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【DEEP】佐藤洋一郎がTKO勝ちでウェルター級新王者に「立ち上がる姿を」、瀧澤謙太がCOROに判定勝ちで2年10カ月ぶり勝利、白川が中村に殴り勝ち、木下が体重超過の神田に判定勝ち、野村が泉に逆転TKO勝ちで江藤に挑戦へ、石塚が佐々木を返り討ち

2024/07/14 17:07
 2024年7月14日(日)満員の東京・後楽園ホールにて『DEEP 120 IMPACT』(U-NEXT配信)が開催された。 ▼第10試合 DEEPウェルター級タイトルマッチ 5分3R×鈴木槙吾(Mil gracias)王者 76.95kg[1R 1分23秒 TKO]〇佐藤洋一郎(KATANA GYM)挑戦者 77.05kg  王者の鈴木は、MMA13勝14敗2分。2022年8月に2022年8月にDEEPマット初参戦で住村竜市朗を1R パウンドで下すと、2023年2月に当時の王者・阿部大治に挑戦。2R ギロチンチョークで一本勝ちでウェルター級新王者となった。  しかし、2023年9月の前戦・BLACK COMBATとの対抗戦では、初のミドル級戦で韓国のチェ・ジュンソに初回、右ストレートでTKO負けしている。今回はウェルター級に戻し、初防衛戦に臨む。  対する佐藤は、MMA24勝13敗3分。2010年にカン・ミンジョンを下し、修斗環太平洋ミドル王座を獲得。2016年からDEEPに参戦し、2018年4月にDEEPウェルター級王座戦で王者の住村竜市朗に挑戦も判定負けで戴冠ならず。  一時は4連敗も喫したが、2022年5月に小林ゆたか、9月に嶋田伊吹、2023年4月にキム・デファンをいずれも判定で破り、3連勝。  2023年10月にグアム『BRAWL 3』でJ.J・アンブローズとドローと。2024年4月に嶋田との再戦で1R リアネイキドチョークで一本勝ち。試合後、「もう相手いないから、チャンピオン逃げないで。戦いましょう」と鈴木に挑戦を表明していた。 鈴木「初防衛戦ですが、いつものようにはっきりしたいい試合をします」 佐藤「最近ウェルター級が盛り上がってないので、いい試合でいい勝ち方をして盛り上げたいと思います」  1R、ともにオーソドックス構え。鈴木は右カーフ。佐藤は左ミドル。左ジャブ。右ストレートを突く鈴木。ワンツーの右を伸ばすと左ハイ。  ブロックする佐藤は左ミドルも掴む鈴木。右を当てて前に出ると、左右ラッシュも金網づたいに回る佐藤は鈴木の右にカウンターの右フック!  鈴木がダウン! 佐藤が右のパウンドで鉄槌を落とすと、レフェリーが間に入った。  新王者としてベルトを巻いた佐藤は、「やっとチャンピオンになれました。ジムを作って勝つ姿を見せられなくても、負けて立ち上がる姿を見せて、今日こうしてベルトを獲れて良かったです。ジムをほったらかして自分の練習をやらせてもらって、KATANA GYMの後輩・先輩の方々のおかげで勝てました。ありがとうございました」と語った。 [nextpage] ▼第9試合 DEEP バンタム級 5分3R×CORO(K-Clann / JAPAN TOP TEAM)61.45kg[判定0-3] ※27-29×2、28-29〇瀧澤謙太(Fired Up Gym)61.50kg  2021年9月の橋本優大戦からRYUKI、増田拓真、DJ.taiki相手に4連勝でDEEPバンタム級暫定王座に就いたCOROは、2022年11月の石司晃一との再戦で判定負けで王座陥落。2023年5月の力也戦の三角絞め一本勝ちで再起も、 2023年11月の前戦で元谷友貴に2R TKO負け。