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レポート

【GLORY】ライトヘビー級グランプリはアベナが全試合KOで優勝。準決勝でラジャブザデがTKO勝ち、アベナが現王者カバベをKO。1回戦でラジャブザデとマスロボイエフが初回KO勝ち、ラテスクがアベナにKO負け、王者カバベが苦戦の末に勝利

2024/06/09 03:06
GLORY Light Heavyweight Grand Prix2024年6月8日(土・現地時間)オランダ・ロッテルダム・アホイ※U-NEXTにてLIVE配信 ▼メインイベント(第11試合)GLORYライトヘビー級グランプリ決勝 3分3R〇ドネギ・アベナ(スリナム/元GLORY世界ライトヘビー級王者・同級1位)=94.7kgTKO 1R 2分43秒 ※3ノックダウン×バフラム・ラジャブザデ(アゼルバイジャン/同級5位)=94.5kg※アベナが優勝。  GLORYライトヘビー級グランプリの決勝戦は、アベナとラジャブザデで争われることとなった。アベナは1回戦でラテスクを3RでKO、準決勝ではカバベを2RでKO。ラジャブザデは1回戦でエル・ボウニを1RでKO、準決勝ではマスロボイエフに2RでTKO勝ち。  1R、ラジャブザデは右ミドルから左フックを強振。飛びヒザを放ったラジャブザデだが、着地した瞬間にアベナが左フックを振りぬいてダウンを奪う。立ち上がったラジャブザデに左右フック、左ボディを見舞うアベナ。ロープを背負ったラジャブザデに連打を見舞い、スタンディングダウンを追加する。  アベナは左ボディから左ロー、左ボディからヒザとラッシュをかけるがラジャブザデも打ち返す。しかし、アベナの右フックにラジャブザデは棒立ちに。さらにラッシュを続けるアベナにラジャブザデは防戦一方となり、レフェリーがここでストップ。アベナが全試合KOでグランプリを制した。 「最高の気分だ。トーナメントを勝ち上がれたのは自分の運命。勝因はコーナーの指示に従っただけ。それを何年も続けてきた。スピードと戦略で上回ることが出来た。まずはバケーションをしたいね(笑)。とてもいい気分だ。努力が実って嬉しい」とアベナは優勝インタビューに答えた。  準優勝に終わったラジャブザデは「足のダメージがあった。とても悔しい。治療を長引かせたツケがまわった」と語った。 [nextpage] ▼コー・メインイベント(第10試合) ヘビー級 3分3R×ムラット・アイグン(トルコ/オランダ)=106.5kgKO 2R 1分43秒 ※左フック〇イオヌット・イアンクー(ルーマニア)=131.1kg  アイグンは2016年に『HEAT』に来日経験のあるベテランファイター。ONEで2試合を行ったあとGLORYに参戦して1敗1無効試合。イアンクーはDFS(ダイナマイト・ファイティング・ショー)のヘビー級王者である。  1R、アイグンがジャブで先制。イアンクーは右ローを蹴る。見合いからアイグンがワンツーを綺麗にヒットさせ、イアンクーは一瞬腰を落とすがすぐに打ち返しに行く。アイグンはイアンクーをコーナーへ詰めてワンツーをを繰り出していくが、左フックのカウンターをもらってダウン。立ち上がったアイグンにイアンクーは右フックもヒットさせた。  2R、同じくジャブを突いていくアイグンだが、イアンクーはガードを固めながら前へ出ていく。アイグンのワンツーに右のカウンターを合わせ、すかさず左フックをフォロー。これにバランスを崩すアイグン。アイグンは右ストレートもイアンクーは右ロー。追いかけるようにしたイアンクーは右フックを見せてから伸びての左フックでアイグンはうつ伏せにダウン。立ち上がることは出来ず、イアンクーが豪快KO勝ちとなった。  アンコ型の体型にも関わらず、スピードとパンチの回転力があり、鋭い左フックを持つイアンクーは今後GLORYで面白い存在となっていきそうだ。 [nextpage] ▼第9試合 ミドル級 3分3R〇ラミー・デギール(フランス/同級9位)=84.4kg判定4-1×ブリース・コンボウ(カメルーン/同級10位)=83.8kg  6勝(1KO)1敗とキャリアは浅いながらもすでに世界ランキング入りしているデギールと18勝(3KO)4敗のコンボウが対戦。  