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【RTU】透暉鷹がバンタムで唯一勝ち残り、小崎連がザウパースーからダウン奪うも判定負け、野瀬翔平はユ・スヨンに判定負け。フライ級ドンフンが前回準優勝ニウシュイエに競り勝つ、キ・ウォンビンが雑賀“ヤン坊”に殴り勝ち

2024/05/19 19:05
 2024年5月18日(土)および19日(日)、中国・上海のUFCパフォーマンス・インスティチュート(UFC PI)にて、前日の『ROAD TO UFC』シーズン3(エピソード1&2)に続き、2日目のエピソード3&4(U-NEXT配信)が開催された。 『ROAD TO UFC』はアジアの有望なMMA選手にUFCと契約するための道を切り開く、勝ち抜き方式のトーナメント戦として展開されており、4階級32名のMMAファイターが、5月の1回戦(2日間)から約9カ月をかけて決勝での優勝を目指して戦う。また、さらなる機会を提供する場として非トーナメント戦(ワンマッチ)も行われる。 【写真】PANCRASEライト級王者の雑賀がワンマッチで強豪キ・ウォンビンと対戦。(C)Zuffa LLC/UFC  今回の『ROAD TO UFC』シーズン3は、男子フライ級、バンタム級、フェザー級に加えて、初めて女子ストロー級のトーナメントが行われる。また非トーナメント戦4試合も組まれた。  日本からは18日の初日に、フェザー級の原口伸、安藤達也、河名マストが出場。原口と河名が準決勝進出。女子ストロー級の本野美樹は対戦相手のホアン・フェイル(中国)が116.7ポンド(52.93kg)で体重超過。試合は中止となり、本野が女子ストロー級トーナメントの準決勝に進出している。  また、2日目の19日にはバンタム級で野瀬翔平、小崎連、透暉鷹の3選手と、ワンマッチのライト級で雑賀“ヤン坊”達也が出場。透暉鷹のみが準決勝に勝ち上がっている。 FLYWEIGHT DongHun Choi (KR) vs Angad Bisht (IN) Kiru Singh Sahota (IN) vs Ruel Panales (PH) (bye) BANTAMWEIGHT SooYoung You (KR) vs Daermisi Zhawupasi (CN) Tokitaka Nakanishi (JP) vs Jieleyisi Baergeng (CN) FEATHERWEIGHT Shin Haraguchi (JP) vs Zhu Kangjie (CN) Masuto Kawana (JP) vs Xie Bin (CN) WOMEN'S STRAWWEIGHT Feng Xiaocan (CN) vs Miki Motono (JP) (bye) Dong Huaxiang (CN) vs Shi Ming (CN) 5.19 Road to UFC: Shanghai Episode 4 速報 2024年5月19日(日)日本時間21時開始(U-NEXT/UFC Fight Pass 配信) ▼第5試合 バンタム級 5分3R〇バーエゴン・ジェライスー(中国)Balgyn Jenisuly 17勝5敗 136lbs/61.69kg[2R 4分25秒 リアネイキドチョーク]×リー・ユンフェン(中国)Li Yunfeng 9勝5敗 136lbs/61.69kg※カンタラージ・アガーサ(インド) kantharaj agasa 12-3-0※一時、公式でアガーサへの変更が発表されたアガーサだが、当初のユンフェンのまま試合実施   バンタム級トーナメント一回戦。中国人ファイター対決。  中国のジェライスーは2023年もRoad to UFCに出場し、トーナメント一回戦で日本の上久保周哉と対戦。組みの強い上久保相手に簡単にはテイクダウンを許さず、ヒザで一瞬ダウンを奪う場面もあり、判定負けしたが、上久保を大いに苦しめた。