（C）UAE Warriors
2024年5月18日（日本時間19日）、アブダビのADNECマリーナ・ホールで開催される『UAE Warriors 50』にて、藤田大和（リバーサルジム新宿Me,We）が、イアゴ・ヒベイロ（ブラジル）と「UAEWフライ級王座決定戦」5分5R に臨む。
▼UAEW世界フライ級王座決定戦 5分5R
藤田大和（日本／リバーサルジム新宿Me,We）11勝4敗
イアゴ・ヒベイロ（ブラジル／Astra Fight Team）12勝3敗
（C）UAE Warriors
前日17日（同18日）の『UAE Warriors 49: Arabia vs. Africa』に続く、2日連続の大会の3大王座戦のひとつ。50回の記念大会で藤田は、新設される世界フライ級王座をヒベイロと争う。
藤田は、元アマチュアボクシング5冠王で極真空手もバックボーンに持つ。2017年10月のRIZINでの那須川天心戦でプロMMAデビュー。2021年2月にDEEP暫定王座を獲得すると、同年9月に伊藤裕樹との再戦を判定勝ちで、初防衛に成功。
2022年5月のDEEPフライ級王座統一戦で、正規王者の神龍誠に敗れるも、続く7月のRIZIN沖縄大会で曹竜也に判定勝ちで再起を遂げると、2023年8月の『UAE Warriors 44』で、海外プロモーションに参戦。
初戦で4連勝中だったフカベク・ヨクボフ（ウズベキスタン）に2R ギロチンチョークで一本勝ちを収めた。2度目のUAEW出場となる10月大会では、MMA11勝1敗1分の強豪サンスハル・アディロフ（カザフスタン）と対戦。初戦同様に1R、連続ギロチンチョークを極めて、2連勝を飾っている。
今回の対戦相手のイアゴ・ヒベイロは、MMA12勝（5KO）3敗。オーソドックス構えから思い切りのいい打撃で打ち合いにも応じ、圧力をかけてテイクダウンに入るなど、打撃も組みも自ら動くアグレッシブファイターだ。
オーソ同士、藤田の上下の蹴りも混ぜたスピーディな打撃で先手を取り、相手の組みにまたも藤田はギロチンチョークを極めるか。
ギロチンは練習仲間たちの対応が進んでいくから、極めも進化している
試合前、最後のスパーリングを終えた藤田は、「試合があること自体は1カ月ちょっと前から聞いていたので、スタミナ面もしっかり準備してきました。今日（8日）が最後のスパーリングだったのですが、最後に倉本（一真）さんが合流し、それまでは（山北）渓人とかなりやり込みました。打撃はもちろん、5Rの王座戦に向け、今回は組みのスタミナの自信もつきました」と、5Rのタイトルマッチに向けた準備は万全とした。
「日本での神龍誠戦（統一王座戦）から2年。海外に出て、今回『UAEアラビア』でも『UAEアフリカ』でもなく『UAE世界タイトル』として、フライ級の王座に挑戦できるので、しっかりと形に残したいと思います」という藤田。
対戦相手のヒベイロのスタンドについては、「大きなパンチを振り回す1発もあれば、直近の試合（ジョアオ・カリバーリョ戦）では丁寧なジャブ、ストレート、ローキックなども突いて組んでいる。もちろん自分は打ち合うのはウェルカムです。オーソ同士でカーフも蹴れますし、バリエーションは日に日に増えている」と、打撃で遅れを取ることはないとした。
一方でヒベイロは、5つの判定をモノにしていることからも分かる通り、最後にテイクダウンで上を取るなど、競り合いを制してきた。
「組みに費やす時間が長いので、パワーはあるだろうなと感じます。早めに対処しつつも、その組みのスタミナでも負けません」と、藤田は組みでも自信を見せる。
UAEW公式SNSが「フジタのギロチンには要注意」と記すほど、藤田のギロチンチョークはインパクトを残し、警戒もされている。しかし、藤田は「ギロチンは、練習仲間たちも対応が進んでいるので、そこを僕も力で極めるのではなく、いろいろポジションを切り替えて、あらゆるポジションで行けるように、成長しています」と、ギロチン自体の極めの進化と、それを軸にした動きにも注目だとした。
「打撃でも良し、組んでも良し、3連続ギロチンも楽しみにしておいてください」という藤田は、砂漠の国の王となるか。
前回、10月の試合では、実弟の藤田健児（帝拳）が、プロボクシング東洋太平洋同級8位のジョー・サンティシマ（フィリピン）に判定3-0で勝利し、プロ戦績を5戦5勝（3KO）とした5日後、大和も強豪相手に勝利した。
「前回も健児と試合が近くて2人とも勝ったので、今回も2人でベルトを獲りたいです（※健児が6月1日にWBOアジアパシフィック フェザー級タイトルマッチで王座防衛戦）」──今度は兄が先に、世界への階段を昇る。
