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【ETERNAL】伊藤空也が5R競り勝ち、バンタム級新王者に! 松本光史がベッカーに判定負け、ドルリッチがフライ級王座防衛

2024/06/08 19:06
 2024年6月8日(土)豪州パースのHBFスタジアムにて『ETERNAL MMA 85: PERTH』(UFC Fight Pass配信)が開催された。  メインイベントでは「Eternal MMAバンタム級タイトルマッチ」(5分5R)として、地元出身の同級王者ロッド・コスタ(豪州)に、元GRACHANバンタム級王者の伊藤空也(BRAVE)が挑戦。5Rの王座戦で打撃を軸に積極的に攻めた伊藤は、コスタの再三のテイクダウン&マウントに苦しむも、大きなダメージを受けずに立ち上がり、終盤にはコスタを金網に釘付けにしてホーン。スプリット判定で接戦をモノにし、Eternal MMAバンタム級のベルトを巻いた。  また、ライト級(5分3R)では、元修斗世界ライト級王者の松本光史(M PLATIC)が参戦。日本のHEATでオク・レユンと対戦しているETERNAL MMAの元王者ジャック・ベッカー(豪州)と対戦した。松本は序盤を精緻なジャブ&ローと打撃で優勢に戦うも、ベッカーの最終回の猛攻で蹴り足を掴まれ右ストレートを被弾。マウントからのパウンドを受け、判定負けを喫した。 『ETERNAL MMA 85: PERTH』速報 2024年6月8日(土)豪州パース・HBFスタジアム ▼Eternal MMAバンタム級タイトルマッチ 5分5R×ロッド・コスタ(豪州)王者・8勝7敗[5R 判定1-2] ※47-48×2, 48-47〇伊藤空也(日本・BRAVE)挑戦者・16勝8敗1分※伊藤が新王者に  PerfumeのDREAM Fighterで入場した伊藤。セコンドは神谷大智がつく。  1R、ともにオーソドックス構え。先に速い右ローを当てる伊藤。左ミドルも。ガード高いコスタがサウスポー構えになると伊藤もスイッチ。ともにオーソに戻すと、コスタは右カーフ。伊藤は右ハイをガード上に突く。右カーフを当てるコスタ。  詰める伊藤は左前手のフック、右ローと対角に蹴る。左ジャブ、右ローの伊藤。ジャブ&ロー、2発目の右カーフはチェックしたコスタ。左ミドルハイの伊藤。圧力をかけるコスタは伊藤に金網を背にさせてダブルレッグテイクダウン。  背中は着かず上体を金網に立てて座る伊藤は左で差すが、足を束ねるコスタ。伊藤は立ち上がってホーン。ダメージをもらわず立ち上がった。伊藤のラウンド。  2R、先に中央に出る伊藤。徐々に詰めるコスタは跳びヒザからダブルレッグへ。金網背にする伊藤を回してテイクダウン。伊藤に背中を着かせると、金網に頭を押し込みフルガードの伊藤に細かいパウンド。上体を立てられない伊藤。胸に頭をつけて腹にこつこつパウンドするコスタ。下の伊藤は金網に上体を立てると残り50秒で立ち上がり。なおも押し込むコスタに金網背に立つ伊藤。ホーン。コスタのラウンドに。  3R、右ローを当てる伊藤。さらに左ハイはガード上。コスタも右ローからダブルレッグテイクダウンからすぐに両足を束ねる。右足を抜いた伊藤だが、コスタは背中を着かせてパスガード、マウント。ヒジを打った瞬間に左で差して上体を立てた伊藤だが、マウントのままで再び背中を着く形に。  しかし金網を蹴ってリバーサルした伊藤が残り1分20秒で上に。足を効かせるコスタは三角絞め狙い。自陣コーナーで落ち着いて足をさばくとパウンド。そのスペースで立ち上がるコスタに左右から左の蹴りに繋ぐ伊藤はダブルレッグに入るが、そこにコスタがギロチンチョークを合わせてホーン。コスタ支配の時間が長いラウンドに。  4R、右ローから左ハイ、ボディ打ちでコスタを下がらせた伊藤。金網まで押し込むとコスタに右瞼から出血が見える。