その後はアブダビのUAE Warriorsや、カザフスタンのAlash Prideに出場して判定勝ちしている。バックボーンはフリースタイルレスリング。28歳で16勝5敗。  ユンフェンは25歳で9勝4敗。UFCバンタム級ランカーのソン・ヤドンらを排出した恩波ファイトクラブ出身。9勝のうち、2つのKO・5つの一本勝ちがある。  1R、オーソドックスのジェライスーに対し、サウスポーのユンフェン。ジェライスーがダブルレッグに入ったが、切ったユンフェン。ローを蹴るジェライスーに対し、左ストレートを入れるユンフェン。タックルフェイントを見せるジェライスーまたタックルで飛び込んだが、スプロールして切ったユンフェン。ジェライスーサウスポーにスイッチするとダブルレッグ。テイクダウン。下から足で三角を狙ったユンフェンだが、外したジェライスー。片足を超えてハーフで押さえ込んだ。ユンフェンの左脇に頭を差し込んで肩固めをセットしようとするジェライスーだが、残り時間わずかと見てパウンドに切り替えた。強烈な右のパウンドを打ち込み、ジェライスーが1Rを優勢なまま終えた。  2R。ジャブ、アッパーで出るユンフェン。圧を強めてきた。飛び膝を見せる。ジェライスータックル。テイクダウン成功。またハーフで枕を取って固める。ヒジ。体を起こしたジェライスー。足をサバいてパスすると背中を向けたユンフェンに両足をフックしてバックマウント。パウンドを入れるジェライスー。体を伸ばしてパウンドを入れる。ローリングしたユンフェンにジェライスーは四の字ロックに切り替える。ジェライスーリアネイキドチョーク!引手を掴んで防いでいたユンフェンだが、取り直すと完全に入り落ちた!  2R4分25秒、リアネイキドチョークでジェライスーが透暉鷹が待つ準決勝進出を決めた。 ジェライスー「いいパフォーマンスが出来て嬉しい。得意のリアネイキドチョークで勝てて良かった。作戦はたくさん動き回り、スタンスを変えてテイクダウンを奪うこと。みんなに感謝したい」 [nextpage] ▼第4試合 フライ級 5分3R〇キルー・シング・サホタ(インド)Kiru Singh Sahota 10-2 126lbs/57.15kg[判定2-1] ※29-28×2, 27-30×イン・シュアイ(中国)Shuai Yin 16-4 125.5lbs/56.93kg  フライ級トーナメント一回戦。  インド出身のサホタは、現在はイギリス在住。MMAプロデビュー後の戦績はすべてヨーロッパでのもので、ここまで10勝2敗の28歳。  中国のイン・シュアイは27歳で16勝4敗。戦績は中国国内のGlory of HeroesとJCK Fight Nightでのものがほとんど。16勝中、KOで4勝、サブミッションでの一本勝ちが7勝ある。  1R、長身のサホタ。しかしシュアイの左フックがヒットしフラッシュ気味にダウン。すぐに立ち上がり、詰めてきたシュアイに組み付いてケージに押し込む。背中でクラッチしてテイクダウンを狙うサホタだが、こらえるシュアイ。差し返してクラッチを切ったシュアイ。引き剥がした。パンチを打ち込むシュアイにサホタは肘を打ち込む。ケージを背負ったシュアイにパンチを打ち込むサホタだが、かいくぐってタックルに入ったシュアイがテイクダウン。ハーフからスイープを狙うサホタ。ガードに戻した。シュアイはケージにサホタの頭を押し付けるが、サホタは上半身を起こしてケージを使い立ち上がる。残り30秒。右のヒジを入れるシュアイ。サホタも飛び膝から首相撲に捕らえてヒジ。カーフを蹴るシュアイ。ホーン。  2R。サホタのカーフキックに右のカウンターを合わせたシュアイ。サホタはバックスピンキックから飛び膝を放つ。組み止めたシュアイがケージに押し込むが、サホタは背中でクラッチして入れ変えた。投げを狙うシュアイ。こらえるサホタだが、後ろに切り返してテイクダウンするシュアイ。