ムエタイ
レポート

【ONE FF】K-1に来日したナックロップが鮮やかなKO勝ちで本戦契約を獲得、8戦無敗ワグホーンが大逆転TKOで初陣勝利を飾る、山岸和樹が大激闘も判定2-1の惜敗、谷津晴之が逆転KO勝ちで2連勝、KOKOZがリベンジを果たし白星デビュー

2024/06/14 22:06
ONE Friday Fights 67 試合リポート 2024年6月14日(金)タイ・ルンピニースタジアム※U-NEXTにてLIVE配信 ▼メインイベント フライ級ムエタイ 3分3R〇ナックロップ・フェアテックス(タイ)[1R 2分02秒 KO]※右縦ヒジ×タギール・カリロフ(ロシア)  ナックロップはK-1に来日経験があり、2022年9月に朝久裕貴と対戦してKO負け。タイのテレビマッチで活躍し、激しい試合をするムエタイ選手として知られている。2023年1月にONE初参戦、3連勝をナビル・アナンにストップされたが、その後は11月にデッドゥアンレックにTKO勝ち、12月にペットンローに判定勝ち、2024年4月には格上のムアンタイとパンチ&ヒジの大接戦の末に判定2-1で勝利。両者にボーナスが贈られる大激闘だった。  カリロフはタイでムエタイを学び、現在はエカテリンブルクのサミンプライ・ムエタイ・ジムで練習を積む。ONE初登場は2021年2月のロッタン戦で、対戦相手の欠場による1週間前オファーのスクランブル参戦だったが、ロッタンを相手にスプリット判定まで持ち込んでいる。その後はデニス・ピューリックに判定負け、チョーファーに初回TKO勝ち、ブラック・パンサーを初回KO。2023年7月にはスーパーレックと対戦してTKOで敗れるも、11月にはヨードレックペットにスプリット判定ながらも勝利を収めている。  1R、右ローの蹴り合いからスタート。カリロフが右ストレートを繰り出せば、ナックロップも同じ技を返す。組むとヒジを打ち合うが、首相撲のテクニックはナックロップの方が上。ヒザを突き刺す。  離れるとナックロップはジャブ、右ボディストレート。カリロフがジャブから右アッパーを打とうとしたところへカウンターの右縦ヒジを叩き込み、これが見事に決まる。カリロフは立ち上がることが出来ず、ナックロップの鮮やかなKO勝ちとなった。  これでONE5勝1敗をマークしたナックロップには、35万バーツのボーナスに加えて本戦契約も。「強い相手だったので勝ててプレッシャーから解放された。(本戦契約は)長年の夢でした。グローバルなステージで自分の技術を見せたい」とナックロップはガッツポーズした。 [nextpage] ▼第5試合 キャッチウェイト(63.5kg)ムエタイ 3分3R×コンクライ・ソー・ソンマイ(タイ)[3R 1分34秒 TKO]※3ノックダウン〇オーティス・ワグホーン(英国)  ワグホーンは22歳の新鋭で、WKO世界王座、ISKAインターナショナル王座、WBCナショナル王座などを保持し、7戦無敗の注目選手。 コンクライはONE Friday Fightsで2勝4敗の戦績を持つ。  1R、軽快なステップを踏むワグホーンはサウスポーのコンクライに対して、左側に入っていく。時折サウスポーにスイッチもするワグホーン。前に出てワンツーを狙ってくるコンクライに右ハイを見舞うワグホーン。右ストレートの強打を入れるが、すぐにコンクライが左フックを返してダウンを奪う。さらに打ち合いで右フックをヒットさせて2度目のダウンを追加するコンクライ。ワグホーンは右ミドルを蹴り、ステップを使ってコンクライのパンチをかわす。  2R、左ミドルを蹴るコンクライは左インローでワグホーンのバランスを崩す。ワグホーンは右ストレートで入り、ショートの右フック。コンクライは左ミドル、ワグホーンも右ハイを蹴る。組まれように下がりながら攻撃を出すワグホーンだが、コンクライの首相撲につかまってヒジをもらう。コンクライの左ミドル連発にスーパーマンパンチで対抗するコンクライ。