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【KNOCK OUT】小笠原瑛作「自分がやりたいことはONEのベルトを獲ること」曲者を相手に「相手がミスしたところにいかに行けるか。そこを見て欲しい」

2024/06/10 22:06
 2024年6月23日(日)東京・国立代々木競技場第二体育館で開催されるKNOCK OUTのビッグマッチ『KNOCK OUT CARNIVAL 2024 SUPER BOUT“BLAZE”』(U-NEXT配信)にて、『ONE Friday Fights』で活躍するデーングリアングライ・シンマーウィン(タイ)と対戦するKNOCK OUT-REDフェザー級王者・小笠原瑛作(クロスポイント吉祥寺)が都内所属ジムにて公開練習を行った。  小笠原はミット打ちを披露し、得意の左ミドルで快音を響かせたほか、三日月蹴りも繰り出した。 「前回のONEでの試合(4月26日)からそんなに期間が開いていないので、怪我を治しつつだんだん調子よく相手のイメージが膨らんできて出来て、いい感じですね。疲れも溜まっているけれどその中で集中して作ってきているって感じですね」と、いい仕上がりになりそうだとする。 「相手を研究してチームでどんなところが相手の弱みなのか、どう削っていったらいいのかって作戦を立てています」という中で、勝負のカギは何になるかと聞かれると「最後まで我慢できるかですね。お互いの我慢比べ」とした。 「今回の相手もトップクラスで、2週間前に7チャンネルの王者になった選手だし、穴が少ない。トップ中のトップだと思うのでそう簡単に倒させてくれないと思うし、ワンミスが全ての勝敗にかかってくる」と言い、「昨年の代々木大会で対戦したロンナチャイもそういう選手でしたが、今回も強い選手を連れてきていただいた。本物を用意してもらっているし、それを久々の日本での試合で日本の皆さんに見せらるのがアツいなって思います」と、モチベーションも高い。  ONEのオープンフィンガーグローブ(OFG)での試合になると、ムエタイ選手はフィームー(テクニシャンの選手)でもムエカオ(首相撲の選手)でもガンガン行く傾向がある。しかし、今回の相手は「来ないと思いますね。ONEに出ている試合を何試合か見ましたが、どちらかと言ったらリスクを背負わない選手なので、そこでどう勝ち切るかってところですね。はっきり言って、もっと面白い試合しろよっていうタイプ。安全に徹してポイントを取るタイプなので、そこをどう崩していくか」と、あくまでも自分のペースで戦う選手だと説明した。 「フィームーですね。テクニックは相当ある。逆に気持ちを見せて打ち合ってくれる選手の方がやりやすいし、日本のお客さんには見せやすい。今回の相手はリスクを背負わないで、多分ギャンブラーたちに好かれる選手という印象です」と、なかなかの曲者だという。  そこで自分の土俵へいかに引きずり込むかということが大事となってくるが「だからと言って今までの瑛ちゃんで、倒せばいいで行ったらそこを突いてくる選手なので、そこは我慢。相手がミスしたところにいかに行けるか。そこを分かったうえで試合を見てくれれば見合っている時間が見やすくなると思います。とか言って、1Rからバチバチの打ち合いに行くかもしれないけれど(笑)」と、スリリングなミスの探り合いを見てほしいとした。 「相手もそれだけ実力がある選手だし、そこに勝ち切ってKOになるか、倒しきれないかもしれないけれど自分の試合が出来たら評価されると思うし、そこは一般の人にも面白くないと言わせない試合になるんじゃないかな。見合っている時間とか、フェイントを掛け合っている時間でも魅せられるんじゃないかなと思っています」  曲者のるデーングリアングライを攻略する糸口はあるのか。それは「最近、三日月蹴りは凄い使えるなって思っていて。前回のONEでも相手のタイ人が『うっ』と声を出したんですけれど、こういう技はタイには無いし、日本以上にまだ知られていない、喰らったことがない技なので、そういうのは必殺というかワンポイントとして言っておきたい。