しかしサホタは寝かされずにすぐにケージを使って立つ。サホタ首相撲からヒザ・ヒジを入れる。脇の差し合いからシュアイがダブルレッグでテイクダウン。しかしまたすぐにケージで立ち上がるサホタ。ケージに押し込んだサホタは腹にヒザを打ち込む。ヒジで飛び込むサホタにシュアイが組み付くが、サホタはまた入れ替えると腹にヒザを打ち込んでいく。離れ際にもヒジを入れたサホタ。2R終了。  1R、2Rともに判断が分かれてもおかしくない僅差のラウンド。  3R。ワンツーで出たサホタにシュアイがダブルレッグ。テイクダウンしたシュアイだが、サホタはすぐにケージを使って立つと、腹にヒザを入れ離れる。左ミドルを入れたサホタ。一瞬動きが止まったシュアイだがタックルで組み付く。サホタは腹にヒザを打ち込む。パンチを振るサホタにシュアイがまたタックルからテイクダウンを奪う。が、またすぐにケージを使って立ったサホタ。首相撲に捕らえるサホタ。しかしまたシュアイがタックルに入る。テイクダウンまで許すが、すぐに立つサホタ。立ち際に足をかけて倒すシュアイ。今度はサホタを寝かせたシュアイ。ハーフで固めて押さえ込む。サホタはガードに戻すと下からヒジを入れる。シュアイもパウンドを入れると足で離すサホタ。離れたところで起き上がりタックルに入ったがタイムアップ。  消耗戦の後だが、シュアイは3度バック宙を見せて余力をアピールする。  29-28サホタ、30-27シュアイ、29-28サホタ。スプリットでサホタ勝利。判定結果に驚いた表情を見せるシュアイだが、微妙な前半2Rの判断が分かれたか。 サホタ「グラウンドで漬けるだけでなく、効果的に攻撃できたのが評価されたんだと思う。いいパフォーマンスではなかった。個人的には最悪のパフォーマンスだった」 [nextpage] ▼第3試合 バンタム級 5分3R〇中西透暉鷹(日本)Tokitaka Nakanishi ※透暉鷹 12勝3敗 136lbs/61.69kg[判定3-0] ※30-27×2、29-27×キム・キュサン(韓国)Kyu Sung Kim 12勝6敗 135.5lbs/61.46kg  バンタム級トーナメント一回戦。  キュサンは2016年にHEATに参戦しており、フライ級王座決定戦で春日井たけしと対戦(1Rリアネイキドチョークで一本負け)。2020年にはONE Championshipで若松佑弥とも対戦している(1RKO負け)。直近の試合は昨年3月で、カザフスタンのNAIZA FCで3Rドクターストップ勝ち。31歳で12勝5敗。  透暉鷹こと中西透暉鷹は2022年にパンクラスでフェザー級暫定王座を獲得。Bellatorと契約したISAOの返上により正王者に昇格したが、階級をバンタムに落とすために王座返上。2023年12月に行われた河村康博との王座決定戦では、1R肩固めで勝利し、2階級制覇を達成した。27歳。  1R、両者オーソドックス。キュサンがカーフキックを蹴る。間合いが遠い。ジャブを見せた透暉鷹。さらにワンツーを出したが、まだクリーンヒットする距離に入れない。前蹴りからジャブを放つキュサン。飛び込んだ透暉鷹だがキュサンはバックステップ。キュサンのジャブ・カーフキックがヒット。ケージ際に詰めた透暉鷹だが、飛び込みをサークリングでかわしたキュサン。またカーフキックを蹴るキュサン。透暉鷹もカーフを返したが、キュサンがそこにパンチを合わせる。残り1分20秒で透暉鷹タックル。テイクダウン成功。ガードを取ったキュサン。立ち上がった透暉鷹を足で放したキュサンが立ち上がる。立ち際にまたタックルに入った透暉鷹。腕を一本差したキュサンだが、透暉鷹が首投げで投げた。押さえ込ませず立ったキュサン。ホーン。  初回にテイクダウンは取れた透暉鷹だが、グラウンドで攻めさせずに立ったキュサン。  2R。カーフを蹴るキュサン。透暉鷹飛び込んで左右のフック。インローを蹴るキュサン。透暉鷹またタックルへ。上半身を固めてパスガードを狙う。ハーフで押さえ込んだ。