左で差す伊藤だが、クラッチは組ませないコスタ。左を振って離れた伊藤はワンツー、ジャブの刺し合い。シングルレッグのコスタに倒されずも金網に押し込まれる伊藤。コスタはダブルレッグテイクダウン。上体を立てる伊藤は時間をかけずに立ち上がり。  体を入れ替えるも、すぐに体を入れ替えたコスタは差し上げようとする伊藤をまたもダブルレッグテイクダウン。上体金網背に尻を着く伊藤は立ち上がりに。そこにこつこつパウンドはコスタ。ホーンに2人ともすぐには立てない。打撃の有効打は伊藤だが、テイクダウンアテンプトはコスタの接戦のラウンドに。  5R、ワンツーからヒジで飛び込む伊藤。体を入れ替えたコスタはダブルレッグテイクダウン。下の伊藤はボディに細かいパンチも、ハーフで押さえ込むコスタ。両足を戻した伊藤に、再び片足は抜き、ハーフから押さえ込むコスタはパスガード、マウント!  エビを打ち尻を逃がそうとした伊藤はブリッジで返して立ち上がり。すぐにダブルレッグに入るコスタにヒジを落とす伊藤だが、コスタで横に崩して尻を着かせる。立ち上がる伊藤は体を入れ替え、左右連打! ガード固めて打ち返す王者にアッパーも突き、中央に招くが時間が足りない。最後に伊藤が左ミドルを打ち込みホーン。最終ラウンドは伊藤が取ったが……。  判定は2-1(48-47×2, 47-48)で打撃で有効打を当てた伊藤が勝利、バンタム級のベルトを巻いた。  マイクを向けられた伊藤は、英語で「とても幸せです。ありがとう。オーストラリア、愛してます」とコメント。続いて「日本語でいいですか。すべて遂行しました。作戦通りです」と語り、今後について問われ「sooner is better」と答えた。 [nextpage] ▼Eternal MMAフライ級タイトルマッチ 5分5R〇アンソニー・ドルリッチ(豪州)王者・8勝1敗[1R 4分57秒 右アッパー]×マックス・リアリ(香港)挑戦者・5勝3敗1分※ドルリッチが王座防衛  1R、サウスポー構えのドルリッチにオーソのリアリは右ローもドルリッチは懐が深い。リアリのダブルレッグを受け止め、離れるドルリッチ。リアリは右ハイ。かわすドルリッチに、リアリは左右で飛び込んで組もうとするが、剥がすドルリッチ。中間距離から右の跳び込みを当てるリアリ! インローも。ドルリッチはリアリの入りに左アッパーを突く。  詰めて右ローはリアリも、そこにカウンターの右でダウンを奪うドルリッチ! 立つリアリに跳びヒザ、さらに詰めて左から右アッパー! リアリがヒザから崩れ、レフェリーが間に入った。  ドルリッチは3月の猿飛流戦の2R TKO勝ちに続くフィニュシュで5連勝。UFCのスティーブ・エルセグに続いてUFC行きを希望した。 [nextpage] ▼ライト級 5分3×ウェズ・キャパー(豪州)5勝2敗[判定0-3] ※27-30×3〇デヴィッド・マルチネス(豪州)12勝6敗  1R、ともにオーソドックス構え。前に出て左ロー、右の後ろ廻し蹴りを見せるマルチネス。左右にサークリングのキャパーは左フック。追うマルチネスは金網に詰めてダブルレッグで持ち上げてテイクダウン!  立ち上がるキャパーにボディロックテイクダウンからハーフで上に。亀から立とうとするキャパーをがぶりからバック。正対際に肩固めも金網でスペースが足りない。自身のヒザを抱えて防いだキャパーは背中に乗ろうとするマルチネスを落として離れ際に左右を突く。  2R、詰めるマルチネス。左右にステップのキャパーはマルチネスの左ローにカウンターの左フック! ダウンしたマルチネスにパウンドすると立つマルチネスはダブルレッグテイクダウン。ハーフで背中を着かされたキャパー。回復するマルチネスは金網に押し込みながらパウンド。キャパーは蹴り上げから上体を金網に立てるが、再び横に寝かせたマルチネスはマウントを狙う。キャパーがハーフにからむとマルティネスはヒジ、鉄槌連打でホーン。  3R、中央を取るマルチネス。