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【修斗】キャプテン☆アフリカが悲願の世界王座獲得! 大尊に初回一本勝ちで師匠・三島☆ド根性ノ助にベルト巻いて、ROAD FCトーナメントへ=大阪 第1部&第2部

2024/08/01 14:08
 2024年7月28日(日)大阪・阿倍野区民センターにて、『プロ修斗公式戦 2024 Vol.6 in OSAKA 第1部&第2部』昼夜大会が行われた(ツイキャス配信・アーカイブあり)。  第2部のメインイベントでは、修斗世界ライト級王者の西川大和が返上し、空位となった世界ライト級の王座を、環太平洋王者・キャプテン☆アフリカ(同級2位・総合格闘技道場コブラ会)と“剛拳”大尊伸光(同級3位・野田ボディビル同好会)が争った。  キャプテン☆アフリカは、2022年7月の長田拓也戦の判定勝ち以来、約2年振りの修斗参戦。近年は韓国ROAD FCに参戦し、2勝1敗で「Road FC グローバル70kgトーナメント」では一回戦でパク・ヘジンに判定勝ちすると、準々決勝でムングントスズ・ナンディンエルデンに1R TKO負けも、2024年4月の前戦ではハン・サングォンに2R、逆転の腕十字を極めている。  韓国のファンだけはなく、Road FC関係者からも大絶賛された熱闘で、ここぞというところで勝負強さを見せたキャプテン。勢いをそのままに待ちに待った世界王座戦に挑む。  その対戦相手となる大尊伸光も、2021年5月以来、3年2カ月ぶりの修斗復帰。西川大和の三角絞めに一本負け後、2022年4月の『POUNDSTORM』で宇佐美正パトリックに判定勝ち。2022年12月の前戦『RIZIN.40』ではジョニー・ケースに1R TKO負けしている。敵地・大阪に乗り込み、復活の“剛拳”が爆発するか。  伝統のベルトに新たな息吹を吹き込むのは“極”のキャプテンか、“打”の大尊か。対極のスタイルにある両者のチャンピオンシップに注目だ。 ▼修斗世界ライト級王座決定戦 5分5R〇キャプテン☆アフリカ(総合格闘技道場コブラ会)2位・環太平洋王者[1R 2分03秒 スカーフホールドアームバー]×大尊伸光(野田ボディビル同好会)3位※アフリカが第15代世界ライト級王者に 【写真】サステイン(ツイキャス配信)  1R、喧嘩四つ、オーソの大尊にサウスポー構えのキャプテン。大尊の左前手を右前手ではたくキャプテン。右足を外に置くとガードを固めて左ハイは大尊がかわす。キャプテンは左インローをヒット。再び左ロー。徐々に詰める大尊になおも左インローを前足に突く。  大尊が徐々に圧力をかけると、ケージを背にしたキャプテンはローシングル。足首を掴まれながらも左手でパウンド連打する大尊。  なおも左足を巻き込み、自身の左足を大尊の右足にかけたキャプテンは両足で挟んでロックダウンのように伸ばしてパウンド浴びながらも大尊に背中を着かせると足を解除し、レッグドラッグの形で腿上に大戦の足を乗せて上に!  サイドポジションへ移行したキャプテンは左で枕で頭も着かせるとまたいでマウントへ。右へ出て袈裟固めで絞りに。大尊敬は半身になりバックにつこうとするが、引手の左腕を深くつかんでいるキャプテンは右手でこつことパウンドを入れながら、大尊の左腕をスカーフホールドアームバーでタップを奪った。  ケージの上でガッツポーズのキャプテンは歓喜の涙。ライト級の世界ベルトを受け取ると肩にかけて、「修斗の世界チャンピオンになることが出来ました。ほんとうにありがとうございました。アマ修斗からデビューして、新人王と環太平洋を獲らせてもらって、あと世界タイトルだけだったんでほんとうに自分は修斗に育ててもらったと思っています。この世界のベルトに相応しいようにもっと強くなりたいと思ってるんで、皆さんこれからもどうぞよろしくお願いします。  あと、自分が何でこのベルトを獲りたかったというと、自分の師匠の三島☆ド根性ノ助会長が、この修斗の階級のベルトに臨んだんですけど獲れなくて、自分、三島☆ド根性ノ助の弟子がコブラ会にこのベルトを持って帰りたいとずっと思って厳しい練習にも耐えてきました。