDルールで初回TKO勝ち。
イストラテはルーマニア出身でイタリア在住のISKAヨーロッパ・ヘビー級王者。ガードが固く、攻撃は大胆に突進するのが持ち味。2023年9月のK-1に初来日し、「K-1 30周年記念無差別級トーナメント」の1回戦でマハムード・サッタリを初回KO、準決勝でシナ・カリミアンに判定勝ちで決勝へ進出したがリュウ・ツァーに初回KO負けで優勝を逃した。2024年6月にはサラエボで行われた「K-1無差別級東欧予選トーナメント」に出場したが、1回戦で試合放棄による負けを喫している。187cm、110kg。
1R、サウスポーの三上が前に出ながら左ミドルと左ローを蹴る。2発目の三上の左ミドルをしっかりとスネでカットするイストラテ。オーソドックスにスイッチして右ローも蹴り、イストラテは右フックを繰り出す。そこへ右ローを蹴る三上。近距離になるど三上は両脇を差してイストラテにパンチを打たせない。三上は右ストレート、イストラテが前に出てくるとサークリングして突進をかわし、右ローを蹴る。ワンツーから前に出るイストラテに三上はスイッチを頻繁にしつつロー、ミドルを蹴り、距離が詰まると組んでしまう。さらに右ストレートをヒットさせてそのまま組む。
2R、試合場を大きく使ってサークリングする三上は徹底したアウトボクシングと近距離になっての組み。イストラテは右の強打を繰り出すが三上は組みついて連打を許さない。左ストレート、前蹴りの三上は右ローも連打。三上がジャブを当て、イストラテが打ち返すが三上はバックステップでかわす。前に出てパンチを浴びせるイストラテに三上が回り切れず場外へ出る場面も増えてきた。
3R、三上がボディへのワンツー、右フックから組み付き。イストラテのローや右フックは空を切る。三上は前蹴り、ジャブ、左ストレート、そして右ローをヒットさせる。前へ出るイストラテに三上はガードの上から左右フック、イストラテは疲れが見え三上に組みつく。空振りが目立つイストラテへ三上が右ボディ。前へ出るイストラテだが動く三上をなかなか捕らえられず、追いつめても場外になってしまう。イストラテのフックをかわしてバックに回った三上はイストラテを崩し倒す。
最後まで前へ出たイストラテだが空振りが続き、上手く戦った三上が判定3-0で体格差のあるイストラテから勝利を収めた。