1R、デギールはステップを使って左右に動き、テンポよく攻撃を繰り出す。コンボウはどっしりと構えて前へ出ると右ローと右ストレート。手数が出るデギールだが、コンボウは強い右を打つ。デギールはワンツーから右ロー、そして前蹴り。コンボウはその攻撃を受けながらも前進して右ローを蹴り、デギールをロープに詰めると右ストレート。オープンスコアは10-9×5でデギール。  2Rも前に出るのはコンボウだが、デギール手数を出してジャブ、右ストレート、左ミドル。コンボウは左ボディからの右フック。距離を詰めての右ストレート、右フックを打つコンボウにデギールは首相撲からのヒザ。右を繰り出し続けるコンボウの右ストレートがクリーンヒット。ヒザを蹴るデギールに左フックもクリーンヒットする。逃げるデギールに詰めていくコンボウだが、デギールは首相撲からのヒザでこのピンチをしのいだ。OPスコアは10-9×4がコンボウ、10-9がデギール。  3R、デギールは左フックを連打してのヒザ蹴り。コンボウは右ローを蹴って右フックを放つ。右ローを蹴るコンボウにデギールも右ローを返して右ストレート。前へ出てひたすら右を放ち続けるコンボウの右フックが時折ヒットする。明確な差はないまま、試合は終了した。手数とヒザ蹴りのデギールか、前へ出て右のヒットを奪ったコンボウか。  判定は4-1でデギールの勝利となった。 [nextpage] ▼第8試合 GLORYライトヘビー級グランプリ準決勝(2) 3分3R×セルゲイ・マスロボイエフ(リトアニア/元同級王者・同級2位)=94.6kgTKO 2R〇バフラム・ラジャブザデ(アゼルバイジャン/同級5位)=94.5kg※ラジャブザデが決勝へ進出。  マスロボイエフは1回戦でボグダン・ストイカに65秒でKO勝ち、ラジャブザデもイブラヒム・エル・ボウニを2分2秒でKOして準決勝へ進出した。  1R、ラジャブザデはワンツーから飛びヒザ、さらにワンツーから前蹴りとアグレッシブに攻める。マスロボイエフは左ローを蹴るが、ラジャブザデは右ローを2発返す。思い切り左フックを振り、前蹴りを顔面に。マスロボイエフも左右フックから左ボディとパンチのコンビネーションを回転させる。右ローを蹴るラジャブザデは前蹴りで前へ出るが、マスロボイエフは距離を取ってワンツーから左右ボディと的確にパンチを当てていく。ラジャブザデの勢いが目立ったが、的確さではマスロボイエフ。オープンスコアは10-9×5でラジャブザデ。  2Rが始まってすぐに打ち合いとなったところでラジャブザデが前蹴りを顔面にヒット。しかしラジャブザデの頭がマスロボイエフに当たり、マスロボイエフの下唇が切れて出血する。ドクターチェックでストップがかかったが、マスロボイエフ側が納得せずリング上は大混乱に。  結果、マスロボイエフが試合続行を拒否したため、ラジャブザデのTKO勝ちとなった。 [nextpage] ▼第7試合 GLORYライトヘビー級グランプリ準決勝(1) 3分3R〇ドネギ・アベナ(スリナム/元GLORY世界ライトヘビー級王者・同級1位)=94.7kgKO 2R 0分30秒 ※右ローキック×タリク・カバベ(モロッコ/GLORY世界ライトヘビー級王者)=94.4kg※アベナが決勝へ進出。  1回戦4試合が終わると、すかさず始まった準決勝。アベナは1回戦でステファン・ラテスクをローキックで圧倒して3RにKO勝ち、現世界王者カバベはパスカル・トゥーレのローキックに苦戦しての判定勝ち。  両者は3月にGLORY世界ライトヘビー級王座統一戦で戦ったばかりで、この時はカバベが判定3-2で暫定王者から正規王者となった。  1R、左足を蹴られないようにサウスポーに構えるカバベだが、アベナは回り込んで右ローで奥足を蹴る。パンチを繰り出して前へ出るカバベに右ローを連発していくアベナにカバベは身体が揺らぐ。手数を出すカバベにアベナは右ローを蹴りつつ、顔面へヒザを突き上げる。さらに右ローから飛びヒザ。カバベはパンチを出すも力がなく、アベナの左フックからの右ローでダウン。立ち上がったところでラウンド終了となった。  