圧力をかけて右を振って左ヒジをヒット。組んでボディロックテイクダウン! パウンドで削ると背中を向けたキャパーのバックからパームトゥパームでリアネイキドチョーク。これは仰向けになって逃れたキャパー。シングルレッグから立ち上がるとマルチネスは詰めてクリンチボクシング。離れるキャパーだが、マルチネスは首相撲ヒザ。さらに追って左右。右を1発返したキャパーだが、マルチネスが左ミドルを当ててホーン。判定3-0でマルチネスが勝利した。 [nextpage] ▼ライト級 5分3R〇ジャック・ベッカー(豪州)12勝5敗[判定3-0] ※30-26×2, 30-27×松本光史(日本/M PLATIC)24勝14敗2分  1R、ともにオーソドックス構え。先に中央に出る松本は右カーフでベッカーを崩す。松本はさらに右カーフ。ベッカーは右前蹴り。その蹴り足を掴む松本。足を抜くベッカー。松本は左ジャブでけん制。  ベッカーは左ロー。松本は右カーフをヒット。ベッカーも右ローを返す。松本の前進にサウスポー構えになるベッカー。オーソに戻して左を突くベッカーに松本は右ストレート。しかしベッカーも右を返すと、左ハイ!  かろうじてブロックした松本だが、続く右カーフにバランスを崩す。立て直した松本。ベッカーはガード上に左ハイ。松本もジャブから打ち返しをかわして右を突く。右カーフを当てる松本に、右カーフを返すベッカー。左ジャブの松本は頭を下げてレベルチェンジを見せる。ホーン。  2R、左手で松本のヒザを触りに行くベッカー。サウスポー構えにスイッチから左ミドルをヒット! さらにジャブで前に。松本もワンツーで落ち返すと、左前手を突く。右ボディストレートは遠い松本は鼻血。左フックを被弾した松本。右のダブルで前に出ると左ジャブをこつこつ突く。  ベッカーのダブルレッグは切った松本は右ボディストレート。さらに左右フックをガード上から突く。ジャブの刺し合い。近づけば右アッパーも突く松本。  スイッチしての右ジャブ、オーソに戻しての右フックからのボディストレートと手数を止めず。ベッカーは右ローをヒット。松本の右ボディストレートの打ち終わりに右を返す。最後に松本に左右をかわして右を当ててホーン。一進一退の2R。  3R、右ボディキックの松本。ベッカーの右ハイをかわして左ジャブで前に。松本は左ジャブ、ベッカーは肩口に右ハイ。互いにジャブの刺し合い。ベッカーはジャブを当てると右カーフで松本のバランスを崩す。大きな右ハイはかわした松本だが、右カーフを被弾。ベッカーの右ローの打ち終わりに組もうとする松本だが、剥がすベッカー。クリンチも離れると、ベッカーは松本の右前蹴りを掴んで右ストレートをヒット!  一気に前に出るベッカーは頭を押えて跳びヒザ! 場内の大歓声のなか、金網づたいに回る松本をダブルレッグテイクダウンするベッカー! 松本に背中を着かせるとパウンドからマウントになってホーン。決定的な場面を作って判定へ。  判定は3-0(30-26×2, 30-27)でベッカーが勝利。PFL MENA参戦中のジョシュ・トーゴ戦のスプリット判定負けから再起を果たした。松本は3月31日の天弥戦の判定負けに続く2連敗となった。 [nextpage] ▼フェザー級 5分3R〇ケヴィン・コーファメル(豪州)2勝0敗[1R スタンディングギロチンチョーク]×ジェセフ・デイヴィス(豪州)1勝1敗 コーファメルのがぶりから立つデイヴィスに、コーファメルは頭を抱えてヒザ。スタンディングのギロチンチョークを極めた。 [nextpage] ▼ウェルター級 5分3R〇カーン・ディアタ(豪州)3勝3敗[1R TKO] ※パウンド×ホシ・フリードリッチ(豪州)6勝8敗 フリードリッチの前進の右をかわして下がりながらの左でダウンを奪うと中腰から足をさばいてパウンドアウト。
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