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【RIZIN】パッキャオ「これはエキシじゃない。私はボクシングを知っている。パンチとフットワークがあれば問題ない」×鈴木千裕「ボクサーのパンチは当たらない。でも僕はボクサーじゃなくMMAファイターだから──」

2024/06/10 14:06

鈴木「誰も俺が勝てると思ってないでしょ、俺負けないんで」

「MMAはキックもボクシングも柔術もレスリングもぜんぶ出来ないといけない。なので僕の格闘技人生の一部にすぎない。歴史のある人と試合できることは、ある意味挑戦。人生の挑戦で自分が超えなきゃいけない試練」だという鈴木は、6月23日の『KNOCK OUT 2024 vol.2』では五味隆典とボクシング戦、7月28日にパッキャオ戦と連戦に向かう。

 記者陣からは、フロイド・メイウェザー戦後に朝倉未来が負ったダメージを例に、鈴木の連戦のダメージを危惧する声が挙がったが、榊原CEOは、「そんなこと言っていたら、この仕事をやれない。未来は戦えなくなったわけじゃない。KOされたら試合できないルールはある。僕らがやっているのは格闘技、お互い相手の息の根を止めるためにあらゆることをしてサバイブしてダメージあたえる競技。何かあればダメージを抜くサポートはする」と説明。

 そこに鈴木が割って入って、「榊原さん俺、負けないんで、そういう心配いらないですよ。負けるテイの質問はやめてください。なんでやる前から負けるとかダメージの話をするんですか。僕、命をかけて勝負するんですよ。やられたらどうするって、誰も俺が勝てると思ってないでしょ。だから俺嫌いなんですよ。なんでやる前から負けることを考えるんですか。そういう話はしないでください」と、アントニオ猪木ばりの闘魂を見せた。



「俺以外いないと思う。パッキャオを倒すことも、挑戦することも俺以外いない。KNOCK OUTもRIZINの看板も背負っているし、プライドを賭けて戦う」という鈴木は、7月の試合に向け、「常に倒すことを考えないとダメなんで気を抜かず、最初から仕留めに行く。ボクシングの12Rじゃなく、3Rなんで1秒たりとも抜くことなく倒したいと思います」と短期決戦に勝機を見出すとし、パッキャオも、「これはもうボクシングルールに準じたものになると思うので、練習も通常の試合用に、3Rではなく12Rを戦うような準備をします」と万全の状態で臨むとした。

 また、今後の継続参戦について問われたパッキャオは、「7月28日、良いパフォーマンスをしてファンの皆さんに楽しんでもらえたら。また榊原さんから呼んでもらえたらいい」とし、今秋に米国ラスベガスでWBC世界ウェルター級暫定王者マリオ・バリオス(米国)への挑戦を交渉中であると海外メディアが報道したことについては、「まだ交渉中。話はあるけど詳細はまだ詰めている。やるなら11月から12月だが、判断するにはまだ遠い」と語った。


 パッキャオはプロボクシングのレジェンドで、フライ級、スーパーバンタム級、スーパーフェザー級、ライト級、ウェルター級、スーパーウェルター級の6階級制覇を成し遂げた。戦績は62勝(39KO)8敗2分。2020年8月に42歳で現役を引退したが、2022年12月には韓国のYouTuberとエキシビションマッチを行って判定勝ちしている。2022年大晦日にRIZINに来日し、リング上から近い将来RIZINに参戦することを表明していた。

 鈴木は、RIZINで5連勝後の2023年6月にクレベル・コイケが持つフェザー級王座に挑戦も、1Rに腕十字を極められタップアウト。しかし、400g体重超過したクレベルが王座剥奪の上、試合はノーコンテストに。

 続く2023年7月の『超RIZIN.2』で現Bellatorフェザー級王者のパトリシオ・ピットブル(ブラジル)と70kg契約で緊急対戦し、1Rに右フックでKO勝ち。大金星を挙げると、11月のRIZINアゼルバイジャン大会でヴガール・ケラモフを1R1分18秒、TKOに破り王座に就いた。2024年4月には金原正徳に1R4分20秒、TKO勝ちで初防衛に成功した。6月23日には『KNOCK OUT』で五味隆典と今回と同じボクシングマッチで対戦することが決定。また、6月9日の『RIZIN.47』では、フェザー級次期挑戦者決定戦を勝ち上がったクレベル・コイケの挑戦も承諾している。

 今回のパッキャオvs.鈴木を実現させた榊原CEOは、「2019年4月の横浜アリーナ大会でパッキャオさんがリング上で挨拶したときから、何度もコミュニケーションを取ってきた。大統領選に出るくらいフィリピンで活躍するパッキャオさんは、日本ではデビュー当時に一度、後楽園ホールで試合をしたきり、肉眼で戦った姿を見た人は少ない。

 今回、3分3Rの非公式な試合ですが、パッキャオは『エキシビションという言葉を使うな、これはTHE FIGHTだ、果たし合いをする』と言っている。マニーを出したいと思い続けるなかで、タイミングを見ていたが、右に立つ人がいなかった。フロイドとやる天心がそうだったように、『未来の逸材にチャンスを与えたい』というなか、ピンとくる相手が見つからなかったが、二刀流で破天荒な活躍をする千裕ならワンチャンスある。『バーンとドーン』といけるかなと」と、期待を寄せた。

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