密着したまま右のパウンドを打ち込む透暉鷹。押さえ込んで鉄槌を入れる。キュサンがガードに戻そうとするが、インサイドからパウンドを入れた透暉鷹。ガードに戻されると立った透暉鷹。キュサンが立とうとした瞬間にまた上になり押さえ込むと、ハーフからパウンドを入れる。ホーン。  1Rは微妙だったが、2Rは確実に取った透暉鷹。  3R。バックブローを狙った透暉鷹だがバックを取られる。しかしキュサンはパンチを打つために放した。キュサンのパンチをかいくぐりタックルでテイクダウンした透暉鷹。四の字バックに。首を狙っていく透暉鷹。右でパンチを入れる。首に腕を回そうとするが、キュサンが腕を掴んでディフェンス。残り1分。キュサンが脱出できないまま時間が過ぎていく。バックキープし続ける透暉鷹。タイムアップ。  判定30-27×2、29-27の3-0で透暉鷹勝利。準決勝進出を決めた。 透暉鷹「全然自分が思ったとおりに行かなくて、すごい悔しいです。絶対に落とせないトーナメントで、負けられないというのが大きかったと思うんですけど、プロとして失格だと思うんで、2回戦は絶対にUFCに行けることを証明したいと思います」「バンタム級日本人が自分しかいなくなっちゃったんで、日本を背負って、PANCRASEの名に恥じないように、勝ち方だけで内容もしっかりできるように、出直してきます」 [nextpage] ▼第1試合 女子フライ級 5分3R ※ワンマッチ〇ヤン・チーフイ(中国)Qihui Yan 25勝4敗 125.5lbs/56.93kg[判定2-1] ※30-27×2, 28-29×リサ・キリアコウ(豪州)Lisa Kyriacou 7勝2敗 126lbs/57.15kg  女子フライ級ワンマッチ。  チーフイは2021年にコンテンダーシリーズに出場。UFC4連勝中で、現在女子フライ級12位のカリーニ・シウバと対戦し、2Rギロチンチョークで一本負けした。27歳で24勝4敗。24勝のうちKO勝ちが12回、一本勝ちが10回ある。  オーストラリアのキリアコウは30歳で7勝1敗。2021年のプロデビュー戦で判定負けしてから7連勝中。オーストラリアのHEX Fight Seriesで女子フライ級王座を獲得している。  1R、飛び込んでパンチを打ち込むチーフイに対し、リーチで勝るキリアコウは遠い間合いから左右のパンチを打ち込む。ワンツーからローを入れるキリアコウ。チーフイの右フックがヒット。左右のフックを振って出たが、バックステップでかわしたキリアコウ。ケージに詰まったキリアコウ。チーフイタックルに入りテイクダウン。一瞬立ったチーフイだが、再びキリアコウの上になると、片足を超えてハーフに。パスしてサイドに出た。うつ伏せになり立ったキリアコウにバックからパンチを入れたチーフイ。離れた。また詰めていくチーフイ。パンチを打ち込むキリアコウにチーフイがダブルレッグからテイクダウン。ハーフで上体を固めるチーフイ。残り数秒でうつ伏せになって立ったキリアコウ。ワンツーを打ち込んだところでホーン。  2R。キリアコウが距離をキープしながらパンチ・カーフを入れていくが、チーフイがパンチを振って出るとく認める。右脇を差してケージに押し込んだチーフイだが、自ら離れた。チーフイのワンツーがヒット。左右のフックを振り回すチーフイだが、これは空振り。また出てきたチーフイ。ケージに押し込む。右を入れて離れたキリアコウ。詰めてきたチーフイ。またケージを背負ったキリアコウにタックル。これは受け止めたキリアコウ。離れるチーフイ。遠い間合いから右ハイを入れたキリアコウ。距離を詰めたチーフイにパンチを入れたが、チーフイがタックルに入りテイクダウン。サイドで押さえ込んだ。残り時間がないため押さえ込みを続けるチーフイ。ホーン。  3R。詰めてくるチーフイにパンチを入れるキリアコウ。左ハイ。左右のパンチを振りながら出るキリアコウ。