妻の伊澤星花とともにK-ClannからJTT所属となり、結果を出せるか。  元PANCRASEバンタム級1位の瀧澤は、2021年のRIZINバンタム級GPでは今成正和、元谷友貴に勝利も、準決勝で朝倉海に判定負けすすると、井上直樹に一本負け、太田忍、RTU参戦を決めている野瀬翔平にTKO負けで4連敗中。初のDEEP参戦で復活なるか。 CORO「瀧澤選手とやるためにしっかり準備してきました。明日は思いっきりやりましょう」 瀧澤「とにかくブッ倒して勝ちます」  1R、ともにオーソドックス構え。右回りのCOROは先に右カーフ。瀧澤は右ストレートを突く。遠間に立つCOROは右で飛び込み、インロー。スイッチする瀧澤にインローのCORO。ニータップ気味の入りに左を合わせた瀧澤!  ダウンにパウンドも深追いせず。さらに左フックを突く瀧澤。COROも左を返すが組みは切られる。右インローのCORO。前足を変えてニータップを防ぐ瀧澤。  左右にサークリングのCOROは、ワンツーの右で飛び込み。離れると瀧澤は後ろ蹴りでCOROを後方に飛ばす。左の関節蹴りを打つ瀧澤。  COROは右ミドルを返す。瀧澤はスナップを効かせた左ハイを当てる。瀧澤にアイポークの注意。  2R、詰めるCORO。サウスポー構えの瀧澤はカウンター狙い。瀧澤の裏拳を避けるCOROは右フック。瀧澤も組みのフェイント。COROの飛び込みには身体をさばく。ニータップに入るCOROを切る瀧澤。  COROは詰めると右周りの瀧澤。入って大外も狙うCORO。瀧澤はジャブ。オーソにして右ロー。COROはジャブ&右カーフ! さらに右ストレートで前に!  手数が減って来た瀧澤。左右のさばきから右フックの瀧澤だがCOROはブロッキング。ともにオーソからサウスポー構えになる瀧澤。左の蹴りがローブローに。COROの回復を待つ。再開。COROは左ハイをガード上に当てる。  3R、後ろ蹴りを突く瀧澤だが浅い。ノーモーションの左はCORO。圧力をかけて行く。詰めて左フックのCORO。シングルレッグに入るが、足を抜いた瀧澤はオーソで右三日月蹴り。  左関節蹴り。回るCORO。右の打ち終わりに瀧澤も右を突く。ダブルレッグに入るCORO。ここも切った瀧澤。  右ローから左右で詰めると後ろ蹴り! さらに打ち下ろしの右下段蹴り。右から左で入るCOROはニータップも切る瀧澤は右フック! さらに左右もCOROも回ってさばくとシングルレッグ。  これも切った瀧澤。裏拳も突く。左ストレートから後ろ蹴りの瀧澤。最後は前に詰めてゴング。  判定は3-0(29-27×2、29-28)でダウンを奪った瀧澤が勝利。8年ぶりのCOROとの再戦で、2021年9月の元谷友貴戦以来の白星をつかんだ。  試合後、瀧澤は「RIZINで4連敗してしまってようやく勝ててホッとしています。負け続けた僕を応援してくれた皆さんありがとうございました。これからDEEPのベルトを獲ってまたRIZINにリベンジしますのでよろしくお願いします」とDEEPのベルトを目指すとした。 [nextpage] ▼第8試合 DEEPフェザー級 5分3R ×中村大介(夕月堂本舗)66.20kg[判定1-2] ※30-27, 28-29×2〇白川陸斗(JAPAN TOP TEAM)66.20kg  中村はMMA34勝25敗1分の大ベテラン。43歳で継続的に試合をこなしており、2021年には牛久絢太郎と2試合を戦い、1勝1敗。DEEPフェザー級王座に挑戦も判定負けで戴冠ならず。その後、現PANCRASE王者の新居すぐる、小見川道大に連続一本勝ち。山本空良、神田コウヤに判定負けも、ユータ&ロックに判定勝ち、岩本達彦をヒールフックで極めるなど、進化も遂げている。  