自分の腰に巻く前にまず、三島会長にこのベルトを巻いてもらいたいと思います」とマイク。  セコンドでキャプテン☆アフリカ仮面をつけていた三島は、驚きの表情で周囲から背中を押されてケージイン。キャプテンから修斗世界ライト級のベルトを腰に巻かれて大きな笑顔を見せた。  キャプテンは、「夢が叶いました。三島会長はほんとうに自分を自由に活動させてもらって、そのおかげでいろんなコーチや監督にお世話になることが出来ました。温かい目で見守って支えてくれて、ほんとうにこのベルトは三島さんがいてくれてからだと思っています。感謝しています。ありがとうございます」と語ると、涙を隠すためか再び仮面をつけた三島と握手。三島は腰からベルトを外し、自身の手でキャプテン☆アフリカの腰にベルトを巻いた。  キャプテンは修斗世界王者として、8月31日に韓国のウォンジュ体育館で開催される『ROAD FC』70kgトーナメント準々決勝で、同級王者のパク・シウォンと対戦する。 [nextpage] 1、2Rともに亮我がテイクダウンからパウンドでヤックルに判定勝ち、11.30後楽園で須藤晃大と対戦へ ▼セミファイナル 第5試合 epsomsalt seacrystals Presents インフィニティリーグ2024 フライ級 5分2R×ヤックル真吾(勝ち点3/T-REX柔術アカデミー)[判定 0-3]○亮我(勝ち点3/ゴンズジム) [レフェリー]岡田剛史[サブレフェリー]片岡誠人 17-20(1R 8-10/2R 9-10)豊島孝尚 17-20(1R 8-10/2R 9-10)安芸佳孝 18-20(1R 9-10/2R 9-10) 【写真】サステイン(ツイキャス配信)  インフィニティリーグ2024 フライ級公式戦、世界ランカーのヤックル真吾(勝ち点3/T-REX柔術アカデミー)と2023年度新人王MVPの亮我(勝ち点3/ゴンズジム)が対戦。  ヤックルは5.19ニューピアホール大会で行われたリーグ初戦で須藤晃大に19秒KO負けを喫し、まさかの黒星発進に。ギアを上げる前に倒されてしまい悔しい敗戦となった。  一方、地元関西出身の亮我は、アマチュア時代からその強さで評判高く、全日本に出場することなく、2022年4月の前田吉朗引退興行でプロデビューし、梅永海世に2R リアネイキドチョークで一本勝ち。  修斗新人王の決勝で対戦相手の永留惇平の計量オーバーにより試合が不成立となる不運もあったがMVPを獲得。現在まで6勝0敗2分と無敗の快進撃を続けている。  2024年のインフィニティリーグは大荒れになりそうな予感がする中、世界ランカーと新人王MVPの意地と勢いが正面から激突する。  1R、ともにオーソドックス構え。ヤックルの左ローをかわした亮我。左フックから右、さらに連打で詰めて左フックをヒット。ヤックルの右の打ち返しをかわしてケージに詰めるとヤックルの組みにボディロックで組んで大内刈テイクダウン!  フルガードのヤックルの立ち際に左腕を差し入れて背中に回る亮我は右足をかけてパウンドを連打。片ヒザ立ちのヤックルは背後の右腕を手繰るが、腕を抜く亮我は、パウンド。背後から左手首をコントロールして右手の強いパウンド!  両足をかけてバックマウントの亮我が鉄槌からリアネイキドチョークも狙う。左右に回って暴れるヤックルに左腕を喉下に入れる亮我に、その後ろ手を掴んで剥がすヤックル。亮我はワンハンドで絞めを狙うがホーン。  最終回の2R、亮我のシングルレッグをスプロールするヤックル。圧力をかけるヤックルは右ストレート。左アッパーから右ストレートを打ち込むと、そこに亮我はヒザ蹴りを合わせる。  左ジャブでヤックルのアゴを上げさせる亮我。ヤックルは左ミドル。続くヤックルの右ストレートにカウンターのダブルレッグで豪快に持ち上げテイクダウンを奪う亮我は、フルガードのヤックルにヒジ。左腕をオーバーフックするヤックルに左でヒジ打ちの亮我。  下から亮我の首を抱えるヤックルはハイガードを狙うが、潰した亮我の左の強振をすかして返そうとするヤックルだが、身体を中央に戻す亮我。抱き寄せるヤックルにトップから鉄槌、パウンド。