2R、アベナはワンツーから右ローを連発、さらに右ハイキックを蹴って左フックからの右ローでダウンを奪う。もんどり打ってダウンするカバベは両足を伸ばしたまま座り込み、そのまま立ち上がることが出来なかった。カバベがKO勝ちでリベンジを果たし、決勝へ進出。  アベナは「足にダメージを負っていたのは知っていた。賢く戦っただけだ」と言葉少なに勝利者インタビューに答え、すぐにリングを降りて行った。 [nextpage] ▼第6試合 GLORYライトヘビー級グランプリ1回戦(4) 3分3R×イブラヒム・エル・ボウニ(モロッコ/同級4位)=94.6kgTKO 1R 2分02秒 ※2ノックダウン〇バフラム・ラジャブザデ(アゼルバイジャン/同級5位)=94.5kg※ラジャブザデが準決勝へ進出。  ラジャブザデは4年ぶりのGLORY復帰戦となった2023年5月、ルイス・タバレスを1Rで右ハイキックKOし、存在感を示した。8月のヘビー級グランプリ予選トーナメントではモハメド・アミンにTKO勝ち、ユルジェンダルに判定勝ちで優勝。2024年3月のGLORYヘビー級GPでは1回戦で元GLORY世界ヘビー級暫定王者タリク・"クッキー"・オサロを破る番狂わせを演じたが、準決勝でレヴィ・リグターズに敗れた。4月のGLORYに連続参戦するとケビン・オマールをKOして「俺がグランプリで優勝してやるよ」と宣言して出場決定。戦績は67勝(59KO)2敗。  ボウニはメルヴィン・マヌーフの弟子で、2017年2月のK-1に初来日。当時、国内ヘビー級のトップに君臨していた上原誠に2RでKO勝ちを収めると、同年11月の「初代ヘビー級王座決定トーナメント」に参戦。1回戦でKOICHI、準決勝でロエル・マナートに連続KO勝ちという攻撃力の高さを見せつけたが、決勝ではアントニオ・プラチバットに判定負けして準優勝に終わった。  その後は2018年7月から『ONE』に参戦し、初戦は勝利もタリク・ケバベス、アンドレイ・ストイカに連敗してONEを離脱。2022年6月からGLORYに参戦してマルシアーノ・ブングワンダス、RISEで清水賢吾と1勝1敗のバダ・フェルダオス、ムハマド・バリ、フェリペ・ミケレッティに4連勝。2023年11月にステファン・ラテスクにTKO負けを喫し、連勝がストップした。戦績は41勝(22KO)9敗1分。  1R、ラジャブザデが右ローで先制。ボウニが左右フックを打ってくるとつかんでのヒザ。そこから一気に打ち合いとなり、回転の速い連打で前へ出たラジャブザデが右フックからの左フックでダウンを奪う。  ボウニのワンツーに右フックを合わせるラジャブザデ。さらに左フックもヒットさせ、ボウニが前へ来るとつかんでのヒザ。左フックからヒザ、左右フックと畳みかけるラジャブザデ。左フックから右の二段飛びヒザをラジャブザデがクリーンヒットさせ、ボウニが大きくグラつくとレフェリーはダウンを宣告。トーナメントルールにより2ノックダウンでラジャブザデが60回目のKOをマークする圧勝で準決勝へコマを進めた。 「運も味方した。セミファイナルも同じように戦う」とラジャブザデはクールにコメントした。 [nextpage] ▼第5試合 GLORYライトヘビー級グランプリ1回戦(3) 3分3R〇セルゲイ・マスロボイエフ(リトアニア/元同級王者・同級2位)=94.6kgKO 1R 1分05秒 ※右飛びヒザ蹴り×ボグダン・ストイカ(ルーマニア/同級7位)=94.3kg※マスロボイエフが準決勝へ進出。  マスロボイエフはアマチュアで2018年世界アマチュアK-1連盟WORLD CHAMPIONSHIP K-1ルール +91kg級金メダル、2019年WAKO World Championship K-1ルール -91kg級金メダルなど数々の大会で優勝し、2007年7月のプロデビュー戦ではなんといきなりWKAヘビー級タイトルマッチを行いKOで王座を獲得。2戦目もタイトルマッチでバルティック・ムエタイ・ライトヘビー級王座を獲得した。  KOKヨーロッパGP 2011ヘビー級トーナメント優勝、欧州格闘技連盟キックボクシングライトヘビー級世界王者、KOKライトヘビー級王座、WAKO PRO世界K-1ライトヘビー級王座など次々とタイトルを獲得。