しかし、現在は3連敗中。2023年2月に韓国で実力者キム・ミンウに一本負けを喫すると、5月に青井人に2R TKO負け。2024年1月の前戦Black Combatではパク・チャンスに判定負けを喫している。  対する32歳の白川陸斗は、2020年11月から青井人、山本琢也に勝利するなど怒涛の4連勝も、怪我の手術を経ての2023年9月の復帰戦で中原由貴に判定負け。2024年2月にキム・ギョンピョの代役で出場した矢地祐介戦でライト級で戦い、2R 一本負けと連敗中。今回、かつて連勝のきっかけとなった2020年11月のオーロラ☆ユーキ戦戦以来のDEEPに戻り、中村を相手に復活を期す。  出どころの分かりにくい中村の打撃からの組み技・寝技に対し、ストライカーの白川は、2年9カ月ぶりの白星を掴めるか。中村にとっても3連敗から脱出したいフェザー級戦だ。 中村「44歳、こうして身体作れて無事試合できて幸せです。自分のプロレスリングを見せて、一番DEEPを楽しみたいと思います」 白川「4年ぶりにDEEPに帰って来ました。相手はレジェンドですが、遠慮なくブッ倒してRIZINにアピールします」  1R、ともにオーソドックス構え。右カーフを当てる白川。左フックも。中村のシングルレッグを切るが中村はノーガードで詰めに。そこにワンツーの右は白川! さらに右ロー。中村も金網に詰まりながらも左を返す。  右ストレートを当てる白川! 頭をずらしながら中村は右ロー。白川はジャブ。中村も左ジャブを返すと白川のワンツー潜りシングルレッグから足関節狙いも白川は足を抜く。右ローの白川。下から出所の見え辛い左ジャブを返す中村。白川は左ボディ! 中村は右カーフ。  2R、右ロー当てる中村。左ジャブからワンツスリーは中村。白川の打ち返しにシングルレッグも切る白川は鼻血。左ボディの白川。中村は右ロー。白川は右ストレートを当てるが、中村も右を返すと押し戻す。右から左ボディの白川。中村は右ローを当てて前に。  ともにジャブの刺し合いで当てるのは中村だが、白川のワンツーの右、さらに右ハイ。頭を傾ける中村は左ジャブを返す! 白川も右から左フック! さらにアッパーも前に詰めると中村は左を返す。  右ローを当てる中村。少し下がる白川。そこにシングルレッグは中村。切る白川。ともに左の相打ち! ジャブのダブル。白川のワンツーに中村は左から右を当てて戻す。  3R、左ジャブの中村。白川は左の蹴り。中村は中央を取り、左ジャブを伸ばす。右ローはヒット。白川も右カーフで蹴り返し。中村はショートからワンツーで前に。  回る白川はフェイント。中村もノーガードで脱力して頭を振って前に。白川も同じように頭を振って見せると右。さらに左ボディ!  中村の右ローに右を合わせる。右から左は中村。白川は右ロー。肉を斬らせて骨を断ちに行く中村。  左ミドルの白川。中村は右ロー。白川が手数を落とすと、中村は左ジャブ。白川は左フックの飛び込みをヒット! さらに右フック、アッパーで前に。金網背に凌ぐ中村が押し戻すも打ち返しは白川がかわす。  判定は1者が30-27で中村を支持も、2者が白川を29-28で支持。熱戦を制した。なお、試合翌日、白川は「海君が返上したベルトを俺が取りに行きます」と、バンタム級転向を宣言している。 [nextpage] ▼第7試合 DEEP ウェルター級 5分3R ×阿部大治(フリー)77.40kg[1R 3分06秒 リアネイキドチョーク]〇嶋田伊吹(FIGHT HOLIC)77.30kg  PANCRASE王者からUFC、ONEを経験した阿部は、MMA13勝7敗。2020年8月にDEEPに初参戦すると佐藤洋一郎にスプリット判定勝ち。