腰を切ろうとするヤックルを潰して終了間際に上体を起こしてパウンド連打でホーン。  ジャッジ2者が20-17、1者が20-18の判定3-0で亮我が勝利。勝ち点2を追加し、合計5点となった亮我は、11月30日の後楽園ホール大会で須藤晃大(勝ち点9)と対戦へ。亮我は次戦で1Rフィニュシュで同点という状況に。  試合後、亮我は「8カ月ぶりの試合で、もうワクワクしとって、メッチャ楽しかったです。次インフィニティ、もう俺が優勝するし、俺が一番強いと証明するんで、よろしくお願いします」と優勝宣言した。 [nextpage] フライ級本格参戦の安芸が、西村に48秒TKO勝ち「ここからどんどん上に行く」 ▼第4試合 フライ級 5分3R○安芸柊斗(MMAZジム)[1R 0分48秒 TKO]×西村大地(BLOWS)※レフェリーストップ[レフェリー]岡田剛史 【写真】サステイン(ツイキャス配信)  四国の雄・安芸柊斗(MMAZジム)の参戦が決定。フライ級への本格的な階級変更を行う為の試金石的な意味合いを持つ重要なカードが決まった。  立ちはだかるのはBLOWSの西村大地。西村は勝ち星よりドローが多いという粘り強さを持つキャリアの持ち主。高岡宏気、宇田悠斗、堀川55滉介などフライ級の実力者達とも痛み分けに終わっている。  決定打はないが、その分ディフェンス力に優れており、一皮剥ければ面白いファイターになるだろう。実力は安芸の方が上と見られているが、西村が開き直った気持ちでぶつかれば結末はわからない。  一方の安芸は、驚異の6連勝から、2023年7月の新井丈とのストロー級世界タイトル戦、2023年12月の猿丸ジュンジとのフライ級での“修斗伝承マッチ”に敗れ、大物相手に現在2連敗中。  ここを越えなければ群雄割拠のフライ級侵略に黄信号が点滅する。ここで連敗を止めるか。  1R、ともにオーソドックス構え。先に安芸が左ジャブから右カーフを当てる。さらに右カーフに西村がバランスを崩す。安芸は左ジャブ、右ストレートで前に出ると左インロー。  詰めて来た西村に左に回りながらひっかけるように左フックを当てると、ワンツーの連打、ケージに詰めてその5発目の右フックをクリーンヒットさせると前屈みになった西村に左右ラッシュ! 西村はガード固めて動けず、レフェリーが間に入った。  48秒TKO勝利の安芸は「去年、タイトルを経験して、修斗伝承も負けて2連敗してしまって、セコンドに入っている2人とか、応援してくれているみんなにはすごいしんどい思いをさせてしまったかなと思ったんですけど、今日、フライで再起戦、フライでの本格的に階級上げての1戦目でKO勝ちできて、ほんとうに良かったなと思います。ここからどんどん上に行くんで、俺を見ていてください。ありがとうございました」と語った。 [nextpage] ▼第3試合 2024年度新人王決定トーナメント1回戦 フライ級 5分2R○山本壮馬(パラエストラ和泉)[判定 2-1]×岡本一志(修斗GYMS直心会)※山本がトーナメント進出。次戦では岩橋 拓哉(総合格闘技道場コブラ会)と対戦。 [レフェリー]岡田剛史[サブレフェリー]片岡誠人 20-18(1R 10-9/2R 10-9)豊島孝尚 20-18(1R 10-9/2R 10-9)山本諭志 18-20(1R 9-10/2R 9-10) ▼第2試合 全日本新空手道連盟提供試合 キックルール 57.5kg契約 3分3R○Jinya(Kick lab)[判定 3-0]×タカヤ・ハーデスワークアウト(ハーデスワークアウトジム) [レフェリー][ジャッジ]岡田剛史 30-27(1R 10-10/2R 10-8/3R 10-9)豊島孝尚 30-26(1R 10-9/2R 10-8/3R 10-9)山本諭志 30-27(1R 10-10/2R 10-8/3R 10-9) ▼第1試合 全日本新空手道連盟提供試合 キックルール 55kg契約 3分3R○阿部優心(TEAM TEPPEN)[判定 3-0]×斗眞(REMAKE) [レフェリー]片岡誠人[ジャッジ]岡田剛史 30-27(1R 10-9/2R 10-9/3R 10-9)豊島孝尚 30-27(1R 10-9/2R 10-9/3R 10-9)山本諭志 30-27(1R 10-9/2R 10-9/3R 10-9) [nextpage] プロ修斗公式戦 2024 Vol.6 in OSAKA 第1部 陽勇が2試合KOで-63kgトーナメント優勝 ▼メインイベント 第7試合 CKC2024-63kgトーナメント決勝戦 3分3R延長1R ※キックルール×山﨑一央(TEAM TEPPEN)[1R 1分46秒 KO] ※左ストレート○陽勇(TEAM 3K)※陽勇がCKC2024-63kgトーナメント優勝  関西で勢いのある「TEAM 3K」所属の陽勇。