(左から)石田、迅、宮田充Krushプロデューサー、稲垣、高橋
2024年6月23日(日)東京・後楽園ホール『Krush.162』の対戦カード発表会見が、5月10日(金)都内にて行われた。
今大会では3月に開幕した「初代Krushミドル級王座決定トーナメント」の決勝戦、神保克哉(K-1ジム目黒TEAM TIGER)vs.ブハリ亜輝留(WSRフェアテックス幕張)がメインイベントで行われることが決まっているが、新たに「第9代Krushフェザー級王座決定トーナメント」が開幕。
Krushフェザー級王座は2013年5月に武尊と寺戸伸近が初代王座決定戦を行い、武尊が初代王者となった。今回は第9代の王者を決めるトーナメントで、決勝戦は9月28日に行われる。
トーナメントは4選手で争われ、準決勝の組み合わせは石田龍大(POWER OF DREAM)vs.“狂拳”迅(WIZARDキックボクシングジム)、稲垣澪(K-1ジム大宮チームレオン)vs.橋本雷汰(ALONZA ABLAZE)となった。
石田は2020年2月にKrushでプロデビュー。2戦目で髙橋直輝に判定で敗れたが、以後は連勝で7勝(3KO)1敗の戦績を誇る。前戦は2024年2月に竹内将生を右アッパーでKOした。
迅は“強拳”のリングネームを武内裕二から受け継ぎ、2020年1月にKrushでプロデビュー。2023年11月に豊田優輝、2024年3月に勝輝に連続KO勝ち中で戦績は5勝(3KO) 2敗。
稲垣は極真館空手出身でジュニア時代から数々の入賞歴を持ち、15歳で全日本ウェイト制大会-60kg優勝。キックボクシングではABEMAの『格闘代理戦争』に出場して名を上げ、2020年4月にプロデビュー。KHAOS、K-1、Krushで3連勝するとBigbangに出場して2連勝で2021年11月にBigbangフェザー級王座を奪取した。しかし、2022年5月に寺田匠との無敗対決に敗れ初黒星。8月に岡嶋形徒をKOして再起を飾ったのも束の間、12月に森坂陸に判定負け。しかし、2023年6月はMOMOTARO、さらに10月には第5代フェザー級王者である新美貴士から勝利を奪ってみせた。戦績は8勝(4KO)2敗。
橋本はK-1甲子園2022 -60kg王者で、2023年10月にYU-KI、2024年1月に水津空良に連続KO勝ち中。戦績は6勝(3KO) 無敗2分。今回より卜部功也率いるALONZA ABLAZE所属となった。
無敗のままトーナメントに臨む橋本は「上京してジムを変えての一発目。僕がデビューした時からすでにトップで戦ってた稲垣選手を絶対に乗り越えて王者になります。ぶっ倒します」と元気にアピール。対する稲垣は「待ちに待ったトーナメントに選んでもらえた。素晴らしい試合、いいKOで決勝へ進みます」とKO宣言。
迅は「僕は16歳でプロデビューしてここまで4年間、死ぬほど苦しい時間を過ごしてきました。でも、これを獲れば全て報われると思うので、死ぬ気で獲りに行きます」との決意を語り、石田は「やっとチャンスが巡ってきたので、まずは狂拳くんに勝ってしっかり決勝につなげたいと思います」とコメントした。
対戦相手の印象を聞かれると、橋本は「僕、絶対に勝てる自信あります。強いのは分かっていますが絶対に勝てるので。強いなって感じです」、稲垣は「ロングが上手い選手で速い回転が自分の中では警戒する点だなってところです」、迅は「強いと思います。でも王者になるには相手は関係ない。強いヤツが王者になるので」、石田は「若くて勢いがあってとても上手い選手」と、それぞれ評した。
トーナメントを制すために一番必要なものは何かとの質問には、橋本は「気持ち」、稲垣は「4選手みんな素晴らしい選手だと思います。技術的なものも含めて誰が一番ベルトが欲しいかというところ」、迅は「何か分からないけれど、とりあえず俺が獲ります」、石田「気持ち」と答える。
目の前に置かれたベルトへの想いを聞かれると、橋本は「僕が獲って当たり前のベルトだと思うので、このベルトは通過点です」と自信満々。稲垣も「弟がスーパー・ライト級を獲っているので兄弟で獲りたいのもある。格闘家として最初の目標にしていましたし、しっかり獲ってK-1の方に進んで行きたい」と、Krush王者からK-1へ進んで行きたいとした。
迅は「想いはない。ただ獲るっす」とベルトが欲しいとし、石田は「(江川)優生くんが巻いたベルトなので受け継いでいきたいのと、ここで獲るのと獲らないのではこの先が変わって来るので獲りたい」と同門の江川が巻いたベルトを自分も巻きたいと話す。
決勝戦の相手予想は、橋本が「予想は石田さんかな。お互いサウスポーで、石田さんも今凄く勢いがあって。パワーオブドリームで双子の兄の楓汰がお世話になっているので楓汰の先輩を倒します」と石田を予想。稲垣は「次の橋本選手しか映像を見てないので…」と悩んだ末に「狂拳選手」と迅を予想した。
その迅は「強い方」とし、石田は「どっちでもいいですが、もし橋本が上がって来ることがあれば同門対決になってしまう」と言って、橋本が「それ楓汰です」と突っ込むツインズお約束のネタに。
では、自分の最強の武器は何かとの問いには、橋本は「一番は気持ちですが、僕が一番若くて負けたことがないので、負ける気がしないので勝てると思います」、稲垣は「リーチとパワー」、迅は「乗り越えてきた試練の数」、石田は「練習量。今日も地獄の朝練をやってきました」と、それぞれ個性を出す。
最後に、橋本は「僕はまだ18歳で今年19歳、絶対に今年中に王者になってトップ選手になる」と目標を掲げ、稲垣は「6月は完璧な準備をして、あっと驚くKO勝ちをして決勝へ上がります」と再度のKO宣言。
迅は「初代狂拳も兄(斗麗)も獲れなかったベルトを僕が獲る。絶対に王者になります」と再び決意を語り、石田は「王者になる前から王者らしい試合をします」と言い放った。