渡辺悠太に初回TKO勝ち後、2021年2月にレッツ豪太にTKO勝ちでDEEPウェルター級暫定王者に就くと、RIZINに参戦。初戦でライト級でアキラに一本負け後、ウェルター級でストラッサー起一、マルキーニョス、田村ヒビキを相手に3連勝。  DEEPに戻り、鈴木槙吾に2R ギロチンチョークを極められ王座陥落。2023年7月にはRIZINでイゴール・タナベに1R ヒールフックを極められ連敗。2024年2月の前戦『RIZIN LANDMARK 8』で押忍マン洸太に1R KO勝ちで再起を遂げている。  対する嶋田は、MMA10勝5敗。WARDOGでプロデビュー後、2018年からDEEPに参戦。2021年12月にエゼキエル・レバナにRNCで一本勝ちするとマッスル岩倉にも三角絞めで勝利。2022年9月に佐藤洋一郎に判定負けも、11月に小牧ゆうたをリアネイキドチョークで極めて再起。  2023年2月に現PANCRASE王者の住村竜市朗のDEEP最後の試合でスプリット判定負け。2023年11月、鈴木琢仁に判定勝ちを収めると、2024年4月に佐藤洋一郎と再戦。左ストレートをもらってのRNCで一本負け。リベンジを果たせなかった。  鈴木槙吾と佐藤洋一郎がタイトルマッチを行う同大会で、次期挑戦者として名乗りを挙げるのは、阿部か嶋田か。 嶋田「敬意を持ってブッ倒したいと思います」 阿部「KOでブッ倒したいと思います」  1R、ともにオーソドックス構え。蹴りからワンツーの阿部に詰める嶋田はボディロックテイクダウン! サイドを奪うと立とうとする阿部のバックを狙う。再び寝かしつける嶋田。阿部の立ち際に背後から右足をかける。キムラを狙う阿部だが、捨て身になり下に。  その身体の起こし際でバックを奪った嶋田はリアネイキドチョーク! 仕掛けの速いパームトゥパームで喉元を絞めてタップを奪った。 [nextpage] ▼第6試合 DEEP フェザー級 5分3R×神田コウヤ(THE BLACKBELT JAPAN)68.05kg ※最終1.9kg体重超過[判定1-2] ※27-28木下×2、神田27-26〇木下カラテ(和術慧舟會 HEARTS)66.05kg※神田が体重超過でイエローカード2枚  レスリングベースの神田は、DJ.taiki、平田直樹に勝利するなど3連勝でDEEPフェザー級王者・牛久絢太郎に挑戦も判定負けで戴冠ならず。その後、青井人、中村大介、五明宏人に勝利し、暫定王者に。2023年の『ROAD TO UFC』に参戦。5月の1回戦でイーブーゲラに判定勝ちも8月の準決勝でリー・カイウェンに判定負け。2024年3月にDEEPフェザー級タイトルマッチで青井人にスプリット判定で敗れ、戴冠ならず。木下カラテ相手に再起戦となる。  極真空手ベースの木下は、修斗でプロデビューし、2023年5月からDEEP参戦。畠山祐輔を1R TKOに下すと、2023年6月のRIZINで久保優太にスプリット判定負け。DEEPに戻り、9月の梶本保希、2024年3月の五明宏人との空手対決もともに1R KO勝ちで2連勝中。  組みは長身の神田のフィールドだが、ともに組みの際での打撃を得意とする。MMAのなかでの近い打撃も目が離せない注目のフェザー級戦だ。 神田「規定体重を守ることが出来ず、大変申し訳ございませんでした」※午後4時までに再計量(※神田は最終計量で1.9kgオーバーのためイエローカード2枚と、木下カラテが勝利した時のみ公式記録とする)。 木下「押忍、明日はバチッとカラテ見せます、押忍!」  1R、ともにサウスポー構え、開始早々、木下の左の蹴りにテイクダウンを奪う神田。木下はハーフガード。