詰めるチーフイをパンチで止めようとしたキリアコウだが、チーフイがかいくぐってタックルに入りテイクダウン。サイドを取った。うつ伏せになり立とうとしたキリアコウのバックに回るチーフイ。しかし立ち上がって振りほどいたキリアコウ。離れる。詰めてきたチーフイに縦ヒジを当てたキリアコウ。チーフイの圧が弱まってきた。キリアコウがパンチを入れると組み付いてきたチーフイを切る。しかしまたチーフイがタックルへ。テイクダウンしてサイドを取る。残り1分。ガードに戻したキリアコウだが残り30秒。立ち上がったチーフイ。キリアコウの立ち際にタックルに入ったが切ったキリアコウ。残りわずかでパンチで出るキリアコウを、チーフイが最後にまたタックルからテイクダウン。タイムアップ。  30-27チーフイ、29-28キリアコウ、30-27チーフイ。スプリットでチーフイ勝利。チーフイにテイクダウンから先の攻めがなかったため判断が割れたが、終始組みでコントロールする場面をつくったチーフイが判定勝ち。  チーフイ「間違いなく勝ったと思った。テイクダウンもしたし、相手の打撃もまったくダメージはなかった。助けてくれたみなさんに感謝したい」 [nextpage] 【中止】第2試合 フライ級 5分3R松井斗輝(日本)Toki Matsui 6-1 ※132lbs/59.87kg ※松井が体重超過ルエル・パニャレス(フィリピン)Ruel Panales 5-1 [nextpage] 5.19 UFC: Shanghai Episode 3 2024年5月19日(日)日本時間19時開始(U-NEXT/UFC Fight Pass 配信) ▼第5試合 バンタム級 5分3R〇ダーエミィスウ・ザウパースー(中国)Daermisi Zhawupasi 9勝1敗 135.5lbs/61.46kg[判定3-0] ※29-28×3×小崎 連(日本)Ren Ozaki 6勝1敗2分 135.5lbs/61.46kg  バンタム級トーナメント一回戦。  中国のザウパースーは2年連続の出場。2023年は初戦でインドネシアのエペライム・ギンティンにリアネイキドチョークで一本勝ち。準決勝では韓国のイ・チャンホに対し、2Rまでタックルからテイクダウンを奪い攻勢だったが、3Rにスタミナ切れで失速し、マウントからのパウンドに動けず大逆転負けを喫している。  小崎は中村倫也や芦田崇宏、ボクシング世界王者の内山高志を排出した花咲徳栄高校に進学し、野球部に所属。チームは甲子園に出場したが、ベンチ入りを果たせず、甲子園の地を自ら踏むことは出来なかった。そのため、自分の力で成り上がれる何かをやりたいと思い、MMAを始める。DEEPフューチャーキングトーナメント2021で優勝。プロデビュー後はKROSS×OVERとDEEPで8戦して6勝0敗2分と負け無し。3月の前戦では、DEEPでベテランの力也に1RKO勝ちしている。22歳。  1R、両者オーソドックス。開始直後に右をヒットさせた小崎。また飛び込むと左から右がまたヒット。また飛び込んだ小崎。左がヒット。ザウパースー今度はタックルに。ボディロックから投げを狙う。小崎は右腕で小手に巻いてこらえるが、ザウパースーがまた投げを狙うとスタンドバックの体勢に。なおもテイクダウンを狙うザウパースーだが放してパンチを入れた。右がヒットしぐらついたザウパースー。小崎がさらに右を打ち込むとダウン気味に手をついた。立ったザウパースー。ザウパースーのハイキックに左右のフックを返した。残りわずかでパンチを振ってきたザウパースーだが空振り。ホーン。  1Rはダウンを奪った小崎がペースを握る。  2R。小崎がパンチを打ち込んだタイミングでタックルに入ったザウパースー。尻餅をついた小崎だが、すぐにケージに移動して立ち上がる。ザウパースースタンドバックからなおもテイクダウンを狙う。倒して両足をフックしたザウパースーだが、小崎が立ち上がるとフックを解除して降りた。離れる小崎。ザウパースーがまたタックルに。