去る前に、下の代にやられて新陳代謝させないなんて
──今回の対戦相手のヴァウミール・ダ・シウバを見ると、打撃はブロッキングで防御してカデスタムの右をその外側から被弾していました。シウバのスタンドをどう見ていますか。
「ブロッキングを多用するんであれば、ボディも入るし、タックルも入る。ヘッドムーブや距離で避ける選手の方がやりにくいです。ブラジルスタイルはPANCRASE時代から何度もやってきて(ルイス・ドゥトラ、グライコ・フランサ)得意です。全然打撃でも優位に立てると思うし、そこでフィニュシュできればするし、チャンスがあればテイクダウンするし、3連続腕十字でもいいと思います。テイクに失敗してもそれが次のレベルチェンジのフェイクになる。万が一もらってピンチに陥るようなことがあったとしても、そこから挽回して極めたり倒す自信があります」
──前回の試合は4試合連続フィニッシュ勝利で、当然、インタビューとそれに続く5万ドルボーナスも期待されましたが、インタビューすら無かったです。悔しさも?
「柔術黒帯相手に初回一本勝ちで“これは来るな”と思ったんですけど……インタビューはさすがにほしいですよね。試合後にミッチ・チルソンに『なんでインタビューしてくれないの?』って聞いたら『僕が決めてるわけじゃないから』って(苦笑)」
──せっかくタイ人気も高まったているみたいですし。
「それは自分たちで勝手に言っているだけですけど(笑)、でもちょっと声援が増えたような気がしたんですよ。なんで次もちゃんとインタビュー用にタイ語を用意していきますんで、マイペンライ」
──大丈夫、と。4試合連続フィニッシュ勝利で、あと誰にどれだけ勝てばタイトルマッチが出来ると考えていますか。
「今回も気を抜かず、しっかり仕留めに行きます。それで次、しっかり勝てばもうタイトルマッチでいいんじゃないですか。でも、タイトル獲っちゃったら、いまみたいにいっぱい試合が出来なくなるのはちょっとなあと(笑)」
──怪我さえ無ければコンスタントに試合をしたいと。
「毎月、試合したいくらいで。タイトル獲ってもガンガン試合をしたいですし、いまクリスチャン・リーがウェルター級もチャンピオンですけど、彼はもう2年くらい試合をしていないので、彼が戻って来るという噂も聞きましたけど、戻って来るとしたらたぶんライト級だと思うので、そうなるならもうウェルターは返上してもらって、暫定王座戦でカデスタムとやってもいいですし、とにかく今回、勝ったら、次(王座戦)でいいんじゃないですかね。特に日本大会もありましすし」
──年内に行われるというONE日本大会でタイトルマッチが出来れば……。
「そうですね。いや、その前にもやってもいいです(笑)。まだ4月だから。ある人が言っていたんですけど『試合は次の試合のための練習だ』と。もちろんお金のこともありますけどね。そりゃ青木(真也)さんとか秋山(成勲)さんみたいにいっぱいもらっていれば年1とか年2でいいでしょうけど……もう、青木さんと秋山さんは、とりあえず、どけと。もうニュージェネレーションのものだから。それに秋山さんはあの試合(ニキー・ホルツケンとのミックスルール)はやる意味があったのか。もちろんあっちが自分とやるリスクはあったと思いす。俺とやって勝てないと思ったのか、それは分からないですけど、やるリスクを考えたら、相手にしたくないのは分かりますけど、俺だったら、やっぱり去る前に、下の代とやってやられて新陳代謝させることがカッコイイと思うので、全然“セクシー”じゃねーなと思いますけど」
(C)@hiro_tgfc
──バトンタッチの時だと。どんどん試合をしてプレッシャーをかけていく。それに兼業の農業でも手塚米の収穫は1年に1回しかないですしね。
「そうなんですよ! 米も日本だけだと頭打ちなんで、海外にセールスするためにも勝って米をアピールしないと」
──いまが身体的にも精神的も、MMAとしても合致したピークを迎えつつあるのでしょうか。だからこそ、タイトルマッチをしたいと。
「自分としては、まだまだ伸びしろがあるんですが、戦績的にもそろそろ(タイトルマッチで)いいんじゃないかなと。ニュースターになりたいと思います」