厳しい批判にさらされたベイノアvs.井上の一戦
2024年4月29日(月・祝)東京・有明アリーナ『RIZIN.46』の主要試合について、斎藤裕(パラエストラ小岩)が自身のYouTubeチャンネルにて感想を語った。
【写真】ベイノアvs.井上について語る斎藤(C)斎藤裕
斎藤が「触れるかどうか迷っていた話しづらくなってしまったんですけれど」と切り出したのは、今大会で試合後話題となった第5試合のRIZINライト級(71.0kg)5分3Rで行われた“ブラックパンサー”ベイノア(極真会館)vs.井上雄策(リバーサルジム川口リディプス/MAJESTIC)について。
「ベイノアさんは動画で推していたので勝って欲しいなって思ってやっていたけれど、多分お互い不完全燃焼じゃないかなっていうのもありながらベイノアが勝ったので。勝って反省できるのが選手としては一番いいんじゃないのかなと。負けてしまったらそんなことも言えないじゃないですか。でもRIZINのお客さんたちはRIZINの今までの歴史の中で物凄い名勝負を見てきているので、なかなか唸らせるまでにはいかなかったのかなっていう風には思いますね」と、RIZINへの観客の期待値が高かったからこそ観客を満足させる試合が出来なかったとする。
「だからあまりベイノアさんをいじめないで欲しいなって思って。ネットとかで凄い書かれるかもしれないじゃないですか」とベイノアを擁護し、「手が合わなかったって感じかな。試合を見た感じは。井上選手はもっとテイクダウンに行くのかなと思っていたんですけれど、意外とお互いアウトボクシングで触れては離れて、触れては離れてでなかなか展開が続くなかったのが残念だったんですけれど、手が合わなかったという印象でしたね。お互い決定打まで行けず、というような」と、手が合わなかった=噛み合わないマッチメイクだったという印象を受けたという。
勝敗についても「自分が見ている分にはヒット数、ポイント数でベイノアかなと思いましたけれど、見方によってはいろいろな見方がありますよね。前に出ていたのは井上選手じゃないかとか。いろいろな物言いがつくような試合内容だったのかなって感じですね」と、自身はベイノアの勝利で納得だが、見方によっては井上勝利と見る人もいるだろうと微妙な差だったと評する。
そのうえで「あまりベイノアさん、へこまずにネクストチャンスで。格闘技って1試合で全部変えられるので。汚名返上するには試合でインパクトで上回るしかないと思うので。勝ったので祝勝会をやってあげたいんですけれど、多分励ます会になると思うので、早々にいろいろ組んで『どうだった?』と話を聞きに行きたいと思います」と、ベイノアにエールを送った。
また、両者の「負けたくない」との気持ちが全面に出てしまった試合であることには「気持ちは痛いほど分かるんですけれどね。難しい、本当に。やっぱり相手あってだし、お互いに負けたくない、でも勝つためにアクションを起こさないといけないというこのジレンマね。僕も選手をやっているから痛いほど分かります」と、選手の立場としては2人の気持ちわかるとした。
続けて「ただ、リスクを背負わないとお客さんを満足させられないのも事実だし。こういう試合を経験してまたプロフェッショナルとして登って行くんじゃないのかなって思うので。ベイノアを励ます会をやります。だからあまり辛辣なコメントは…ベイノアさん一応勝ったのでほどほどにしてあげて欲しいなと思いますね。お願いします。そしてベイノア、おめでとう。勝利は素直に喜んでいいと思います。これは怨みっこなしなので」と、ベイノアの勝利を称えると共にこの経験がプロファイターとしての成長につながるのではないか、と語った。