ケージに押し込まれた小崎が片膝を着く。立ったところでテイクダウンしたザウパースー。両足フックしてバックマウントからチョーク!小崎首に回された腕を下から押して耐える。ザウパースーが腕を入れ替えてまたチョーク。パームトゥパームで絞めるが解除した小崎。反転して立った。右フックを入れる小崎だが、ザウパースーまたタックルに。切った小崎。しかしまたタックルに入りテイクダウン。ケージを背にして座った体勢で2R終了のホーン。  おそらく1Rずつ取り合っての3R目。ステップする小崎にザウパースーがダブルレッグ。テイクダウン。立ち上がる小崎だが、ザウパースーはボディロックからなおもテイクダウンを狙う。投げて倒したザウパースー。押さえ込まれた小崎だが、ケージを蹴って逃れようとする。しかしザウパースーが上をキープし、小崎のガードに。毛字を使って立った小崎だが、またスタンドバック。前転してスクランブルで脱出を試みる小崎だが、ザウパースーは離れない。立ち上がるとまたスタンドバック。クラッチを切って離れようとする小崎だが、ザウパースー放さずバックにつき続ける。残りわずかで足をフックしパウンドを入れたザウパースー。タイムアップ。  判定は3者29-28でザウパースーが勝利。1Rにダウンを奪いチャンスを掴んだ小崎だったが、2R以降はザウパースーがしつこく組み続けて逃さなかった。  試合後、ザウパースーは息を切らせながら「1Rは3度ダウンして回復しきれなかったが、体力が戻ってからはグラップリングで挽回できた。フィアンセにも感謝したい」と語った。逆転負けを喫した小崎だが、大きなインパクトを残しての1回戦敗退だった。 [nextpage] ▼第4試合 フライ級 5分3R×ジョン・アルマンサ(フィリピン)John Dave Almanza 6勝1敗 126lbs/57.15kg[1R 3分39秒 TKO]〇アンガド・ビシュト(インド)Angad Bisht 10勝3敗 125lbs/56.70kg  フライ級トーナメント一回戦。  フィリピンのアルマンサはまだ20歳。2019年に15歳でプロデビューすると、ここまでフィリピンの国内大会で6戦全勝(1KO・4一本勝ち)。相手もすべて同じフィリピン人で、初の国際戦となる。  インドのビシュトは28歳で9勝2敗。中東のBRAVE CFのインド大会や、インド・UAEで開催されたMatrix Fight Nightでキャリアを重ねてきた。直近では3試合連続でリアネイキドチョークで一本勝ちしている。  1R、前蹴りを放つアルマンサ。右のパンチで飛び込んだ。ビシュトはまだ様子見。アルマンサが出たところに右をクリーンヒットさせると、アルマンサ後退。ケージを背負う。パンチを入れたビシュト。タックルへ。テイクダウン。すぐにハーフにしたビシュト。パウンド。アルマンサの腕を膝でつぶしたハーフの体勢。アルマンサガードに戻そうとするが、膝を割ってハーフにしたビシュト。パスしてサイド。クルスフィックスからパウンド。亀になったアルマンサになおもパウンド。打たれたままのアルマンサを見てレフェリーストップ。 一方的だったが、アルマンサの実力が不明のため、ビシュトも実力の底がわからず。 [nextpage] ▼第3試合 バンタム級 5分3R〇ユ・スヨン(韓国)Soo Young Yoo 12勝3敗 135.5lbs/61.46kg[判定3-0] ※30-27×2, 29-28×野瀬翔平(日本)Shohei Nose 12勝5敗2分 135.5lbs/61.46kg  バンタム級トーナメント一回戦。  スヨンは韓国のBLACK COMBATバンタム級王者として、2023年9月に後楽園ホールで行われたDEEPとの対抗戦でDEEP王者の石司晃一 と対戦。シングルレッグからテイクダウンを奪ったスヨンが、最後はバックマウントからパウンドを打ち込んで1RKO勝ち。両団体のベルトがかかったダブルタイトルマッチだったため、DEEPバンタム級のタイトルも獲得した。