バックボーンの空手で数々の優勝歴に加え、Standup Rookie 2022 -65kg級も制しており現在無敗の6連勝中。対戦相手の中にはCKC2023覇者奥山雅仁や基山幹太、そして昨年2月には逆の山にエントリーしている吉岡龍輝にも判定で勝利している。1回戦では奇天烈に左三日月蹴りを効かせて左フックで1R KOに仕留めている。  対する山﨑一央は、吉岡と一回戦で対戦し、判定2-0で決勝進出。バックボーンの極真空手では全日本空手道選手権中量級準優勝、TEAM TEPPEN所属。WINDY SUPER FIGHTのキック部門でチャンピオンに輝いており、プロのキャリアはエントリー選手中最も浅いが、ここで才能が開花するか。 【写真】サステイン(ツイキャス配信)  1R、サウスポー構えの陽勇、オーソの山﨑。先に右ローで詰めると、山﨑も左ローの蹴り返し。そこに左ミドルを当てる陽勇は、左ボディストレートも。山﨑の右ハイをかわし、詰めて左ヒザ。中央に戻す山﨑に左ストレートで前に出ると左ヒザから右アッパー! 山﨑も右前蹴りを返す。  右ロー、右ジャブを当てる陽勇に、スナップをきかせた右ハイは山﨑。詰める陽勇は左三日月蹴りで前に詰めると左右ボディ打ちから左フックでダウンを奪う。  立ち上がった山崎は右前蹴りで距離を取るが、陽勇は左右ラッシュ、ボディ打ちからヒザ蹴りで2度目のダウンを奪うと、左前蹴りからボディ打ちの連打から左ストレート!  山﨑が3ノックダウンで陽勇がCKC2024-63kgトーナメント優勝を果たした。  陽勇は「僕の地元・大阪でみんなに見てもらいたくて結果も出せて幸せです。これまでKOが少ない僕が、2回とも1R KOで皆さんもラッキーで良かったです(笑)。こうして気持ちが作れたのももみんなのおかげなんで、今日はありがとうございました」と語った。 [nextpage] TOMAがデイネッシュを左ハイKO!「チャンピオンシップを狙えるように」 ▼セミファイナル 第6試合 フェザー級 5分3R○TOMA(直心会TK68)[2R 1分15秒 KO] ※左ハイキック×ネイン・デイネッシュ(MMA RANGERS GYM)※2023年度同級新人王 [レフェリー]片岡誠人[サブレフェリー]岡田剛史 1R 10-9豊島孝尚 1R 10-9安芸佳孝 1R 9-10  第一部で行われるフェザー級サバイバルマッチ。元環太平洋王者TOMA(直心会TK68)vs.ネイン・デイネッシュ(MMA RANGERS GYM)。ここに来て台頭著しいニューウェイブの新鋭と対戦することになった。  TOMAと対戦するネインは2023年度新人王で未だ無敗。高いガードから繰り出すパンチと蹴りのコンビネーションもしなやかで伸びがある。テイクダウン、グランドワークもしっかりと熟すコンプリートファイターだ。  迎え撃つTOMAは復帰直後は結城大樹に敗れたが、岡田達麿、齋藤翼を下し、2連続KO勝利中で安定した強さを見せている。  サウスポー同士の対数となるのでリードのパンチがポイントとなるだろう。 【写真】サステイン(ツイキャス配信)  1R、サウスポー構えのTOMAに対し、デイネッシュは前足を上げてムエタイスタイルから左ジャブ、右前蹴りを突く。右インローのデイネッシュ。TOMAも左ロー、右ジャブをヒット。  デイネッシュの右ストレートに、右を合わせるTOMA。デイネッシュは左関節蹴り。右ボディストレートをヒット。さらに前蹴り。右ストレートから右ハイに繋げる。ガードするTOMAは左ストレート。ここはバックステップのデイネッシュ。