神田はその起き際にダースチョークを狙う。首を組ませず足を戻して金網まで這う木下が体を起こすと、すぐに神田はボディロックで横に崩して背中を着かせる。  神田の左のパウンドに、そのスペースで立つ木下。右フックの神田にブロッキングの木下は左の三日月蹴りもそれを掴んだ神田がドライブしてテイクダウンを奪う。金網際で立つ木下に首相撲ヒザは神田! 木下の離れ際に右ヒジも狙う。  離れる木下は左の上段の蹴りもそれを察知し潜る神田はテイクダウンからパウンド! ハーフから足を手繰りに行く木下の立ちに左の蹴りは神田。離れてゴング。  2R、オーソの神田。サウスポー構えの木下。右フックを狙う木下の打ち終わりに神田はダブルレッグテイクダウン! ケージに向かう木下を中央に向かせると木下もシングルレッグで立ち上がり、離れ際に左右を突く。  左の突きの木下に組もうとする神田は詰めて右縦ヒジ。かわした木下にシングルレッグテイクダウンは神田。木下の右手を裏から縛って背中を着かせるとハンマーロックへ。亀から外して立つ木下のバックを奪うと送り手をつかむ神田に正対して離れる!  左跳びヒザで詰める神田は離れ際にヒジを狙う。木下の手数が減るなかで神田はダブルレッグテイクダウン! ハーフの木下を押さえ込んでヒジを打ち込むと連打! 亀から立つ木下が金網まで押し込んでゴング。  3R、左を突く木下の打ち終わりに組む神田。金網に押し込み首相撲ヒザは神田。木下もヒザを返す。左ボディを当てる木下に、詰めてケージまでドライブする神田。突き放す木下は徐々に詰めて左ボディ、さらに右フック! しかし神田はここで組み。右で差して押し込む神田に左小手の木下。神田の首相撲を切ると、突き放した木下が前に。  蹴りは掴まれるために容易に打てない木下。そこに左ヒザを突く神田。木下は左ボディ。さらに右ボディも突くが、そこで組んで寝かせる神田。木下はハーフから亀になりシングルレッグで立ち上がり!  押し込みヒザの神田をボディロック&小外がけテイクダウンは木下! しかしそこでオモプラッタは神田。残り20秒で腕を抜いた木下が死力を振り絞って左右で前に出るが、ゴング。  体重超過でイエローカード2枚が神田にあるなか、ジャッジは28-27木下×2、27-26神田の2-1で、木下勝利とした。 [nextpage] ▼第5試合 DEEP ライト級 5分3R〇野村駿太(BRAVE)70.75kg[3R 0分32秒 TKO]×泉 武志(FIGHTER'S FLOW)70.70kg  2022年7月以来の再戦。当時は野村がデビュー4戦目。泉がデビュー2戦で、野村がスプリット判定で勝利している。  BRAVEの野村は、帝京大空手部出身で、MMA5勝1敗。五明宏人の2学年下の後輩で、2021年9月にMMAデビューし、前田啓伍に判定勝ち後、2戦目のVTJで宇佐美正パトリックに判定負け。  しかしその後は4連勝をマーク。2022年3月に藤村健悟に1R TKO勝ち後、7月にDEEPに初参戦し、レスラーの泉武志にスプリット判定勝ち。12月に小金翔に2R TKO勝ちすると、2023年3月に川名TENCHO雄生に判定勝ちした。2023年7月に江藤公洋に判定負け。12月に岩倉優輝を1R 右ストレートでTKOに下し、再起を飾っている。  対する泉は、MMA5勝2敗。日体大レスリング部出身で、2016年全日本選手権グレコローマンレスリング71kg級優勝、2017年アジア選手権71kg級優勝、2017年世界選手権同級11位などの実績を持つ。2022年4月にRIZINでMMAプロデビューもグラント・ボグダノフに3R TKO負け。7月に野村駿太にも判定負けも、以降は、THE☆ナマハゲ、前田啓伍、井上竜旗、小金翔に判定勝ちで5連勝中。 