12月にはもう1つ保持していたカザフスタンのNAIZA FCのタイトル防衛に失敗、2024年1月のBLACK COMBATバンタム級の防衛戦でも、キム・ミンウにローブローを入れてしまいノーコンテストに。4月にRoad to UFC出場が決まったことで、DEEP王座を返上している。  野瀬はRoad to UFC唯一の3年連続トーナメント出場。2022年は初戦で元UFCファイターのウリジ・ブレンに負傷TKO勝ちしたが、準決勝では優勝した中村倫也に1RKO負け。2023年は初戦で決勝進出したシャオ・ロンに僅差の判定負け。12月の『TORAO 30』で神田T800周一に勝利すると、2024年2月には初参戦となった『RIZIN LANDMARK 8 in SAGA』で瀧澤謙太を2Rパウンドアウトしている。  1R、先に左ハイを打って上体を上げさせて金網に詰めて組んだ野瀬。スヨンの払い腰を切り返してバックに回るが、足はかけられず。前に落としたスヨンが逆にバックを奪い、4の字ロックに。中腰まで立てて崩す野瀬に、いったん足を外して前転して引き込み、再び両足を巻くスヨン。正対を狙う野瀬にさせずに4の字ロック。背後から細かいパンチ。  腰をずらして正対する野瀬がトップを奪いに行くが、スヨンは足をフックガードから跳ね上げ、レッスルアップで首を外に出して上を取る。  2R、サウスポー構えの野瀬はジャブから右カーフ、後ろ廻し蹴りもまだ遠い。じりじり圧力をかける野瀬にスヨンはシングルレッグへ。そこにギロチンチョークを合わせに行く野瀬。後方に回して再び作り直すが、首を抜いたスヨンが上に。ハーフからレッグドラッグでしっかり野瀬を押さえて、野瀬の正対際に両足を束ねる。足を抜く野瀬の前転についていくスヨン。  中腰まで立つ野瀬を転がし、上になるが、野瀬は下からシングルレッグでスクランブル! 左腕をオモプラッタに極めながら、左足をアンクルロックで絞る。  3R、詰めて組んで右で差して押し込む野瀬。左小手のスヨンは金網に半身に。そこに左ヒザを突く野瀬だが、ローブローに。中断後、再開。左ストレート、前蹴りで詰める野瀬は金網を背にさせてダブルレッグを尻下でlクラッチして中央まで運んでスラム! すぐに立つスヨンのその際に左ストレートも打つが、野瀬は前進してシングルレッグへ。アームロック狙いのスヨンはスタンドでストレートアームバー狙いも抜いた野瀬。  組んで引き込み気味に下になるのと同時に押し倒すスヨン。トップでハーフガードのままの野瀬はバギーチョークも狙うが、足を解き、下に。ホーン。  判定は3-0(30-27×2, 29-28)でスクランブルの際を制したスヨンが勝利。野瀬は1回戦敗退でまたもUFCとの契約を勝ち獲ることができず。スヨンは、グラウンド・組みの動きで少しずつだが確実に上を行った。3Rは逃げ切りながら、最後の2分でしっかりポイントを取りに行くクレバーな戦いぶりも見せて完勝。 [nextpage] ◆フライ級(56.7kg以下) ▼第2試合 フライ級 5分3R×ジー・ニウシュイエ(中国)Jiniushiyue 13勝4敗 126lbs/57.15kg[判定1-2] ※28-29×2, 29-28〇チェ・ドンフン(韓国)Dong Hoon Choi 7勝0敗 126lbs/57.15kg  1R、両者サウスポー。ローで牽制し合う。スイッチしたドンフン。ニウシュイエが詰めるとバックステップで距離を外すドンフン。インロー。飛び込んでワンツーからボディまで入れたドンフン。まだ大きな展開がないまま残り1分。バックキックをボディに入れたニウシュイエ。タックルで飛び込んだ。バックに回ったが、ケージで向き直ったドンフンが四つでクラッチ。そのままケージに押し込みつつ肩パンチを入れる。ホーン。  ややニウシュイエのラウンド。  2R。まあオーソで構えるドンフン。詰めて首相撲から膝を入れる。スイッチを繰り返すドンフン。