2018年には2度ONEに参戦して2勝している。2019年9月からGLORYに定期参戦し、2022年10月にタリク・カバベとの王座決定戦を判定3-2で制して新王座に就いたが、2023年2月の初防衛戦でドネギ・アベナにTKOで敗れた。戦績は36勝(21KO)6敗。プロボクシングで7勝(3KO)3敗、MMAでは11勝6敗の戦績を持つ。自らを「ドラゴンボールZの大オタク」と呼ぶ。  ストイカはONEに参戦しているアンドレイ・ストイカの実弟で、これまでにジネディーヌ・アムールラン、フレッド・シッキング、ファビオ・クワシら強豪を倒した実績を持つ。SUPERKOMBATのクルーザー級世界王者、世界空手&キックボクシングユニオン (WKU) クルーザー級世界タイトル、Enfusionライトヘビー級世界王者の座を射止めてきており、国内でも2度ウーシュー(武術)の王者になっている。2023年10月に2016年10月ぶりのGLORY参戦を果たすとルイス・タバレスに判定勝ちした。戦績は58勝(40KO)13敗。。  1R、マスロボイエフはジャブから右ロー、ジャブから右フック。ジャブを起点に蹴りへつないでいき、左ボディからヒザ。マスロボイエフが連打をまとめていきストイカを下がらせると、首を捕まえながら右の飛びヒザを打つ。  それを左のヒジ付近で受けてしまったストイカは左ヒジを抑えてダウン。苦痛に顔をゆがめるストイカにカウントが数えられ、カウントアウト。マスロボイエフのKO勝ちとなった。  マスロボイエフは「望んだ結果ではなかった。彼とはまた戦うこともあるだろう。準決勝まではシーシャでも吸うか(笑)。ジョークだよ。次へ向けてしっかり準備する」と勝利者インタビューに答えた。 [nextpage] ▼第4試合 GLORYライトヘビー級グランプリ1回戦(2) 3分3R〇ドネギ・アベナ(スリナム/元GLORY世界ライトヘビー級王者・同級1位)=94.7kgKO 3R 0分59秒×ステファン・ラテスク(ルーマニア/同級3位)=94.4kg※アベナが準決勝へ進出。  アベナは2015年9月にプロデビューし、2017年のA1WCCチャンピオンズリーグトーナメントで決勝まで勝ち上がった。GLORYには2018年12月から参戦し、2019年6月にはGLORY世界ライトヘビー級王座に挑戦したがタイトル奪取ならず。ここからGLORYで4連敗を喫するも2022年10月に当時ライトヘビー級3位のフェリペ・ミケレッティに判定勝ち、2023年2月にセルゲイ・マスロボイエフにTKO勝ちで王座を奪取した。しかし、6月のカバべとの初防衛戦を前に食中毒となり急遽欠場。11月にモハメド・トゥチャッシーの挑戦を退けて初防衛に成功するも、2024年3月の王座統一戦でカバベに惜敗し、王座を手放した。戦績は27勝(7KO)10敗。  ラテスクはアマチュアボクシングで150戦以上を経験し、ジュニアキック時代にISKA世界クルーザー級王座に就き、プロではまだ無冠だが17勝(8KO)2敗の戦績を誇る。2022年12月のK-1に初来日を果たすと、マハムード・サッタリを強烈な左フックでKOして初黒星を付け、大きなインパクトを残した。2023年3月の2戦目では谷川聖哉にローキックでダウン寸前まで追い込まれるも右フックで逆転KO勝ち。7月はK-Jeeも初回KOに沈めた。GLORYには9月に初参戦を果たし、パスカル・トゥーレに判定勝ちで初陣を飾った。11月の2戦目ではイブラヒム・エル・ボウニをTKOに破っている。  アベナはダンサーと楽団を引き連れてのド派手な入場で登場。  1R、前に出るラテスクにアベナは鋭い右ローを蹴る。ラテスクも右カーフを返すが、アベナの右インロー、右ローに身体が傾く。アベナは右カーフも蹴る。ラテスクが前に出てくるところへローを蹴るアベナ。ラテスクもじりじりと前へ出て右カーフを蹴るが、アベナがジャブから次々と左右ローを当てていく。ラテスクの左右フックはアベナがしっかりとガードを上げてブロックし、左右ローを蹴り返す。オープンスコアは10-9×5でアベナ。  2R、右カーフ2連打のラテスクだが、アベナの右ローに大きくグラつくラテスク。