ファンが望んでいる試合をカスペルと見せられると思う
――3月に行われた決勝トーナメント抽選会では、多くの選手がオウヤン・フェン選手との対戦を避けました。
「オウヤンは決勝に進む可能性のある選手の一人だと思います。非常に強く、スピードのあるファイターです。打撃のテクニックも非常に優れています。オウヤンは判定勝ちでしたが、十分に強い選手なので決勝まで進むでしょう。もちろん彼とは決勝で戦いたいです」
――決勝トーナメント初戦で戦う、カスペル・ムシンスキ選手の印象は?
「カスペルと私は、ファイト・スタイルが似ていると思います。彼もカウンターパンチャーですし、2人でエキサイティングな迫力ある試合ができると思っています。日本には多くのK-1ファンがいて、見応えのある試合が大好きです。ファンが望んでいる試合をカスペルと見せられると思います」
――ムシンスキ選手は、あなたと並ぶ優勝候補のストーヤン・コプリヴレンスキー選手からダウンを奪い勝利しました。
「ストーヤンは非常に強く、手強いファイターです。2人の試合は、とてもエキサイティングで迫力がありました。あのダウンがなければ、延長戦になっていたかもしれませんね。でも、やはり試合では少しも気を抜いてはいけないし、集中力を切らしてはいけません。一瞬の隙にダウンを奪われてしまいます。これは誰にでも起こりうることで、だからこそ準備が必要なのです。あのような状況に対しても準備できてこそ、戦いに勝ち抜くことができると信じています。自分は、そんなミスはしません。私の優勝の可能性は高いと信じています。優勝することだけを狙っています。優勝のためにはどんなことも恐れません」
―――開幕戦で、他に気になった選手や試合はありましたか?
「印象に残ったのは、ロシアのヴィクトル・アキモフです。試合の序盤では、彼の規格外のテクニックに驚きました。中島(玲)の方が優勢に見えた時もありましたが、規格外のテクニック、綺麗なバックブローでKOに沈めました。あれには驚きましたね」
――7月7日のファイナルで優勝するためには、3回勝ち抜かないといけません。優勝するためには、どんな戦略が有効だと思いますか?
「どの対戦相手に対しても戦術が必要だと思います。準備も必要です。現時点では、当たる可能性のある全ての対戦相手に対して準備しています。試合中に戦術を変えるかもしれません。そのために非常に強力なコーチ陣がついています。試合の展開は常に変わるものです。勝っている時もあれば、負けている時もあります。様々な戦術を取って行き、試合中に修正していくことも必要です。対戦相手が予想と全く違う戦いをする時もありますから。うまく行かない時は立て直さないと勝てません」
――どんな特別な準備をしていますか?
「特別なことではなく、普段通り、真剣に勝つための準備しています。ナチュック戦後、トレーニング・メニューに従って準備しています。休暇は取らずに、すぐにトレーニングを始めました。ペースを大事にして、コンディションを保つようにしています。特別なことを普段からやっていれば、それは特別なことではなくなりますから。優勝を目指し、いつも通り集中して準備しています」
――あなたは優勝候補の一人としてファンの注目を集めていますが、最後にメッセージをお願いします。
「私が日本で感じたのは、みんなK-1が大好きだということです。K-1ファンは本当に多いです。ファンのみんなは注目してくれますし、期待もしてくれます。宿泊しているホテルを出ると、写真やサインを求められます。K-1は皆に愛されています。K-1やキックボクシングは、武道の中で一番迫力があり、見応えのあるスポーツだと思います。ですから、ファンのみんなには応援して盛り上げてくれて、どうもありがとう、と言いたいです」