梅野も得意とするヒザ蹴りは白鳥も得意中の得意技
2019年9月16日(月・祝)千葉・幕張メッセ・イベントホール『RISE WORLD SERIES 2019 Final Round』で、元ラジャダムナンスタジアム認定ライト級王者・梅野源治(PHOENIX)と-61kg世界トーナメントの決勝戦を争うRISEライト級王者・白鳥大珠(TEAM TEPPEN)が9日(月)都内所属ジムにて公開練習を行った。
シャドーに続いてのミット打ちでは、左ミドル、ハイキック、顔面前蹴りと蹴りを中心とした動きを披露。「だんだんと試合1週間前になって周りも自分も気持ちが盛り上がってきてあとはやるだけ。かなり仕上がってきたので、16日は梅野源治を倒すところを見て欲しいと思います」と、堂々としたコメント。
7月の大阪で行われたトーナメント準決勝では、優勝候補のセクサンから2度のダウンを奪って圧勝した白鳥。「試合へ向けては今回に限らず、引き続き前回と同じように作り上げてきてやり残しがない。あの試合を乗り越えて自分の中で一皮むけたので、その気持ちで今回の試合を迎えたのでさらに進化した姿を見せられるんじゃないかとワクワクする。見れば分かります」と、やることは全てやったとの自信に満ちている。
「セクサン戦では、試合までの期間のメンタル面の部分が凄いしんどかった。当日もそうですが、そこが今までとはまた違う感情だったんです。そこを乗り越えて弱かった部分や伸ばせる部分にぶつかって、あの一戦が凄く自分にとって大きかった」と、メンタル面で大きく成長することができたと言い、「一皮むけた、新しい白鳥を見せられたら。この勢いのまま行くしかない。絶対獲らないといけないし、ここでつまづいてはいられません。自分が引っ張ってやっていかないといけないと思っています。その覚悟の強さを見せたいですね」と意気込む。
梅野は白鳥にとって「(ボクシングに転向する前に)キックをやっていた時から活躍していて、対戦するとは考えていなくて雲の上の存在でした。憧れてはいませんでしたが、自分とは違う道で日本ムエタイ界を盛り上げている、リスペクトできる選手だなって思っていましたね」と、以前は格上の選手との認識だった。
しかし今は「向こうはムエタイでの実績があるけれど関係ない。やるとなったらやるかやられるかです。試合が決まってから負けるとは一切思っていません。倒すイメージもできている。あとはやるだけです」と、恐れは全くない。
梅野はRISEルールを3試合連続で行い、徐々に適応してきたところを見せている。その姿に「今までのムエタイの戦い方を活かしつつありますが、相手からしたらやりづらいんじゃないかと思っています。蹴りで入れなかったり、相手をコントロールするのが上手い。でも攻め込まれた時の対応はまだできていない。首相撲がないのでクリンチはうまいですが、そういう試合にはしたくない」と、いい点と悪い点を指摘する白鳥。
どういう試合をしたいかと聞かれると「倒しに行きたいですね。一番華のある試合をしたいし、盛り上げたい、そのためにはKO。梅野源治を倒せば相当盛り上がるでしょう。毎日考えています。自分もワクワクしていますね。すでに10回くらい倒しています。ランニング中にも妄想するんです、イメージを作りながら走っています。自分がKOして会場が大爆発して、ベルトを巻いているところをイメージして。試合が本当に楽しみでしようがないです」と、梅野をKOして会場を大爆発させたいと言い放つ。
試合前の映像では“おやじ狩り”と言った挑発的な言葉も飛び出したが、「憎いとかはないですよ。自分自身の気持ちを上げるために敵対心を持ちたくて言ったんです。相手は敵っていう。会見で会って梅野選手とも話しているけれど、そういうのは一切いらなくて敵って感情を作る意味もある」と、あえて挑発することによって“敵”と自分に言い聞かせたかったのだという。
そして「天心と2人で(世界トーナメント優勝が)獲れたら最高だなって思います。自分は正直、そこまで考えている余裕はないですけれど。やるべきことを果たして、天心も普通に獲ると思うので、自分のことだけを考えています。メインとセミで獲れたら最高です」と天心&白鳥でトーナメントを制覇したいと語った。