2019年9月1日(日)東京・新宿FACEで開催された『DEEP JEWELS 25』のメインイベントで、赤林檎(フリー)を2R4分4秒、腕十字固めで仕留めた杉山しずか(リバーサルジム新宿Me,We)が、試合を振り返った。
打撃を得意とする赤林檎からダウンを奪った左フック「3Rやり切るつもりで疲れる展開を考えていたんですが、1Rにパンチが効いたのが分かったので2Rは打撃で行きました。フェイントに引っかかったので(左フックが)当たりましたね」と、本当は3Rフルに戦うつもりだったという。2R序盤に、打撃を得意とする赤林檎からダウンを奪った左フックは1Rに打撃の手応えがあったから狙っていたと話した。
「固くなったけれどいい展開でした。どうにか一本で極めて勝ちたいのがあったので」と、2017年8月の空手こまち戦以来となる一本勝ちで終わらせたかったとする。「削ることができていたので、セコンドに“あと何分?”と聞いたら極める時間があったので極めに行きました」との余裕もあった。
一本を奪った後はすぐに赤林檎の腕を心配し、大喜びするわけではなかった。その理由は「一本を取るってこういう感じか、とは思ったんですが、10年以上やっていてまだキャリアの浅い彼女から取って喜んでいたら恥ずかしいじゃないですか」というもの。しかし「一本を取って喜べるのは久しぶりだったので嬉しかったです」とほほ笑む。
「本当はチョークで極めたかったんですよね。チョークで極めたらみんな喜んでくれるかなって思っていました。シングルレッグで左腕で極めたかったですね」と、夫でUFCファイターの中村K太郎の得意技で極めたかったという。
実際、チョークを極めかけたのだがフィニッシュまでは持っていけなかった。その理由は「左肩を試合4日前の練習中に亜脱臼してしまったんです。“終わった…”と思ったんですが、治療していただけて今日も痛み止めを飲んで試合をしました」と明かした。
佐伯繁DEEP代表が「今日はメインの一枚看板だった。この2年間でカード的には一番厳しかった」と試合後総括で言った通り、知名度が大きい選手は杉山だけの大会だった。それでも会場は超満員で熱気に溢れ、メインの杉山が背負う責任は大きかった。欠場するという選択肢はなかった。「そんな状態でも絶対に勝たないといけないのも大事ですからね」と杉山。
今後に関しては「この試合を大事にしていたので先のことは考えていません。10月22日もDEEP JEWELSがあるので、オファーがあったら出ます。ちょっと休みたいですが、早めに復帰したいですね」と、ベテランはやる気に満ちていた。<関連記事>杉山しずかが腕十字で熱戦を締めくくる、青野ひかるは古澤みゆきに圧勝杉山しずか計量パス「TKO勝ちか一本を狙います。そして、できると思っています」杉山しずか「最高の動きをする準備」で超人女子ボディにさらに磨き