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【ONE】ONE Championshipのベトナム初進出成功の意義とこれから

2019/09/07 11:09
【ONE】ONE Championshipのベトナム初進出成功の意義とこれから

(C)ONE Championship

2019年9月6日、ONE Championshipがベトナムに初進出し、立ち技のみの大会「ONE:IMMORTAL TRIUMPH」をフート・インドアスタジムにて開催した。

メインでは、ONEムエタイ・バンタム級王者のノンオー・ガイヤーンハーンダオ(タイ)が、アルジェリアのブリース・デルバールを相手に防衛戦。タイで伝説的な強さを誇るノンオーは、ONE初参戦のデルバールの長身からの攻撃を見切ると、中盤以降を右ローを効かせて、右ミドル・右ストレートを当てるなどコントロール。スプリット判定ながら2度目の防衛に成功し、ホーチミンのファンに立ち技最高峰の技術を披露した。

また、今大会には地元ベトナムの選手、さらに海外のベトナム系の選手も多く参戦。

第10試合では、ムエタイ・フライ級でベトナム国籍のニューイェン・トラン・デュイ・ニャットが登場。マレーシアのアズワン・チェウィルを試合終了15秒前に左ハイキックを当てて劇的なKOに下し、満員の観衆を沸かせた。

さらに第7試合では、女子ムエタイ・アトム級にて、ビ・ニューイェン(米国)とプジャ・トーマル(インド)が対戦。ベトナムにルーツを持ち米国籍のニューイェンが粘り強い戦いでスプリット判定をモノにし、母国凱旋勝利。リング上で、最初にベトナム語で続けて英語で、会場のファンに笑顔で感謝の言葉を述べた。

第8試合でもベトナム系豪州人のクリス・ニューイェンが日本の小笠原裕典からダウンを奪う活躍で判定勝ち。ニャット、ビとともにONE初勝利を挙げている。

中国と隣接し、ラオスを経てタイとも交流のあるベトナムには、トゥターン、ヴォヴィナム、チュン・ヌーなどの民族格闘技がある。ホームに帰還したベトナム系のファイターの活躍のみならず、地元に根を張るニャットがたしかな実力を見せてホーチミンのファンの前でKO勝利を決めたことはベトナム格闘技界に大きな足跡を残したといえる。

折衝の困難なベトナムでプロ格闘技大会を成功させたONE。初の全試合立ち技の「スーパーシリーズ」の大会となったホーチミン大会は、3人のニューイェンの奮闘もありベトナムの格闘技ファンのハートをがっちり掴んだ。そして、ベトナムには組み技格闘技の伝統もある。次は、MMA(総合格闘技)も待っている。

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