全くの未経験からオーディションで合格、K-1ガールズの一員となった千鶴梨瑚
2024年7月7日(日)東京・国立代々木競技場第二体育館『K-1 WORLD MAX』の開催が目前に迫って来た。
今大会のリングに華を添えるラウンドガール=K-1ガールズたち。今期は史上最多の9名となり、会場を盛り上げていく。
「愛と正義の星」こと千鶴梨瑚(26)は、タレントやレースクイーンの活動は無くレストラン勤務の一般人からオーディションに合格してK-1ガールズになったという異色の存在。『北斗の拳』を愛してやまない変わった一面も持つ彼女がラウンドガールになった理由と、『北斗の拳』とK-1を重ね合わせる部分とは。
リングに華を添えられる体型を作り上げます
「私、K-1の運営に携わっている会社の系列店のレストランで昼間は働いているんです。そこで以前にK-1ガールズだった先輩も働いていて、ラウンドガールの話を聞いて興味を持ったのがきっかけです。それと、格闘系の漫画をよく読むので、近い場所で試合が見られるのがいいなと思ってオーディションに参加させていただきました」
――格闘系の漫画は何が好きなんですか?
「『北斗の拳』です! 原哲夫先生の絵が好きで『花の慶次』も好きです。パチンコはやらないですけれど(笑)」
――では、今までモデルやレースクイーンなどの経験はないんですね?
「はい、全くありません。事務所に入ったのもつい最近ですし、オーディションを受けたのも初めてでした」
――ラウンドガールという職業はご存じでした?
「はい、知り合いがやっていたので見たことはありました」
――では、リングに上がったこともまだないんですね。
「今日初めて練習があって、リングで歩いてきました。本当に初めてなので」
――ラウンドガールをするうえで心がけていることはありますか?
「太らないこと(笑)。皆さん抜群のスタイルなので、一人だけボーン! だったら変な目立ち方をしてしまうじゃないですか。リングに華を添えられる体型を作り上げます」
――身体作りのためにしていることは?
「元々、運動はしていたので運動自体は嫌いじゃないんです。最近ジムにも通い出したんですけれど、器具の使い方が分からないのでランニングマシンでずっと走っています(笑)。あとは食事制限ですかね。働いているレストランでまかないを出してくださるんですが、私用にサラダと納豆と豆腐を出していただけてありがたいです」
――でも、全くの素人からK-1ガールズになったというのは、今後K-1ガールズになりたいっていう人にとっては希望になりますね。
「自分でも『なんで受かったんだろうって』って思うんですけれど(笑)。でも、グラビアとかレースクイーンとか何もやっていない、ただの一般人でもちゃんと出来るんだよってところを見せていければいいなって思っています」
――格闘技の試合を見たことは?
「テレビではあるんですが、会場で観たことはなくて。最近になってKrushさんの試合やK-1の試合を観させていただいたのが初めてでした」
――初めて観てどう思いましたか?
「音が凄い、と思って。バチンバチン音がするじゃないですか。お相撲さんの試合を観た時と同じだなって思いました」
――相撲は観たことがあるんですね。
「はい、あります。両国国技館で観たことがあります。それと同じくらい迫力があって凄いなって思いました。あと、けっこう流血があるのにビックリしました。そんなに血を流すことはないのかなという印象だったんですが、みんな血を垂れ流して戦っていらっしゃるので“わあっ!”と思って観ていました」
――あまり予備知識もないような状態で格闘技の試合を観に行って、入り込むことは出来ましたか?
「はい、完全に入り込みました。瞬きするのも忘れるくらいで観ていましたね。次はどんな技を繰り出すんだろうって考えながら観るのが楽しかったです」
――女性ってまだ格闘技に対する偏見が多いと思うんですね。怖いとか、残酷そうとか。でも、実際に観ればそんなことはないと思いましたか?
「思います。観れば変わります。私の場合は『北斗の拳』を読んでいたワンクッションあったからかもしれませんが。『北斗の拳』も“プシャーッ!”とかなるじゃないですか(笑)」
――余談ですが、数年前に北斗拳太郎というケンシロウキャラの格闘技選手がいたのはご存じですか?
「えーっ! そうなんですか。残念。今いらっしゃったら絶対に推しの選手でした(笑)」
――それは北斗拳太郎選手も残念でしたね。さて、7月7日の『K-1 WORLD MAX』ですが、注目カードもしくは選手はいますか?
「正直、まだK-1はそんなに詳しくなくて、推しの選手が見つけられていないんですけれど、今回は出場しませんが椿原龍矢選手は気になっています」
――それはなぜ?
「椿原選手は『北斗の拳』に憧れて格闘技の世界に入ったと聞いたので、勝手にシンパシーを感じています(笑)。絶対に仲良くなれそうです。あと階級がどんどん重くなるとその分、迫力が増すので今回の70kgトーナメントや松倉信太郎選手の試合が楽しみですね」
「今回のK-1はPPVになったんですけれど、SNSとかで『武尊選手がいれば買う』とか『有名な選手がいないからファンが離れる』みたいなコメントを目にしたんですね。だから今回の大会で、脚光を浴びるような試合をしていただいて、K-1がもっともっと知名度を上げられるような選手が出てくるのを期待しています。『やっぱりPPV買って見ればよかった』と思わせてくれるようなニュースターの誕生ですね」
――しかし、『北斗の拳』が本当にお好きなんですね。
「少し前に六本木で原画展があったんですけれど、2回行きました(笑)」
――なぜそこまで心を奪われたのですか?
「最終的に、本当に悪い人ってジャギかアミバくらいじゃないですか。サウザーもシンもファルコも愛のために戦っているんです。最終的に自分の中の愛の感じ方によって悪にもなるし、ケンシロウみたいな救世主にもなる、みたいなところが好きです。みんな本当に悪い人じゃないのに、なんでそっちの方向に行ってしまったんだろうって考えながら読むのが好きです」
――深いですね…そういう愛を感じるK-1ファイターはいますか?
「これから探していきます! K-1愛を感じるファイターを」