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【RISE】那須川天心、志朗戦は「ずる賢くいきたい」が「自分が見る立場なら那須川天心が負けるところを見たい」

2019/09/09 18:09
2019年9月16日(月・祝)千葉・幕張メッセ・イベントホール『RISE WORLD SERIES 2019 Final Round』で、ISKAムエタイ世界バンタム級王者・志朗(BeWELLキックボクシングジム)と-58kg世界トーナメント決勝戦を争うRISE世界フェザー級王者・那須川天心(TARGET/Cygames)が9日(月)千葉の所属ジムで公開練習を行った。  細かいステップを使いながらのシャドーを終えると、ハイキック、飛び二段蹴り、後ろ廻し蹴り、飛びヒザ蹴り、ジャンピングハイキックなど派手な技連発のミット打ちを披露した那須川。 「準備は出来ているので、あとはいつも通り調整するだけです。一昨日体重を量ったら57.5kgで落ちすぎていたので、食べて今は58kgくらい。計量当日は58kgぴったりくらいにしようと思います。体が軽くてスピードも乗っていて、技のキレが全然違います」と、減量も順調で絶好調だと笑顔を見せる。  7日に行われた公開練習では、ベンチプレスで那須川より重い重量を上げるなどの前哨戦では全勝していると発言した志朗。そのことについて那須川は「人それぞれタイプあるので。志朗君は耐える系が得意で、僕は最近始めたばかりなのでもう少しで抜きますよ。それは前哨戦ではないですね(笑)。そういうところから意識するのはいいけれど、意識しすぎじゃないかな」と、まったく気にしていない様子。 「でも志朗君は自分のことを倒すためにRISEに来た選手なので、決勝をやることも運命的なものを感じます。だからこそしっかり終わらせないと。ここでしっかり決着をつけたい」と、迎え撃って撃退するつもりだ。  かつて拳を交えた堀口恭司が、朝倉海に敗れるというジャイアントキリングを見て、「人の振り見て我が振り直せって言葉がありますが、自分もそういうことがあるんだなと改めて堀口さんの試合を見て実感しました」とも。 「でも、ああいうことにならないように自分は試合・練習をやっていますし、堀口さんはああいう絶対勝つでしょ、今回は大丈夫だろって試合をなかなかやってこなかったのもあると思います。だからこそ、ああいうところで気の緩みが出たのかもしれない。自分の場合はどんな相手でも気を抜くことはしないし、効いたら全力で倒しに行きます」と、自分にはジャイアントキリングはないとした。  しかし、「自分が見る立場なら那須川天心が負けるところを見たいですよね。こいつ潰してやりたい、負けるところが見たいって。選手はみんな、こいつ負けないかなって思っているでしょう。絶対負けろって、そう思っている選手は強くなると思います。自分は常にそう思っていますね。応援している選手であっても負けないかなって。運営側からすればその方が面白い。でも自分はそうはさせないぞって言うのがありますね」と、自分を客観的に見ることもできているようだ。  志朗については「警戒する部分はたくさんありますけれど、志朗君は研究するタイプでそれで勝ってきた選手。どちらかと言うと僕は自分を伸ばして相手の嫌がるところを突く試合をしてきた。僕の過去の試合を毎日見ていると思いますが、試合での僕はその頃の自分じゃない。いくら見ても対峙しないと分からない部分があるので気にしないですね。相手が今までの自分だけを想像していたら後悔するぞって感じです」と、いくら研究を重ねても自分はその上に進化していると言い放つ。  ミット打ちで大技を連発したのもそのひとつかと聞かれると「大技も自分はずっとやっているので、あれが大技だとは思わないんですよね。いろいな技を出したいし、規格外の技を出したい。向こうの研究外のことをやりたいです。いきなり走って飛び蹴りするかもしれないし、オーソックスに構えて戦うかもしれない。相手の意表を突きたいですね。最近、試合で慎重気味になりつつあるので、いきなり行ってみようかなとも思います。その時の自分の気分で決めますけれどね」と、志朗が予想もしていないことをやりたいという。  最後にテーマを聞かれると「奇麗に終わらせたいですね。それから競って勝つのではなく、正々堂々と打ち合う・戦うじゃなく、頭を使ってちょっとずる賢くいきたい。ちょっとずるしたいなと思います。そういうところを突いていかないと、自分の全部を研究してくる選手なのでそれ以外をやっていかないと勝てない。最初はグー、じゃなくて最初にパーを出すような」と、やはり志朗の想像の上をいく“ずる賢い天心”を見せたいと語った。
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