泉「明日はしっかり勝ってベルトを巻きます。応援よろしくお願いします」※現DEEPライト級王者は江藤公洋 野村「明日はこの2年、どれだけ成長したかを見せられます。このトップレスラーをブッ飛ばせるか見せられると思います」  1R、ワンツーで前に出る野村に右で差して回して投げてテイクダウンは泉。ハーフから立つ野村に左足をかける泉。いったん引き出そうとするが右足にかけ直して左で背後からパウンド。対角の左手で野村の右手を縛る泉。そのクラッチを剥がそうとする野村だが、送り手に持ち替えた泉。  さらに右手で野村の左手の縛りに持ち換える。ボディロックからの持ち上げに立ったまま凌ぐ野村。泉の手を解除して正対して右を突いて離れる野村。ワンツーから左、打ち返しに右フックを狙うが、泉が組んでゴング。  2R、遠間から細かくステップして右で飛び込む野村。その打ち終わりに組む泉におっつけて組ませない野村。首相撲の泉に離れる野村は右ロー、左ハイ。続く右ローはかわした泉は、右アッパー、左と大きな打撃で金網に詰めてシングルレッグテイクダウン! スクランブルで押さえ込まれずに立つの野村をすぐに追って崩して右足をかける泉。金網背に座る野村は送り手をとられる。  剥がしても掴まれる野村。座りから中腰になる野村だが背後にパンチする野村の隙にリアネイキドチョークを狙う泉。かけられた右足の太腿にヒジを落とすが、攻めると首下に腕が入って来る。野村が凌いでゴング。  3R、ステップから右ハイは野村。ブロックする泉に、野村は右ストレート! 泉の伸ばした左手をひっかけて前に崩してさらに右! 崩れた泉に左右を連打。背中を見せて回ろうとする泉を追いかけ崩して背後からパウンド。立つ泉に連打し、レフェリーが間に入った。  かつての先輩でDEEPで同級のベルトを巻いた武田光司もケージサイドで観戦するなか、逆転KO勝ちを決めた野村は、「みんなハラハラしたと思いますが、自分もハラハラしました(笑)。芦田さんとか声を出して踏ん張れました。今日、勝ち切ったのは自分が上に行くべき存在だと思うので、江藤選手、タイトルマッチお願いします」と王座挑戦をアピール。  ベルトを持ってケージインした江藤は、「さっきまで試合を見てました。逆転劇で、タイトルマッチ受けます。それまでしっかり準備しますので楽しみにしていてください」と答えた。 [nextpage] ▼第4試合 DEEP メガトン級 5分2R 〇誠悟(AACC)119.3kg[1R 2分45秒 アメリカーナ]×朝太(NARIAGARI)103.9kg “ミスターメガトン”誠悟は、DEEP2連勝から2連敗中。2023年11月の前戦では、ヨコヤ・マクレガーにスプリット判定負け。掴んで投げてトップで削る・極める柔道ベースでMMAを18年戦って来た。  朝太は、2023年7月の「DEEP×NARIAGARI」で、赤沢幸典に1R TKO負け。その後、NARIAGARIキックルールで1勝1敗。右の強打を武器に再びMMAに挑戦する。 誠悟「最近、詰まんない試合ばかりしているので、明日は面白い試合を見せたいと思います」 朝太「NARIAGARIから来ました。恨みも何もないけど、白熊退治して引導を渡したいと思います」  1R、左フックの誠悟に右で回る朝太。誠悟は金網に詰めて左を当てる。金網際を出る朝太は右ロー。ワンツー。ブロッキングの誠悟は脇を潜り金網まで押し込み、引手を掴むと、払い腰で崩してサイドからアメリカーナ! タップを奪った。48歳の誠悟が連敗を止める一本勝ち。 [nextpage] ▼第3試合 DEEP ライト級 5分2R 〇石塚雄馬(AACC)70.75kg[判定3-0] ※20-18×3×佐々木大(JAPAN TOP TEAM)70.75kg  2020年10月以来の再戦。前戦は石塚が2R リアネイキドチョークで一本勝ち。  石塚は、2022年2月に川名TENCHO雄生を2Rに右オーバーハンドでKOして、ライト級王者・大原樹理に挑戦も初回、サッカーキックでTKO負けで戴冠ならず。2022年12月の前戦でも上迫博仁に3R サッカーキックで連敗。2023年8月に太田将吾にスプリット判定で競り勝ち、復活を遂げている。  対する佐々木は、BreakingDownでも活躍し、プロMMAではDEEP2勝2敗。石塚に一本負け後、2023年11月の前戦では太田将吾の1Rのテイクダウンに下から外ヒールを極めている。  再戦で石塚が返り討ちにするか、JTTの佐々木がリベンジなるか。 佐々木「昔にやられてるので今回しつかりやり返します」 石塚「今回もはっきり勝って、負けを認めてもらいたいと思います」  1R、ともにオーソドックス構え。先に詰める佐々木は右ロー。石塚はそこに左右を狙う。佐々木の詰めを右で押し戻す石塚。左ジャブを突く佐々木に右カーフを当てる。  左前手フックを突く佐々木。かわして右ローを当てる石塚に、佐々木も右ロー。しかし、そのローを受け流す石塚はすぐに右カーフを返す。  右ローの石塚。左ジャブのダブル。ローの打ち合いで近くなったときに佐々木は左ジャブを石塚のアゴに当てる。石塚を詰めてダブルレッグに入る佐々木。すぐに切る石塚に離れる佐々木。石塚は右を強振し、左ジャブのダブルで佐々木を下がらせる。  2R、左ジャブ、前蹴りの石塚。佐々木はダブルレッグから組みに。右を差し上げる石塚に右腕を巻く佐々木だが、腕を抜く石塚。またもダブルレッグの佐々木に差し上げて離れ際に右を突くのは石塚。左フックから右に繋ぎ佐々木を後退させる。  佐々木の左フックをかわして右ローを当てる石塚。佐々木の右カーフはチェックして右カーフを返す。シングルレッグの佐々木のバックを狙う石塚。佐々木はダブルレッグに切り替えるも離れる。左ジャブ、左フックを突く石塚。佐々木の顔が赤くなる。  ダブルレッグから金網まで押し込む佐々木を左小手に巻く石塚。佐々木は離れ際に左を当てるが単発。石塚が押し戻してゴング。判定は3-0(20-18×3)で石塚が佐々木にリベンジを許さず、返り討ちにした。 [nextpage] ▼第2試合 DEEP 68kg以下 5分2R ×太田将吾(NEX-SPORTS)67.75kg[1R 1分53秒 TKO] ※右ストレート→鉄槌〇相本宗輝(ROOM)67.95kg  68kg契約試合。太田は、MMA4勝3敗。2023年は1勝3敗と苦しんだ。小牧ゆうた、石塚雄馬に判定負け後、10月に銀・グラップリングシュートボクサーズジムに1R 腕十字で一本勝ち。11月に佐々木大のヒールフックに一本負け。2024年3月の前戦では、立成洋太に判定勝ちで再起を遂げている。  対する相本は、MMA4勝無敗。うち3勝を1R KO・TKOで勝利している強打者だ。佐藤勇駿をジャブで仕留め、森俊樹には右の跳びヒザを効かせ、藤岡陸には判定勝ちも、2024年3月の前戦では前手の右を当てて左右ラッシュで牧野滉風を1R TKOに下している。 太田「相本選手は4連勝でとても強い相手で、相手として不足なし。満席のなかで土をつけるのを楽しみにしています」 相本「今回本戦試合ありがとう怪我もなくコンディションもいい上に上がらせてもらいます会場ぶちあげます」  1R、右ヒザ、左フックの相本! 太田は左で差して組むが、崩すのは相本。ケージから離れて左右で鼻血を誘うと、ワンツの右を振って前に出る太田に下がりながら右! 