パラエストラ八王子で鈴木千裕、高木亮らと練習する徳留(前列右)(C)ゴング格闘技
2024年6月9日(日)『RIZIN.47』(代々木第一体育館)ライト級(5分3R)で、宇佐美正パトリック(Battle-Box)と対戦する徳留一樹(パラエストラ八王子)が3日、都内で公開練習を行った。
徳留は、UFCで1勝3敗後、PANCRASEで北岡悟にTKO勝ちでライト級王者に。ONEで2勝2敗後、2021年3月の『RIZIN.27』でRIZINデビュー。ホベルト・サトシ・ソウザに1R 三角絞めで一本負け。今回が3年3カ月ぶりの復帰戦となる。
その間、八王子市役所に勤める公務員となり、仕事と並行して練習も本格的に再開。PANCRASEフェザー級で活躍する同門の亀井晨佑、高木凌、そして出稽古の鈴木千裕がMMAの練習を行うパラエストラ八王子でともにトレーニングを積んで来た。サウスポー構えの強打と強い四つ組み、グラップリングの隠れた実力者でもある。今回はファイトマネーを受け取らないことで、試合出場の許可を得ている。
対する宇佐美は、極真空手&ボクシング高校6冠のバックボーンから、2021年9月の修斗でプロデビュー。ヨシ・イノウエ、野村駿太、菅原和政を相手に3連勝も、2022年年4月の『POUNDSTORM』で大尊伸光に判定負け。
再起戦そしてRIZIN初参戦となった22年10月大会で佐々木信治をTKOで下し、22年大晦日にベイノアにKO勝ちで2連勝。2023年4月にキム・ギョンピョに1R リアネイキドチョークによる一本負けで連勝ストップ。23年9月の『RIZIN.44』では、元K-1王者の安保瑠輝也とキックボクシングルールで対戦するも、二度のダウンを奪われ判定負けを喫している。
ボクシングエリートのストライカーの宇佐美に対し、ベテランの徳留は、いかにMMAで戦うか。
量から質の練習に
──サトシ戦から3年3カ月ぶりの復帰戦、その間、どのように過ごしてきましたか。
「ずっと試合には出たかったんですけど、3年前に八王子市役所勤めの公務員になって、自分ひとりじゃここまで来れなかったです。いろんな方に協力してもらって、この場所に戻ってくるまで3年かかりました」
──公務員となってからのRIZIN参戦で、職場の反応はいかがですか。
「職場からも『頑張れよ』と言ってもらえて、今回も八王子から40人近くの応援が来てくれるので、いい雰囲気のなかで試合に向かえます」
──仕事と練習の両立はいかがでしたか。
「前回の試合から、練習はしっかりしていたので自信はあります。今日もさっきまで仕事をしていて、午後をこの公開練習のために休みにしました。昔は量をやればいいという感じで、2部練習とか3部練習をやってたんですけど、いまは時間をしっかり決めて、できる範囲で何ができるかを考えながら練習するようになったんで、効率良く練習できて、しっかり追い込んでいます」
──量から質の練習になったと。今回の対戦相手の宇佐美選手の印象を。
「パトリックがプロデビューする前にGEN(スポーツアカデミー)で何回か練習したことがあって、彼は試合でも練習でも強いですが、どんな感じかはお互い分かっているのでやりやすい部分もあります。でもそこから3年ちょい経ったので、初めての相手と思って試合します」
──前回のRIZIN参戦で、RIZINリングにどんな印象を持っていますか。
「RIZINマットはすべり辛く踏み込みやすいので、自分にとっては戦いやすいですね」
──パラエストラ八王子での鈴木千裕選手との練習は?
「鈴木君とは土曜日のプロ練習でたまにタイミングが合うときに練習します。(鈴木vs.金原戦は)鈴木君の爆発力がすごくて、尊敬する五味(隆典)さんのような稲妻が走る試合でした。先輩の金原さんの試合も興奮する試合でした」
──この試合をきっかけにライト級戦線での目標は?
「次のことはほとんど考えてなくて、この試合が一番重要だと思ってるんで、いい勝ち方ができればいいなっていうのと、泥臭くても判定でもいいからしっかり勝ち残れるように頑張っていこうと思っています」