左右フックで距離を詰めていくラテスクだが、アベナはしっかりガードしてすぐにローを返し、左ボディも打つ。パンチからローを徹底させるアベナ。ラテスクも負けじと右カーフを蹴るが、ほぼ棒立ちでアベナの左右カーフ&ボディをもらってしまう。左右インロー、左右カーフ、左右ロー、蹴り下ろすローと多彩なローキックを繰り出すアベナ。最後には左右フックをまとめて印象付けた。OP志コアは10-9でアベナ。  3R、いきなり距離を詰めたラテスクが左右フックから左ボディ。しかし、アベナは左右フックからの右ヒザとスピードのあるコンビネーションで崩したところへ、さらに右ローでラテスクは前に傾く。そこへアベナの右ハイキックをもらってしまう。スタンディングダウンとなり、カウントが数えられるが、ラテスクはロープにもたれかかって戦意喪失。業師アベナの見事なKO勝ちとなった。 [nextpage] ▼第3試合 GLORYライトヘビー級グランプリ1回戦(1) 3分3R〇タリク・カバベ(モロッコ/GLORY世界ライトヘビー級王者)=94.4kg判定5-0 ※29-27×2、30-26×3×パスカル・トゥーレ(フランス/同級6位)=94.0kg※カバベが準決勝へ進出。  カバベは2015年スーパーコンバット・ワールドグランプリ・ヘビー級トーナメント優勝の実績を持ち、2018年6月からは『ONE』に参戦。4連勝してONEキックボクシング・ライトヘビー級王座に挑戦したが、ローマン・クリクリアにTKOで敗れた。2021年1月からはGLORYに参戦し、ヘビー級でリコ・ヴァーホーベンやアントニオ・プラチバット、ライトヘビー級でマスロボイエフといった強豪たちに4連敗を喫したが、2023年3月にダニエル・トレドにTKO勝ち。  6月にアベナへのタイトル挑戦が決まっていたが、アベナの欠場でスクランブル出場となったモハメド・アミンをKOして暫定王座に就くと、2024年3月の王座統一戦で正規王者アベナを判定3-2の僅差で破り王座を統一した。戦績は50勝(28KO)10敗1分。  トゥーレはフランスを主戦場にし、2021年12月にはフランスで行われたK-1ルールの-95kgトーナメントで準優勝。2023年2月の前戦では『ムエタイ・ファクトリー』で元GLORYライトヘビー級王者アルテム・ヴァキトフと対戦して判定で敗れている。GLORYには2023年9月に初参戦し、ステファン・ラテスクに判定で敗れた。2024年4月、GP出場権を懸けてモハメド・アミンと対戦し、判定3-2の大接戦を制してGP出場を決めた。戦績は20勝(7KO)6敗。  1R、右ローと右カーフを蹴るトゥーレにカバベは距離を詰めて左右フック。トゥーレの右ローにカバベは早くもバランスを崩す。トゥーレは左右ハイキックや左ミドルも蹴っていき、カバベが左右フックで詰めてくると組みついてヒザとムエタイベースらしいスタイル。ローを蹴られないように距離を詰め、ロープを背にするトゥーレに左右フックと左右ボディで攻めまくるカバベにトゥーレはバックハンドブローとヒザで応戦。オープンスコアはカバベが10-9×3、トゥーレが10-9×2と割れた。  2R、左足を上げてから入っていくカバベが左右フックもトゥーレの右ロー&カーフで足が流れる。それでもコーナーへ詰めて左右フックにトゥーレは組みつき、これが攻めの組ではなく逃げのクリンチと判断され、痛い減点1が宣告される。右ローをもらいながらも前に出て距離を詰め、左右フックで畳みかけるカバベにトゥーレはまたもクリンチ。カバベが左フックをヒットさせてトゥーレが下がる。  3Rも下がりながら右ロー&右カーフを蹴り、サウスポーになって左ミドルとヒザを蹴るトゥーレ。カバベはコーナーやロープ際に追いつめての左右ボディと左右フックの連打。カバベのパワーにトゥーレは下がり続ける。トゥーレは飛びヒザを放つがそこへカバベに左フックを合わせられて転倒。カバベが左右フックで畳みかけるが、かなりの疲労感で試合を終えた。  判定は5-0でカバベが勝利も、準決勝へ不安を残す結果となった。 [nextpage] ▼第2試合 ウェルター級 3分3R〇ソフィアン・アブデルカラク(モロッコ)=76.8kg判定5-0 ※30-25×5×イリアス・チャキル(モロッコ)=77kg  アブデルカラクはGLORYのリアリティショー『ハウス・オブ・グローリー』出身の選手で4勝(2KO)1敗1分。ニックネームは“ヒットマン”。4月のGLORYで57勝12敗3分とキャリアで大きく優るシリル・ベンザケンを判定で破り、注目を浴びた。  チャキルは2023年9月のGLORYに初参戦もディアグリー・カマラにフルマークの判定負けを喫している。  1R、左右の連打で前に出るアブデルカラクにチャキルは左ミドル、左ロー。サウスポーのアブデルカラクは右へ右へと動いていき、右カーフと左ストレート。チャキルはガードを高く上げてじりじりと前に出ての右ロー&右ミドル。飛び二段蹴りも見せて派手に攻めるアブデルカラクと、じっくりと相手を削っていくチャキルという展開。  2R、アブデルカラクはジャンプしての左ミドルキック、ワンツーを繰り出すが、チャキルの組んでのヒザに捕まる。前に出るアブデルカラクが左右ボディを叩くと、チャキルはやはり組んでのヒザ。離れると左右ミドルを蹴るチャキル。しかし、前へ出てヒザを蹴ろうとしたところへアブデルカラクがタイミングよくワンツーを合わせてダウンを奪う。  3R、いきなり前へ出てパンチで攻めるチャキルだったが、そこへアブデルカラクが右フックを合わせてダウンを奪う。かなりダメージがあるようなチャキルへ左フックも打つアブデルカラク。逆転しようと前へ出て右ミドルを蹴ってパンチにつなぐチャキルだが、アブデルカラクはバックステップでやや流し気味。  チャキルが左フックをヒットさせて前へ出るが、アブデルカラクは下がる。またも左フックをもらったアブデルカラクは前蹴り、ワンツーと距離をとる。チャキルも疲労からか手数が減ってきた。そこへアブデルカラクが今度は右フックで攻めていく。  判定はジャッジ5名とも30-25の大差でアブデルカラクが勝利。「難なく勝てた。次を楽しみにしていてくれ」とクールに語った。 [nextpage] ▼第1試合 GLORYライトヘビー級グランプリ・リザーブファイト 3分3R×モハメド・アミン(モロッコ/同級8位)=94.8kgTKO 2R 1分32秒 ※左フック〇セム・カセレス・アイグン(トルコ)=94.5kg  カバベと暫定王座を争ったモハメド・アミンが、グランプリのリザーブファイトでGLORYデビュー戦のカセレスと対戦。  アミンはEnfusionで2勝1敗。MMAファイターとしても活躍しており、2023年3月25日の『PFL』にも出場している(判定負け)。2023年4月にGLORYデビューを判定勝利で飾ると、6月に試合が中止されてから12時間後に代役としてカバベとGLORY世界ライトヘビー級暫定王座決定戦を争ったがKO負けを喫した。戦績は29勝(16KO)7敗。  アイグンもEnfusionで2勝無敗の戦績を残してGLORY参戦。戦績は15勝(12KO)1敗。  ライトヘビー級グランプリのリザーブファイトを争うのは、29勝(16K)7敗のアミンと15勝(12KO)1敗のカセレス。オランダの名門マイクスジムの新鋭であるカセレスはこれがGLORYデビュー戦、アミンも元マイクスジムという対決となった。  1R、1分過ぎにカセレスが踏み込むと同時のワンツーをヒットさせて早くもダウンを奪う。アミンが立ち上がるとさらに鋭いワンツーで追い込んで行き、右カーフも蹴るカセレス。  2R、前に出るのはアミン。ジャブと左インローと左ミドル、右へ動きながらの右カーフを蹴っていく。カセレスは左ボディと右カーフ。カセレスは右のフェイントを入れてからの鋭い左ボディを叩き込み、続いての左フックでダウンを奪う。アミンは座り込むようにしてダウンすると、そのまま立ち上がることが出来ず、カセレスがキレの鋭さとコンパクトなパンチを見せつけてランカーをKOした。  カセレスは「少し休憩したらトーナメントに乱入したい。我ながらいい右だった。これからも楽しい試合を見せていきたい」と勝利者インタビューに答えた。
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