タイ人はこのインタビューを読まないと思うので(笑)。対策されるとヤバいですけれど」と、三日月蹴りだと答えた。 「前回もサウスポーだったんですけれど、2戦続けてのサウスポー対策が出来ている中で、僕は右利きサウスポーなので、左よりも右の方が扱いやすい。そういう細かいテクニックになると三日月も右の方が得意なのでサウスポーだと狙いやすいのはあります」と、相手もサウスポーであることが有利に働くとする。  今回の試合は「確実に勝つこと。ナメられない相手だし、そんな簡単に勝てる相手じゃないと感じています」と、勝つことを優先したいという。その理由は、ONEで日本人初のムエタイ世界王座に近づくためだ。 「彼も7チャンネルの王者になっているので、タイで7チャンネルの王者になれば相当名前も上がっていますし、そこら辺はONEも見ていると思うので、まずは確実にそこに勝つ。ONEのマッチメーカーも詳しいので、KNOCK OUTでの勝敗は確実に見てくるのでそこで勝って、次はONEで強い選手を当ててもらって、それでベルトを獲るというのが一番の近道です」  KNOCK OUTとONE、両方に関わってくることでプレッシャーはないかと聞かれると「そんなにプレッシャーはないですね。自分がやりたいことはONEのベルトを獲ることで、それを獲ってKNOCK OUTに帰って来ることがKNOCK OUTが大きくなることだと思っています。照準は完全にONEに向いている。ベルトを持って帰って来たら絶対KNOCK OUTが盛り上がると思うので、凱旋した時にメインの舞台でやれたらいいなと思っていますね」と、現在の一番の目標をONE世界王座だとする。  そのため、いつONEの試合オファーが来てもいいように準備したいと言い「なるべく早くバチっとやりたいです。しっかり怪我を治して挑戦したい」と意気込む。  今大会はKNOCK OUTに存在する全てのルールの試合が見られる大会になっているのが特徴のひとつでもあるが、「世界のムエタイの主流がONEで、そのルールでやっているし、それを見せられる舞台は日本にはない。用意された相手もONで5戦している選手。日本ではKNOCK OUTでしか見せられないと思っているので、これだけのルールがある中でその1試合のところに注目してほしい」とした。  OFGならではの魅力とは何か。それについて小笠原は「もらった時の効き方が違う、(パンチやヒジが)ガードの間を抜けて来る、首相撲でも腕が抜けてくる。今までのムエタイとも違う。今までのムエタイよりもタイ人に勝てる可能性、倒せる可能性もOFGの方が僕はあると思うので、倒す確率も高くなる。そこが魅力じゃないかなと思います」と説明。  三日月蹴りに関しても「グローブが小さいのでそんなに変わらないとは言えども、やっぱり的は広く感じる。そこはちょっと当てやすいかも」とし、「三日月、カーフキックはずっとONEに出てから練習しているところなので精度は上がっています」と自信を見せる。  そしてもうひとつ、小笠原には目標があるという。 「それと僕は、吉祥寺で唯一のボーイズバーをやっていて始めて3年になるんですが、そのバーをタイでも展開したくて。そのためにはONEでの知名度が必要だと。というところでONEで活躍したい(笑)。クロスポイントで練習したら徒歩5分でバーに行けるので、その環境をタイにも作ってもらって。タイにクロスポイントを作ってもらって、僕がバーを作って。そのために今年、来年頑張りたいなと思います」と笑う。  ちなみに「お酒はほとんど飲めないです(笑)。あまり好きじゃないので。お客さんに1杯どうぞと言われたら、オレンジジュースかプロテインをもらっています」と自分はアルコールは苦手だそうだ。店の一番の売りは「マッスルショータイムです。僕が裸になってシェイクします。ぜひお待ちしております(笑)」とアピールした。
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