キックボクシング
インタビュー

【RISE】漢気トーナメントに参戦の勝次「作戦は楽勝に圧倒して1ラウンドKOです」「試合なので友情は関係ない」

2024/04/19 17:04
【RISE】漢気トーナメントに参戦の勝次「作戦は楽勝に圧倒して1ラウンドKOです」「試合なので友情は関係ない」

80戦近いキャリアを持つベテランの勝次’(C)RISE

 2024年4月21日(日)東京・後楽園ホール『RISE 177』は、当初メインイベントで決定していたRISEウェルター級タイトルマッチが挑戦者の怪我で消滅。このメインイベント消滅の危機に「4人の勇者が名乗りをあげた」(伊藤隆RISE代表)ことによりスーパーフェザー級の『漢気トーナメント』が開催されることとなった。

 勝次は2003年にプロデビューし、2015年にキャリア12年目にして新日本キックボクシング協会の日本ライト級王座に就いた。2017年にKNOCK OUT初代ライト級トーナメントへ参戦すると、いずれも倒し倒されの大激闘を演じて一気に名を挙げ、決勝では森井洋介に敗れるも大きなインパクトを残した。2019年10月には悲願であったWKBA世界王座をTKO勝ちで獲得。2023年7月の『NO KICK NO LIFE』にて大月晴明に5RでKO勝ちして健在ぶりを示し、10月には新日本キックラストマッチで岩橋伸太郎に判定勝ち。RISE初参戦となった12月の常陸飛雄馬戦ではKO負けを喫している。戦績は47勝(20KO)20敗10分。

そろそろ相手のことも研究して作戦を練っていかないと


――今回ワンマッチが1dayトーナメントに急遽変更となりました。この話を聞いた時はどんな心境でしたか?

「僕はチャンスだと思いました」

――参加しているメンバーの中でも、勝次選手はトーナメントの経験値がありますよね。

「その経験が僕にとって有利ですね」

――トーナメントでの勝次選手の強さが印象的ですが、ワンマッチの時とモチベーションに変化はありますか?

「トーナメントに変わって賞金も出るということでモチベーションはMAXです。ただ一つだけ、どの選手にも共通する問題点があって、ワンマッチの時にする練習の内容とトーナメントの時にする練習の内容って変わってくるので、その部分を考えても僕の方が経験値があるので有利かなと思っています」

――今の発言で練習内容が変わるという部分は他の選手にインタビューをさせていただいた中でも勝次選手が初めてでした。

「経験が豊富なので。(笑)」

――トーナメント名が「漢気トーナメント」となりましたが、勝次選手にとっての漢気はどんなイメージですか?

「昔ながらの武士道を通す男って感じですね。頼まれたらとりあえずやるし、強がるっていうことも含まれていますけどかっこいい漢っていう感じです」

――まさに今回のトーナメントに関してはそこを体現している様な感じですね。

「このトーナメントをやるかと聞かれた時に『やります』と即答で答えたんですけど、すぐ答えたという点でも漢気トーナメントですね」

――トーナメントに関してはKNOCK OUTのトーナメント以来になりますか?

「そうです」


――勝次選手といえば激闘というイメージも付いていますが、作戦として激闘にしているのか、それとも想定していない試合展開になっているのでしょうか?

「作戦は楽勝に圧倒して1ラウンドKOです」

――トーナメントについては目の前の1試合だけを見ているのか、それとも次をある程度想定した上での戦術や試合になりますか?

「1試合目を勝てる気でいたら絶対1試合目で躓いちゃうので、僕は1試合集中です」

――今回所属がTEPPEN GYMに変わって2試合目になりますが、新たな練習環境には慣れましたか?

「だいぶ慣れてきて、ジムの仲間ともお互いの良いところ悪いところを話したりしています」

――ベテランの勝次選手もTEPPEN GYMでは他の選手から刺激を受けたり新たな感覚が出てきたりしますか?

「今活躍している若手の選手が集まって、多い時だったら20人ぐらいで練習していたりもするんですけど、スピードが速い選手や今まで見た事ないようなテクニックを使う選手もいるので、日々勉強で良い刺激をもらいながら一緒に切磋琢磨できています」

――新たな環境に踏み入れた事が試合に影響してるんですね。

「自分ではこの選択が正しかったと思っているので、それを体現していかないとです」

――ちなみにワンキャッチ・ワンアタックというRISEルールに関しては、適応できてきていますか?

「この間の試合を踏まえて肘ありルールからRISEルールに転向した先輩たちに話を聞いていると、2、3試合は肘が出そうになるといってました。この前の試合もまるっきりそうなんですけど、至近距離で打ち合ってくるので、今肘だと思ってもダメなので。それはしょうがないですけどすぐなれると思います」

――実際にそういった感覚があるんですね。

「接近戦になった時はこのタイミングに肘が合うんじゃないかとか、そういった感覚ってどうしても染み付いちゃっているので、ならないだろうと思っていたのですがなっちゃいました」


――今回岩郷選手と対戦しますが、岩郷選手の試合というのは研究されてますか?

「最近やっと見ました」

――どんな印象を持ちましたか?

「いろんな技をやってくるし良い選手だなとは思います」

――相手の試合はあまり見ないほうですか?

「見ないといけないんですけど、よく作戦負けだねって言われます。相手に作戦を立てられて負けるパターンが多いので、そろそろ相手のことも研究して作戦を練っていかないと今の若い選手たちには勝てないと思っています」

――今回の反対のブロックには、髙橋亮vsパヌワットTGTがありますが、どちらが上がってくると予想していますか?

「パヌワット選手はTEPPEN GYMで一緒に練習しているので強さは分かっているのですが、髙橋選手がどれぐらい強いのか分からないですけど、パヌワット選手が勝つんじゃないかと予想しています」

――パヌワット選手が決勝戦に上がってきたとして、やりづらさはでてきそうですか?

「多少じゃないですかね。タイ人っていうのは子供の頃からみんな試合をしていて、友達と試合するって普通にやっているんですよ。試合になったらお互い様というか試合なので友情は関係ないです」

――キャリアもあるので関係なくいけるという事ですね。

「TEPPEN GYMでは決勝で戦おうと握手しました」

――優勝賞金として100万円が贈呈されることになりましたけれども、モチベーションは変わりますか?

「賞金を提示してくれるというのは本当にモチベーションになります。だから僕も色んな人に応援してもらっていますけど、勝ったらここの食事行こうなとか約束してくれるとモチベーションが簡単に上がるので、賞金というのは分かりやすくて良いですよね」

――最後にファンの皆様に向けてメッセージをお願いします。

「僕の中では激闘はしたくないですけど、もし激闘になっても僕の持ち味は見せられるので、ぜひこのトーナメントを最初から最後まで楽しみに観戦してください」

MAGAZINE

ゴング格闘技 NO.335
2024年11月22日発売
年末年始の主役たちを特集。UFC世界王座に挑む朝倉海、パントージャ独占インタビュー、大晦日・鈴木千裕vs.クレベル、井上直樹、久保優太。武尊、KANA。「武の世界」でプロハースカ、石井慧も
ブラジリアン柔術&総合格闘技専門店 ブルテリアブラジリアン柔術&総合格闘技専門店 ブルテリア

関連するイベント