詰めてきた。インローにパンチを合わせるニウシュイエ。前蹴り。飛び込んできたニウシュイエに右フックを合わせるドンフン。右ストレート。ニウシュイエワンツー。蹴り足をキャッチして倒したドンフン。立ち際にパンチを入れた。さらにハイ。その足をキャッチして逆にニウシュイエがテイクダウンすると、ドンフンの立ち際に蹴りを入れる。グラウンド状態だったが頭部にはヒットせず空振り。ドンフンの右フックがヒット。ニウシュイエは右ボディ。ワンツーで飛び込んだニウシュイエを組み止めたドンフン。ニウシュイエが反り投げを狙ったが潰して上を取るドンフン。ハーフからがぶりになるが、また寝かせるドンフン。バックマウントから反転しようとするニウシュイエにマウント。ハーフにしたニウシュイエ。ドンフン押さえ込んだまま肩パンチ。ホーン。  2Rドンフン。  3R。組んだドンフン。四つでケージに押し込むが、ニウシュイエが差し返して離れる。カーフキック。右ボディ。ワンツー。右フックで飛び込んだ。また右ボディを入れるニウシュイエ。ジャブ。手数を増やしてきた。右ハイからパンチで出たが、ニウシュイエのパンチでスリップ気味に倒れる。すぐに立った。蹴り合い。間合いが近くなった。ミドルを入れたドンフン。ニウシュイエミドル。ドンフンもパンチを返す。詰めたニウシュイエ。ドンフン距離を取るが逃げ切り狙いか?ニウシュイエのパンチは距離を取り空振らせる。タイムアップ。3R次第。  29-28ニウシュイエ、29-28ドンフン、29-28ドンフン。スプリットでドンフン勝利。 [nextpage] ▼第1試合 ライト級 5分3R ※ワンマッチ〇キ・ウォンビン(韓国)Won Bin Ki 18勝9敗 155.5lbs/70.53kg[2R 0分51秒 TKO]×雑賀“ヤン坊”達也(日本)Tatsuya Saika 11勝5敗 155.5lbs/70.53kg  ライト級ワンマッチ。  2024年はライト級トーナメントの実施がないRoad to UFCだが、ウォンビンは2022年・2023年のトーナメントに続き、非トーナメント戦のワンマッチで3年連続の出場。2022年は鹿志村仁之助にパウンドで勝利したが、インドネシアのジャカ・サラギにKO負けで準決勝敗退。昨年はバテボラティ・バハテボラ相手に優勢に試合を進めていたものの、後頭部への打撃で反則負けとなり、初戦敗退した。  ヤン坊は2024年3月にアキラの持つパンクラスライト級王座に挑戦すると、右ハイでKOし王座を獲得。11勝中10勝がKOというストライカー。UFCとの契約で重要視されると言われるフィニッシュ率の高さを持っている。  1R、ともにオーソドックス構え。左前手を当てあって、雑賀は軽く左インロー。キ・ウォンビンは右カーフ。その2発目に右を合わせて前に出る雑賀。さらワンツー! 左フック、右でキ・ウォンビンをグラつかせると、キ・ウォンビンは左で差して押し込み、内股で投げる。雑賀は右で小手に巻き、すぐに立つ。  四つからテイクダウンはキ・ウォンビン。雑賀は尻を着いて金網まで這って上体を立てて、右小手で立ち上がり。  左で差し返した雑賀は前に崩すも、立つキ・ウォンビン。ダメージがあるキ・ウォンビンだが、雑賀も疲弊している。雑賀の右に右を返すキ・ウォンビン。雑賀の腕が下がり、ハンドスピードが落ちる。雑賀はケージ背に右アッパー、連打を浴びてフラフラになるがホーン。  2R、右の飛びこみはキ・ウォンビン。下がる雑賀に右アッパー、クリンチする雑賀にダーティーボクシングも突き、突き放してのラッシュ! 雑賀も打ち返すが、金網背に棒立ちとなり、レフェリーが間に入った。1Rでスタミナを使い果たしてしまった雑賀は逆転KO負け。  乱打戦を制したキ・ウォンビンは「カウンターを狙っていた。まだUFCへの夢を追い続けたい」と語った。
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