太田がダウンしたところに鉄槌連打でレフェリーが間に入った。  試合後、相本は「どうですか、これが相本宗輝です。5戦5勝4KO、そろそろ名のある人とやらせてください。誰とでも明日でもやれます」と語った。 [nextpage] ▼第1試合 DEEP フライ級 5分2R ×木村琉音(K-clann)57.10kg[判定0-3] ※18-20×3〇齋藤璃貴(Fight Holic)57.00kg  ともにプロデビュー戦。木村は、幼少時から極真空手(松井館長)を学び、小学高学年で国際親善大会で準優勝。TEPPEN GYMで技術を磨き、MMAでデビューするためにK-clannに入門。アマチュアMMAでは2020年12月のNEXUSで13秒KO、21年6月のDEEP東京大会でも15秒KO勝ちを収め、2023年のFKTバンタム級(※当日計量)を制している。斎藤璃貴は、2024年3月のFKTバンタム級で優勝。 木村「明日、KOします」 齋藤「デビュー戦で大舞台ありがとうございます。後楽園を楽しみます」  1R、ともにオーソドックス窯え。先に詰める齋藤が組み。四つの齋藤は右ヒザ。金網背にする木村はブレーク待ち。木村にケージ掴みの「注意」。再開  左ジャブから右ローさらに齋藤の組みに跳びヒザを狙う木村だがそ子に組んだ齋藤が高いヒザ蹴り。しかしその蹴り足を掴んだ齋藤がテイクダウン&バック。中腰で前に落とそうとする木村。齋藤はいったん着地してボディロックから後方にそり投げ! バックから4の字ロックの齋藤はフェイスロックも。亀になる木村の送り手を掴む。  2R、ワンツーから中央を取る木村にシングルレッグから持ち上げ軸足払いテイクダウンは齋藤。立ち上がる木村はヒザ蹴り。その内股に手を入れる齋藤。体を入れ替えた木村に、そのヒザを持ち上げテイクダウンした齋藤! 足を手繰って立とうとする木村のバックを奪い、4の字ロックでリアネイキドチョーク狙い。  左右に腰をずらす木村に巧みに足を入れ替える齋藤。バックからこつこつ打撃も入れて残り1分。木村も背後の齋藤に拳を振るが、首が空くとリアネイキドチョーク狙い。最後に木村が立ち上がったところでゴング。判定3-0で見事なテイクダウン&コントロール、打撃も入れた齋藤がプロデビュー戦を勝利した。 [nextpage] ▼オープニングファイト DEEP フェザー級3分2R アマチュアSルール×菅 涼星(パラエストラ八王子)66.15kg[判定0-3] ※18-20, 19-19マスト平石×2〇平石光一(PUREBRED)65.90kg 管「明日はフィニュシュします」 平石「初の後楽園大会でワクワクしています。BreakingDownから負けているのでやり返してタイに戻します」  ニーパットありのアマチュアルール。  1R、ともにオーソドックス構え。管は右ローから。平石も左ジャブ&ロー。管の遠間からのシングルレッグは切る。詰めた管に平石は右ヒジ。右ローの管に、平石も右ロー。  平石の右をかわしてボディロックした管だが、平石は右を差し上げ四つに持ち込む。離れ際に管は左の蹴り、右ストレート。  2R、右ローから入る平石。さらにジャブ。右ローに管はスリップする。右回りになる管。平石は右ストレートで追うと左ジャブ。  管は左インロー。左で差してケージまで押し込み。ボディロックして持ち上げてテイクダウン! 下から頭を抱える平石に、管は肩固め狙い、バック狙いも極めに行けず。  判定は3-0、1者が20-18、2者が19-19のマスト判定でいずれも平石を支持した。
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