(C)ONE Championship
2月22日(金)シンガポール・インドア・スタジアムにて、ONE Championship『ONE:CALL TO GREATNESS』が開催される。
同大会では、2018年10月に“キル・ビー”ことカイティン・チュアンを降し、新王者となったスタンプ・フェアテックス(タイ)が、ジャネット・トッド(米国)を挑戦者として迎え撃つ、ONE世界アトム級キックボクシング選手権試合のほか、ONEライト級世界GPとして、アミール・カーンvsアリエル・セクストン、ほかGPもう1試合が行われることになっている。
また、このシンガポール大会に、日本人3選手の出場も発表された。
立ち技のONE Super SeriesではRISEフェザー級王者の工藤政英(新宿レフティージム)が元ルンピニースタジアム認定バンタム級1位のペッダム・ペッチンディーアカデミーと対戦する。
▼ONE Super Series
工藤政英(日本/新宿レフティージム)RISEフェザー級王者
ペッダム・ペッチンディーアカデミー(タイ)元ルンピニースタジアム認定バンタム級1位
工藤は2018年10月にONE初参戦。タイのシントンノーイ・ポー・テラクンと対戦し、判定負けを喫したが、タイで活躍する志朗をして「RISEルールだったら工藤選手が勝っていたのかなと思いました。とにかく工藤選手はしつこい。ローキックとボディフックに特化された攻撃」と評価する接戦だった。
しかし、ロー&ボディ当てて前進続けた工藤だが、ロープを背にしたシントンノーイに左ミドル、首相撲ヒザ、左ストレートで迎撃されたのも確かで、ONEでの戦い方をいかに修正するか。また、前戦はリングでのONE参戦だったが、今回のシンガポール大会はケージとなるため(※訂正、リングで開催)、コーナー、ロープの無いケージへの適応も必要となる。
対するペッダムは、ロッタンと1勝1敗のムエタイの激闘派。
2018年7月のONEでは金網のなか、オープンフィンガーグローブをはめて、豪州のISKA K-1ルール世界フェザー級王者ジョシュ・トナーを相手に2R、左ヒザでKO勝ちしている。
2018年11月にはルンキットとの3戦目で判定負けし1勝2敗としたものの、12月にはタイでゲンスワン・サシプラパージムに逆転KO勝ち。ラジャダムナンスタジアム創立73周年記念興行でも強豪のデッサクダーに勝利しており、好調を維持している。ONE前戦のシントンノーイ戦で好勝負を見せた工藤にとっては、ONE2戦目にして大一番を迎えることになる。
▼ONEバンタム級(※65.8kg)
今成正和(日本/Team ROKEN/今成柔術)
ムハマド・アイマン(マレーシア)
クォン・ウォンイル(韓国)
また、MMAではONEバンタム級で、元DEEPフェザー級&バンタム級王者の今成正和がムハマド・アイマンと対戦する(※韓国のクォン・ウォンイルに変更)。今成は2019年1月19日のジャカルタ大会でアフガニスタンのアフマッド・カイス・ジャスールと対戦予定だったが中止となっていた。2018年10月の前戦で今成は、ラディーム・ラディーム・ラーマンを1R 83秒、腕十字で仕留めており、連勝を飾りたいところ。
対するムハマド・アイマンは、マレーシア出身の23歳。2017年4月にダニー・キンガドに判定で敗れたものの、その後、ONEで3連勝。2018年11月の前戦では上久保周哉に抑え込まれ判定負けで連勝が止まったが、丁寧な打撃と組み力には定評がある。
テイクダウン、あるいはテイクダウンデフェンスにも長けており、今成がアイマンにどうアプローチし、セットアップするのか注目だ。
▼ONE女子ストロー級(※56.7kg)
三浦彩佳(日本/TRIBE TOKYO M.M.A)
ラウラ・バリン(アルゼンチン)
ONEに初参戦となる三浦彩佳は、PANCRASE女子ストロー級1位。MMA7勝2敗1NCで、黒星はプロデビュー2戦目の藤野恵実戦と、2017年10月のヴィヴィアニ・ゴメス戦のみ。柔道ベースの投げと強烈な抑え込みからの関節技を武器に白星を重ね、近年では打撃ではプロボクサー相手の出稽古、組みでも四つからの投げのみならず、シングルレッグ、ダブルレッグでのテイクダウンにも磨きをかけ、ヴィヴィアニ戦以降、国際戦で3連勝し、ONE出場を決めた。
対するラウラ・バリンはMMA10勝3敗。2013年にヴェネッサ・ギマラエスに、2014年にのちのUFCファイターのカリンドラ・ファリアに、いずれもブラジル人に敗れているが、その後は4連勝でONE参戦を決めた。
2018年6月の前戦では、シィォン・ヂンナンが持つONE世界女子ストロー級王座に挑戦し、5R判定まで持ちこみ敗れているバリン。左構えから、ヂンナンの右の打ち終わりに左を合わせるなど、打撃でも気の強さを見せ、得意の組みではこれまでリアネイキドチョークで3勝、腕十字で2勝を上げている。粘り強い組みの攻防でヂンナンのバックテイクを前に落とし、下からでも三角に固めてヒジを打つなど、三浦にとって、課題の打撃、そしてテイクダウン後の攻防も重要となりそうだ。