しかし、コンクライが左ミドルを蹴ろうとしたところでワグホーンが右ストレートを直撃してダウンさせるが、これはスリップ判定に。  3R、右ストレートを伸ばしていくワグホーンにコンクライは左ミドル。ワグホーンが回転すると同時に前に出てバックスピンエルボーでコンクライをグラグラにさせ、追撃のパンチでダウンを奪う。コンクライはヒジやパンチで反撃するが、足元がフラつき続ける。ワグホーンに押されるようにして2度目のダウン。最後は右フック直撃でコンクライが倒れ、ワグホーンの大逆転KO勝ちとなった。 「小さいグローブで初めての試合だったので分からないことがあった。まだまだ勉強することがある」と勝利者インタビューに答えたワグホーンに35万バーツのボーナスが贈られた。 [nextpage] ▼ONEフライ級 MMA 5分3R〇小田魁斗(CARPE DIEM福岡)5勝1敗[判定3-0]×トラン・ゴック・ルオン(ベトナム)4勝1敗 [nextpage] ▼第4試合 キャッチウェイト(63.96kg)ムエタイ 3分3R〇モー・テート・アウン(ミャンマー)[判定2-1]×山岸和樹(PCK連闘会)  山岸はリングネームがTAaaaCHAN(たーちゃん)。聖域統一ライト級王座、聖域統一スーパーライト級王座、INNOVATIONフェザー級王座を獲得した三冠王で、東北を拠点として活動。2022年11月のKNOCK OUTではバズーカ巧樹に判定2-0で敗れるもバズーカを手こずらせ、2023年2月のシュートボクシングでも笠原友希を相手にバックハンドブローや右オーバーハンドで善戦した。2024年は2月にNJKFでライト級1位の岩橋伸太郎を3RにTKO、4月には聖域で元ラジャダムナン王者シンダムに勝利と連勝中。  対戦相手のアウンは3月の『ONE Friday Fights 57』で丸山智也(紀州のマルちゃん)とダウン応酬の激しい打ち合いを演じ、最後は3Rに右ストレートでKO勝ちしたラウェイ戦績32勝(26KO)1敗の選手。  1R、山岸は右カーフを蹴りながら前へ出る。アウンは左ボディストレートから右カーフ。アウンが頭から入ってくると山岸は右ヒジを振り下ろす。アウンの右カーフには左フックを合わせる。ここで山岸の右足首付近から出血が見られ、試合が一旦止まる。  再開後、山岸の左フックがクリーンヒット。アウンも左フック、左フックからの右フックで逆襲する。山岸は左ボディ、左ミドル。さらにヒジを見舞う。組みつくと首相撲で投げる山岸。アウンは山岸のパンチをかわしてジャブを打つ。  2R、山岸は右足を引きずるように前へ出る。右フック、左ヒザ、アウンにロープを背負わせるとヒジを見舞う山岸。アウンは右カーフ。山岸のワンツーにクリンチするアウン。山岸は首を抱え込んで顔面へのヒザ。アウンの右ローからの右ストレートにマットに膝を着く山岸だがすぐに立ち上がり、前へ出ていく。左右フックの連打、さらに右アッパーでアウンを圧倒する山岸。その連打が止むとアウンも右フック、右ボディで反撃。山岸の左フックでアウンのアゴが跳ね上がる。  3R、右ローを蹴るアウンは左右フックから右ローでクリンチ。前に出る山岸のボディへ左ストレート、右ストレート、さらに右ロー。アウンは右飛びヒザから着地すると左ハイキック。これに山岸がグラつく。それでも前に出る山岸がパンチを打つが、アウンにボディを打たれる。カウンターの右ミドルももらう山岸。最後まで倒しに行った山岸だが、このラウンドはアウンのヒットが目立った。  2-1のスプリットデシジョンで激闘を制したのはアウン。リング上でラウェイの踊りを披露した。 [nextpage] ▼第3試合 キャッチウェイト(52.62kg)ムエタイ 3分3R×グエン・バン・タイン(ベトナム)[1R 2分49秒 TKO]※左ボディ〇谷津晴之(新興ムエタイジム/NJKFフライ級1位)  谷津は2度目のONE出場。ONE Friday Fightsに参戦している大田拓真、大田一航の同門で戦績は9勝4敗5分。