大﨑(左)がRISE王座の防衛戦で政所を挑戦者に迎える
2024年6月15日(日)エディオンアリーナ大阪第一競技場『RISE WORLD SERIES 2024 OSAKA』の対戦カード発表記者会見が、4月12日(金)都内にて行われた。
RISEスーパーフライ級(-53kg)タイトルマッチ3分5R無制限延長Rで、王者・大﨑一貴(OISHI GYM)vs.挑戦者・政所仁(魁塾)が激突。
大﨑は2020年2月からRISEに参戦し、9月に田丸辰を破ってスーパーフライ級王座を奪取。2022年10月には「RISE DEAD OR ALIVE 2021 -53kgトーナメント」優勝者・風音に判定勝ちして53kg最強を証明した。2023年4月、ISKA世界王座決定戦でKO勝ちし、念願の世界王者に。2023年7月に開幕した「RISE WORLD SERIES 2023 -54kg Tournament」では準決勝で田丸辰に判定2-0で敗れ、19連勝がストップ。2024年3月にはジラリー・キャルービーを破り、ISKAオリエンタルルール世界フライ級王座の初防衛に成功している。戦績は43勝(22KO)6敗2分1無効試合。
政所はバルカン砲とも評される回転の早い打撃と相手の意表をつく技を武器に多くの強豪を破りJ-NETWORKフライ級王座、WBKF世界スーパーフライ級王座を獲得。2021年9月のDoA-53kgトーナメント一回戦で田丸辰にリベンジを果たすも準優勝で風音に判定負け。その後、佐藤執斗と無効試合、花岡竜にはTKO負けと白星から遠ざかったが、2022年12月に滉大から判定勝ちで再起。2023年7月には風音にリベンジし、8月にはルベン・セオアネをKO。2023年11月の「NEW WARRIORSトーナメント」の準決勝で花岡竜をKO、決勝で長谷川海翔を破り今回の挑戦権を手にした。戦績は21勝(7KO)10敗1無効試合。
両者は2020年7月に対戦し、大﨑が延長戦の末に判定勝ちしている。伊藤隆RISE代表は「53kgの国内最強決定戦。国内屈指のカード。勝者が田丸辰と絡んでいくこともあるし、RISEの53kgは激戦区なので素晴らしい戦いになると思う」とした。
会見で政所は「5年越しのタイトルマッチということで、やっとここまで来たなって。全てをぶつけてベルトを奪いたい」、大﨑は「当日は防衛するとかは考えず、政所選手に必ず勝つという気持ちで試合をする」とそれぞれ意気込み。
最近の相手の試合ぶりの印象を聞かれると、政所は「僕も1回負けているけれど、そこから強さは別に変わってないと思う。前の強かったままの大﨑選手で止まっていて僕は上がり続けている。今までチャンピオン生活お疲れ様でしたって感じです」と挑発。
大﨑は「前回やった時から強くなっているいる印象がある」と政所の成長は認めるが、「勝つのは僕なので。まだまだ全然王者でいられると思っています」と、タイトルは渡さないと断言した。
政所の地元・大阪での対戦になったことに、政所は「大阪は関係なくこのベルトが欲しかったのでやりたかっただけです。それプラス大阪なので、家族や友だち、ファンもいると思うけれど、自分が今まで負けて悔しい思いをした分、みんなにも悔しい思いをさせているので大阪でやってもらえるのはありがたい。ホームで会場を揺らしたいと思います」と、地元での王座奪取を誓う。
これに大﨑は「なかなか名古屋で試合がないので、東京でも大阪でもアウェイだし、いつもそういう状況でやってきているので場所は関係ないです。でも今回防衛したら名古屋でRISEをやって欲しいです」と、アウェイは意識しないが地元・名古屋で大会を開催して欲しいと提案。
大﨑の言葉を受けて伊藤代表は「今年動いた部分もあったんですが、大﨑が言うのであれば防衛したらやりましょう。今年は年内のスケジュールが決まっているので来年でしょうね。元々は昨年のWORLD SERIESで優勝したらやってくださいというのがあったので。今回素晴らしい王者らしい勝ち方をすれば、来年くらいに実現に動きたい」と約束した。
大﨑は「ずっとやって欲しい想いもあったし、前回WORLD SERIESで負けてしまったのもあるけれど、今回しっかり防衛してRISEを名古屋に持って来るので名古屋の皆さん、応援お願いします」と、初の名古屋大会開催へ意欲を燃やす。
現在5連勝(2KO)と“覚醒”した感のある政所。その絶好調の理由を聞かれると「理由は特にないです。ずっと僕は誰にも負ける気はなかったんですが、負けて悔しい思いをしてきました。この5年間ずっとリベンジし続けてきたと思っているので、そのリベンジマッチを制してきたからこそ成長できたと思っています。この大﨑選手との試合が最後のリベンジで終わりにしたい」と答え、リベンジロードの最終章であり、この先は勝ち続けるとする。
大﨑の強さは「頑丈さ。倒れているのを見たことがないので」とするが、「正直KOしか考えてないです」とそれでもKOすると豪語。
一方、大﨑は「挑戦者決定トーナメントがあった時はみんな強いと思っていました。誰が上がってくるかなと思っていたんですが、政所選手がしっかり上がって来たので凄い気持ちを感じたし、その気持ちに負けていられないとの想いもあります。1回勝ってる相手ですが、さらに強くなった相手にもう1回勝って、52kgで僕が一番と思ってもらえる試合になると思います」と、返り討ちにして自分の強さを証明すると気合い十分。
政所の強さについては「(相手を)よく見ているし、いろいろな技で倒せるところですかね」と評し、「僕もKOを狙って行きますが、勝つことが一番大事なので何が何でも勝ちます」と勝利にこだわりたいとした。