詰めて右ストレートもかわしたTOMAが詰めて左ハイ! ブロッキングのデイネッシュにさらに左ストレートを打ち込む。  両手を少し広げてみせたデイネッシュは左ローを当てて右の後ろ廻しを見せる。  TOMAは右ジャブをヒット。デイネッシュは右ミドルハイ。TOMAの右フックをかわし、サウスポーにスイッチして左ストレートで踏み込むと、そこにTOMAは右フックを被せに行く。両者ヒットせず。  互いにローを蹴り合うなか、デイネッシュの左とTOMAの右が交錯。デイネッシュは右フックもかわすTOMA。デイネッシュは右アッパーで踏み込むと、そこにTOMAも右を狙う。  サウスポー構えのデイネッシュがシングルレッグからケージまでドライブ。右小手のTOMAに右ヒザを突くデイネッシュ。TOMAは右小手巻き払い腰テイクダウンも、すぐに立つデイネッシュが押し込みも離れるTOMA。デイネッシュがジャブを突いてホーン。  2R、サウスポー構えから入るデイネッシュは頭を下げて右ジャブで前に。TOMAはそこに右フックを狙う。右ジャブのTOMA。ガードするデイネッシュは右ジャブもそこに左ローを当てるTOMAは右フックにも繋ぐ。  デイネッシュの右ジャブの打ち終わりに左カーフを蹴るTOMAに、デイネッシュも左ローを返し、右ハイで牽制。オーソドックスに戻したデイネッシュが右前蹴り、右ロー。TOMAも右ローを蹴り返し。頭を回して近づくデイネッシュに、踏み込んでの右ジャブを当てたTOMA。デイネッシュは右前蹴り。  左前手でTOMAの右前手を触るデイネッシュに、TOMAは左手を伸ばしてデイネッシュの左ガードの上をはたくように目の前に拳を伸ばすと左ハイ一閃! デイネッシュがヒザから崩れ落ちた。  鉄槌連打にレフェリーが間に入った。ケージに上がり歓喜のTOMAは咆哮。勝ち名乗りで左足を叩いて見せたTOMAは、マイクを持つと、「5年ぶりに大阪に帰ってきて……半年前の試合(齋藤翼に3R TKO勝ち)がいろいろあって、格闘技続けるかどうかのところまで来たんですけど(涙をこらえながら)もう1回負けたらあかん思うて、周りのジムの支えとかスタッフの支えとかいろいろあってまた戻って来ました。すみません」と涙。  続けて、「ちょっとシンミリさせたらアカンと思うて(笑)、一番上がもう3歳で、コロナとかあって勝っててもなかなか会場に呼べなくて、今回勝てて、1回でもケージのなかで写真を撮りたいなと思っていたんで、それだけ最後、いいですか? チャンピオンシップ狙えるように頑張りますんでまた応援、よろしくお願いします」と語り、大きな拍手を浴びた。 [nextpage] テイクダウンの松浦に左ミドル効かせた山本がトップ奪い返し、判定勝ち ▼第5試合 フェザー級 5分3R○山本健斗デリカット(総合格闘技道場コブラ会)[判定 3-0]×松浦真実也(総合格闘技実業団トップティア) [レフェリー]岡田剛史[サブレフェリー]片岡誠人 29-28(1R 9-10/2R 10-9/3R 10-9)豊島孝尚 29-28(1R 9-10/2R 10-9/3R 10-9)安芸佳孝 29-28(1R 9-10/2R 10-9/3R 10-9) 【写真】サステイン(ツイキャス配信)  1Rは松浦がボディロック、ダブルレッグテイクダウンでトップからバックも奪取。2Rから松浦のシングルレッグを切る山本が左ミドルを3連打で効かせて、トップも奪取。終盤の松浦のアームロックも極めさせず、判定3-0で勝利。「続けたらエエこともあるし、アカンこともあるということで、これからも上位ランカーを一人ずつ潰していってまたトップ目指そうと思っています」と語った。 [nextpage] 初回にバック奪われた宇藤が、2Rに久保村をスラムKO!「上の人誰でもいいんで戦ってください」 ▼第4試合 フェザー級 5分2R○宇藤彰貴(ゴンズジム)[2R 3分53秒 KO] ※スラム×久保村ヨシTERU(コンドル) [レフェリー]岡田剛史[サブレフェリー]片岡誠人 1R 10-9豊島孝尚 1R 10-9安芸佳孝 1R 10-9 【写真】サステイン(ツイキャス配信)  西フェザー級注目の男・宇藤彰貴(ゴンズジム)と久保村ヨシTERU(コンドル)との一戦。  