2人に続いて5月3日にONE Friday Fights初参戦を果たすと、アントン・サルチャク(ロシア)に右ミドルからのワンツーを主軸に終始自分のペースで戦い判定勝ちを収めている。  タインは身長165cmの31歳。今回がONE初参戦。ニックネームはなんと『ドラえもん』。  1R、サイドキックを放つタインに谷津は細かく連打して前へ出る。右ローを蹴って入り込むと連打を見舞う。コーナーを背にするタインに谷津は左ボディを交えたコンビネーション。左右の連打で手数で圧倒する。  しかし、前へ出ようとしたところに左ストレートのカウンターをもらってダウンを喫する。再び前へ出る谷津が右フックの2連打からの左三日月蹴りでダウンを奪い返す。一気に詰める谷津の左ボディ連打からの右フックに座り込むようにしてダウンするタイン。ここでレフェリーがストップした。  谷津は「(ダウンは)見えてなくてセコンドの声で落ち着けって聞こえて、落ち着くことができて練習したことをしっかり出せたと思います。僕はいつも応援してもらっているばかりなんですが、今日KO出来て勇気を返すことが出来たのかなと思います。いつもありがとうございます」と勝利者インタビューに答えると、35万バーツのボーナスが贈られた。  谷津は育ててくれたタイ人トレーナーにお礼を述べた。 [nextpage] ▼第1試合 キャッチウェイト(53.07kg)ムエタイ 3分3R×サワラート・シットクルジャ(タイ)[判定0-3]〇小原ここ(TRY HARD GYM)  小原はリングネームがKOKOZ(ココゼット)。ムエタイとももいろクローバーZを愛し、2019年6月に無敗のままスック・ワンキントーン女子ミニフライ級王座を獲得。その後、スーパーフライ級も制して二冠王を達成。2021年11月にはS1レディース2021スーパーフライ級王座決定戦でルイに判定負けで王座獲得ならず。  2022年2月にはRISEで現RISE QUEENバンタム級王者の聖愛から勝利も、その後はルイ(不戦敗)、ナンポン、村上悠佳、辻井和奏に泥沼の4連敗。しかし2024年5月のムエロークで縦ヒジによるTKO勝ち、6月1日には台湾で初回TKO勝ちと連続KO勝ち中。戦績は9勝(2KO)6敗。  対戦相手はサワラートで、身長164cmの23歳。フェアテックスファイトやスーパーチャンプなどで試合を行い、下がって左ミドルやヒザで迎え撃つタイプのようだ。4月に小原から勝利を収めている。  1R、前に出るのは小原でワンツー、右ローを繰り出し、ミドルのフェイントを入れてから右ストレートを入れる。サワラートの右ミドルはスウェーでかわし、ワンツーから右ロー。コーナーに詰めるとサワラートが右ミドルを蹴るが、小原が右ストレートをクリーンヒット。小原は右ローを主軸に左ミドル、そしてパンチにつなぐ。負けじと左ミドルを蹴り返してくるサワラート。右ストレートを直撃させた小原だが、サワラートもすぐに右ハイを返す。ニヤリと笑う小原。  2Rも右ローを蹴っていく小原。距離を詰めていく小原は空振りもあるが、ワンツーをヒットさせる。組みついてヒザを狙うサワラートだが、小原が顔を抑えて綺麗には蹴らせない。小原の右ミドルに左ハイを返すサワラート。小原のワンツーに右ミドルを返すサワラート。小原は右ローの狙い撃ちから左フック、サワラートは首相撲に持ち込むがヒザにはつなげなかった。  3R、サワラートの右ミドルをキャッチして右フックを返す小原。前に出てフックを打ちに行くとサワラートが首相撲に持ち込み、小原を浴びせ倒す。立ち上がると前へ出る小原がコーナーへ詰めて右フック。またも首相撲に持ち込むサワラートだが、小原は顔を抑えて自由にはさせない。最後はツーステップでコーナーに詰まったサワラートに右フックを強打した小原。  判定3-0で小原がリベンジを果たし、ONEデビュー戦を勝利で飾った。
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