7.21後楽園ホール大会の同級では、世界1位の椿飛鳥が(飯田)たておにスプリット判定勝ち。竹原魁晟が計量ミスで上原平が戦わずして環太平洋フェザー級王座についている。  新旧総入れ替えも現実味を帯びるような生き残りを賭けたカードが並んでおり、後楽園・大阪の二連戦でフェザー級の勢力図が大きく変動することも十分考えられる。  その上には“KING”SASUKEが鎮座しており、「俺様以外、みんな雑魚」とも取られかねない発言で物議を醸したが、そこには身体を張って戦ってきた矜持も垣間見える。ただ勝つだけではなく、どうやって勝つか、が大切になってくる。真夏の2連戦で頭一つ抜け出すのは誰だ。  1R、宇藤はサウスポー構え。オーソの久保村は右インロー、宇藤も遠間から左ハイを見せる。まだ遠間の両者。  宇藤は、左三日月蹴りを腹に刺すと、左右の連打からダブルレッグで尻を着かせるも、金網背に立つ久保村そこに宇藤も右ヒジを放つ。四つから離れ際に左ヒジを突いた宇藤。  追う久保村は、長い右でケージに詰めるが、宇藤はワンツーで押し戻し。宇藤は左前蹴りもその足を掴んだ久保村がテイックダウン。クローズドの宇藤は左腕でギロチンも、久保村は尻を上げて左足でまたぐ。  再びギロチンを狙う宇都に対角の左足を出した久保村はハーフから押さえ込むが、サイドになったところで宇藤は右で脇を差し上げ、首を巻き込んで左にブリッジし、上に。  がぶりから久保村の立ち際に左右をまとめる宇藤! 崩れて下になった久保村にパウンドを連打。久保村は右で差してバックに回ると立ち上がり。左手で首投げの宇藤だが、投げ切れず正対して金網背に立つ。  久保村はボディロックテイックダウン! サイドバックから両足をかけてバック奪取、右手でパームトゥパームで絞めるが、パウンドに切り替えホーン。  2R、中央に出る宇藤。久保村は左ジャブ。遠間から左前蹴りの宇藤だが、その蹴り足を掴んだ久保村が軸足を腹ってテイクダウン。下の宇藤は久保村の左腕をキムラクラッチ。腹下で防御する久保村は、右手で細かいパウンド。膠着でレフェリーがブレイク。  スタンド再開。宇藤は右ハイ。久保村のジャブをかわすと、 を見せる。フェイントからプレスをかける宇藤に対し、久保村は左ジャブを伸ばす。その喧嘩四つの前手を掴み合う両者。  宇藤は左フックで飛び込んで、久保村の右から左の打ち返しに左を振って、そのまま首を掴むと、左ヒジ! 腰を落とした久保村に右から左、左ハイに繋ぐが、組んだ久保村はジャンピングガードに。  引き込めなかった久保村を宇藤は持ち上げて、両手を久保村の前に入れて、前方にスラム! 後頭部をマットに叩きつけられた久保村は失神、右のパウンド1発で宇藤も拳を止め、KO勝ちした。  MMA6勝1敗、勝ち星6つがすべてKO・TKO勝ちの宇藤は、「今回、対戦相手がなかなか決まらず断られたみたいで、上の人、誰でもいいので戦ってください」と語った。 [nextpage] ▼第3試合 バンタム級 5分2R○谷口 武(修斗GYM神戸)[2R 4分13秒 KO]×有松朋晃(MMA RANGERS GYM) [レフェリー]岡田剛史[サブレフェリー]片岡誠人 1R 10-9豊島孝尚 1R 10-9安芸佳孝 1R 10-9 ▼第2試合 CKC2024-63kgトーナメント1回戦第2試合 3分3R延長1R ※キックルール○陽勇(TEAM 3K)[1R 2分16秒 KO]×奇天烈(修斗GYMS直心会)[レフェリー]片岡誠人 ▼第1試合 CKC2024-63kgトーナメント1回戦第1試合 3分3R延長1R ※キックルール×吉岡龍輝(及川道場)[判定 0-2]○山﨑一央(TEAM TEPPEN) [レフェリー]片岡誠人[ジャッジ]岡田剛史 30-30(1R 10-10/2R 10-10/3R 10-10)豊島孝尚 29-30(1R 10-10/2R 9-10/3R 10-10)山本諭志 28-29(1R 9-10/2R 10-9/3R 9-10)
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